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『FE無双-風花雪月-』始めました

最近、更新ペースが遅くなっている理由の一つ

 2019年に発売されたシミュレーションRPG『ファイアーエムブレム-風花雪月-』(以下:原典)と《無双》シリーズを組み合わせた、アクションゲーム。
 原典の基本的な世界観と、核となる“士官学校と三つの学級”の存在はそのままに、新しい主人公・新しい出会い・新しい物語が展開し……もともと原典が、選んだ学級により物語が大きく三つに分かれる作品だったので、物語がパラレルである点に関しては、それほど気にならず。
 また、今作も原典同様に大量の会話集めを大きなモチベーションとするゲームとなっているので(キャラクター同士の「支援会話」に限らず、様々な場面でキャラの組み合わせによって特別な会話が存在)、主人公-仲間の関係性を変える事により、会話に新たな視点を与えるのは考えられたアプローチであったと思います。
 物語はエピソード形式で進み、各エピソードにおけるマップ攻略を、ユニットを一手ずつ動かしていく戦略シミュレーション形式ではなく、複数のキャラクターと大量の兵隊が入り乱れる《無双》アクションで行うシステム。
 理詰め(と多少の運)が主体の戦略シミュレーションと、勢いが主体の《無双》アクションはいっけん相性が悪そうなのですが…………原典が割と大雑把な戦略性だったので、意外なほどの相性の良さ。
 原典、基本、戦技よりも英雄の遺産よりも、騎馬+弓で殴られる前に撃ち殺せ! なゲームだった為、無双アクションで兵士を大量に掃除していると、『風花雪月』の戦場はこれだ感が凄くあります(笑)
 ゲームは、進軍マップと前線拠点を行き来しながら進行。エピソードごとの戦略目標である大がかりな主戦場とは別に、周辺地域の制圧戦が複数用意されており、それらを攻略する事で、アイテムや資源を入手したり、フリークエストとして戦力強化に使える、といった仕様。
 入手した資源は、拠点の鍛冶屋や道具屋、食堂などの強化に用いる事で各施設の利便性を引き上げ、交流回数に訓練回数、贈り物に食事、お馴染みの効果音と表示でのレベルアップにクラスチェンジと、原典の要素を出来る限り取りこみつつ(端々の“らしさ”がファンには嬉しい目配り)、《無双》シリーズの蓄積と組み合わせた部分は、よく出来ています。
 特にファン心をわかっているなと思ったのは、拠点内外見と戦闘中外見の組み合わせにより、前作第1部×職業のモデルで戦闘できる事で、この一点だけでも大変嬉しい。
 クラスチェンジについては大幅に簡略化され、前提クラスをマスター(熟練度最大)して必要アイテム(道具屋で購入できる)があれば可能となっており、授業の手間を省く(そもそも主人公が教師ではない)と共に、割と気楽に色々な職業になれるのは、アクションゲームとしては良い判断だったなと。
 お陰で、乗馬クラブを開かなくても、みな気軽に馬に乗れるようになりました(笑)
 その分、というか、純粋な上位クラスになる事以外ので騎馬のメリットはだいぶ落ちているのですが、これは1ターンでの移動歩数が厳密な原典と、機動力に差はあるものの厳密ではない今作との、大きな違いといえるでしょうか。
 あと、基本的に皆、割と足が速いので、特に騎馬を駆使しなくても、指示さえきちんと出しておけば救援に間に合わないという事がまずなく、この点に関しては、騎馬隊を揃えておくと格段に楽なマップ、みたいなものはあっても良かったかも(この先にあるかもですが)。
 今作の大きなポイントが、この戦場における「部隊への指示」で、随時、味方に進んでほしい場所を指定できるので、救援が間に合わずにNPCが死んでやり直しとか、敵の増援に対処してほしいのに揃って明後日の方向に突き進んでいる、といった事態がまず生まれないのは、大変良いところ。
 久しく《無双》シリーズをプレイしていないので、最近の他のシリーズ作品がどういった感じかはわかりませんが、今作においてはこの要素が、非常にストレスが無くて助かります。
 また、《無双》シリーズといえば迷子になりやすい、が私の認識なのですが、この「指示」と「操作キャラクター変更」を活用する事により、〔キャラAで戦闘中、キャラBに敵将1へ向かうよう指示を出す → 敵将1に辿り着いた時点でキャラBにチェンジ → キャラBで戦闘している間にキャラAに敵将2へ向かうよう指示を出す〕を繰り返して、効率的に敵将と戦いつつ道に迷ってぐるぐる回る問題から解放されたのも、有り難いシステム。
 難度〔ノーマル〕でプレイ中ですが、アクションは大雑把かつ易しめの感触で、基本的にガードを一切使わない(使えない)私のようなプレイでも、割とざくざく突き進めます。加えて兵科相性さえ間違えなければ自動操作の仲間が結構強いので、戦いに気を取られている内にあちこちで仲間がピンチ! になる事はまず無く、むしろ敵将を各地で屠ってくれる勢い。
 『風花雪月』的な不満を一つ挙げるとすれば、職業ごとに武器が固定となったので、複数の武器の使い分けに旨みが出る職種の強みが出せなくなってしまった点なのですが、兵科相性による優劣の強調を戦術要素として落とし込み、それにより、仲間の活躍をダイナミックに描けるようにしたシステムは、取捨選択としては納得。
 戦場で、拠点で、仲間との友好度を上げていくと段階に応じて支援会話が発生するのは、もはや《FE》シリーズ恒例でありますが、恐らく原典ほどでは無いものの、今作も会話要素はボリューム満点。
 ・原典をある程度やりこんだユーザーに繰り返しを見せない
 ・それはそれとして原典に触れていないユーザーへの配慮は必要
 ・今作から原典に興味を持ったユーザーへの導線の機能
 といった意図が入り交じった結果からか、一部のキャラクターは背景設定が断片的に触れられるのに留まり、原典を把握していないと会話内容の焦点が若干合わない、といったところも見られるものの、今作もしっかりと会話は作り込まれており、各キャラの友好度を頑張って上げたくなります。
 道を歩けばトラウマが落ちていた士官学校に比べると、内容はもう少しマイルド……?(国にもよるでしょうが)
 初回は金鹿で始めましたが、中盤ぐらいで、お、と思う展開があってストーリーも盛り上がりが出てきて、今のところ、大変面白くやっております。