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狼、新たなり

牙狼<GARO> -魔戒ノ花-』感想・第1話

◆第1話「化石」◆ (監督/脚本:雨宮慶太


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光あるところに、漆黒の闇ありき。
古の時代より、人類は闇を恐れた。
しかし、暗黒を断ち切る騎士の剣によって、
人類は希望の光を得たのだ。

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 「驚いたなー。こんな間抜け面なホラー、初めて見た」
 二枚目が言うと、破壊力がえぐい。
 謎の人物により封印の石版から解放される古のホラー、棺の中から目を覚ます少女……と謎めいた導入で始まり、甦ったホラー殲滅の指令を受ける白いロングコートをヒラヒラさせた新たなる冴島の血族――その名を、雷牙。
 やはり、街中でコートをヒラヒラさせていると凄く《牙狼》感があります(笑)
 顔面硬度の高かった初代主人公に比べ、どこかのほほんというか育ちの良いお坊ちゃま風味で柔和な笑みを浮かべる雷牙ですが、棺の少女の初登場シーンが白ワンピース概念だった為、冴島の男は! またそれなのか!……と思いましたが、この時点では雷牙のフィルターは特にかかっていなかったので、完全な風評被害でした。心から謝罪します。
 被害現場で犠牲者を悼む姿を描き、獲物を物色していたホラーを見つけ出した雷牙は、ワイヤーアクションを交えながらの激しい肉弾戦から、抜刀して高速の斬撃。
 「魔戒騎士め……」
 「ただの魔戒騎士じゃないぜ。こいつは黄金騎士・ガロだ」
 「え?! ガ、ガロ?!」
 「驚いた?」
 人を食ったような笑みを浮かべてホラーの芸風を突き返す雷牙に対し、怒りのホラーは人間の器を捨て、魚系の魔獣の姿へと変貌。これが初代主人公だったら無表情のままだったと思うので、名前と鎧繋がりで初代を彷彿とさせながら、主人公の性格の違いを見せていく作りで、雷牙は溜めずに鎧を召喚し、黄金騎士・ガロ降臨。
 脚を踏み出すごとに炎の舞い散る黄金騎士は、魔獣の攻撃を軽々と片手で弾きながら前進すると、抜刀の勢いで鞘を叩きつけ、間髪入れずに高速の突きで貫く必殺コンボでホラーを殲滅し、初回という事もあってか、ガロの圧倒的な力を見せつける完封勝利。
 倒したホラーの邪気が通常と違って石の破片となった事に雷牙が戸惑っていると、元老院からの使者として棺から目覚めた少女・マユリが姿を現し、ある魔道具を用いて石版から解放されてしまった古のホラー・エイリスを封じるように、雷牙に指令を下す。
 マユリは雷牙から受け取った破片を自らの体内に吸収し、
 「私が アイアンマン その魔道具だ」
 で、つづく。
 初代『牙狼』からシリーズを重ねて約10年、TVシリーズ第4作にあたるという事で、ホラー・白コート・黄金騎士、といった基本要素は、ある程度“わかっている”ものとして進み、新たなるガロの登場を描くザ・プロローグな第1話。
 そこから謎めいたヒロインの衝撃発言で興味を引く作りで、果たしてこの、ニッコリ毒を吐きそうな王子様とどんな化学反応を起こしていくのか、楽しみです。