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久々にマンガにどっぷりはまる

ワールドトリガー』12-19巻雑感

 話題作としてタイトルだけは知っていたマンガワールドトリガー』(葦原大介、昨年、連載再開記念に「ジャンプ+」で100話まで限定配信されていたものを折角だからと読んでみた所、今更ながらどっぷりはまる事に。その後、重版待ちでしばらく難民状態になったりしつつ、とりあえず配信分の先となる12巻から最新19巻+オフィシャルデータブックまでを揃えられたので(それ以前の巻はぼちぼち揃えていく予定)、以下、あまり物語の展開には触れない程度の、一巻ごとの雑感箇条書きです。
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◇12巻
・至近距離で自分の放ったメテオラ多数の爆風に飲み込まれるくま、ここまでの劇中で一番痛そうな大爆死。
・何かにつけネイバーと比べられる那須さん……。
・作者公認美人キャラである那須さんの、情念を感じさせる決着シーンが印象的。
・なんだか、CV:宮野真守、みたいな人が出てくる。

◇13巻
・忍田さんは、新規入団関連を、嵐山隊にぶん投げすぎではないでしょうか……。
・今作の特性として、〔ランク戦による内部のバトル〕はあるが〔外敵に対する組織の一員〕として隊員同士は協力し合う関係、というのがありますが(変にここを見失うキャラが出てこないのは、スッキリと読めるところ)、三雲にアドバイスを惜しまない出水、思いの外いい人。
・二宮隊の隊服が面白……格好いい。
・出てくる度に色々と盛られていく東さんの格好良さが天井知らず。第112話は最高でした。
・いっけん突き放したところから、伝わる相手には伝わるアドバイスを送る風間さん……この人、滅茶苦茶モテそう。
・実力者の入り乱れるランク戦の内容も面白かったですが、ハイライトは、カバー裏の二宮のキャラ紹介(笑)

◇14巻
・その巻内でそこそこ目立ったキャラの中から選抜される為に必ずしもメイン度順ではない表紙、スナイパー組から初の選抜は絵馬という事に。
・絵馬は登場時、ちびっこ天才系が突っ慳貪だったりイヤミ多めだったりすると苦手だな……と危惧したのですが、(青春要素も含めて)割と付き合いがいいのが、嫌いでないところ。
・着々と餌付けされていくヒュース……。
・スナイパー合同訓練、意外と点が良い佐鳥。
・地味に抜けた高得点を積み重ねて実力をアピールする奈良坂さん。顔も二枚目なのですが、目立つ日は来るのか……。
・だいたい、当麻が悪い。
・影浦から「ザキさん」呼びされる柿崎さん、それだけで溢れる強キャラ(人徳)感。
・一方、加古さんは「ファントムばばあ」……扱いでも怒らないのは、器の大きさなのか、眼中に無いのか(笑)

◇15巻
・ランク戦でそれぞれ取り上げてきたキャラクターが一挙登場し、オールスター戦の趣き。それ自体の楽しさに加えて、“本来の仕事”を差し込んでくるぬかりの無さで、引き続き物語のコントールが巧い。
・二宮が仕切ろうとする→加古さんがクレームをつける→来馬さんが場を収める案を出す→嵐山さん(ランク順)が諏訪さん(年齢順)にさらりと譲る→諏訪「二宮ァなんか案出せ」の流れが凄く好き(笑)
・実力者サイドの強さを描きつつ、年少組の成長も織り交ぜていくバランスも巧い。
那須さんはやはり、ちょっと怖い。
・どんどん無敵キャラになっていくレイジ。ちなみに以前の巻で荒船さんが目標として名前を挙げたパーフェクトオールラウンダーの「木崎さん」=「レイジ」である事に、この巻でようやく気がつきました。今作らしい、まだ出ていないキャラの布石だとばかり。
・若いの。

◇16巻
・ただのほだしほだされにしない、ヒュースと陽太郎の関係の描き方が良かったです。
・佐鳥も泣く、愛され系柿崎先輩。
・4年前の回想シーン、やはり嵐山さんと那須さんは時折、作者が意識的に“怖く”描いている感。
・カバー裏、柿崎さんについて「19歳組の数少ない普通人」と書かれているのですが……19歳組って、嵐山さん・来馬さん・月見さんと、むしろ成人組と学生組の間を取り持てるまともな人の多いイメージだったのですが(月見さんは掘り下げられてはいないですが、何しろあの三輪隊のオペレーター)、良識はともかく普通ではないという事なのか、それとも全員とんでもない闇を抱えているのか……或いは、迅さん一人のマイナスポイントが19歳組全てのプラスより大きいのか。
・年齢で分けるなら、太刀川・二宮・加古と並ぶ、20歳組が色々アレなイメージ。

◇17巻
・生駒隊ーーーーーー!!
・3チームのブリーフィングシーンで展開するという週刊少年マンガとしては割と大胆な構成の中で、アクセントとして何もかも持っていく生駒隊(笑)
・表紙を飾った香取さんはちょっと苦手なタイプでしたが、姫と侍女と犬2匹、というチーム構成は新味があって面白かったです。
・生駒さん、19歳組だった。

◇18巻
・そういうキャラばかり出しても被るので色分けしているのでしょうが、王子は考えて戦う正統派。
・新戦法を身につけた修ですが、一対一ではまだまだ格下、というのをきっちり描いてくれるのが良いバランス。
・ざっくりヒュース。
・復活の3馬鹿。
・たぶん初公開・太刀川さんの変態的な個人ポイント。

◇19巻
・どんどん無敵キャラになっていくレイジに、弱点誕生。
・太一ーーーーーーーー!!

◇オフィシャルデータブック
・異能力バトル×戦術重視のチーム戦、という今作のコンセプトには、作者の設定好きも含めてゲームぽさを感じていたのですが、インタビュー記事などで、当初はスポーツ物の構想を練っていた、というのを読んで成る程納得。
・割と作中で浮いている感じのあった迅さんの痴漢行為は、連載開始前のパラレル的読み切り主人公から継承された、一昔前の少年誌的アクションの名残であった事が判明。
・とはいえ、しばらく鳴りを潜めていたので初登場時のキャラ付けの勢いあまった感じもあったのかと思っていたら、B級ランク戦始まってから熊谷に対しても行っているので、確固たる設定になっている模様。
・多分、「殴り飛ばされる」所まで見えた上で行っているのだと思うと、相当に業が深い。
・迅のサイドエフェクトが、どこまで“見える”のか――見ようと思わなければ見えないのか、それとも勝手に見えてしまうのか――は作中でまだ明確にされていませんが、大規模侵攻時の発言から、少なくとも見えている時は、様々な可能性が随時リアルタイム更新で見えているという、かなり大変な状態である事は推測されるので、その反動の発露も含めて考えると、実力派エリートの業はとても深い……。
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 現状、贔屓のキャラ(年齢順)は、忍田本部長・東さん・風間さん・嵐山さん・荒船さん、といったところ。基本的に隊長属性持ちなので、色々な隊長キャラが出てくる今作とは相性が良い面があるのかも、と思ってみたり。後、特別贔屓というわけでもないのですが、一家に一台欲しい先任軍曹、という諏訪さんのキャラ付けは良く出来ていて好きです。
 今後の展開も楽しみですが、とりあえず気になるのは、緑川登場時から名前が出ていたのが、ようやくベールを脱ぎそうな草壁隊。配分を考えるとここが、危ない19歳の巣窟なのか?!