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定食アマゾン永遠に

仮面ライダーアマゾン』感想・第22話

◆第22話「インカ人形大東京全滅の日!?」◆ (監督:田口勝彦 脚本:伊上勝
 ナレーション「モモンガー獣人の殺人ガスは、人間の体を溶かし、白骨にする力がある」
 前回に続いて獣人の特殊能力がナレーションで解説されると、ゼロ大帝から預けられたインカの猛毒・インカリアの投下により、村一つが壊滅する大量虐殺でスタート。
 ……なお、投下されたインカの毒と、獣人自前の殺人ガスにはなんの関連性もないので、役に立ったのはモモンガ飛行能力です!
 まあ、毒物の扱いに慣れていそうな気がする、のが作戦に指名された理由ではあるのでしょうが。
 インカ毒の威力にご満悦のゼロ大帝は、南米から作戦の本命となる大量のインカリアを密輸するが、空港で運び屋が荷物を取り違える定番のアクシデントが起こってしまい、運び屋が毒を隠すのに利用した不気味な人形と、全く同じ人形を購入して帰国したお父さん、娘さんへの土産のセンスが、壊滅的におかしい。
 「なんだあれは?」
 「……あ、アマゾン!」
 「奴がアマゾンか!」
 空港で運び屋を回収した黒従者を目撃した大介は、バイクでその後を追跡し、変な赤いバイクが追いかけてくるぞ?! とギョッとする運び屋と従者のやり取りが、妙に好き(笑)
 ガランダー帝国は煙幕とオートバイ部隊で大介の追跡を妨害し、本部に届けられたインカ人形の中には……インカリア、入ってなかった。
 なおインカリアは、インカ帝国がスペインの侵略を受けた際に開発されたが、帝国滅亡により未使用のまま終わった猛毒と説明され、これまで特に背景の明らかでなかったガランダー帝国も、なんとなく闇のインカ科学との繋がりが語られる事に。
 空港での荷物の取り違えに気付いた運び屋は処刑されると、毒ガス回収の為にモモンガ獣人が放たれ、顔は凄い凶悪なのですが、首から下が汚れた毛布みたい、かつ手の大きさが知育番組の着ぐるみ的な為、幼稚園児と踊り出しそうな気がして仕方ありません。
 「ジャングルの動物たちは近づく敵を本能的に知る。アマゾンも同じだ。アマゾンを見張ることはできない!」
 毒ガスの在処を探り出そうとするモモンガ獣人を逆に罠にはめた大介は勝ち誇り、やっている事は
 〔監視の目を泳がせる → マサヒコと少女を餌に使って釣り出す〕
 なのですが、「言葉」という禁断の実を食してしまったアマゾンにとって、トモダチとはもはや、「命のかかったトラブルに巻き込んでも笑って許してくれる存在」なのか……アマゾンのトモダチは死ぬ。死ぬために我々は存在する。だが仮面ライダーは永遠である。つまり――貴様らも永遠である!
 モモンガは逃走し、一同見つめるインカ人形。どこかに捨てよう、と至極真っ当な意見を述べるお父さんだが、娘が人形に思い入れを発揮して大介らがガードにつく事になると、モモンガ獣人が方針を転換。
 「アマゾン! その目で東京全滅の日を見るがいい!」
 家ごと爆破してしまえば、結果的に東京中に毒ガスが広がるぜーーーと空中から爆弾を投下する獣人だが……致命的にノーコン。
 履歴書の特技欄は、〔飛行・標的に抱きつき至近距離での殺人ガス噴射〕であり、別に空中から飛び道具が使えるとは書いていなかったモモンガ獣人はアマゾンに撃墜されるが、人形の中身に気付いた藤兵衛とマサヒコが、猛毒入りカプセルとは知らずに燃やそうとして、これが身内を囮に使った因果応報なのか、身内の雑な行動により東京全滅寸前にアマゾンが慌てる変化球。
 アマゾンの足止めに徹して毒ガス心中を図るモモンガーだったが、その時、切羽詰まったアマゾンの魂に閃光が走った!!
 「アマゾン・キィック!」
 突然の必殺キックが放たれると、直撃を受けたモモンガ獣人は突然の景気のいい大爆発で果て、すんでのところでインカリアを回収したアマゾンは、地中深くに封印すると宣言し……モグラ獣人の殉職が惜しまれます。
 結果的には、モグラ獣人の存在が最後のストッパーだったのか、なんの前触れもなく歴代ライダー的な必殺キックを放つアマゾンなど、モグラ死後の2本は、様々な点でシリーズ従来作そのまま、といった作りとなる事に。
 「ゼロ大帝よ。その名誉と栄光に賭けても、どうやら、アマゾンと対決する時が来たようだな。さもないと――」
 「わかっております。ゼロ大帝の前に、アマゾンは、敵ではない!」
 フロントから監督解任をほのめかされたゼロ大帝は、果たして逆襲の一手を見いだせるのか?!