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だるまさんがれでぃごー

『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』感想・第9話

◆ドン9話「ぼろたろうとロボタロウ」◆ (監督:田崎竜太 脚本:井上敏樹
 突如として虚空に浮かび上がった少年(薄汚れた装いに膝の絆創膏など、昔話の洟垂れ小僧風)が、オフィス街を闊歩する人々にまるで存在を無視されたまま、「みんな遊んでよ!」と一方的に「だるまさんがころんだ」(……!)を始めると、その姿がコウモリのような鬼(腹部の意匠は時計の針か?)と化し、ルールに外れた人々が一斉に大量消滅するという、今作では極めて珍しく、冒頭から怪人が出現。
 一方、喫茶どんぶらに届け物に現れた桃井タロウは虚ろな表情で足取りもふらついてまるで覇気がなく、はるかにまで心配される始末。
 伝票の処理さえおぼつかないタロウだが、再び少年が出現すると強制召喚され、無邪気に遊ぼうとする謎の鬼を前に揃う青黒桃黄。
 一拍置かれて祭り囃子が鳴り響き、後はいつものようにドンモモヒャッハー大勝利……かと思いきや、祭り囃子は弱々しくリズムを歪め、画面はモノクロになり、先導の仙女は力無く枯れ葉をばらまき、ドンモモは神輿ではなく布団の上に横たわっていた。
 「既に、ボロボロ……?!」
 「というか、今日が峠?」
 布団から転がり落ちたドンモモは、お祭りメンバーズからも冷たい扱いを受け、待遇の悪さから一斉に退職届を出され、慌てて雑な条件でアルバイトをかき集めたみたいな事に。
 「勝負、勝負……ごほっ」
 切なげなメロディと共にだるまさんが転んだ邪面もといコウモリかと思ったら最後まで見るとチーターだった鬼に斬りかかるドンモモだが、弱々しい一撃をあっさり受け止められると、顔面への連続パンチからチョンマゲ掴んで地面に放り投げられ、初黒星(ただし決まり手が禁じ手により、ルール上は勝利)。
 精気に欠けるタロウ、やる気の無い神輿、無邪気な声の怪人による割とえげつない反撃、と今作ここまでの蓄積も活かしながら、ギャップによる笑いの見せ方ががテンポ良く進み、タロウの役者さんに普段とは違う方向性の演技の場を作ったのも、良かったところ。
 かつてなく弱々しいドンモモは、とにかく必殺奥義で片を付けようとするが、アバター乱舞もまったく威力を発揮せずに鬼には走り去られ、桃と黒が鬼を追う中、地面にひっくり返って変身も解けた桃井タロウは……病気だった。
 「そうだ。タロウは彼の持つ超パワーの反作用で……数年に一度、無力になる」
 (無力……という事は……)
 タロウを神霊に近い存在と考えると、なんらかの供物を必要とすると解釈できますが、囚人の説明を聞き、今ら相撲で勝てるのでは、とタロウを散々に叩きのめす妄想を繰り広げてニヤニヤする猿原が最低で大変面白く、演出陣はそんなに相撲が気に入ったのですか!(3回使われて、全て別の監督)。
 以前、コメント欄でヘイスタックさんの指摘があったように、神へ捧げる儀式的なニュアンスを込めているが故の相撲とすると、かなり意図的な連続使用なのでしょうが。
 そして今回はタロウが脱いでいって主要メンバーの肌色をアピールし、残すは犬塚とソノイの取り組みが待たれます。
 ところで、基本的に人当たりが良く、他人と関わる事を苦にしないタイプに見える猿原、タロウに対しては妙に当たりが強いのは、やはり俳句批判が尾を引いているのでしょうか……不浄な金銭とは距離を取りつつも、世を儚んで隠棲しているというわけではなく、高等遊民として市井に交わりながら日々を過ごしている猿原が、他人との関わりをどう考えているのかは、ちょっと掘り下げてほしいポイントの一つ。
 そんな猿原は、はるかにツッコミを受けて己が思考を反省し、タロウ回復の特効薬としてスマホにきびだんごのレシピを送った囚人が「実体が無い」と告げたヒトツ鬼……その本体は、満たされなかった幼年期の思い出に囚われる病床の老人であった。
 怪人に少々センチメンタルな背景が与えられる中、猿と鬼は、喫茶どんぶらの裏メニューだったきびだんごの仕上げを行う事となり、その他の裏メニュー(「カラフルサンデー」と書いてある)を巡るマスターとはるかの攻防でもクスリとさせて、小さな笑いの積み重ねが面白いエピソードとなりました。
 猿と鬼が完成した300個のきびだんごをタロウの口の中に放り込んでいた頃、感情を求めて街を彷徨うソノザと雉野が接触
 危ない人だ……と一度は場を離れようとする雉野だが、ついついソノザに世話を焼いてしまい、前回の今回で、雉野の内部にある、大切なものの為に他者を排除できる酷薄さと、他者を気遣える善良さとは矛盾せずに同居しているものである事を裏打ちしてくるのが、手堅い作り(だから当たり前の事をしたと思っている雉野は、メンバーに対する態度も特に変化しない)。
 結果や善悪とは別に、そのどちらも、誰しもが“ちょっとした勇気”で踏み出せるものであると描かれているのですが、「勇気」とか「愛」とか、マジックワードに対する懐疑と再構築の意識が感じられるのは、どう転がっていくのか楽しみな部分です。
 上手く笑えないとなるや今度は泣き出したソノザをさすがに相手しきれずに立ち去る雉野だが、直後にソノニが現れてソノザをアジトへ連れ帰り、そこではソノイが、私の考えた最高にビューティフルなポーズの練習途中で一時停止していた。
 「なんだこれは。なにかのやまいか?」
 「わからない。……まるで、ソノイにしか見えない何かを、見つめているような……」
 その視線の先に映るのは、闇に包まれた森の中を鋭利な爪を閃かせながら走る、凶暴な獣の影……?
 街に再びだるまさんがころんだの声が響き渡る中、フードファイター・タロウは遂に300個めのきびだんごを飲み下し、タロウ・はるか・猿原に、謎の一体感が生まれていた(笑)
 ……今、今作ここまでで一番、チームの絆ゲージが上昇しました!
 最高にいい笑顔を浮かべた直後にドンブラスターによる呼び出しがかかり、ドンブラザーズ大集合。ところが、直後に黒と桃がだるまさんがころんだルールに抵触して消滅した上、ドンモモも再び不調に陥り、一時撤収。
 あーやだやだ、臼と杵でついていないきびだんごなんて食えたもんじゃないね、と囚人から罵声を浴びせられた猿と鬼はきびだんごを作り直す羽目になり、その間に配達の続きに向かってしまったタロウは、チーター鬼と遭遇。
 今度は鬼ごっこ、を始めた途端に超加速するのがえげつないチーター鬼から、サングラスを利用してなんとか市民の逃走を助けるタロウだが、きびだんごは間に合わないまま現場に駆けつけた青が市民をかばってタッチを受けて消滅。
 ギャグ系怪人とはひと味違った無邪気の前に壊滅寸前にまで追い詰められるドンブラザーズだったが、どんぶらマスターが完成させたきびだんごを手に現れると、チェンジ全開して謎の戦士クロカイザーにさらっと変身。
 「え?! マスター?! え?! えぇぇぇぇぇぇぇぇ?!」
 どうやら、互いの状況を一定程度把握しているらしきタロウとマスターが勝手に通じ合っているので黄が一人でリアクションを担当し、クロカイザーが時間を稼いでいる間にひたすらきびだんごを詰め込んでいく桃井タロウ。
 恐らく神的ななにかのパワーで持ち込んだ宇宙刑事ギアをこっそり使ったギアトレーザーブレードは映像的に格好良かったのですが、実体の無いチーター鬼には無効。
 それでもチーター鬼のタッチをかいくぐっている間にタロウがきびだんごを完食して復活。アバターチェンジするとなにやら慌てたクロカイザーがその場を去って行き、赤と黄がまたもだるまさんがころんだに挑む事になるのは、召喚されたアノーニとのアクションも交えて変化をつけてはいるものの、さすがにくどく感じました。
 突撃しようとした赤がよろめくのも少々しつこさが上回り、地面に倒れそうになったところを咄嗟に黄が受け止めてドンモモ危機一髪。もはや、だるまさんがころんだクイーンと呼ぶのがふさわしいサバイバル能力を黄が発揮し窮地を脱すると、クロカイザーが慌てて立ち去った理由が明かされる。
 「一個足りなかったぞ……きびだんご。だが……おまえの助けが一個分」
 「……え?」
 傍若無人が髷を結って歩くドンモモがお伴の助けを認め、今俺はいい事を言った! と、くしくも跪く体制になっていたオニシスターの頭に手を伸ばし……
 「これで300個だぁ! わーっはっはっはっはははははは!!
 むんずと掴んで投げ飛ばされました。
 調子を取り戻した赤は、きびだんごのパワー全開で突然のロボタロウへとアバターチェンジすると、鎧武者っぽいドン・ロボタロウの姿となり……きびだんごを補う仲間との関係性発展を素直にジャンプ台にすればそこそこ劇的な新フォームお披露目になったのに、自らそれを放り投げる事によって雑な強化に見せてくる、摩訶不思議な展開(笑)
 「心桃滅却――秘技・アバター光刃」
 戦闘員を瞬殺したドンロボが、高速移動を繰り返すチーター鬼を居合い一閃で成敗すると、鬼となった老人の残念は解放され、きびだんごを手に戻ってきたクロカイザーの元にはゴーバスギアが出現。
 ギアが出てくるまで、なに鬼かもやもやしていたのですが(逆にいえば、ギアが出てくるとモチーフがわかるのはいいところで)特命鬼とわかってみると、成る程チーターだったのか、と納得。……そう思うと確かに、ヒョウ柄
 時間を遡っているので「未来鬼」……? などと考えていたのですが、今回は鬼が少年時代を「アバター」としていた、という趣向のようで、鬼ごっこの際の高速移動も『ゴーバス』モチーフとすると、「だるまさんがころんだ」は「フリーズ」からかと頷けましたが、メインギミックとしては、二年前の思い入れの強いエピソード(『魔進戦隊キラメイジャー』第15話「きけ、宝路の声」)と被ってしまってノリにくかったのは、少々残念でした。
 消滅していた人々は元に戻り、病身の老人は健やかな笑顔を浮かべ、特命鬼騒動が一件落着する一方、ソノイの一時停止が解けると、山奥の温泉地へ向かっていた観光バスの乗客乗員がトンネル内部で消え失せる大量蒸発がミステリアスな雰囲気で描かれ、
 「獣人(じゅうと)が……獣人が、来る……!」
 激しくおののくソノイで、つづく。
 ドンモモがドンドン秘めた力を発揮する一方、ソノーズも驚愕する新たな脅威の登場が示唆されましたが、硬直しているソノイに対してソノニが存外まともに心配そうな様子を見せていたのが印象的で(時と場合と組織によっては顔に油性マジックで「私は鳩に負けた粗大ゴミです」とか書かれること請け合い)、ソノーズは身内に対する情はある存在の模様。
 それもまた、「別の世界の理屈で動いているヒーロー」感を加速しますが、では獣人とはどんな存在なのか、が上手く気になる引きとなりました。
 ちなみに、井上脚本×バス×トンネルで乗客消失、とくれば鳥人戦隊ジェットマン』第12話「地獄行バス」が、密室劇とヒーロー物を鮮やかに融合した傑作回なのですが、この1本だけでも楽しめる内容なので、東映特撮FCなどで視聴可能な環境がある方には、是非とも気軽に見ていただきたいエピソードです。
 そして、「いいよ」係だったマスタードンブラが堂々クロカイザーに変身し、タロウの窮地には直接手助けする姿勢を示しましたが……『ドンブラ』が独自の加速を始めている現在、前作要素が干渉しすぎないバランスに収まるのは祈りたいところで、毎回の怪人などにメタ要素が含まれているとはいっても、少々複雑な気持ち(メタも取りこんだ上で傑作になれば、それはそれなんですが)。
 次回――名声を、栄誉を、ボーイフレンドを、取り巻きを、羨望のまなざしを……私はこの手に全てを取り戻す!

5/19付けレス

 本日は『エグゼイド』感想を書きました。

スフィニングトゥーフォーク

◆aquapastelさん
 >今回のサブタイトルは「Some lie(いくつかの嘘)」と「侍」がかかった洒落たものになっていますが
近作にも受け継がれている傾向ですが、こういった言葉遊びの部分はセンスいいですよねー。
 >意外な怪作「唇にLを」
あれは……いい回でしたね……(笑)
 >相手が怪人体なのでニチアサでギリギリ見せられる演出にはなっているものの
 >(むしろ怪人体だからこそ危ないことにもなってる気がしますが)、直球で変態ムーブをかましてきてビックリしました(笑)
生身だとアダルトすぎるけど怪人だからOK……な映像と見せて、むしろ余計に変質的なのでは?! というのが見事なシーンでしたね(笑)
 >「Vガンダム
本放送時に見たきりなので、一度、再見したいなと思ってはいるものの、エネルギー消費が激しいので二の足を踏む状態が長らく続いています。クロノクルが好きだったり。
 >「∀」の序盤でも、地球人とムーンレィスの技術力の差を示すシーンがあったなぁ、と思ったり。
巨大ロボットと何かの大きさ対比、への意識がベースにあるのも含めて、富野監督は世界観や人物像を様々な対比で印象づけてくるのが巧いですよね。
 >同時期にこちらも1話から配信が始まった「Gレコ」共々楽しんで見ていきたいと思っています。
おお、『Gレコ』も配信しているのですね。EDは強烈なインパクトですが、本編もとにかく芝居が濃厚で楽しいです。

◆橘まことさん
 >なんとまあぞくぶつてきな、おじいさんがいるではありませんか(笑
今のところおじいさん、良いイメージが全く無くて!(笑)
 >デザインのモデル(本作では「スキン」だそうで)によると「キラキラのメイジ」らしいので、観音帽子からのデザインだったのではないかと。
成る程、あれは「スキン」という位置づけだったのですね……そして、イカの頭ではなく被り物でしたか(笑) なんでか、『クウガ』のイカスミグロンギと印象が重なってしまって。

えらく格好いいサブタイトル

仮面ライダーエグゼイド』感想・第8話

◆第8話「男たちよ、Fly high!」◆ (監督:中澤祥次郎 脚本:高橋悠也
 「娘さんの事以外で、なにかストレスを感じてる事ありませんか?」
 ゲーム病で前回から引き続き入院中の工場主・岡田に向けて、娘がストレスと言い放つのが開始早々クライマックスですが、永夢先生の本質は“治療対象”とみなした存在の「治療の為なら周囲のあらゆるものを利用する」患者絶対治すマシーンであって、「お人好し」とか「正直者」とか「患者と向き合おうとしている」とか、そういう生やさしい存在ではないような気がしてなりません。
 岡田娘の話を聞いたポピ子が、気にしているのは工場経営の事では? とこちらもズケズケ問いかけて珍しく別行動で役に立つが、直後、飛行ブリキバグスターにより、岡田の工場が爆撃されてしまう。
 バグスターの匂いを嗅ぎつける、ライダー前髪センサーでいち早く現場へ到着したスナイプは、武器をスナイパーライフルモードにして飛行ブリキの撃墜に成功すると、Aパートで早くも新ガシャット入手。
 「患者を救いたければ俺と勝負しろ」
 素体状態となったバグスター(またさらっと新設定が出ていますが、とにかく誰もツッコまない)を人質に取ると、ガシャットを賭けた勝負を持ちかけてくる斜め上の行動で、Fly high!
 「花家大我も堕ちるところまで堕ちたな……奴は5年前のゼロ・ディの事を……小姫を死なせた事を全く反省していない!」
 そういう飛彩先生が、数話前に手術を途中離脱して目の前の患者を見捨てようとしていた玉突き衝突で花火工場大爆発が引き起こされているのですが、スタッフの中でどういう理路で消化されているのか気になるレベル。
 前髪枠の挑戦を受けてやる、と憤る飛彩を院長が一喝し、ここまでずっと権力に媚びへつらう小物街道を驀進していた院長(正直あまり好きな使い方ではなく)が父として先人として貫禄を見せるのかと思いきや、説教は途中から私利私欲ダダ漏れになり、飛彩には放置プレイを受け……まあ急に立派なメンター化するより、これで良かったか(笑)
 工場が爆撃された事をあえて岡田に伝えた永夢は、翌日、半壊した工場へ岡田を連れて行くと、残された社員たちが工場を再稼働しようと奮闘する姿を見せる。
 本当に岡田のストレスになっていたのは経営難の工場を存続できるかどうかではなく、それに伴う社員たちの生活の事だったのでは、と指摘すると岡田はそれを認め、社員一同に娘も揃って、みんな納得して頑張る気だからいいと思います、と何となくいい雰囲気で処理して、永夢と飛彩は大我の元へ。
 「逃げずに来た事を褒めてやろう」
 「誤解しないで下さい! 僕は患者を救いに来たんです」
 「おまえに、仮面ライダーの資格はない」
 「…………全てのガシャットの力を手に入れるのは、この俺だ。さあ、ゲームを始めようぜ」
 ここまで“ガシャットに取り憑かれた男”にして“戦闘(ゲーム)狂”と描かれている大我、「一人で充分なんだ…………この俺一人で」といった思わせぶりな台詞の数々など、自発的な悪役ロールにしか見えないのですが、むしろこれで本当に社会不適格者だった方が意表を突かれるレベル(笑)
 実際どうなのか……までを見る前に本放送時はリタイアしてしまったので、今回の楽しみの一つです。
 永夢・飛彩・大我が一斉に変身する一方、檀黎人を呼び出した九条も雪辱戦を挑んで二つのライダーバトルが同時展開し、早々にバグスターを倒した上で続く戦闘の理由付けとし、パターンに一ひねりを入れつつ後半のライダーバトルにクライマックスにふさわしい意味づけを与えたのは、面白い構成でした。
 「医師免許の無い俺に、人を救う義務も責任もない。――お医者さんごっこなら病院でやってろ」
 小銃に見立てた握り方が格好いいポーズから、スナイプは新たなガシャットを起動してジェットスナイプへとレベルアップし、酸素マスクを身につけた顔が、また、絶妙に格好悪い……アーマー路線のLV3ですが、個人的に一番格好いいと思うのは、自転車エグゼイド。
 ジェットスナイプが空中からド派手に機銃を掃射すると、エグゼイドとブレイブもレベルアップしてLV3同士による激しい戦いが展開するや否や、ブレイブさん、あっという間に地面に這いつくばってDJガシャットを奪われる(笑)
 「仮面ライダーは俺一人で十分だ」
 某アギトみたいな事を言い出したスナイプは、故意に解放した人質のバグスターに気を取られたエグゼイドの背中にジェットクリティカルを叩き込み、空中からの弾雨に飲み込まれるエグゼイド、躊躇無く、バグスターを、盾に!
 バグスターは消し飛んで結果的に治療は成功となるが、大ダメージを受けて地面に転がったエグゼイドは、まんまと激突ガシャットをスナイプに奪われてしまう。
 一方、レーザーとゲンムも互いの決め技を放つが、お互いに決定打を欠き、戦闘を終了。
 「ゲンムの社長が、なんでこんな真似してんだ……」
 「君と同じさ。……バグスターがこの世に生まれた原因を、突き止める為だ。その為に私は、ゲーマドライバーと、ライダーガシャットを開発した」
 地面に倒れた永夢は、花家の背へ向けて叫ぶ。
 「……ガシャットは、あなたの快楽の為にあるんじゃない。患者を救うためのものだ!」
 「なにもわかってねぇようだな。ゲーマドライバーの適合者となって、ライダーガシャットを使い続けることの真の意味を」
 花家は、説明書を読んでいない二人に向けて思わせぶりに呟き……
 「ゲーマドライバーを使用するためには、適合手術を受けなければならない事は知ってるだろ。現に君も、私も、その手術を受け、仮面ライダーとなった」
 ここまで何度か会話に出てきた「適合者」とは、まさしく改造人間であったとシリーズの本歌取りがストレートに持ち込まれ……大森P作品の傾向として、こういったシリーズテーゼの取り込みに際して「仮面ライダー」がメタ前提になりすぎて、作り手サイドの描いているつもりの情報と、受け手に伝わっている情報のズレが物語が進むにつれて大きくなりすぎるところがありますが、巧いバランスに収まってほしい部分。
 「どうやら一人だけ、適合手術を受けずに仮面ライダーに変身できた者が居るようだ。不思議だと思わないか?」
 「…………ほうじょう、えむ……」
 檀社長の、僕らバグスターの謎を追うむしろ似たスタンスじゃないかな、と友情を匂わせてからの流れるような三面記事トークにすっかり惑わされた九条は、その名を口にし……スナイプに完敗した永夢は、立ち去る花家を追う事も出来ぬまま、愕然と呟く。
 「…………真の意味って、適合者になるって、なんのことだ……?」
 勿論――一部人類の夢・二次元に行けるようになるのさ宝生永夢ぅぅーーー!!
 男たちよ、二次元にFly high!
 衛生省の野望が明らかになる中、ライダー適合者=改造人間であるが、永夢は手術を受けていない筈だし本人にも自覚は無い、という大きな謎が浮上し………………そうすると第1話の言行からして、ポピ子は(さすがに適合手術について知らないのは無理があるので)「天才ゲーマー・Mは適合手術を受けているに違いない、と思うに至る理由を持っていた」事になるわけですが、果たして、この巨大な地雷は無事に処理する事が出来るのか。
 社長不在の間に、プロトガシャットをこっそり拝借したグラファイトが新たな力を手に入れて、つづく。