東映特撮に踊らされる駄目人間の日々のよしなし。 はてなダイアリーのサービス終了にともない、引っ越してきました。
旧ダイアリー保管用→ 〔ものかきの倉庫〕
特撮作品の感想は、順次こちらにHTML形式でまとめています→ 〔特撮感想まとめ部屋〕 (※移転しました)
HP→〔ものかきの荒野〕   X/Twitter→〔X/Twitter/gms02〕

さくさくサンバルカン

太陽戦隊サンバルカン』感想・第12話

◆第12話「ダイヤを食う女王」◆ (監督:東條昭平 脚本:上原正三
 見所は、
 ダイヤモンガーの、頭に「ダイヤモンド」付ければなんでもあり攻撃
 VS
 サンバルカンの、頭に「太陽」付ければなんでもあり攻撃。
 ちょっとセクシーな雰囲気の看板の前を歩くヘドリアン女王が、通りがかった女性たちから嘲笑を浴びせられる奇妙な場面で始まり、
 ナレーション「このところ、ヘドリアン女王は、しきりと悪夢に悩まされていた」
 改造手術の不備でした!
 「このままでは、朝夕の祈祷にも差し障りが出る」
 黒太陽のミサの為、ヘドリアン女王の存在を重視するヘルサターン総統は、女王のストレス解消の為に高価な宝飾品の入手を命じ、復活させてはみたものの動きの少ない女王にスポットを当てたかったのかとは思われますが、なにやら奇天烈な導入に。
 ゼロレディーズはチャームマジックで宝石店から大量のダイヤを強奪し、強盗シーンと全く合わない背後の陽気な女声ボーカル曲は、よくよく聴くと専用テーマ曲のようで、定番とはいえ「ガール」な感じでは……と思っていましたが、公式に「ゼロガールズ」な模様。
 最初期から挿入歌まで用意されている辺り、前作のミラーケラー路線を引き継ぐのが、かなり早めに決まっていた感じでしょうか(……ゼロワンが将軍ポジション兼任とはいえ、4人はやはり多かったと思いますが)。
 ところが持ち帰ったダイヤはヘドリアン女王のお気に召さず、女王のご機嫌取りに執心するヘルサターン総統は、ほら良質なダイヤは、ダークQや機械生命体の原材料になるから! とガールズをなだめすかし、ツルハシ+ショベルな手持ち武器がボウケン魂を感じさせるダイヤモンガーを製造。
 ガールズとダイヤモンガーは、サンバルカンの妨害を受けつつも、日本国立銀行に保管されていた大粒のダイヤを入手するが、アジトに戻るとモンガー怪人がエネルギー源としてダイヤをぺろりと平らげてしまい……凄く、作戦と、相性が悪かった。
 そんな中、巨大なブルーダイヤを盗んだと思われる、闇のダイヤブローカー・シャドーXが来日し、コミカルなダイヤ騒動に途中から国際スパイ物的な味付けが加えられるのですが、なにぶんブラックマグマの目的が「女王のストレス解消の為に巨大ダイヤを手に入れる」だけなので、あくまでシリアスに対応するサンバルカンとのギャップが面白くなるよりも、ひたすら噛み合わない盛り上がりにくさが続きます。
 せめてダイヤを入手する為にモンガー怪人が奇抜な能力で騒ぎを起こすなどあれば違ったと思うのですが、いきなり出てきたシャドーXさんに焦点を当てられても……感が激しく、ホテルの従業員コスプレでシャドーXの身辺を探る太陽戦隊と、それをかわすシャドーXの攻防戦も、あまりにも地味。
 ブラックマグマの助けを借りたシャドーXが太陽戦隊の監視をくぐり抜けると、ブルーダイヤの取引が行われるが、先行したパンサーが邪魔に入って、前作でもついぞ記憶にない、飛び蹴りによるダイレクトダメージを受けるヘドリアン女王
 ヘドリアン女王に一撃を与えるなら、飛行能力で追跡したイーグルとかで良かったような気もするのですが、どうにもイーグル不遇の作劇が続きます。
 ダイヤを巡る攻防の末、ブルーダイヤはモンガー怪人の腹に収まり、シャドーXはゼロワンに始末され、ヘドリアン女王らは撤収。太陽キックによってモンガーが吐き出したブルーダイヤの回収に成功したサンバルカンは、バンク映像を強引に差し込むバルカンボールにより怪人を撃破すると、巨大ダイヤモンガーの幻術は飛び道具で粉砕し、チェーンで振り回してからのプラズマ返しにより仕留めるのであった。
 前作・前々作ではそんな事は無かったのですが、どうも今作ここまでのところ、モンガー怪人の使い方が雑なのは、物足りない部分。
 次回――美佐、ブラックボールに好かれる?!(大鷲が1回も無いのに、2回目のメイン回?!)