東映特撮に踊らされる駄目人間の日々のよしなし。 はてなダイアリーのサービス終了にともない、引っ越してきました。
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マッドとゴッドは一字違い

仮面ライダーX』感想・第3-4話

◆第3話「暗殺毒ぐも作戦!!」◆ (監督:内田一作 脚本:伊上勝

 「巨大な悪の組織ゴッドに、父と共に殺された神敬介は、瀕死の父の手によって仮面ライダーXとして甦った。敬介の恋人・涼子は、なぜゴッドについたのか。そして霧子とは。謎のゴッド機関を相手に戦う、仮面ライダーX!」

 ゴッド工作員をバイクで追う敬介は涼子によるライフルの狙撃を受け、冒頭から目まぐるしい展開。
 「おい! 涼子さんはどこだ?!」
 「失敗したあの女は、いずれゴッドの名の元に処刑だ!」
 どうとでもなる曖昧さだなゴッド!
 「神敬介、ゴッドを甘く見るな!」
 背後からもマシンガンの斉射を受けた敬介は、抑えつけていた工作員を盾にしてその場をしのぎ、父に改造されたあの日から、もはや人間ではありません。
 その頃、羽田空港に降り立ったゴッド工作員(多分、後のタイタンおじさんこと浜田晃さん)は後を追うインターポール捜査官の前で怪人ヘラクレスに変身すると、捜査官をあっさり撲殺。死体を溶かす毒クモを放って証拠隠滅を図っているところを少女に目撃され、始末しようとした所に敬介が登場。
 原典になぞらえ、手に棍棒を持ち、獅子の毛皮をかぶったような姿をしたヘラクレスは頭部が二段になっているのが面白いデザインで、怪力に任せて棍棒を振るうが、腹に一撃もらうと、
 「今のはほんの小手調べだ。今度会う時は貴様の命はないぞ!」
 と捨て台詞を残してそそくさと撤収し……時差ボケもあるので仕方ないですね!
 敬介は少女を病院へ運び、某国大使暗殺の陰謀を知ると、ゴッド工作員を追跡。
 「言った筈だ。今度会う時が貴様の最後だと」
 凄く雑な感じに岩を落としてくるヘラクレスを前にセットアップするXライダーだが、大事なライドルをあっさり奪われ、フルートのごとく曲げ…………られはしなかった。
 「貴様の力でも折れまい!」
 やたら勝ち誇るXですが、大事な武器を失った問題は解決されないまま、川沿いに戦いの場が移ると、嗚呼! 空港で助けた少女とその母親が、鉄橋から思い切り宙づりに!!
 ……冒頭のアクションに始まって、矢継ぎ早にアクシデントと場面転換が発生するジェットコースター的な展開で、巻き起こる物事が全て勢いだけで処理されていくのが、変な面白さに(笑)
 大ジャンプで母子の救出に向かうXは、先回りしたヘラクレスに行く手を阻まれると、人質の子供を雑に扱うと好感度が上がらずEDが灰色になってしまう前回の教訓を生かし、ノーガードで殴る蹴るされた末に川に落下して、完敗。
 用済みとなった親子は、そのままロープを切られて川に落とされ……はせずに何故か連行されていき、特使暗殺・X爆殺・目撃者抹殺を全部まとめてやろうとする為に現場指揮官の負担が大きくなり、個々の優先順位が混乱を来し、結果としてライダーに付けいる隙を与えてしまう、先代悪の組織からの悪い体質を露骨に引きずっているのですが、ううむ、謎のゴッド総司令とは……(もがもが)。
 課題はコツコツと、一つずつこなそう!
 霧子が敬介に接触するシーンが挟まれ、浜離宮でゴッドに捕らえられる特使だが、実はそれは敬介の変装(この成り行きは完全に不明)……しかし、影武者を見破ったゴッドにより本物の特使もさらわれ、ヘラクレス棍棒攻撃を受けた敬介は東京湾に落下し、本日二回目の水落ち。
 「ここで砕けては、今までの事が全て無駄になる……行かなければ……行かなければらん……」
 ヒーローは泳いだ数だけ強くなる、と岸に上がった敬介が不屈のヒーロー精神で自らを奮い立たせる一方、囚われの特使は、日本への石油輸出をストップさせようとするゴッド機関により、死か服従か、選択を迫られていた。
 ヘラクレスが処刑場と称する廃車置き場に連れて行かれた特使はプレス機が車を押し潰す光景を見せつけられ、別にゴッドテクノロジーとは全く関係ないのに、何故か凄く自慢げ。
 だがゴッド機関の真骨頂はここからであり、確保していた人質の母子を車に乗せ、目の前でプレス機にかける事で特使への脅しに使うのは、人質の利用法として成る程納得。
 哀れ親子水入らずの鉄塊が生まれ、特使がゴッドに屈しようとしたその時――響き渡るXライダーの声。
 「どこだXライダー?! X出てこい!」
 「ヘラクレス! ヘラクレス! ヘラクレス! ヘラクレス!」
 ヘラクレスの名を大音声で呼ばわると、リモコンクルーザーで敵を攪乱し、いつの間にか回収した(ベルトから生えてきた?)ライドルを構えながらOPイントロと共に高い所に現れるXですが……ええと貴方、別にいつの間にか母子を助けたりしていないですよね?
 そんな見得を切っている場合ではないのではないかと、これから上げていかないといけない名声値の急降下を心配していると、地上に降りるやプレス機を片手で持ち上げて母子を救出する意識があってホッと胸をなで下ろしましたが……どうやら、派手な登場で敵の目を引きつけてから人質を救出する一人陽動作戦の筈が、プレス機を勢いよく下ろしすぎて、映像的にそれどころでは無い感じになってしまった模様(笑)
 「さあ、早く3人で逃げて下さい!」
 「どなたか知りませんが、感謝します!」
 今回一番格好いいのはこの、ゴッドの脅迫に易々と屈しはしないが、目の前で失われようとしている命を見過ごす事も出来ず、Xがプレス機を食い止めるや中に飛び込んで見ず知らずの母子を助ける、某国特使の方。
 3人が無事に逃げ出すと、Xは戻ってきたゴッド工作員と激突し、主題歌に乗ってライドルスティックを振り回す殺陣は見栄えがして格好良いのですが……手を広げて前に突き出すポーズは、どうしても、ま、待った! に見えて仕方ありません(笑)
 ヘラクレスの廃車投げを回避したXは棍棒攻撃に追い詰められ、いきなり間抜けな効果音で放たれたタイヤ責めで絶体絶命に陥るが、パワーに任せて内側からタイヤを引き裂くと、反撃の連続水平チョップで地面に転がったところにXキックを叩き込む。
 ところが、Xキックで吹き飛んだヘラクレスの姿がかき消え……周囲を見回したXは、ゴッド忍法見破ったり!
 再び放たれたXキックが車の陰で機を窺っていたヘラクレスにクリーンヒットすると、最初のXキックで車に叩きつけられた際、車を踏み台に凄まじい速度でジャンプする事により、まるで車を通り抜けてしまったように見せながら反対側に回り込む、目の錯覚を利用したトリックだったのだ、と長々と解説が入り、忍者物メソッドを振りかざして勝ち誇るXライダー。
 忍術を見破られた忍者は死ぬしかない……と敗北を認めたヘラクレスは、腰の短剣を引き抜き、往生せいやーーーーーとヤクザチャージ(ネタ抜きで、映像が完全にヤクザチャージ)を仕掛けるもひらりとかわされると、内部からドロドロに溶けるような最期を迎え……クモ、暗殺には、使われなかった(笑)

◆第4話「ゴッド恐怖の影!!」◆ (監督:内田一作 脚本:伊上勝
 ゴッド怪人・メドウサは、木暮博士の作ったアルファガスの製造方法奪取を命じられ、悪の組織に狙われる科学者が、悪の組織よりよほど物騒な研究をしている事例はままありますが、一億総狂死を可能とするバリバリの化学兵器を製造している木暮博士は、確かに、ゴッドの名の下に滅ぼさなくてはいけないのかもしれません。
 ……大概、良い事に使おうとしたら毒性があって封印したとか、他の研究の副産物とかフォローが入れられますけど、今回通して、アルファガスについても木暮博士の人となりについても、なんのフォローも入らなくて、心配(笑)
 顔を見せず、蛇のアンクレットで正体を暗示される黒服の女が、張り子の虎に触れると総司令の声が流れ出す演出はお洒落で(前回に続き、効果音がやたらコミカルなのがちょっと気になりますが)、黒服の女は、いいとこのお嬢さん風少女役ではお馴染み斉藤浩子さんの演じる、博士の娘を狙って行動開始。
 何故かよみうりランドに居た敬介(タイミングと場所を考えると、潜り込んで野宿していた可能性が否定できない)は、少女の誘拐現場を目撃すると、車に張り付いて少女を救出。
 「お宅までお送りしましょう」
 そ、その、車で?!
 ごく平然と、ゴッド印のミニバンに乗り込んで運転し、住宅街で停車する神敬介、神家の教育と改造手術は、敬介から何か人として大事なものを奪い去ってしまった気がしてなりません。
 「思うつぼにはまったな、神敬介」
 だが既に研究室は荒らされ、室内で気絶していた助手の女性を助け起こすと木暮博士がさらわれた事が判明して、少女をなぐさめて二枚目パワーを発揮する敬介。
 勿論、この助手の女こそメドウサであり、「朝令暮改・一石二鳥・臨機応変・一挙両得」を社是とする総司令からXライダー暗殺の指令を受けた女は、おもむろに研究室のロッカーを移動させ…………この研究所、普通に、隠し部屋があるぞ(笑)
 「おまえの一人娘サエコを生かすも殺すも、返答次第なのさ」
 狂気の基準値が高すぎて酸欠になりそうですが、隠し部屋に拘束していた博士(反応を見る限り、隠し部屋の存在そのものは普通に受け入れているので、たぶん自作)に向けてメドウサの正体を見せた女は、スネーク催眠により博士娘に敬介への殺意を植え付け、敬介が席を外している間に壁にかかったレイピアを手に取る、博士娘。
 少女は、扉を開けた敬介にいきなり斬りかかると1HITを命中させ、70年代東映特撮名物・壁に猟銃じゃなくて心の底から良かった。
 少女の催眠を解除した敬介は、窓に映ったゴッドの影を追うと、メドウサを相手にセットアップ。
 その正体が助手の女だと知るが博士親子はさらわれてしまい、クルーザーでの追跡から挿入歌をバックにゴッドバイク部隊とのバイクアクションに突入し、白い弾丸クルーザー!
 敢えて敵に周囲を囲ませたXは、クルーザー垂直ジャンプで同士討ちを誘ってバイクアクションに『X』らしさを取り入れると追跡を急ぐが、アルファガスの事はもうどうでも良くなったのか、X抹殺を第一目標としたメドウサは、父娘をXをおびき寄せる囮にしようとしていた。
 少女を助けようとした涼子(? 喋り方は霧子っぽい)は裏切り者として毒蛇に巻かれて姿を消し、一足遅れでアジトの一室に突入したXは、まんまと閉じ込められて爆殺の危機に。
 面識は無いが先輩譲りのライダー仕草を発動し、ゴッドでは初となる、アジト自爆技で蒸発目前、この部屋には……隠し通路に繋がる扉があったのです(笑)
 封鎖用のシャッターは破壊できないが、隠し扉はあっさり開く唖然とする脱出方法でしたが、考えてみれば普段使いのアジトなので、「こちら人質を救出しに来たヒーローを罠にかけるのにピッタリ! 信頼と実績の封鎖シャッターで、どんなヒーローも逃がさず、確実にアジトの自爆に巻き込みます! 今なら、上階からの落とし穴もオプションでお付けして、39,800円! 38,800円のご奉仕価格!」とはいかなかった模様。
 今回もOPと共にズームイン二連発、とシンプルに徹した演出で登場したXライダーは、空中戦に持ち込もうとする怪人を追って、普通に飛んだ。
 カウンター蛇を喰らって墜落しそうになると、蛇を引きちぎって体勢を立て直してから再上昇しており、凄いジャンプの勢い、と言い訳できない事に(笑)
 Xチョップでメドウサを撃墜したXはトドメのキックを放つと、怪人の奥の手だった石化光線をひらりとかわし、第2話のパニックを除き、今のところゴッド怪人は、最後のあがきを用いてくる路線。
 かくしてXライダーの活躍により、ゴッドによるアルファガス奪取計画は(多分)失敗に終わるが、果たしてアルファガスとはなんだったのか? 令嬢がレイピアを刺突ではなく振りかぶって用いた事から、父親から「これからの科学者は剣術……!」と教え込まれてはいなかったようでホッとしましたが、神教授に続いて木暮博士の登場により、日本全体の狂気ゲージが引き上げられる事態が発生し、果たしてこの世界の日本は世界に対して何をやらかしたのか、やはり日本は滅ぼさねばならぬのか。
 次回――帰ってくるあの男。