東映特撮に踊らされる駄目人間の日々のよしなし。 はてなダイアリーのサービス終了にともない、引っ越してきました。
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「言っておくが、僕は足の方が好きだ」

 (※誓ってあくまでチキンの話です。『ビギンズナイト』は名作)

仮面ライダー響鬼』感想・第21話

◆二十一之巻「引き合う魔物」◆ (監督:石田秀範 脚本:きだつよし)
 「メール開けないくせにー」
 「あのね、開けないんじゃなくてね、わかんないんだよ」
 2004年当時としても、色恋沙汰とデジタルの話題の時のヒビキさんは、+10歳ぐらいの年齢設定になる印象(笑)
 メーター杖の男――“奴”(この濁し方は、あまり面白くならない感じであり)が暗躍する中、対抗手段としての更なるレベルアップ方法をヒビキが模索中、たちばなに一本の電話が入り、ダンキさん、割とせっかちで他人の話を聞かない人だった。
 ご近所の手前もあり、お得意様への配達ぐらいは店を手伝うヒビキさんにバイトの明日夢くんが同行していた頃、姑獲鳥を探すイブキ組はメーター杖の男と接触するが、謎のフォース拳法に吹き飛ばされている内に逃走を許し、その隙に出現した姑獲鳥にも逃げられてしまう。
 一方、トドロキは今日も元気にヤマアラシと戦闘を始めようとしていたところ、姫と童子の不意打ちを受けて一敗地にまみれるが、童子と姫は轟鬼を捨て置いて、ヤマアラシと共に場を離れ、その進む先は――浅間山
 「そういやさ、少年は、休みん時どうしてるの?」
 「今バイトです」
 ダンキとの会話が噛み合わなかった明日夢は、たちばなでバイトする以上は、もう少し猛士について知っておきたい、と積極性を見せ、こういった“変化”を、OP自己申告だけではない形で、1クール目から印象的に見せて欲しかったなと改めて。
 バイトしていない時は音楽とか聞いています、という明日夢くんに、持田さんとはどうなのよ? と水を向けるヒビキさんのこれは単なる好奇心なのか一応は側面支援なのか……持田は小学校から同じだけの友達、とあくまでラブコメを否定する明日夢くんは、踏切待ちで隣に立ったノースリーブのお姉さんにチラチラと視線を向け、
 少年はあれなの?
 脇派なの?!
 今の今まで、周囲の女性陣にこれといって照れるなどの反応が無かった明日夢くんが、急に思春期の男の子な仕草を見せ、レギュラーキャスト相手に常にこの視線も困るのですが、ならば通りすがりの女性相手なら即物的で不躾な視線を向けていいのかといえばそれもどうなのといった具合で、いきなりアクセルを踏みすぎて、必要以上に品の無い見せ方になった印象。
 恐らくは、“潔癖な”ヒーローに対するアンチテーゼの意識もあったのかとは思われ、ヒーロー未満の少年を通して敢えて下品さを露わに描いたとも取れますが(例えば、浦沢脚本などでは用いられる手法)、なにぶん明日夢くん、香須実さん辺りにドギマギしてみせるような描写も一切なかった子であり、明日夢くんにも年頃の男の子な面がある事を描くにしても、もっと前にもっとソフトにやりようが幾らでもあったのをスルーし続けた末、なぜ今このタイミングでこの演出なのか、だいぶ困惑。
 そんな少年に割としつこく、少年はもっちーとあきらとどっちが気に入っているのか、と絡むヒビキ@もはやただの面倒くさいおじさん(ここも、アンチテーゼとしての下世話な一面を描く意図かと思われますが)だが、電車が通り過ぎて踏切が開くと向かい側に当の持田さんが居て、さすがにウルトラ気まずい。
 イブキとトドロキが魔化魍を追う中、ひとみも一行に加えて届け先の茶道教室に到着するヒビキ達だが、声を掛けても返事がなく、なにやら異変を感じたヒビキが庭に回ると和室で倒れている師匠を発見。
 その場を学生2人に任せたヒビキが医者の元へと疾走する一方、人を襲わず真っ直ぐに浅間山を目指す姑獲鳥とヤマアラシを待ち受けていたのは、メーター太郎。深山で魔化魍バトルが始まる中、姫と童子が代わる代わるに現れてはイブキとトドロキを襲い、姑獲鳥姫&童子は、衣装が綺麗。
 浅間山中で合流したイブキ組&トドロキを、逆光を受けて高い所にヒーロー立ちした魔化魍レンジャーが見下ろす構図は、狙っているのでしょうが妙に面白く、オフのヒビキが柴又を駆ける中、イブキとトドロキはダブル脱衣。童子と姫は両者を誘うように動き、果たしてその先で待ち受けるものは何か……。