東映特撮に踊らされる駄目人間の日々のよしなし。 はてなダイアリーのサービス終了にともない、引っ越してきました。
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ハイラルサバイバル生活

五つの腕で守る

 ハイラル野生の掟1:武器は現地調達! おまえの武器は俺の武器!
 ハイラル野生の掟2:獣を見たら肉だと思え! つがいは油断しているから仕留めやすいぜ!
 ハイラル野生の掟3:縦に登れば崖だが、斜めに走れば地面だ!

 そんなわけで、ゼルダの伝説 ティアーズオブキングダム』を初めてしまいました。
 ……とにかく狐とか鳥とかバッタとかに凄く容赦ない姿に、大自然の捕食者リンクを感じます。
 実は《ゼルダの伝説》シリーズが苦手――見ていて凄いとは思うが、操作感などがどうも合わない――で、前作にあたる『ブレスオブワイルド』も未プレイ(家族がやっているのを見ていたので、概要は把握)だったのですが、今作も家族(《ゼルダ》シリーズ好き)がやるので、折角だからと一念発起して触ってみたところ……見事にはまり中。
 パズル性の高いアクションアドベンチャーとしてのシリーズの伝統を土台に、広大なオープンワールドにおける冒険を“組み合わせ”をテーマとした「創意工夫」でパッケージングした上で、工夫が届き切らなかったちょっとした隙間を、「身体能力」で埋めてしまえるバランスが実に絶妙。
 ゲームの難易度調整とも繋がりますが、良い意味で割とアバウトな作りになっていて、複数のアプローチで問題を解決できるオープンワールドRPGらしさと同時に、アプローチの“発想”さえ正しければ、途中で多少の歪みや力業があっても、けっこう正解に辿り着けてしまう、というのが手触りのいいゲームデザイン
 広いプレイヤー層を視野に入れた時に、この“発想”重視の姿勢は美しいですが、そのアバウトな部分の飛躍を成立させるのが往々にして、人間が持つ肉体そのもの、“生命の力”というのが、ゲーム上の組み合わせとして良く出来た作りになっています。
 前作『ブレスオブワイルド』を見ていて、「文明」と「自然」の二項がゲーム世界の土台として意識されていると感じていたのですが、今作でもそれは継承されており、身体能力としては野生の使者といってもいいリンクが右腕に創意の力を内包する事で、より強調されている印象。
 リンクという英雄は、「文明」と「自然」、対立した二つの価値を同時に身に帯びた両義的な存在にして、その二つを媒介する存在でもある、トリックスターの一面を持っているのだろうと思えます。
 そして衝撃。
 か……貨幣経済、あるの?!
 ……いや割と本気で、ルピーという概念が無いと思って進めていたので、初めて道で拾った時、え、なにそれ、と思いました。
 ゲームとしては、筋肉と多少のドーピングの力があれば、初期から割とどこまでも行けてしまうのは、好きなところ。
 その上で、少し物語を進めると、あれもしたいこれもしたいとなっていくのは、セオリーを抑えて上手く出来ているな、と。地形の変化など、前作をやっていると更に面白い部分は多いのでしょうが、『時のオカリナ』で潜水が出来なくて投げたトラウマを払拭するのに充分なぐらいに楽しんでいます。
 情報量が多くて脳が疲れるので、1日1時間ぐらいずつのんびりプレイしているのですが、1時間程度触ると、そこそこなんかある、というのも上手く出来ているなと。
 ぼちぼち加減でプレイしていきたい予定。