『仮面ライダー響鬼』感想・最終話
◆最終之巻「明日なる夢」◆ (監督:坂本太郎 脚本:井上敏樹)
大地浄化の儀式は、前回の続きの戦闘シーンが冒頭に描かれて処理され(だいたい予想通り)、オロチを鎮める事に成功してより1年後――イブキとトドロキは多分、その時の出遅れ問題で降格処分を受け、たちばなで丁稚奉公の身の上となっていた。
2年生に進級した明日夢は、テストで100点を取ると歓声をあげてクラスメイトとハイタッチをかわすほどには明るく振る舞うようになっており、医学部を目指して猛勉強中。
「ヒビキさんとの事は……もう思い出かな」
たちばなにもすっかり顔を出さなくなった明日夢は、将来を考えて病院でアルバイトを始めており、遠くからその様子を窺う、グラサン姿の不審者男性……もとい、一方的に思い出にされてしまった32歳男性ことヒビキさん。
大変かけづらそうにしていた声をようやくかけたと思ったら、会話の接ぎ穂に困った挙げ句、明らかに勤労中の少年の肩に手を置いて、
「ラーメン食べにいこうか」
は最低に駄目な感じで最高でした(笑)
久々の再会による、なんとなーく気まずい空気は看護師さんの一声で終了し、まるで過去を振り切るかのように勉強に打ち込む明日夢の姿は、これはこれでどこかいびつかもしれない、という描写。
たちばなではヒビキも同僚らから、なんか君ら、無理して距離取ってない? とつつかれ、
「突き放したまんまで、ホントにいいの?」
とヒビキを心配そうに見つめるみどりさん、これにて出番終了。
驚愕の情報漏洩が大きすぎるファーストインパクトでしたが、“組織物”としての『響鬼』の役割分担重視は後期では実質消滅する為、博士ポジションとしての仕事がこれといって無くなってしまったのは、惜しまれるところでした。
「…………今、明日夢が過ごしてる時間はさ……一番大きくて、そして、長い時間だから」
明日夢の決断と選択を尊重しようとするヒビキだが、その明日夢は、土手を滑り落ちてしまった少年を助けようとしており……そう、今こそ、数々の転落の経験が生きる時!
ヒーローは落ちるものだ!
そして這い上がるものだ!
少年をなんとか担ぎ上げようとする明日夢はヒビキとの過去を思い出し、たとえ道は分かれても、これまでの出会いや経験が無になるわけではない事が示唆されるが、現実は《崖登り》スキルの不足に厳しく、思わずヒビキの名を呟いた明日夢は、電話……京介に。
“いざという時に連絡のつかない困った人”は最後まで貫かれ、京介経由でヒビキに助けを求めかけるも途中で思いとどまった明日夢は、再び子供を背に斜面を登っていくが、後一歩で滑り落ちかけたその時、明日夢の手を掴んだのは京介、はベタですが、二人の再会として美しいシーンでした(井上敏樹の割と好きなシチュエーションでもあり)。
「大丈夫だって。助かったよ、ありがとう」
「いや、人を助けるのが、鬼の仕事だからさ」
電話一本を気にして助けに来たり、病院に運び込んだ子供の怪我の具合を気にする姿で京介は人間的成長を見せ、めっきり学校には顔を出していないとの事ですが……ヒビキ……さん?!
今作世界における“鬼”、例えるならアスリートとか職人に近い位置づけなので、若くしてその世界に入ってやっていく道もある一方、なんらかの事情で脱落した場合の潰しの効かなさはどうにも気にかかるところではあり、体制変更の影響もあってか「後援組織も含めた、職業としての“鬼”」を掘り下げきれなかったのは、今作の惜しまれる部分の一つ。
そこは描ければ、他のシリーズ作品には無い鉱脈になったかもな、と。
「悪いけどさ、俺はまだ君を許したわけじゃないから。自分勝手に鬼の修行をやめた君をな」
ねじくれた対人関係は相変わらずの京介は、口を開けば明日夢に面倒くさい恨み言を向けるが、突如として封印されていたヒロイン力に覚醒したひとみが、最終回にして狼面の魔化魍にさらわれるトリプルアクセルを決め、あきら経由で日菜佳からその連絡を受ける。
福祉の道に進む事を考え、パネルシアターにも参加しているあきらは、ラストヒロイン力勝負・どっちがさらわれるでショーに敗北したのが劇中ラストシーンとなり……「明日夢と同い年で鬼を目指すもの」という、非常にわかりやすいif明日夢であり、「中3~高1の時期に、自分の進む道をはっきり見定めている」点でも、“明日夢を刺激する存在”になりえる筈だったのですが、出会った後編でトゲが抜けてしまうと、以後、“なんとなく明日夢に好意的”な面ではたちばなの大人たちと、“従順で素直な子供”の面では明日夢と同じフォルダに入ってしまい、鬼描写のスパイスの枠を越えられなかったのは、ポテンシャルを生かし切れなかった印象です。
あきらの場合、目的と進行方向がハッキリしている分、その「挫折」(にともなう試練)も描きやすいキャラであり、それが明日夢に化学反応を起こすような展開も可能だったとは思うのですが、結局それは後期終盤に持ち越された上に、スポットがあきらから外れたところで自己解決する尻切れトンボに終わってしまい、「情念」の掘り下げをあまり重視しない前期の作風(敢えて言えば「自然体」重視)と、そのポジションがいまいち噛み合わなかったのが、惜しまれます。
個人的には、
「ヒビキさん! お友達監督不行届ですよ!」
の路線でしばらく粘ってほしかったのですが、そうするには根が善良で反省が早すぎる性格だったなと(笑)
狼魔化魍にさらわれたひとみは、和服の男女の新たな手駒とされるべく薬草プールにつけられ……役立たずさ……じゃなかった、橘さん@俺は打ち上げ花火のように生きたかった頃、みたいな映像に(笑)
ディスクアニマルを放って和服男女のアジトを発見するも狼マスクに襲われた京介は気を失い、アニマル軍団が魔化魍を攪乱している内に、なんとか京介を連れて移動した明日夢は、京介の負傷を手早く応急処置してみせる、
「…………なるほど。……医者志望ってのは本当らしいな」
「……大丈夫?」
「それに……俺を背負って運んだのか。鍛えてんだな?」
「……まあ、ちょっとは」
たとえ今は別の道を進んでいても、歩んできた道のりは確かな糧になっている事が示され、再び狼マスクが襲来すると、立ち上がる京介。
「でもな……鍛え方が違うんだよおまえとは! 見せてやる!!」
明日夢への対抗意識もあってか、胸のエンジンを加速させた京介はとうとう、銀色ボディの鬼へと姿を変え、ここで、明日夢くんのテーマめいた雰囲気のあった後期OPのインストが使われているのは、今作のなかなか面白い到達点。
奮戦するも火球攻撃を受けて吹き飛んだ京介鬼は、初めての変身から顔だけ変身解除に成功する抜群の素質を見せ、そこにイブキとトドロキが駆けつけると鬼としての格の違いを見せつけて狼仮面をさっくり撃破し、最終回、戦闘シーンがあって良かった(笑)
だが、快勝の余韻にひたっていた二人は、地中から出現した巨大魔化魍オオムカデ、更に和服の男女の謎ビーム攻撃を受けて窮地に陥り、着々と、薬草プールで橘さんに改造されていくひとみ……裏目エネルギー、裏目エネルギーに目覚めてしまうの?!
戦いのさなか、突如としてよろけた和服の男女が引き下がるも、オオムカデの攻撃に苦戦を強いられる威吹鬼と轟鬼だが、その時――
「待たせたな」
ヒーローは遅れて最後にやってくる、と響鬼が参上するとダッシュ装甲し、威吹鬼と轟鬼の劇中ラストシーンは、魔化魍に向けて突撃していく真っ赤な響鬼の背景という、あんまりな扱い……(笑)
『アギト』以降、主役以外のライダーも強化される例は複数ありますし、轟鬼はまだともかく、威吹鬼さんぐらいは全身蒼くなっても良かったように思うのですが、前期のこだわりの影響だったのか、玩具の売り上げ不振もあって、強化アイテムを追加できる状況ではなかったのか。
後期に入って武器属性が有名無実と化していく以上に、装甲響鬼との能力差も含め、威吹鬼と轟鬼が烏帽子童子と姫には完全に勝てず、量産型の雑魚を相手の露払いぐらいの戦力になってしまったのは、ライダーチームとしては残念なところでした……結局、合奏など合わせ技のフィーチャーもこれといってありませんでしたし。
威吹鬼の金管を巧く配したデザインとスマートな立ち回り、印象的な演出の多かった轟鬼(斬鬼)の落雷変身など、鬼のデザインの面白さとそれをどう見せるかの工夫は前期の長所だったので(やたらと光らせたがるのは閉口しましたが)、後期に入って、ライダーアクションとしてはほぼずっと消化試合、みたいな扱いに終わったのは残念な部分でした。
響鬼がオオムカデと死闘を繰り広げている間に、明日夢と京介は洋館へと飛び込み、躊躇無く薬草プールに飛び込んでひとみを救出する明日夢が、男を見せました!!
「……明日夢……認めてやるよ。おまえも結構やるな」
「……京介もね」
そんな明日夢の姿に、明日夢が鬼や自分から逃げたわけではないのだと京介が感じ取り、男達の間にようやく友情が生まれる一方、間に挟まれた持田さんは結局ずっと、「持田」呼びのままでした……いやここで急に、「ひとみ」呼びイベント発生しても困りますけど!
激しい衰弱を見せる和服の男女の前には、洋装の男女が現れると“餌”であるイガグリを飲ませてエネルギーを補給し、結局、和服の男女も烏帽子の男女と同じく何者かの傀儡に過ぎなかったと示されるのは『五星戦隊ダイレンジャー』も思い出すところですが、一種の自然現象のような扱いだった魔化魍サイドに物語性をプラスする為に投入された和服の男女については、正体がハッキリ描かれないままの決着に。
とはいえ、魔化魍サイドについてはむしろ、前期の内から変に日和って黒幕要素を入れてしまったせいで、なんとなく存在感を出して一定の決着を付けないといけなくなった事そのものが余計になったぐらいの印象なので、個人的にはこの扱いには納得。
トータルでは、魔化魍と共に生まれ、魔化魍を育てる個というよりも全体の一部な霊的存在というアイデアは面白かったと思うのですが、特撮ヒーロー物の悪役としては、1年間をどう乗り切るかの面で難しさがあったでしょうか。
鬼も魔も人も、此の世の中を巡り続け、オオムカデと戦う響鬼の元に明日夢くんが「走る」姿は、この1年間の明日夢くんの旅路の集約点として非常に劇的な画ではありますが、あるのですが、そこは持田さんを病院に連れていくところでしょぉぉぉ?! と、私の中のみどりさんが、大変お怒りです。
テンションの赴くまま戦いに巻き込まれた明日夢(正直、何をしに来たのか、何をしたかったのか全く不明なのですが、走らずにはいられなかったのは伝わってきます)は、響鬼がオオムカデをセイバーした余波に巻き込まれて気を失い……誰そ彼の時、海岸線で目を覚ます。
「出会った時……屋久島の朝日を一緒に見たの、覚えてるか? ……太陽っていいよなぁ」
さすがに寒かったのか、割とがっちり着込んだヒビキの横に明日夢は座り、出会いをリフレインする趣向で夕陽を見つめる二人。
「……一生懸命生きてきたつもりです」
明日夢は、弟子を辞めてからの気持ちと、ヒビキに憧れ、ヒビキのようになろうとしていた日々を改めて語り……
「……でもそれじゃ駄目なんじゃないかって。気がついたんです。……ヒビキさんになんでも頼って、ヒビキさんの真似をして……それじゃ……本当に僕が、目的を持って“よく生きている”ってことには、ならないんじゃないかって。……それがヒビキさんが教えてくれた事なんだって。
……――僕は鬼にはなりません。
でもわかったんです。もっと沢山の人を助けていきたいって」
1年前――鬼になる以外で人を助ける道もあるのではないか、と迷いの中にあった明日夢は、1年の時を経て改めて「鬼にはならない」と明言する事で師匠に対するケジメを付け、それでも人を助けたい気持ちが確かに自分の中にあるのだと、ヒビキの後をただついていくのではない、自分だけのHIBIKIへと辿り着く。
今作において“鬼”が象徴する超人に誰もがなれるわけではないが、しかし超人ではなくても誰かを助ける事はできるし、その心の在り方は超人と繋がっている……と凡俗のまま自分なりに人を助けていこうとする道を明日夢が選び取り、憧れの人の背中を追いかけて少年が“自分の生き方”を見出す物語としては綺麗に落着し、さあ、後は、少年の旅立ちを改めて元師匠が快く送り出すだけだ、と、思ったら……
「…………これでもさ、離れてた時間、ずっと明日夢の事が、心配だったよ。難しいよな……強く生きてくって」
これまで、どこか“持つ”事から逃げている節のあったヒビキ(ある意味、「一生懸命生きて人助けする」事で懐がいっぱい)が、明日夢をずっと気に懸けていた事を明かし、これはつまり、ヒビキにとっての、「執着」と「我欲」の吐露。
「俺は信じてるんだ。人間は、いつだって変われるんだって。鬼になる事だけが、俺の弟子になる事じゃない。……鍛えたな、明日夢」
「ヒビキさん」
「出会った頃からずっと、明日夢は自慢の弟子だったよ。……俺についてこい」
……なんか、強引に、鬼でなくても心の弟子継続って事にしたぞ(笑)
「これからは俺の側で、自分らしく生きてみなよ」
「はい!」
「よろしくな」
旅立つ少年の肩をぐっと掴んだヒビキさんが「俺の側」の言質を取ると、二人並んで夕陽を見つめて幕となり……結局ヒビキさんが明日夢くん離れできなかったーーーーー(笑)
“鬼になる”道を断念したから、過去の人間関係までまとめて切り捨てる必要はないわけですし(明日夢くん的に「けじめ」や「迷いを振り払う」気持ちはあったのでしょうが)、一個の人間同士として改めて付き合っていこう、も全然問題はないのですが……ヒビキさんの方が割と執着を剥き出しにしてきた為に、あまり爽やかさの無いEDに(笑)
……凄くメタ的にいえば、「ヒーロー」には、それを「応援してくれる存在」が付きものであり、実際に番組中で、それまでそんな気配が全く無かった(世間的認知も怪しい)ヒーローが急に子供達から声援を送られるシーンが入る、みたいなテコ入れ補強が行われる事はありますが、最後の最後でヒビキさんが、そんな「自分をほぼ無条件に慕い、憧れてくれる存在」を求め、ヒーローだってそんなエネルギー源が欲しいよね、と“強いばかりではいられない”一面を見せて、その弱さを「ヒビキの人間味」とする、ちょっとビックリしたオチ。
前回のヒビキさん、「師匠無しで鬼になった過去」「生身のままバチセイバーを発動」で超人ぶりに磨きをかけると共に、明らかに人柱のニュアンスが入っている(イブキさんがやたらめったら死を覚悟していたのは、困難さのアピールと共に恐らくその示唆)オロチ鎮めの英雄となる事で、“聖なるもの”として極まっており、その流れから、ヒビキ/響鬼を“聖なるもの”、鬼の修行を離脱した明日夢を“俗なるもの”として置き、徹底して“聖なるもの”としての人助けの道を歩み続けるヒビキと、“俗なるもの”としての人助けの道を選ぶ明日夢の二つの道を描いて幕を下ろすかと思っていたのですが、そこからまさかのヒビキさんの方が俗界にぐっと距離を詰めるフリーフォールを決めてくるのは、予想外でありました。
個人的な好みとしては、人間的繋がりは修復された上で、少年の旅立ちをヒビキさんが言祝ぐものとして機能した方が美しかったと思うのですが、明日夢主観では、憧れのヒーローに教え導かれ、遂に自らの道を歩き出す物語である一方、ヒビキ主観では、一つの出会いをきっかけにヒーローが人生と向き合い直し、そこにあった支えに“気付く”物語といえるのかもしれず、
ぼくたちには、ヒーローがいる。
で始まった物語が、
ヒーローには、ぼくたちがいる。
として着地したといえるのかもしれません。
……まあ、道中のヒビキさんにそういう気配が全く無かったのでこのラストには驚きが強かったのですが、そう捉えると前回のみどりとのやり取りにおける「自分を必要としてくれている、人間が居るって」は、この終幕への布石としての意味もあったのかな、とは。
それはまた言い方を変えれば、“何かを伝えたい相手が居る限り、ヒーローは戦い続けられる”のであり、ぼくたちにヒーローが伝えてくれたものを、ぼくたちはヒーローにまた返していくのかもしれません。
そんなわけで、ラストで割と驚いた最終回、個々のキャラクターの扱いを考えると、もっと「井上大団円」的な内容を見たかった思いもありますが、レギュラーメンバーそれぞれに花道を飾らせるよりも、「明日夢と京介、そしてヒビキさん」の物語に絞った内容となり、その中で個人的に押さえてほしかった「明日夢と京介の関係」「自分の道を歩き出す明日夢」の二点がしっかり描かれていたのは、満足でした。
後期『響鬼』に猛毒として投入された京介、その存在をガイドラインとして明日夢関連のテコ入れの要点を見ると、
・およそ2クールに渡り、ほぼ明日夢少年の自己申告だけだった(なんか、変わってきた、気がするぞー)からの脱却
・明日夢少年に同世代の同性と関わる“子供(悪ガキ)の世界”を与える
・明日夢少年のリアクション改革
が大きな3点といえますが、大手術の執刀箇所としていずれも納得のいくところだったので、そこは個人的に見やすくなった部分の一つ。
トータルでは今作における、
“大人の顔を立ててくれる、聞き分けの良い、いい子としての明日夢くんの肯定”
が割と引っかかりだったので、そこにメスを入れると共に、万事において主要キャラとしてはあまりにつまらなかった明日夢のリアクションを活性化させようとしてくれたのは、有り難かったところ。
個人的に、たちばな関係者の皆さんは確かに善良なのだけど、結局のところ“可愛い明日夢くん”が好きなだけで、人徳というには説得力の無いまま「なんかいい感じ」「いい目をしてる」とか変な理由を付加して空虚に誤魔化していったのは前期の大変良くないところだと思っていたので、悪し様にいってしまえば“理想的に都合良く可愛げのある甥っ子の代替物”みたいになっていた明日夢くんを、そこから引きずり出したのは、後期『響鬼』に、物語的活力を与えた部分だったと思います。
ただそれらの執刀が、多くの人を引きつけた“前期の空気”を破壊していくものであった事は確かですし、前期に示された面白みのある設定がドンドン台無しにされていくなどの問題も後期にはありましたが、物語的には主に明日夢くん周辺の問題点にメスを入れ、前期のテーゼも汲み取りながら一人の少年が“自分らしく生きていく道”を見出すまでの物語として、最終的に割と嫌いではない感触に収まりました。
いずれにせよ、リアルタイムの空気からは離れ、今となっては体制変更にまつわるメタ視点がどうしても混ざってくる環境からの感想でありましたが、その辺りもう少しフラットに前期-後期を見渡してみたい気持ちもあり(割と自分の中でも。どこに重点を置いて見るかがややこしくなっていたので、一回ちょっと落ち着いてほぐしてみた方がいいなと考えてはいたり)、今回の落ち穂拾いなども含めまして、軽い総括が別項で書ければと思っております。
あ、最終回のEDを「少年よ」で締めてくれたのは大変良かったです!
以上ひとまず『仮面ライダー響鬼』感想、長々とお付き合いありがとうございました。