東映特撮に踊らされる駄目人間の日々のよしなし。 はてなダイアリーのサービス終了にともない、引っ越してきました。
旧ダイアリー保管用→ 〔ものかきの倉庫〕
特撮作品の感想は、順次こちらにHTML形式でまとめています→ 〔特撮感想まとめ部屋〕 (※移転しました)
HP→〔ものかきの荒野〕   Twitter→〔Twitter/gms02〕

5/16付けレス

 本日は『アギト』感想を書きました。

信じた道を行け

◆アクションさん
 >映像作品は全部見て当たり前と云うような感じになって
商業作品として仕方ない部分もあるのでしょうが、なんだかなーというか、冷めるところはありますよね……。
 >最終回で王道の主題歌バトル
こういうのは素直に嫌いではないのですが、《平成ライダー》はやはり、主題歌をどう位置づけるのか、に時期において模索がある感じですね……そしてもうちょっと、敵の脅威感があれば良かったのですが。
 >本当になんで劇場版だけしか登場してないキャラを本編の最終回でやったのか分かりません。
あくまでもエピローグパートなので、ロードバロン以上の敵にするわけにはいなかった、というのは頷けるのですが、これなら、プロフェッサーの残した嫌がらせでも良かったのでは? 感はありました。

◆ログラムさん
 >最終章への繋ぎがうまくいかなかったのが痛いなーとつくづく思うところです。
やりたい事をやる為にオーバーロードを片付けて、さあここからは気持ちを切り替えて因縁の決着です、みたいになってしまった感じはありますよね。特に、ミッチ周りに時間を取られすぎて、肝心の介人周りがあまりスムーズにならなかったなと。
 >ビートライダーズ抗争終了~オーバーロード登場までを楽しめるかが、作品の評価の分かれ目だと個人的に思っていましたが
構成として、やりたい事がようやく形となって見えてきた部分の面白さはあったのですが、それ以上に、ユグドラシルを中心とした動きの雑さが気になってしまった感じでしたね……。後はやっぱりDJですかね……(笑)
 >辛うじてコース料理の体は為しているけど、一つの皿にあれこれ食材を盛りすぎな上に、先にメニューを見て期待していた味付けと違う
幾ら食べても前菜が終わらず、ようやくメインディッシュが出てきた時にはもう……みたいな感はありますよね……。使いたい食材を、とにかく全て入れてしまった感じで。
 >『ゼロワン』の場合は前菜は絶品、スープも美味しいけどあとはただ辛いだけのカレー、みたいな笑)
かえすがえすも、パイロット版は傑作だったんですけどねー(笑)
 >意欲的な姿勢が面白さに繋がった部分もあるし、魅力的なキャラも多かったけれど、スケールの広げ方とか、
 >情報の出し方とか、計算すべきことは計算した上であれもこれもと欲張らなければもっと良かったのに
ある程度00年代初期作品への意識が見えつつ、全世界規模へのスケールの拡大などはこれまでにない切り口もあって面白い部分もあったのですが、やはり大雑把に一言にまとめると、“刈り込みきれなかった作品”という印象です。虚淵さんも他ジャンルでは相当の経験がある方なので、いける、と判断したのでしょうが、結果として見立てが甘い部分があったのかな、と。
 >余裕と興味がありましたら『ドライブ』か『ウルトラマンコスモス』の感想も是非聞かせていただきたいです。
あまり重くならない形で出来ればなー、と考えております。

◆iwatakaoさん
 >鎧武という作品は虚淵さんと鋼屋さん、もといニトロプラスの作風が良くも悪くも色濃く出てるなーというのが感想でして
ニトロプラス、名前は聞くも作品に触れた事は無かったのですが、その作家性が強く出た部分が、私にとっては看板から期待していたものとなんか違う……という形に出た部分はありそうですね。
 >正義の味方というものにかなり懐疑的な一方、根底にはニヒリズムの超人思想が流れていると言いますか。
虚淵さんが何をもって(今作における)「ヒーロー」と置くのか、というのが、個人的には最後まで捉えづらかった、というのはその辺りがあったのかもしれません。
 >神は死んだ(だから我々は超人となり世界を作る必要がある)というニヒリズム的思想にも通ずるのかなと
そう言われてみると、救済のない世界で個々がどう生きるのか――どんな価値を作り出していくのか、が一つ今作のベースにあったと見るのは(殴りようのない摂理の存在も含めて)、成る程です。
 >そしてミッチの背負った利他的であれという呪いですが、これもFate/zeroという虚淵さんの代表作で扱われたテーマでして
おお、それはちょっと興味が湧くので(Fate関連は、本編知らないのに『ロード・エルメロイ』のアニメを見た程度の知識しか無いのですが)、機会があれば触れてみたいと思います。
 >なので鎧武という作品、東映特撮の文脈よりもニトロプラスの作品群の血筋を色濃く継いでるんですよね。
この辺りの異文化交流というか、文化衝突というかを、もうちょっとTV特撮として上手いところに落とし込めなかったのかな、というのが個人的には残念だったところです。

◆Sさん
 >申し訳なさを感じつつも、毎週感想が楽しみでした。
全体としてネガティブ寄りの感想になってしまいましたが、自分なりに最後まで向き合ってはみたので、そう言っていただけると幸いです。
 >今後コメント頻度はかなり落ちると思いますが、これからも各種感想を楽しみにさせていただきます。
ありがとうございます。まあ、その辺りはお気になさらず、気が向いた時にてきとーに構ってやって下さい(笑)
 >紘汰と戒斗の物語から残された人々が町を守る物語への転換点という感じがしました。
私はどうも、今作におけるヒーローのの見せ方にピンと来ない部分があったままだったのですが、ここに「継承」の要素を見るのは、未来への繋がり方として、成る程です。
 >変わろうとする姿の不器用さが愛おしいです。
ここで兄弟仲もぱぱっと解決するのではなく、歩み寄りの姿勢は見せていて、でも時間のかかる事もある、と見せていたのは誠実で良かったですね。まあこの丁寧さでBパートの内容も描こうとするとあと3話ぐらい必要になってしまうので、Bパートがスキップ気味になったのは致し方なかったとは思うところもあります。
 >ノブレスオブリージュはそのままに他人を尊重する、立場ではなく個人で相手を信じる、という方向に成長していると
晶さんやピエールとのやり取りも、その補強になっていて、兄さんの見せ方は総じて良かったですねー。
 >「策士ですから」「地獄のパティシエ修行」等、ここまでの積み重ねを感じて、最後まで好感度大でした。
道中、ちょっとくどいギャグになっていた要素も綺麗にまとめて、城乃内の化け方も、良かったですね。
 >そこは連動させてこそ、と言うのもまあ確かに、とは思いますが。
まあこの辺りは、私のこだわりによる注文、という感じではあります(笑)
 >ヘルヘイムが理由なき悪意なら、ご神木は理由なき善意…は過言でしょうが、あの森の植物なのに繁殖せず昔から町を見守っていた
ああ、これは見落としていましたが、摂理の一部も、長い時間を経て「変わる」事がある、と見ると象徴として美しいですね。
 >あと、人に関わらずに町の人間を見守る戒斗の雰囲気が単純に好き、と言うのもあります。
御神木繋がりでやや解釈を広げると、半ばヘルヘイム化した戒斗もまた、ある種の概念として永劫の一部と化し、世界の進む先を見守る事になった……のかもですね。

◆つがなさん
 >紘汰と舞が始まりの男女となり、戒斗が異世界転生者チックな思想のライバルポジションで散る終盤の展開こそが予定の範疇で、
 >むしろオーバーロード異世界が絡んで来て皆がヒーロームーブしてる中盤の展開のほうが予定外だったということになります。
この辺りどうも、ストレートな方向に盛り上げ過ぎたというか、結果として、狙った着地点に向けた説得力を高めるよりも、別の方向性を期待させてしまった、みたいな感じはありましたね。
 >…やっぱり販促が絡む4クール作品と虚淵氏の構成の組み方は相性悪かったんだろうなと思います。
商業展開の都合に加え、やっている内に役者さんが跳ねて、当初は思いもしなかったシーンがしっくり来るようになる場合もありますし、良くも悪くも、その手の振り幅をアドリブ的に飲み込む作り方とは、合わなかった感じですよねー。
 >今作を境にスピンオフやVシネマの内容を普通にテレビ本編に組み込んでくる事が多くなったのがちょっと何とも言えません。
個人的にはこれは、凄く苦手なところで、特に近年の《ライダー》と合わなくなってしまった一つの要因になっています。
 >だから(放送短縮の煽りがあったとはいえ)キラメイジャーは本編の内容だけで最後まで行ってくれたの良かったなと。
作品として幸運だったとはいいにくいものの、結果としてエピソード0も地上波放映する事となり、視聴者としては満足度と好感度の高さになりましたよね……それがなかなか、数字に繋がらないようなのがもどかしいところでありますが。