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『ウィッチブレイド』ざっくり感想2

総員死亡シグナルあり

 さらりめに第6-8話(変・過・互)。
 対人コミュニケーションに物凄く難のある眉毛局長は、小山力也補正も込みで、黙っていれば苦み走ったいい男としてこの世界では認識される事が主人公の反応で補強され、そんな局長の過去の女性関係が明かされつつ、クローンブレイド相手にがっつんがっつん銃を撃ちまくるスーパー局長タイム。
 まあ局長、今作の中では割と人間的感情を持っている方ではあるのかもしれず、その自覚があるからこそ、突っ慳貪だったりノーコメントを貫いたりするというか。いつもニコニコして献身的だけど、その内ウィッチブレイドに壊されちゃうなんて残念、といつもと全く同じ調子で口にする眼鏡秘書の方が、一般人とは異質な精神性を意図して描かれている感。
 ウィッチブレイドを巡って争う二大組織と、雑居ビルの困った面々が対比に置かれる事で物語に緩急や明暗が付き始める共に、受け身を強いられてきた主人公が、“仕事”に自分の中で折り合いを付けつつ、局長やトップ屋に真っ正面からやり返す強さを見せる事で、定番ながら全体的に見やすさが増してきているのは良いところ。
 本邦ヒーローとしては珍しい感はありますが、何よりも母親として「娘の為に」を行動原理の芯に置けるのは、筋が通りやすく説得力も高くて有効に機能しています。
 とはいえ、最初からどうも怪しげだったこの設定は、局長とレディの過去が描かれた事で、ますます怪しげに。
 6年前の大震災の原因を描く回想シーンで、当時逃走中だったレディがばっちりおくるみ抱えているのですが、妊娠がわかってウィッチブレイドを奪って逃走、姿を隠していたが6年前にあれこれあって生まれたての赤ん坊とウィッチブレイドが主人公の手に渡り、主人公娘(とされている少女)は、ネオジーンベビー、とかだったりするのが如何にもありそうですが、どうなりますか。
 仮にそうだとすると、第8話で少女と接触した際の「そんなのものか」発言が、実の娘と6年越しに対面してみたけどこれといって感慨は湧かなかった……みたいにも捉えられ、怪人ポジションのエクスコン含め、そういった“異質な感性”の挟み込み方は、今作の面白み。
 そしてその“異質”さに、ウィッチブレイドを通して否応なく触れていく主人公を追い、世界の裏側に足を踏み入れつつある元メガブルーのトップ屋は、2クール目まで生き残る事が出来るのか。
 ……それにしても、好感の持てる男性キャラが全然出てこないな!!(敢えて言えば、クローンブレイドからの逃走劇を担当し、地道に仕事を頑張っている回収班メンバーとか割と好きだったのですが、クルーザー上で全滅したっぽい……?)