東映特撮に踊らされる駄目人間の日々のよしなし。 はてなダイアリーのサービス終了にともない、引っ越してきました。
旧ダイアリー保管用→ 〔ものかきの倉庫〕
特撮作品の感想は、順次こちらにHTML形式でまとめています→ 〔特撮感想まとめ部屋〕 (※移転しました)
HP→〔ものかきの荒野〕   Twitter→〔Twitter/gms02〕

ハリケン省エネテスト(……テスト)

忍風戦隊ハリケンジャー』感想・第19-20話

◆巻之十九「大箱と風雷巨人」◆ (監督:竹本昇 脚本:前川淳
 バトルファイト島の罠を打ち破り、「俺たちが組めばもう怖い物なしだぜ」と盛り上がるハリケンジャーだが、兄者は「勘違いするな」と早速腕組み。
 「我らの邪魔をするようなら、貴様等とて容赦はしない」
 心の隙間にちゃぶ台を設置されてしまった一鍬さえ冷たい態度を取って背を向けるが、それはジャカンジャからの報復を予期しての事でもあり、先手必勝とムカデ城に乗り込もうとするゴウライジャー。しかし一足早く打って出たチューズー坊により忍法箱次元に囚われてしまい、絶体絶命の危機に陥ったところをハリケンジャーに救われて、ここに空水陸角牙――風雷5人のシノビが、揃い踏み。
 「人も知らず!」 「世も知らず!」 「影となりて悪を討つ!」
 「影に向かいて影を斬り」 「光に向かいて光を斬る」
 「「電光石火・ゴウライジャー、見参」」
 「忍風戦隊」
 「「「ハリケンジャー!!」」」
 「あ、参上!」
 変身シーンの格好いいBGMに乗せた名乗りから、5人並んだところでボーカルが入るのは非常に決まり、ハリケン&ゴウライはチューズー坊と激突。ところがチューズー坊の傀儡の術によりハリケンジャーが操られてしまい、互いにトリプルガジェットとダブルガジェットを向け合う事に。
 「以前のおまえ達なら迷わず撃っていた筈。弱くなったな、ゴウライジャー」
 「弱くなったんじゃない! 強くなったのよ!」
 「本当の強さってのはな、力だけじゃないんだ!」
 「人として、一番大事なものを、ゴウライジャーは、取り戻したんだ! だから……だから俺も、この引き金は、絶対に引けないんだぁ!」
 逡巡の末にダブルガジェットを放り捨てたカブトライジャーの姿を通して、我欲に歪んだ父親に育てられ人間性を封殺されていた霞兄弟がその呪縛を断ち切り始めた事を念押し。その強さはハリケンジャーの“強さ”も引き出し、傀儡の術に激しく抵抗すると、ゴウライジャーが不意を突いた事で術は破れ、再び並ぶ5人。
 「結局最後は助けられちゃったな」
 これが厭味無く聞こえるのが鷹介(ハリケンジャー)の良いところで、二つの忍者チームの関係がひとまずまとまって、ファイヤー! &サンダー!
 「ま……まだまだ。暗黒七本槍・二の槍のチュウズーボ様を、甘く見るなよぉ……頼む、サーガイぃぃぃン!!」
 瀕死の重傷を負ったチューズー坊が、最後の最後で、いがみあっていたライバルに秘術を託していた熱い展開(冒頭に、進退の瀬戸際に立たされたチューズー坊を気にしたサーガインが部屋を訪れるシーンあり)で、放たれる闇の秘術。
 命を削ってスーパー巨大化したチュウズーボに立ち向かう二大ロボは一切の攻撃が通用せずに追い詰められるが、両巨神のシステムが共通している事に気付いて解析を進めていたおぼろが、カラクリボール7号と8号を完成させる。
 「合体するんや! 流派超越風雷合体や!」
 旋風神と轟雷神からそれぞれ打ち出された金と銀のボールが空中で合体するとカラクリ武者・風雷丸が誕生し、いきなり喋りだして皆ちょっと困惑するが、その指示を受けて合体を決断。
 「風吹き荒れて嵐呼ぶ、雲引き裂いていかづち迅る。疾風(かぜ)と迅雷(いかずち)ひとつになりて、天下御免の三日月頭、轟雷旋風神、推参!」
 全部、新入りのカラクリ武者(声はナレーションも務める宮田浩徳)が持っていきました!
 旋風ベースのボディに、轟雷が両腕と下駄になり、獅子が正面に回った轟雷旋風神は、両肩に光るイルカバルカンとカブトキャノンが殺意高め。チュウズーボの打撃が全く通用しない装甲を誇り、キャタピラ駆動からのパンチ一撃でチュウズーボを吹き飛ばすと、超忍剣! じゃなかった、飛び道具一斉発射により成敗バイ。
 「じゃ、ジャカンジャに…………栄光あれーーー!」
 卑怯卑劣で目的の為には手段を選ばず、身内でもいがみ合うが組織への忠誠心は見せ、最後は直接戦闘で実力を見せるも慢心からヒーローに打ち破られて古式に則った断末魔の悲鳴をあげ、悪の幹部の王道を貫いて、チュウズーボ、ここに退学。
 「暗黒七本槍・二の槍チュウズーボ、貴様の最期、しかと見届けた!」
 サーガインは魂が武人らしいところを見せ、ムカデ様は黙して語らず、そして眠り続けるマンマルバ……
 「最後は、花丸であった」
 とナレーションさんに言われて、フラビージョが追悼の花丸を贈っていた事に気付きましたが、ウェンディーヌも神妙な面持ちでサーガインの横に立っており、そのリタイアに際して、決して和気藹々とはしていないが悪の組織なりの戦友意識が描かれたのは、良かったです。
 ハリケン×ゴウライ本格共闘、幹部キャラとの決戦、そして合体ロボ! と盛り上がる要素が目白押しでしたが、ただハリケンとゴウライが手を組むから強い、というだけではなく、ゴウライジャーの変化にピントを当てた上で、それがどうハリケンジャーを強くするのを描き、ただの仲良しこよしではなく、互いに高め合うからより強くなっていける仲間なのだ、と示してくれたのは全体への目配りも利いて鮮やかでした。
 幹部退場編としてのポイントをしっかり抑えた上で、ハリケン・ゴウライ・ジャカンジャ、それぞれのキャラの掘り下げがしっかりと行われ、個人的に、これまで見た前川脚本回で一番面白かったかも。
 次回――赤と紅。

◆巻之二十「パンチと好敵手(ライバル)」◆ (監督:竹本昇 脚本:酒井直行)
 「資格のあるなしなんてどうでもいい。今の俺たちに必要なものは……金と寝床だ覚悟だ」
 ジャカンジャを倒し迅雷流を再興しようと考える一鍬に対し、一度は地球を腐らせる事に荷担したゴウライジャーの力を使い続ける覚悟があるのかを己に問う一甲。
 亡父の呪縛から解き放たれ、自らの手で運命を掴み取る立場となった霞兄弟はそれぞれの進む道を探す事になり……港で資材運びの仕事中、バイトで派遣されてきた鷹介とばったり出くわす一甲。
 「ちなみに俺は双子座のB型。知的でナイーブな俺そのものだろ?」
 「……働け」
 心の隙間に忍び込んでハンモックを吊そうと擦り寄ってくる鷹介を邪険に扱う一甲だが、サーガイン軍団のカンガルー忍者が街に放たれ、現場に近かった二人だけで戦う事に。カンガルー忍者の術を見切って撃退した一甲から、「その未熟な腕で、伝説の後継者とはな」と嘲笑われた鷹介は、先にハリケンジャーになれたのは「棚からぼた餅のようにして」と言われた事もあって大激怒。
 ……戦隊の歴史を紐解くと、力を得るにあたって「生き残る」のは極めて大きなファクターではありますが、ゴウライジャー側から見ると、朝礼をサボった事で襲撃を避け他に候補がいなかったのでハリケンジャーに選ばれた落ちこぼれ達、に当たりがきつくなるのは仕方の無い認識かと改めて。
 殴り合いを仲間達に止められる2人だが、強化改造を受けたカンガルー忍者が再登場。更に、ムカデ様が六の槍を呼び寄せた事で焦るサーガイン・ウェンディーヌ・フラビージョが揃って前線に出撃し、ゴウライジャー含めて大苦戦。
 「確かに……俺たちは……運良くハリケンジャーになった。でもそれだけで、戦ってるわけじゃない! ……決めてるんだ。心に決めたんだよ! 地球を腐らせたりしないって……だから戦う。絶対に負けない!」
 追い詰められながらも決して諦めない赤の絶叫が劇的に決まり、赤は新たにDLされた雷属性攻撃でカンガルーに反撃。ハリケンとゴウライ、両者のガジェットを合体させた五重連ビクトリーガジェットがフラビージョのエレガントバリアーを打ち破り、ビクトリー!
 トリプルガジェットとダブルガジェットは如何にも合体しそうでありましたが、ファイブガジェット……? と思っていたら、ファイブ-V-ビクトリー、は納得と共に格好いい名称。
 巨大戦では、一度やってほしかったダブルカラクリ魔剣を振るうも防がれると、流派超越・風雷合体、直後に瞬殺(笑)
 ……なまじ、移動はキャタピラ設定にしてしまったので、動かしにくいのでしょうか(笑) 第20話にして扱いが古のグレートタイタンめいてきましたが、ふと気になって確認してみたらグレートタイタン初登場は第18話でした!
 戦い終わり、咄嗟の新技配信をおぼろに感謝する鷹介だが、実は送信者はおぼろではなく、鷹介の覚悟を認めた一甲。それに気付かず首をひねる鷹介の横を通り過ぎる際に「じゃあな、鷹介」と声をかけ、着々と、霞兄弟を攻略していく鷹介であった。
 「兄者、どうして鷹介にあの技を?」
 「……結局あいつらは、ぼた餅を見つける資格を持っていたという事かもな」
 切っ掛けは確かに偶然や幸運が作用したかもしれないが、そこに届く何か、そして、それに応える何かを鷹介たちは持っているのだろう、と一甲は見方を変え、兄者の声質と言い回しもあって格好いい台詞となりました。
 ちょっと気になるのは、今のところ一甲も一鍬も密接に関わっているのは鷹介だけ(両者と殴り合いを経験)で、ことハリケンジャーとゴウライジャーの関係、という面では七海と吼太が鷹介のオプションになってしまっている事。放置しておくと、山場で急に積み重ねが捏造される大事故の元なので、早めに個別の関係構築を行ってほしい部分です。
 ジャカンジャでは、繭を破ったマンマルバが、昆虫人間(声はそのままでした)に成長。そして近付く、第六の槍……? で、つづく。