東映特撮に踊らされる駄目人間の日々のよしなし。 はてなダイアリーのサービス終了にともない、引っ越してきました。
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俺のギターの使い方

仮面ライダー響鬼』感想・第19-20話

◆十九之巻「かき鳴らす戦士」◆ (監督:高丸雅隆 脚本:きだつよし)
 テンション高く走り回りながら、化けカニに次々とロックを叩き込む轟鬼が大暴れを見せ、開始から約1分で、
 「6月3日、化けカニ通算3匹目、撃破!」
 となる、ちょっと変わった切り口でスタート(後で報告書とわかりますが、日付は『快傑ズバット』ネタ……?)。
 明日夢はたちばなでのバイト初日を迎え、ヒビキはモトクロスバイクで跳ね回り、あきらの前に姿を見せた謎のメーター男については、猛士本部と情報を共有。
 「吉野の予測は……だろうと、いうことだ」
 聞き取りは間違えていないと思うのですが、勢地郎の台詞が「ダロウ」という固有名詞なのか、その前を濁した言い回しなのかちょっと判然とせず(後者だとは思うのですが)、重要な情報部分としては、この時点では明確に決まっていなかったとしても、視聴者に対する煙幕を張りすぎた印象。
 トドロキは報告書(ディスク)を手にたちばなを訪れ、関東支部所属の鬼の皆さん、明日夢くんについて、
 「ヒビキさんに助けられたという少年」
 で、だいたい話が通じる(笑)
 丁寧で礼儀正しいがどこか抜けてるトドロキ、なんだか事務局長と先輩たちのいい玩具にされていそうですが、帰り際に、バイト初日の明日夢の元を訪れたひとみとバッタリ出会って親戚関係が場の一同の知るところとなり、トドロキお兄さん、自分の事は棚に上げて、「ほほう、バイト初日の君の元を、うちのひとみがわざわざ訪れるわけだ、ほほぅ……」と、明日夢くんを見る目が光った……?!
 真面目な話、最近の持田さんはもはや不憫枠になりつつあるので、トドロキお兄さんには是非、「それで、君はうちのひとみとはどういう関係なんだね、あぁん?」と側面支援砲撃を期待したいところです……十中八九、何かやらかしそうなのはさておき。
 魔化魍探索に向かう予定だったトドロキは、仕事について話題になりそうになるとそそくさと出て行き、鬼のスケジュールと猛士組織の存在を考えると、身内や親しい人向けに、鬼ネームと一緒にダミー職業の設定ぐらいはあった方が自然なのですが、各々の才覚で乗り切れ! という事なのでしょうか(笑)
 鬼のなり手不足に歯止めを欠けるべく、猛士に今求められているものそれは、理解あるパートナーを紹介し、職場結婚以外の可能性を広げる、結婚相談所なのではないか。
 「一つ、常に平常心で事に当たるべし。一つ、常に力まず、自然体を心がけるべし。一つ、常に周囲に気を配り、視野を、広く持つべし。一つ、常に笑顔を忘れず、女性には……優しく、接するべし」
 ザンキの教え(?)を車中で復唱したトドロキは日菜佳に強ばった笑顔を向けると出動し……日菜佳×トドロキは今のところ、強引な日菜佳にトドロキが終始受け身の姿が、“好意は持っているが不器用”というより“だいぶ引き気味”に見える為、双方の好感度上昇にあまり繋がっていないのが辛く、もっと爽やかな見せ方でも良かったような……。
 上記した“業務の秘匿性から職場以外の相手との恋愛のハードルが高い環境”の日菜佳が捕まえた獲物を離さないモードに見える上に、トドロキからすると、入社2年目ぐらいの新人の身で支社長(もしかすると本社でも、部課長どころか取締役クラス)の娘に粉をかけられている、ってなかなか難度の高い状況の為に、微笑ましくは見づらいなと……最初に二人の関係を示唆した石田回のピンクフィルター演出で第一印象が良くない、のもありますが。
 まあ、ここまでのトドロキの描写の感じからすると、「日菜佳さんにふさわしい男になってから正式に口説きます」みたいな事を考えていた、みたいになりそうな気もしますが、実は香須実さんに気があったりすると、Standing by ...
 守る事と戦う事、やるべき事は魔化魍退治……の筈なれど、報告書の最後に何故かソロライブを収録している轟鬼ディスクアニマルの消耗がやたら激しい轟鬼……あいつ何かやらかしているのでは? と響鬼&香須実が新人チェックもとい陣中見舞いに向かう事にする一方、たちばなをザンキが訪れ、祝・再登場。
 早速ザンキ明日夢の再会が描かれ、これまであちこちにばらまいてきた布石が、たちばなを「ホーム」として急速に繋がっていくのが気持ちいい……というよりも、急に定跡に沿い始めた話運びに困惑が先に立つのが正直。
 第16話で一つの区切りを付け、明日夢くんの立ち位置も変わっているから……といえばそうなのですが、どちらかといえば今作がこれまで“敢えて”避けてきた手法――明日夢とヒビキの「運命の出会い」から、明日夢を猛士組織に近いところに引っ張り込んで、次々に関係者と接触させる――を用いて、駆け足でそのやり直しを行っている感があり、言ってしまえば路線修正の雰囲気が濃厚に漂ってきます。
 そもそも第16話の一区切り自体がその一貫だった気配もありますが、「明日夢がたちばなでバイトを始める」カードは高校生になってからではないと切れないにしても、そこに至る明日夢の心情を以前から組み立てていたわけでもなく、明日夢の環境変化にともない伏せ札をオープンにするが、それが次の伏せ札に繋がる面白さが生まれるというより、今回-次回と、目に入る片っ端から伏せ札を開いていく一方で、新しいデッキからカードを配り直しているような感触。
 そのあおりを受けて、複数人物が持田さんに隠し事をしている状況が生まれましたが、それで明日夢とひとみの間がぎくしゃくする……というには悲しいかな、二人の間にそこまでの関係性が醸成されていませんし、総じて今作、伏せ札の有効活用が出来ていないのが、短所の一つ。
 ……これを機会に持田ひとみヒロイン力強化計画が始まるなら、それはそれで歓迎したいですが。
 そんなこんなで、たちばなが急速に作品全体の中枢化していくのと合わせて、日菜佳によるヒビキさん情報の横流しや、イブキの勘違いなどを引っ張りだして、明日夢くんについて「彼は見てるとついつい、そんな感じになっちまう」とか、「明日夢くんにとって、ヒビキさんと会った事は、なんていうか、運命的、ていうか」まで言い出して、“なぜ明日夢が今の立ち位置に居るのか”について急ピッチで補強工事が行われるのですが、これについては本来、物語の中で説得力を持たせるべき部分を、1クール半かけても巧く出来ず、全て台詞でブーストする他なかった感。
 勢いが良すぎる男トドロキが式神ディスクを派手に地面にばらまいていた頃、しばらく湯治をしていたというザンキは引退後の進路について話し合っており、
 「一応、君の希望どおり、猛士結婚相談所をやってもらう事になりそうだ」
 ……じゃなかった
 「一応、君の希望どおり、トレーナーをやってもらう事になりそうだ」
 と、引退した鬼に、しかるべきセカンドライフの道があってホッとしました(笑)
 丁度良いので事務局長は、報告書に収録されていた轟鬼ソロライブについて相談を持ちかけ、「この轟鬼の行動にはどんな意味があるのか……」を真剣な表情で検討する二人は面白かったです(笑)
 そのトドロキは、川辺に現れた童子と姫から家族連れを守り、
 「こっから先は、一歩も通さん!」
 カニ童子と姫を前に変身するとVの字斬りで勢いよく討ち滅ぼし、熱意と実力は確か、の筈だったが……背後から化けカニの強襲を受けて、つづく。
 初見の監督でしたが、今作前年の実写版『セーラームーン』などに参加していたとの事。

◆二十之巻「清める音」◆ (監督:高丸雅隆 脚本:きだつよし)
 カニのハサミにぷちっと潰されそうになる轟鬼だが、鍛えた筋肉で脱出に成功。
 ギターをぐさっと突き刺すと、力技でカニを持ち上げての演奏で勝利を収めるが、謎のメーター杖の男は、粉砕された化けカニのパーツを集め、新たな童子と姫を誕生させる……。
 その頃たちばなでは、明日夢に探りを入れるひとみが、
 こ、この男、クラブ無い日に全部バイト入れてるの?!
 と、恐るべき情報を手に入れていた。
 私は一体何を鍛えるべきなのかと、ひとみが帰った後、忙しくなってきた店内で明日夢は茶碗を割ってしまい、成り行きでヘルプに入った際にお客さんに感謝されたのも後押しになって接客業を始めた明日夢くんが、トントン拍子に上手く行ってしまうのではなく、早めに軽い失敗に落ち込むというのは入って良かったところ(まあ、たちばなは基本的に客層は良さそうですが)。
 その失敗にしても原因の大半は、初心者にいきなりお盆二枚持ちさせる日菜佳にありますが、片付けが終わった後、店内がまだ混雑している風なのに、明日夢くんに地下の猛士ルームを紹介する勢地郎、魔化魍関連の業務が忙しい時は店を君一人にお願いするかもと言い出す勢地郎……薄々思ってはいましたが、基本的にこの一家、たちばなの経営が雑。
 ……勿論、人命のかかった業務が優先なのはわかるのですが、その割には意地でも臨時休業などの処置を取らないのは、概ね笑いへの導線にしても、何故そこで無茶を通すのか、みたいな疑問は湧きます(笑)
 お茶ときび団子がリーズナブルな価格で滅茶苦茶美味しい、とか何か強みがあるのでしょうが、それでなくても職業不詳の若い男複数が頻繁に出入りしているし、地元では割と不審がられていないかちょっと心配になってきました(だからバイトの募集にも人が来なかったのでは……?)。
 一方、ヒビキ&香須実は道の駅で陣中見舞いを物色中で、
 「実際ザンキさんだって……ていうか、ザイツハラさんだって、別に今でも……鬼ではあるわけだし」
 とザンキさんの苗字が飛び出し、個人的仮称「財津さん」、当たらずとも遠からずでした(笑)
 まあ、ギター弾きでイニシャル「Z」だったら「財津」ぐらいの適当な連想だったのですが。
 「アレのわけは、俺的にはその……その戦った場所を、清めてるつもりなんスよ」
 そのザンキの陣中見舞いを受けたトドロキはソロライブについて説明し……こういうところで変にキャラを崩しはしない作品ですが、本人的にはかなりまともな理由でした(正直、上はちょっとテンションが上がって……から、下は日菜佳へのメッセージぐらいだと思っていて、すまないトドロキ)。
 「俺は……俺流でやってただけなんス。…………はは、でもやっぱ、そんなんじゃ駄目なんスね。これからは、戦った後に不安が残らないよう、もっともっと、自分の音撃を鍛えます」
 弟子の異常行動が真面目さと熱意のちょっとズレた出力だと知ったザンキは黙して語らず、トドロキのいい所は、すぐに三下モードで自己否定に入って場を誤魔化す一方、決してそのまま後退はせずにそれをすぐ前へ向かって進むエネルギーに変えていくところで、ザンキさんが気に入っている理由も納得というか、嫌いになれないキャラクター。
 ヒビキも陣中見舞いに合流するが、敵はレア魔化魍のアミキリ?
 空を飛び、鋭いタケノコハンドで攻撃してくるアミキリ童子と姫に向けて、轟鬼は手にしたギターを……投げたーーーーー!!
 童子と姫は粉砕するが、海中から、カニとエビのキメラに昆虫系の羽までついたアミキリが出現。轟鬼がなんとか尻尾を掴んで飛行を妨げているところに響鬼が応援に駆けつけると、新武装の音セイバーで羽根を切り落とし、落としたギターはザンキさんがパスする連携プレイで、雷電激震。
 アミキリは粉々に吹っ飛び、座り込んだ轟鬼、顔だけ変身解除、成功。
 「おい……やらなくていいのか?」
 ザンキ轟鬼に、偉い人の誤解を招いたが間違った事をしていたわけではない、と清めのソロライブを薦めると、トレーナーではなくトドロキのサポーターとなると告げ、トドロキ歓喜のソロライブ。
 「なんスかあれ?」
 「……あいつなりの鬼らしさってとこだな」
 で、つづく。
 前編は、騒がしく、気合いが空回り気味で、日菜佳を相手には微妙な対応が続き、熱意も実力もあるが何かやらかしているのではないか……と不安を誘ったトドロキが、全てトドロキなりの真っ直ぐさ故の行動だった、と逆転するのが上手くはまり、第15-16話に続いてトドロキメイン回は、前編はいまいちだが後編は面白い、という形になりました。
 響鬼威吹鬼も積み重ねた戦歴があって、最初からプロフェッショナルな戦いぶりを見せるキャラだったので、轟鬼については独立したばかりでどこか危なっかしい面を取り上げるのも上手いスポットの当て方となり、最終的に形は違えど師弟コンビ復活、も綺麗に収まって良かったです。

ピーチピーチピチピチピーチ(耳について困る)

映画『スーパーマリオブラザーズ』感想

 ブルックリンで配管工を営むマリオとルイージの兄弟は、夢はデカいがナリは小さく、独立起業して一旗揚げようと試みるも、周囲からは馬鹿にされ続ける日々。そんなある日、ブルックリンで大規模な水道管の事故が発生。これはチャンス、と水浸しの街に繰り出す二人だが、それこそが思いも掛けない大冒険の始まりだった……!
 以下、ネタバレという程ではありませんが、ストーリー内容と、作品の構造に多少触れるので、ご留意下さい。
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 冒頭、アメコミ映画のボスキャラのように出現するクッパ城に笑いましたが、良くも悪くも全編、実際にあったかどうかは別として“どこかで触れた事があるような”画と展開で構成されており、ままならない日常・感じ悪い奴が出てくる・思わぬトラブルが起きる・シリアスなようでギャグが入る……と整えられた数式のように進行していき、『スーパーマリオブラザーズ』を映画化するにあたって、土台になっているゲームの中から一つの物語を再構成するのではなく、アクション映画の様々なシークエンスのパッチワークにマリオという芯を通して縫い止めた、といったような作り。
 今作が優れているのは、そのパッチワークに関して「それがどうした」と言わんばかりに良い意味で割り切りと開き直りが見えるところで、有名料理店の人気レシピをフル活用し、スーパーマリオという素材で味を統一したフルコースとして提供する事に徹底した、高速のアクションエンタメとして面白かったです。
 勿論、どのレシピを使うのか、そこにどう素材を組み合わせるのか、といった調理が巧くいってこその面白さであり、その部分が良く出来ていたなと。
 今作ならではの見せ方としては、途中途中に2Dアクション風な横スクロール画面が挟み込まれるなどがありますが、これも突然ミュージカルが始まる、の『マリオ』バージョンともいえる手法かな、と。
 ストーリー上の工夫としては、「スーパーマリオブラザーズとは何か」「プリンセス・ピーチとは何者なのか」を早い内に物語の中に落とし込んでくれたのは、スッキリと見やすかったところ。
 基本的には、次から次へと“お馴染みのイベント”が襲いかかってくる映画なのですが、今作のキモは、その“お馴染みのイベント”が、ゲームではなく映画の文法に基づいている事(TVゲームに、映画的アクションのデフォルメを自ら操作するエンタメの側面がある事を考えると面白い循環でもあり)と、その映画的障害をゲーム的理屈で突破していく点。
 ……ダメージを受けると例の音でパワーダウンするのはお気に入り(笑)
 そして、肉弾戦あり、空中戦あり、カーチェイスあり、とバラエティ豊かに詰め込んで、ノンストップで繰り広げられる映画的な論法とゲーム的な論法の激しいセッションの末に、その二つが一つに溶け合うクライマックスに辿り着くのは、お見事でした。
 後ちょっと驚いたのは、思いがけないガチバトルだった事ですが、これも段取りを踏んでいるのが、巧いところ。
 個人的に導入は少しゆったりすぎるように感じ、前半はそこまでノれなかったのですが、カート要素が入る辺りからぐいぐいと引き込まれて(映画全体の加速感も当然、計算されているでしょうが)、後半は文句なしに面白かったです。
 映画エンタメの結晶とゲームエンタメの王者が、CGアニメーションの舞台で幸福な融合を果たした、とでもいった感のある、楽しい一作でした。

4/18付けレス

 本日はゲームの話を書きました。

調達屋のハードル

◆chi-chanさん
 >アマゾンが受け入れられなかったラジオを聞きたがるモグラ獣人が興味深かったですね。
モグラが人間社会の情報を積極的に得ようとして、どうにか自分の生きていける場所を作ろうとしているのは、なんともいえない悲哀が漂って、独特の味わいが出ていますよね。
 >後マサヒコ君と藤兵衛さん、アマゾンの友達とは言えモグラがよく現れる現状に慣れるのが早い気が(笑)。
一度さらわれた恨みもあって、当初のマサヒコの「モグラかよ」みたいな態度が割と好きだったのですが、条件反射で敵視しても良さそうな藤兵衛が、割と普通に受け入れてますよね(笑)
 >『響鬼』の童子と姫を鬼が止める意味を高めるのはこういう、『シャンゼリオン』でもあった「獲物のえり好み」なのではとつい
「食性の違い」は、相容れない存在を示すのに有効な手段で、ゲドンはそこ巧くやったなと思うところですが、『響鬼』は確かに、餌である人間にこだわりを加える事で起伏をつける、みたいなのもありだったかもですね。
 >「本当の名前」を知っても周囲から「今の名前」で呼ばれ続ける事を選んだ津上翔一・フィリップ・桐生戦兎
根っこで同質のテーゼを扱っているので、『アマゾン』見ながら『アギト』や『W』はチラチラ思い出していたのですが、いざ自らの過去が目の前に現れた時に(来るだろうとは思うのですが)、アマゾン/大介がどんな選択をするのかは、この先で気になる部分です。
 >…いつも、今回のようなシンプルで分かりやすい首狩りフィニッシュでいいような。
これまで流血チキンレースみたいになっていた今作のバトルとしては、大変わかりやすい決着でしたね(笑)

◆ヘイスタックさん
 >スケジュールは年間通して常に逼迫していたそう
メイン監督として特に竹本監督は、常にそれを気にしながら撮らざるを得ない部分があったんですかねー。……しかしまあ、制作体制も色々ありますね(笑)
 >ゲドンはアマゾン(ギギの腕輪)狙いなのでこれ自体は事実
リツ子からすると八つ当たり気味の発言で、定番の使い方としては「因果の転倒」ですが、今作に関してはむしろ正鵠を射ているんですよね……この要素を掘り下げると、腕輪を取り付けたのも日本に送り込んだのも、何から何までバゴーが悪いのでは……? となるので、原因だけ作って早々に退場しているラスボス、という物凄くタチの悪い存在が生まれますが(笑)
 >……この時代は「人質を雑に扱う」事が、もはやヒーローとしての通過儀礼にさえなっているような気がしてきました(笑)
全く自覚の無いところで、先輩たちの魂を引き継いでしまうアマゾン……!
 >元々のグラデーションの効いたオレンジ色が綺麗
言われてみると、ベタ塗りではなく、ちょっと風味のある感じのオレンジだったのですね。……返り血がそろそろ、川の水では落ちなくなってしまったのか……。
 >当時の明治製菓のCMキャラクターで、懸賞で当たる景品だったみたいですね。
前回はちょっと大人っぽい服装にしたリツ子さんが、今回はまた年齢を下げる感じになって困惑していたのですが、劇中のタイアップ要素みたいなものだったのですね。
 >『X』劇場版では藤兵衛がアイスピックで再生キャッティウスの目を抉っている
イナズマンが連発していましたが、カンフーブームの流れから、引き続き流行っていたのでしょうか、目つぶし……(笑)
 >「♪腰のベルトは暮らしの道具 アマゾンで暮らした時代から 火をつけ木を切り綱渡り なんでも出来る宝物」
歌詞は凄く楽しげなのに、大事な用途は獲物への一撃……! この歌を劇中でも踏まえるとすると、いざという時の手駒として、積極的にインカ社会には受け入れないも、てなずけようとはしていた疑惑が深まりますね(笑)
 >また設定だとコンドラーの中央部は薬研としても使える
な、成る程……! コンドラーのヒゲ部分に今初めて納得しましたが、あのデザインから薬研を連想した人が居て、そこからアマゾンの薬学スキルが生えてきたのかも、と考えると面白いですね(笑)

◆電子レンジマンさん
 >これといって劇的ではない淡々とした最終メンバー加入からの勢揃いになってしまったのが非常に残念でした。
なまじここまで、玄蕃のちょろっと顔出しが巧く印象的になっていただけに、肝心の所で派手に転倒する感じになって残念でしたね……。
 >ブンブン氏が推しに会いに行く話もそれなりに面白くなりそうだったのに導入だけでフワッと終わってしまいましたし
こちら主題で一本書けそうなアイデアだっただけに、放り捨てるようになってしまったのは勿体なかったですよね……近年の作りだと、森地脚本回で毎回ちらっと出てくる、みたいな仕掛けになる可能性もあるかもですが。
 >戦闘シーン最重視な本作のノリが今回に限ってはちょっと悪い方向に出てしまっていたように思います。
きちっとスイッチを入れ替えて、格好良いところは格好良く! は今作の長所なだけに、そこに至る組み立ての丁寧さ不足が、そのままダメージになってしまいましたよね。

◆たかしさん
 >満を持してのメンバー集結という爆上げ確実なお話が絶妙に盛り上がり切らない感じになってしまったのは残念だったかな…と。
ちょっとハードル上げすぎましたよね……物語としては既定事項にしても、引きに引いた作りになった割には、さらっとした出し方になってしまった感じで。
 >せめてブンブンがイベント会場の子供達を助ける描写くらいはしても良かったのでは…?と思ってしまいました。
確かに折角あそこまで行ったのだから、もうちょっと、ブンブンがいいとこ見せる、はあっても良かったですよね。推しには会えなかったけど、ブンブンも人を助けていた、となるとラストもまたちょっと変わってきますし。
 >当人以外には割とどうでも良いような悩みを変に茶化すことなく一緒に会場まで付き合う未来と阿久瀬
第2話における未来の「届け屋の仕事……好きかも」を拾う形に阿久瀬も順調に染めて、ここは今作らしい気持ちよいキャラ描写になって良かったですね。

◆ピンクまさん
 >そもそも加入前に一度チェンジャーを出してしまったのが、大きなミスでした。
第4話と今回の間で、商業展開の事情が変わるなりあったのかもですが、だいぶ不可解な事になってしまいましたね……。
 >導入がブンブンの恋だったのに、全くそれを生かしきれずに主題が入れ替わり、中途半端な内容に。
ブンブンのパーソナルな部分の掘り下げもするのかな、と期待させておいて、ほぼ移動の理由付けだけ、になったのはよろしくない作りでしたよねー。玄蕃もそちらに絡めるぐらいの連動は欲しかったところで。
 >ただここまでアベレージが高すぎたので、こういうこともあるかなといった感じです。
ここまでの貯金がだいぶある分、複雑骨折で起き上がれないみたいな事にはなっていないので、巧く盛り返して欲しいですね。

◆つがなさん
 >玄蕃は本心を覗かせようとしない胡散臭い奴なので、もうちょっと掘り下げが欲しかったという印象ですね…。
今回の描写だともしかすると、胡散臭く見えるけど、実はそうでもないよ、というニュアンスもあったのかもですが、次回以降改めて、メンバーの中でどういう位置づけにするのかは、楽しみです。
 >「販促ペースの緩さ」は続いてるようで何よりではあります。
今のところ、追加装備を詰め込みすぎて物語がその処理だけで終わってしまう、みたいな事にはなっていませんし、ここから先も巧く転がっていってほしいですね。2台1セットから、ロボの強化デザインもバランスが取れていますし、後は数字が出ていれば良いのですが。
 >ハシリヤンのマークのイカの目、ブンブンの目とそっくりだよなー…と。
次回あたりちょっと触れられるかもですが、やはり、ブンブンの出自は気になってくるところですよね……(笑)

◆いといさん
 >初回から引っ張るに引っ張って謎と期待を持たせた割りにはこのあっけない加入。
従来作ではあまり無いタイプの引っ張り方と謎めかした見せ方だっただけに、期待を煽りすぎてコントロール失敗な感じが出てしまいましたね。玄蕃のキャラは面白いと思うので、立て直していってほしいところです。
 >玄蕃加入回としてもブンブン推し騒動回としても掘り下げが中途半端
二つの要素が巧く繋がっていなくて、これなら一つに絞った方が良かったのでは、となってしまったのは残念でしたよね。脚本のキャリアの浅さが出てしまったところでしょうか……。
 >1話からの引っ張りの締めなのですし、ここはシリ構の富岡氏がキッチリ決めるべきでした。
今作ここまでは巧く回っていた作りが、今回は悪い方向に転がって、落とし穴にはまってしまった、みたいな感じになりましたね。

◆羽毛布巾さん
 >『ブンブンジャー』の感想、テンションの高い感想をワクワクしながら読ませて頂いております。
ありがとうございます! 方向性としては非常に好みなので、今の調子で爆走していってほしいです。
 >個人的には加入後に「調達屋」要素がなかったのが残念でした。
ああ確かに、黒の時は弾丸リフレクトのインパクトがあったのと較べると、変身後は、凄く普通に戦ってしまった感じでしたね。おっしゃるように、トランポリンを使ってブロック攻撃を回避、なんてあると個性も出て良かったですね。
 >最後のぬいぐるみも「お困りのようだね」と玄蕃が持ってくる形にすれば、ブンブンの話を無駄にせず玄蕃の調達屋としての美味しさも出たのにな、と思います。
この辺り、入れた要素が話を動かす道具にしかならず、大体その場限りの使い捨てになってしまったのは、脚本の詰め不足が出たところといえそうですね……巧い脚本だと、大体そこを連動させて広げてきますし。
 >ところで“振騎玄蕃”、字面と音の厳つさ、ブレーキと現場というニュアンスにより、警察官の黒の名前に思えて仕方ないです……。
基地での台詞も「アクセル全開」でしたし、もしかすると当初は名前の予定が違っていた、なんてのはあるかもですね(笑)