東映特撮に踊らされる駄目人間の日々のよしなし。 はてなダイアリーのサービス終了にともない、引っ越してきました。
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1/14付けレス

 本日は、『グリッドマン』関連のまとめネタを書きました。

筋肉は裏切らない

◆さやまきさん
 >前回ゴズマを素で間違えてしまいました
ゴズマとドグマ、あまりに自然で、今、言われて気付きました(笑)
 >今までの流れを拾いつつ魔王降臨に繋げていくのは 世界の狭さを逆に上手く使った感じで良かったですし
今作に関しては、基本これしかない、という所にストレートに落とし込んだのが、上手く行きましたよね。
 >まさかカーンデジファー様があそこまでガチで戦えるというのは
ラスボスとしては置物系だとばかり思っていたので完全に予想外でしたが、カーンデジファー様好きとしては、最高のバトルでした(笑)
 >やはり取り付く相手は藤宮みたいな奴にしとけば良かったのか(笑)
必要だったのは、筋肉……!(笑)
 >その弟と合体するのがなんと武史君という話があって
 >今までの流れ的にそれはアウトやろーというのがあったのかなかったのか?
最終回の武史の扱いは構成の美で飲み込める着地点ですが、それが変身ヒーローになるのはありか? というとちょっと悩ましい所はありますよね……(笑) タケオ状態だと別人になりすぎですし、ちょっとひねたダークヒーローならありだったかもですが。
 >短編アニメで描かれた(日本アニメーター見本市の)グリッドマン
こちら見ましたが、最終回の流れを汲んだ「夢のヒーロー」という感じで、良かったです。
 >あとssssもやはり本編を全部見てからの視聴がオススメでしたね
どこかで時間作って、見たいと思います。

◆way-ohさん
 >最終回まで終わったので、玩具の合体等の実演動画をひとつ。
ご紹介、ありがとうございます。
 >製作上の都合(おそらく予算)から3クールで終了し、残った1クールは「傑作選」として選り抜き再放送を行っていたそうです。
ああ、枠自体は、4クール分確保されていたのですね。やはりそうなると、1年間やりきったバージョンは見たかったですね。
 >「次回作は武史とグリッドナイトが主役」という構想で、スポンサーと放送局が難色を示したために没となったとか。
カーンナイトは見てみたかったですが、主役に転身させるには武史は色々とやり過ぎだったので、結果的には放映された形で良かったような気もしますね……(笑)
 >なお『魔王の逆襲』の敵はカーンデジファーの弟「ネオカーンデジファー」で、グリッドマン側と並ぶ「~の弟」ネタ連発でますます東映感が強く(笑)
ハイパーワールドは大泉の方にあるんですかね……(笑)
 >奇しくもtwitterでつぶやかれている『ウルトラマンルーブ』の欠陥が、『グリッドマン』ではしっかりと組みあがっていたのですね(^^;
グリッドマン』って、「家族」をベースにしつつも、その外の「世界」が明確にあって、その見え方が、直人達と武史では違うんだ、という部分の要点の置き方が、ちゃんと作品を貫いていたのが上手かったなと思います。
 >一発ネタじゃなくて最終回できちんと拾われるというのはすごかったですね(笑)
色々と拾ってくれた最終回でしたが、敢えてそこ行くんだ! というFDは一番衝撃的でした(笑)
 >この魔王剣デジファーソード、セットを破壊する都合から重量が必要だったためか本当に金属製で
あれは本当に、物理で叩き壊していたのですね(笑)
 >何分普段のノーマルグリッドマンが微妙な戦闘力の印象なために、合体形態と対決しないことで「どこまで強いのか微妙」と言われたりもします。
……た、確かに(笑) 映像的には立ち回り重視の跳んだり跳ねたりで大変良かったですが。
 >おっしゃる通り「逮捕する」と勢いよく言ったのに殺害してしまいましたが!(笑)
あの台詞、凄く格好良かっただけに、ショックが(笑)
 >構図が実に「護送していたはずのベムラーを勢いで殺っちゃった初代マン」
ああ、その辺りは今作の『ウルトラマン』オマージュとして、意識してやった所もあるんですかねー。
 >それを世界観として理解したらドラマや持ち込まれたテーゼの作り込みに気づく
1話1話の完成度は正直それほど高くないですが、全体としてコアになる部分は大きくブレる事なく、しっかりと積み重ねを通した、というのは良い作品でしたね。そういう点で、気持ち良く完結した作品だったなぁと。
 >「早すぎた名作」と言うよりは、以前GMSさんが『メタルダー』について例えた「掘り損ねた宝の山」のような気配もあるのですが、
 >全体としてはやっぱり面白かったです。
エピソードのバリエーションとしてはこの設定でもっと色々出来たのでは、というのはありますが、あちこちバランス的に難しかったり危ういところがあるので、あまり濃度を上げると踏み外してしまったかもなぁ……とも思うところで、結果的にはこのソフトランディング、というのは丁度良い案配だったかもですね。

◆タイキさん
 >彼らがあくまで「中学生」という、「家」と「学校」の往復だけというごく狭い世界に生きていたからこそなんですよね。
 >そこが多分円谷プロが作っている世界や宇宙規模が当たり前のウルトラシリーズと本作が一線を画している所なんでしょうね。
そこはかなり、意識的に作り込んだ部分なのだろうな、と思います。で、その狭いながらに直人達はそれぞれ家族ぐるみの知り合いで別の「家族」という「世界」を知っており、道で知り合いの警官に出会えば軽口を叩き、という見せ方が今作は上手かったなと。
 >武史の救済自体は前から伏線張られてたし、決して唐突じゃないとはいえやはり改心に至るまでの流れがどうにも急すぎたなと。
予定通りなのでわかるけど……というのは、どうしても惜しまれますね。
 >尺の都合だったのかもしれませんが、最終回でアシストメカを出すことなく一方的に消滅、というのはちょっと物足りない感じがしました。
確かに折角強かったカーンデジファー様のアクション的にも、アシストウェポンとのバトルがあっても良かったですね。決着がああなるシナリオだとやられ役にしかならないので、出てきた上でバラバラにされる、というのをやりたくない……というのもあったのかもですが。
 >「ジェットマン」「ジュウレンジャー」と実は双方とも最終回で全メカを繰り出しての総力戦をやっているという前例があるからこそ尚比べてしまったのですけど。
もしかするとこの辺り、最終決戦だから好きに壊していい派と、最終決戦とはいえそれはちょっと派、みたいな子供番組としての方針の差があったりするのかもですね。
 >「勇者エクスカイザー」では主人公のエクスカイザーが最後の最後までラスボスの逮捕にこだわっていましたから
成る程、では脚本時点では最終回でも少し「逮捕」にこだわるがやむなく、というのがあったのかもですね。
 >一方でその根源ともなっている武史の家庭の問題とか、その辺がきちんと決着を見てないので
序盤から問題が明確だった分、武史両親の件が解決しなかったのはホント惜しかったですねー。
 >改めて最終回ボーナスって大きいですね。途中が微妙なとこあってもラストのまとまりがしっかり出来ているとそれだけで点数跳ね上がりますし。
やってほしい事はだいたいやってくれた上でプラスアルファもあった、という点では非常に満足度の高い最終回でした。
 >「メガレンジャー」もそうですがデジタルという要素が普遍性を持たないというのは何とも厳しい所がありますね。
私は結構、今作はファンタジーとして見てしまえたのですが、普遍的な悪意の描き方が面白かっただけに、それを現実化するツールとのギャップが目立ってしまう所は、今見ると強いのかもですね。

◆もりみやさん
 >でもこういう前後編くらいで全部片付いてしまうのもある意味昔の特撮っぽいなぁと感じたというか。
70~80年代ぽい作劇が、『グリッドマン』らしくはあるので、変に納得度が上がるところはありました(笑)
 >仲良くなる過程は、もう少し前振りが欲しかったところです。
放映短縮の影響もあったのかもですが、武史サイドは変わりにくいとして、直人達サイドにもうちょっと、事前に歩み寄りの気配は欲しかったですよね。
 >武史も法律的にはデジファー様に操られていたので無罪という扱いになる。
恐らく過去のあれこれも、概ねそういう感じというエクスキューズなのでしょうが、カーンデジファー様の存在公表後のパラダイムシフトが、もうちょっと明確に描かれてほしかった、というのもちょっと残念な点です。
 >武史の行為もそれとどっこい扱い=作中世界のモラルでは、裁かれるようなことではない。
ザ・桜が丘基準……(笑)
 >武史が関係者ではなく被害者であったという印象を強調し、最期は罪を全部背負って消えてくれた……と書くと、
 >なんかいい人みたいです。いや、本人的には一切善意のない悪役だとは思うんですが(笑)。
今作、基本的なゴールを「武史の救済」とした上で武史とカーンデジファー様の関係を構築しているので、徹頭徹尾、悪い人にも関わらず、カーンデジファー様が非常に綺麗にそういう形にはまるのは、凄く良かった所ですね。
 >「目の前で苦しんでいる人を放っておけない」は、ヒーローとしてとても正しいんですが、それで勝ち目のない相手に
 >無謀な闘いを挑んで運良く勝ってしまう展開よりも、だからこそ作戦を練って挑む展開の方が面白いですよね。
最終回、この「ヒーローとしての正しさ」を、きちっと「物語としての面白さ」に繋げてくれたのは、嬉しかった部分です。
 >まさにその『ジャンパーソン』の最中で、例の正義と愛の大脱獄回と、カーンデジファー憲法の回も、
 >リアルタイムでは1ヶ月くらいしか違わなかったのでちょっと驚きました(笑)。
今作が《不思議コメディ》寄りに見える一因に、動機の《メタルヒーロー》が頭おかしすぎた、というのもあるなぁと(笑)
 >古めかしい5インチフロッピーディスクが、今見ると一週回ってSF的なアイテムに見える……というのは、本当にそう思います(笑)。
あれもう、独自の歴史を辿った別世界のマジックアイテムだと思った方が納得いきますよね(笑)

儂たちが守るべきは法律じゃない

配信『グリッドマン』完結記念・逆恨み同盟犯行記録

 簡単な総括も兼ねて、逆恨み同盟の犯罪の歩みをまとめてみました。特に規模が大きかったり被害が深刻であった(可能性が高い)ものに関しては、強調しています。サブタイトル横の〔〕内は、ついでに簡易評価。

◆第1話「新世紀ヒーロー誕生!」◆ (監督:曽我仁彦 脚本:平野靖士) 〔-〕
犯罪行為:井上病院へのハッキング
被害:手術中の停電、ポルターガイスト現象、医療事故の危険
◆第2話「アクセプターの秘密」◆ (監督:曽我仁彦 脚本:平野美枝) 〔-〕
犯罪行為:大学へのハッキング
被害:大学のコンピューターのシステム改竄(CワールドからHワールドへの扉を開く為)
◆第3話「電話パニック危機一髪」◆ (監督:神澤信一 脚本:平野美枝) 〔○〕
犯罪行為:電話局のシステム破壊
被害:電話の不通
二次被害警察・救急などへの電話連絡不能による事件事故の拡大?
◆第4話「暴走自動車」◆ (監督:神澤信一 脚本:平野靖士) 〔-〕
犯罪行為:コンピューター制御システム搭載自動車をハッキング
被害:自動車の暴走
二次被害:コメンテーターの細野の逮捕?(社会的名声の失墜)
◆第5話「男の意地の必殺剣!」◆ (監督:村石宏實 脚本:平野美枝) 〔-〕
犯罪行為:流通センターへのハッキング
被害:流通システムの破壊
二次被害経済的大混乱、医薬品の不足、一平の空腹
◆第6話「恐怖のメロディ」◆ (監督:村石宏實 脚本:川崎ヒロユキ) 〔△〕
犯罪行為:殺人音楽の拡散
被害:桜が丘住民の健康
二次被害:対象の電子ピアノの評判悪化
◆第7話「電子レンジ爆発0秒前」◆ (監督:川崎郷太 脚本:静谷伊佐夫 〔-〕
犯罪行為:日記の盗み読み(未遂)、電子レンジ破壊(未遂)
被害:
二次被害:直人の下衆っぷりが笑えない領域に突入
◆第8話「兄弟の絆」◆ (監督:川崎郷太 脚本:神戸一彦) 〔×〕
犯罪行為:エアコンのシステム破壊
被害:桜が丘住民の健康
二次被害大地凍死寸前、対象のエアコンの評判悪化
◆第9話「悪魔の洗脳作戦」◆ (監督:村石宏實 脚本:新藤義親) 〔×〕
犯罪行為:塾講師の洗脳
被害:塾生たちの非行
二次被害:塾の評判悪化
◆第10話「危険な贈り物」◆ (監督:村石宏實 脚本:平野靖士) 〔△〕
犯罪行為:水道水の塩素消毒の仕組みに介入
被害:家庭の水道から濃塩酸が噴出
二次被害人的被害が出ている可能性大
◆第11話「おこづかいは十万円?」◆ (監督:小中和哉 脚本:川崎ヒロユキ) 〔○〕
犯罪行為:支払用カード電磁的記録に関する罪
被害:レジ爆発
二次被害:事後処理における金銭トラブル
◆第12話「怪盗マティに御用心!」◆ (監督:小中和哉 脚本:右田昌万 〔△〕
犯罪行為:警備保障会社のセキュリティシステム破壊
被害:契約建物のセキュリティ故障
二次被害ゆか兄臨死体験
◆第13話「スポーツなんか大嫌い」◆ (監督:北村義樹 脚本:平野美枝) 〔◎〕
犯罪行為:スポーツクラブの健康管理プログラム改竄
被害:トレーニングマシン暴走(による父トリオ臨死体験
二次被害:スポーツクラブの評判悪化、多額の賠償問題に発展する可能性
◆第14話「あやつられた時間」◆ (監督:北村義樹 脚本:静谷伊佐夫 〔-〕
犯罪行為:グリニッジ標準時センターのハッキング
被害:全世界の時計がズレる→体感時間の混乱→時間による肉体支配
二次被害世界的な健康被害と経済的影響
◆第15話「歪んだターゲット」◆ (監督:村石宏實 脚本:平野靖士) 〔-〕
犯罪行為:大人気ガンシューティングゲームのシステム改竄
被害:ゲームの銃から本物の光線が!
二次被害:当該ゲーム及びゲームセンターの評判悪化
◆第16話「一平、チビる!?」◆ (監督:村石宏實 脚本:神戸一彦) 〔×〕
犯罪行為:警察署の防犯システムをハッキング
被害:凶悪強盗犯が脱走
二次被害:一平監禁
◆第17話「孤独なハッカー」◆ (監督:石井てるよし 脚本:平野靖士) 〔○〕
犯罪行為:パソコン通信ネットワークに介入して利用者を洗脳
被害:悪のハッカー軍団誕生
◆第18話「竜の伝説」◆ (監督:石井てるよし 脚本:神戸一彦) 〔×〕
犯罪行為:考古学研究所へのハッキング
被害:古代のミイラ蘇生
二次被害:考古学研究所の信用問題
◆第19話「セクシー婦警SOS!」◆ (監督:北村義樹 脚本:大川俊道 〔×〕
犯罪行為:美容院へのハッキングによる遠隔放火
被害:ぼや騒ぎ
二次被害直人母ら臨死体験
◆第20話「地球から色が消える?!」◆ (監督:北村義樹 脚本:新藤義親) 〔×〕
犯罪行為:CGアーティスト事務所へのハッキング
被害:PC内のカラーパレット破壊→色覚破壊光線による一時的な色覚喪失
二次被害:ジロウ・ダイは仕事の〆切りに間に合わなかったかもしれない……
◆第21話「処刑!!夢のヒーロー」◆ (監督:村石宏實 脚本:川崎ヒロユキ) 〔○〕
犯罪行為:ドリーム枕をハッキングして人々を夢の世界に引きずり込む
被害:グリッドマン処刑の悪夢
◆第22話「復活!恐竜帝王」◆ (監督:村石宏實 脚本:平野美枝) 〔△〕
犯罪行為:大学へのハッキング、ショベルカーへのハッキング
被害:恐竜のデータ改竄
◆第23話「暗殺!地獄の雷鳴」◆ (監督:石井てるよし 脚本:神戸一彦) 〔×〕
犯罪行為:変電所へのハッキング
被害:大規模停電
二次被害多数
◆第24話「恋!バイオフラワー」◆ (監督:石井てるよし 脚本:静谷伊佐夫 〔-〕
犯罪行為:バイオ園芸センターのシステム改竄によるバイオテロ
被害:遺伝子改造された花が毒花粉をばらまくようになる
二次被害:バイオ園芸センターの評判悪化、研究者の将来、花屋の経営問題
◆第25話「決戦!ヒーローの危機(前編)」◆ (監督:北村義樹 脚本:平野靖士) 〔-〕
犯罪行為:排煙処理施設のシステム改竄による大規模バイオテロ
被害:東京を覆う毒ガスの発生
◆第26話「決戦!ヒーローの最期(後編)」◆ (監督:北村義樹 脚本:平野靖士) 〔○〕
犯罪行為:排煙処理施設のシステム改竄による大規模バイオテロ
被害:首都圏に非常事態宣言
◆第27話「驚天!オモチャの反乱」◆ (監督:村石宏實 脚本:大川俊道 〔×〕
犯罪行為:ラジコンジャック
被害:ラジコン暴走により子供が負傷
◆第28話「神かくし!ゆかが消えた!!」◆ (監督:村石宏實 脚本:平野美枝) 〔-〕
犯罪行為:盗撮、ビデオテープ内への人間閉じ込め
被害:ゆか監禁、人間消失
二次被害:ゆか失踪騒ぎ
◆第29話「愛犬爆弾計画」◆ (監督:石井てるよし 脚本:新藤義親) 〔△〕
犯罪行為:犬の凶暴化→犬爆弾テロ
被害:犬爆死
◆第30話「世界滅亡の日」◆ (監督:石井てるよし 脚本:右田昌万 〔-〕
犯罪行為:コンピューター占いのシステム改竄
被害:理性を失った大衆の暴走
二次被害:翔家・家庭崩壊の危機、ゴッドゼノンにしばかれまくるグリッドマン
◆第31話「怪獣ママは女子大生」◆ (監督:北村義樹 脚本:神戸一彦) 〔○〕
犯罪行為:(※女子大生キララ発案による電話局のシステム改竄)
被害:あらゆる電話が悪戯電話に
二次被害:喧嘩多数
◆第32話「人間掃除機の襲撃!」◆ (監督:北村義樹 脚本:静谷伊佐夫 〔-〕
犯罪行為:掃除機により人間を吸い込む
被害:5人が真空パック寸前
◆第33話「もうひとりの武史」◆ (監督:高野敏幸 脚本:右田昌万 〔○〕
犯罪行為:市役所へのハッキング、最新型腕時計のマイクロチップを操作
被害:多数の人間の行動操作
二次被害:直人と一平がゆかの平手打ちを食らう
◆第34話「ボディガード弁慶参上!」◆ (監督:村石宏實 脚本:神戸一彦) 〔△〕
犯罪行為:桜が丘大学へのハッキング
被害:瞬間物質移動の実験システムへの改竄
二次被害:弁慶による物損
◆第35話「ぎくっ!スケバンゆか!?」◆ (監督:村石宏實 脚本:静谷伊佐夫 〔×〕
犯罪行為:
被害:ゆかスケバンに
二次被害:ナンパ男達の財布
◆第36話「やったぜ! ベイビィ」◆ (監督:北村義樹 脚本:新藤義親) 〔×〕
犯罪行為:ショッピングビルへのハッキング
被害:ゆか&ゆか従姉の臨死体験
二次被害
◆第37話「えっ! パパが死刑?」◆ (監督:北村義樹 脚本:右田昌万 〔○〕
犯罪行為:司法省のコンピューターをハッキングして全国の警察官を洗脳
被害:カーンデジファー憲法制定による法的混乱
二次被害直人父臨死体験
◆第38話「危うし地球!」◆ (監督:村石宏實 脚本:平野美枝) 〔○〕
犯罪行為:ゴミ焼却施設へのハッキング、(カーンデジファーによるCワールド完全支配)
被害:ゴミ収集不能、毒ガス蔓延、(世界規模のインフラテロ)
◆第39話「さらばグリッドマン」◆ (監督:村石宏實 脚本:平野靖士) 〔○〕
犯罪行為:電波ジャック、世界規模のインフラテロ
被害:人類文明の危機

 今作序盤は、大規模災害を暗示する事でリアリティを持たせる要素を盛っていた事もあり、基本的に都市インフラを狙った犯行が被害規模が大きくなるのですが、〔電話局・流通センター・水道局・変電所・(警察署)・排煙処理施設・電話局(2回目)・(司法省)・ゴミ焼却施設〕と、公的機関を含めて社会インフラ的な対象を狙ったエピソードが全体の約4分の1。
 並べると「ガス」が狙われなかったのが浮かび上がりますが、元栓レベルだと家庭でも簡単にいじれてしまう事への配慮があったのかもしれず、最終回でカーンデジファー様が「電波」をジャックしている事を考えると、一通りの対象を意識的に抑えたのでは、と思われます。
 やや変則的なのが、グリニッジ標準時センターをハッキングして時計を狂わせた第14話で、インフラそのものではないが、文明社会における基準値を歪める事で大々的な混乱を巻き起こしており、個別の攻撃対象にはされなかった「交通インフラの破壊」は、このエピソードに含まれていると考えて良いのかも。
 最終的には「時計が狂う」どころか「狂った時計が人間を支配する」に至り、全世界に影響が与えていると明示されている点も含めて、本編屈指の被害規模かつトンデモエピソード。
 逆恨み同盟(というか武史)の特性として、インフラ攻撃という行為そのものが「目的」であり、その攻撃により引き起こされる「結果」は副産物に過ぎない、というのがあるのですが、その点で異色なのが「排煙処理施設のシステム改竄による大気汚染テロ」までを明確な目的とした第25-26話で、節目のエピソードとしての意識が窺えます。
 また、その1話前である第24話も、「花の遺伝子改造による嫌がらせ」ではなく「花の遺伝子改造による毒花粉の散布」が目的となっており、振り返ってみると、続く前後編への意図的な前振りとなっていたのかもしれません。
 この構造は、第37話/第38-39話も同じ関係性になっているといえ(またこのエピソードは、大切な家族の存在、も再確認している)、1話1話の完成度という面では落ちるところもあるものの、今作全体の、構成に対する目配りを感じます。
 総体としてはライトタッチな今作ですが、凍死寸前になる大地、脳を茹でられそうになる直人母、トレーニングマシンに殺されかける父トリオ、真空パックされそうになる一平母&ゆか母、電気ショックで痙攣するゆか兄、と主人公達の身内がほぼ全員、最低一度は死の淵を覗いているというのは特徴的であるかもしれず……さすがカナ、独りだけこの死のルーレットから逃れていた(笑)
 それぞれの家族がジャンクトリオの“正義”や“良心”の背景となる中で、病院経営の富裕層という設定が武史との対比において使いにくかったのか、井上家がややフェードアウト気味になってしまいますが、“家庭環境の重圧により受験ノイローゼ気味”のゆか兄には武史と通じる部分があり、もし後1クールあったら、武史とゆか兄のエピソードは見てみたかったかも(とんでもない大惨事になった可能性はありますが)。

1/13付けレス

 本日は『グリッドマン』最終回感想を書きました。

夢のハイパーエージェント

◆つるさん
 >シンケンジャーの薄皮太夫が、結婚式を狙った作戦を立てる、という悪役の掘り下げ方や伏線が好みなのですが、まさか80年代にそれを見れるとは思いませんでした…!
作戦と幹部の背景が繋がって、情念の部分を掘り下げる、というのは良かったですね。この時代にこの尺でそれを収めてきた曽田先生は、ホント恐るべしでした。
 >滑るように空中を移動するシーマというシュールな絵面が、お話のパワーで滅茶苦茶格好よく見えるのは衝撃でした(笑)
この一連の流れはホント、劇的な構成、のお手本といった感じでお見事でしたね。
 >11話もタロウ回に続き、話の設定やスケール感をしっかり見せようとしているのは好感が持てるので、どこかで藤井脚本の爆発にも期待したいですねー
基本設定を踏まえた上で、自分の“色”を付けて世界観を広げる、という点では凄くきちっとしたサブ仕事ですよね。一度ぐらい前後編の担当とかあると良いのですが……。

◆五月サツキさん
 >後れ馳せながらですが、明けましておめでとうございます。本年も感想楽しみにしています。
ありがとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
 >警察が快盗の正体に辿り着くまでが、思っていた以上に丁寧で良かったです。
もう少し快盗サイドの裏扱いになるかと思いましたが、W戦隊構造を活かして、見劣りしない真実への迫り方で良かったですね。
 >やはり見た目が子供だから許されたのと、快盗たちの悪辣さが際立つのと……。
流そうと思えば流しても成立したと思うのですが、ここ改めて拾ってきたのは、実に香村さんでしたねー。
 >圭一郎やつかさのように公私を分けきれない甘さが咲也のいいところですね。
ボウケンジャー』みたいに全員が突き抜けた描写でプロ集団を示す手法もありますが、咲也が見せる甘さによって、警察戦隊が集団としての親しみやすさを失わない、というのはバランスとして上手くはまりましたよね。
 >元凶のギャングラーを倒してお咎め無し、は流石に無理があるでしょうし……。
今作の世界観だと、それで納得して終わり、というのは難しそうなので、どう着地させてくるのかはホント目が離せないですね。
 >咲也とノエル、それぞれが今の自分に出来ることをやろうとしていると。
まだ本日分は見ていないのですが、そういう展開になると嬉しいなと期待しています……そしてノエルの、運命や如何に!
 >しかしメレはともかく、さくら姐さんは勇太くんのヒロイン力に負けてしまいましたか……。
流れとしては同系統といえるシンケンピンク/茉子が好きというのがあったので、茉子を先に見ていなければ、さくらさんにもっとポイントが加算されていたかも、というのはあります(笑)
 >ボウケンはアクセルラーといいビークルといい、メカの魅せ方も上手かったですよね。最後の最後まで使い尽くしてくれて。
意識的にドラマと絡めてくれたのに加え、途中で息切れせずに、最後までその路線を貫いてくれたのが良かったですよね。
 >ワイヤー類の射出が出来るのはスコープショットの方かと……。
うわわ、ありがとうございます。記憶の中で、一緒のツールになってしまっておりました(^^;
 >そして最低な大人部門と可哀想部門を席巻するゲキレンジャー勢(笑)。
トータルの評価に悩ましいところではあるのですが、記憶には残る作品であったなと(笑) 結果的には、キャラクター化した七拳聖を全て出す事にこだわりすぎて、肝心の戦隊メンバーが割を食ってしまったのが、全体的な掘り下げ不足に繋がって残念でしたね。
 >その代わりゲキレンは理央とメレはやりきりましたね。他にも三拳魔や、コメディリリーフのバエ、
 >全ての黒幕として徹底した悪をつらぬいたロンと、臨獣サイドの方が層が厚く、魅力的に見えてしまうのが……。
バエもきちっと意味のあるポジションに収まりましたし、正直、七拳聖より三拳魔の方に思い入れがありますし、『ゲキレン』はこの辺りのバランスが崩れすぎたのが、作品として惜しかったですね……。
 >そういえば、ルパパトは快盗がランクインしていませんね。まあ、快盗はアウトローですからね……。
快盗は、ピカレスクに行くのか、別の形でヒーローになるのか、というのが最終回まで見ないとわからない感じがあるので、「保留」という扱いな感じになっています。ラストで好みのヒーローになってくれると嬉しいのですが……。

◆way-ohさん
 >『グリッドマン』は4クール予定が製作都合で3クールに短縮されたそうで、その影響でいくつか描けなかった内容もあるみたいです。
ちょっと急だなーとは思ったのですが、やはり短縮があったのですね。武史の背景は序盤から散りばめていたので、そこを掘り下げる展開は見たかったですね。
 >ゆかは「優しさ」を担当するキャラとして設計したかったのでしょうけど、他のスペックの高さの方が目立つ&そちらを推した方が
 >キャラとして個性的かつ面白いので肝心な部分が埋もれてしまった感じはありますね(^^;
言行やポジションから「優しさ」に納得がいかないわけではないのですが、そこを主体にするとありきたりのヒロイン像になってしまうので、それ以外の時の方がゆかは面白いんですよね(笑)
 >話としては人間社会の構造や弱点を武史を通じて学習したからこそ単独で出ていけるようになった、というのが筋ですよね。
武史もそんな感じの事を言っていましたし、ここはそういう意図で描いている感じですよね。
 >そういう社会の脆弱性を狙ったのが「司法省のコンピュータを乗っ取って法律を書き換える」ぐらい
振り返ってみると、ラスト2話手前のかなり大がかりな作戦がそういうものだったのは、カーンデジファー様の「人間社会への理解」を示す意図があったのかもですね。
 >マントでうまく隠されていますが、アクション時のカーンデジファー様、首から下はアトラクション用のマグマ星人スーツの流用
どうして黒パンツ……? と思っていたのですが、成る程あれはマグマ星人でしたか(笑)
 >カーンデジファー様の助けだけでただ一人3クールも粘っていた武史も十分只者じゃないよなあと。
展開の都合で駄目な部分が強調される事が多かったですが、悪のライバルとしての能力は相応に高い感じですよね……考えてみると、爽やかになった後は勉強とPC関連ではゆか、CG関係では一平と良い関係を結べそうで……あれ? 直人とだけ接点が無い?!(笑)
 >下手をすると運動もばっちりな完璧超人と化してた可能性も高く、本編中で見たかったようなそうでもないような(笑)
パーフェクト武史……それはもはや、藤宮なのでは(笑)

◆インザファイトさん
 >視聴お疲れ様でした。主題歌をしっかりと内容に入れた作品で、ストーリー全体としての雰囲気を一貫していたのは良かった部分ですね。
グリッドマン』はなんだかんだ、作品としての肝の部分はズレないまま、しっかり通されていたのは良い部分でしたね。
 >個人的にはOPで使われていない前奏の部分(個人的に好み)を、キンググリッドマン登場回などの決め所で使ってくれるのも良かったです。
あのイントロは格好良くて、私も好きです。要所要所でフルバージョン使ってくれるのは良かったですねー。
 >武史は面白いキャラだけど真の悪役とするには...という感じでどういう感じで結末を迎えるのかと考えていましたが、
 >無難ながらも出来る範囲で十分に活躍した、という感じでしたね。
中学生vs中学生という構図がある時点で、最終的にどう共闘関係に持ち込むか、というのはあったのでしょうが、納得の行く範囲でしたね。
 >恐らく法律ネタを取り扱った回という時点で「殴り込み大脱獄」のネタは使ってくるだろうなと思ってました(笑)
ここは、やっておかないとな! と(笑)
 >やはりこういった世界において形のない抑止力は大した効力を持たないのだなぁ、と思う次第です。
力の無い正義に意味はあるのか? というのも一つの命題でありますね……『ルパパト』はそこに結構踏み込んでいるのが、最終章で爆発してほしい要素の一つです。