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仮面ライダーV3・風見志郎は改造人間である

仮面ライダーV3』感想・第51-52話

◆第51話「ライダー4号は君だ!!」◆ (監督:内田一作 脚本:鈴木生朗)
 いよいよ、仮面ライダーV3とデストロンの戦いは佳境へと入り、八ヶ岳付近の山腹に突如として現れる、巨大なミサイル発射口。
 「発射ぁぁーーー!!」
 ヨロイ元帥が凄まじい気合いの声でスイッチを入れると、Gに耐える戦闘員を内部に乗せたミサイルが発射されて島一つを丸ごと吹き飛ばし、負けが込んできたデストロンの気迫は伝わってきます。
 「おめでとう諸君。我らデストロンは、一瞬にして全てを消し去る、プルトンロケットの開発に成功した」
 デストロンでは、ゼロ・アワーを期して東京の中心にプルトンロケットを撃ち込み、東京消滅により政治経済の中心を失い、機能麻痺に陥った日本全土を一挙に制圧する作戦の決行まで秒読み段階に入り、初回~最終回まで、基本的にデストロンが東京中心の攻撃にこだわってきたのは、デストロンなりのコストカットと戦力の集中であったと一応の筋が通される事に。
 偶然、このミサイル発射を目撃した登山パーティーは当然デストロンの襲撃を受け、70年代初頭、登山とハイキングは危険な娯楽。
 やたら声の格好いい登山パーティーのリーダーは、仲間を逃がそうと一人ピッケルを振り上げる冒険スピリットを見せてザリガニ怪人に立ち向かうが崖から滑落し、残ったメンバーは全て、ザリガニ泡を浴びて皆殺しにされてしまう。
 八ヶ岳を調査していた志郎は、このリーダーが一命を取り留めたと報道を聞いて病院へ向かうが、既に病院にはデストロンの手が回っており、偽医者に灰皿で後頭部を打撃されて敢えなく囚われの身に。
 例の如く例のように、運び込まれた地下牢で高笑いを始めるのかと思いきや、リーダーは結城丈二の手によって救出され、その前に立ちはだかるザリガニ怪人。
 「裏切り者結城丈二、このザリガーナが貴様を始末してやる」
 …………メス?
 一方、完全に放置を受けていた志郎は、妻子の為にデストロンを裏切った偽医者の気付け薬で目を覚まし……普通に、気絶していました(笑)
 デストロン戦闘員は平均して高い能力を有してはいますが、どうやらこの偽医者は、恐るべき貫通打撃スキルの持ち主だった模様(下手な怪人より強い)。
 東京住まいの妻子を助けたい偽医者からプルトンロケット発射計画について教えられた志郎は、その阻止の為にサソリ谷に向かう事を約束するが、偽医者は共に逃走する事については拒否。
 「私は既に、デストロンの一員として散々手を汚してきた。今更逃げても、罪は消えん」
 「……そうか。ともかく、君の家族は俺が守る」
 最終回目前、妻子の命を救う為なら土壇場で組織の仇敵を助ける人間の情は残しているが、これまで犯してきたデストロンとしての罪には自覚的なゲスト医者が登場する事により、騙されていた部分もあった(事になった)とはいえ、デストロン時代を精算しきらないまま風見志郎と行動を共にしている結城丈二の“罪”が浮かび上がるのが、今回クライマックスへの導線に。
 登山リーダーを守りながら戦うも、ザリガニに追い詰められた結城はメットオン。ロープアームで逃走を図るも食い下がるザリガニに追い詰められたところでハリケーンが飛んできて、凄い勢いで轢いた。
 崖から派手に転落したザリガニは別の任務があると姿を消し、登山リーダーから得た目撃情報を元にサソリ谷へと急行した志郎と結城は、志郎を助けた偽医者の死体が吊されているのを発見。
 せめて葬ってやろうとする二人だが当然のように罠で、死体が地面に触れた瞬間に起きる爆発が、わかっていてもビックリする派手さ(笑)
 この爆発に吹き飛ばされて志郎と結城は互いを見失い、サソリ谷のデストロンアジトへと決死の単独潜入を図った結城はそこで、ゼロアワーを目前に控えたデストロン首領とヨロイ元帥の会話を耳にする。
 「いよいよ我々の世紀が始まるのだ」
 「首領を日本にお迎えした甲斐がありました。ただ、風見志郎と結城丈二の死体が、まだ確認されていないのが残念です」
 「はははは! 結城丈二か! あいつの馬鹿さ加減には笑いが止まらぬ。あいつは、自分が利用されるだけ利用されて、消される運命だったことも知らず、私を、V3の前からかばったのだからな、はははは……結城丈二は生きている!」
 急に気付いた。
 自身の行動への責任はまた別として、結城自身はあくまで“大いなる悪意”の犠牲者であったと念押しされ、首領の真意にショックを受けた結城を部屋の中に招き入れたヨロイ元帥は、首領命令によりその目前でプルトンミサイルの発射準備を開始。
 「待ってくれ首領! あなたは人類を滅ぼすつもりか?!」
 「それがどうした。人類など虫けらの価値さえもない」
 この後に及んで首領の説得を試みようとする結城の重症ぶりが示されるのは、先日の首領カバーリング事件の良いフォローとなり、いよいよもって、首領との訣別を迫られる結城丈二。
 「首領! あなたは……あなたはそれでも人間か!」
 「愚か者め! 私が人間だと誰が言った!」
 「?! それでは俺は……俺は、悪魔に忠誠を誓っていたというのか」
 信仰の崩壊に直面した結城の前から首領は去り、ゼロアワーまで残り1分。
 ミサイルの発射準備を進めるヨロイ元帥は、我に返った結城に組み付かれるとザリガーナへと姿を変え、幹部怪人に対して「○○は○○だったのか!」が繰り返されるのは当時なりの文脈があったのかもしれませんが、今見ると効果的ではない部分。
 ……急に前線に出てきて小間使いみたいな仕事も始めるので、ええっ?! ○○さん、それやるの?! 的な驚きがあるといえばありはしますが(笑)
 まあ、変身前後の性格と立ち位置は繋がっていた方がやはり自然だな、と(この当時は声まで変わりますし、幹部クラスの強化改造手術の副作用により、変身すると人格その他に影響があるのかもしれません)。
 一方、結城よりだいぶ距離のあるところまで吹き飛ばされていた志郎は、ようやくサソリ谷のアジトに辿り着いており、結城に志郎の肩代わりをさせる(ヒーロー要素をスライドさせる)都合により、今回の志郎がやたらめったら気絶時間が長くなってしまったのは、安易な解決手段で残念だった部分。
 アジトへ入った志郎が首領の声と姿に変身V3! すると、親衛隊を蹴散らしていく一方、カウントダウンが着々と進む中、強化カニアーマーを身につけたザリガニ男に苦戦するライダーマンはミサイル発射施設へと矛先を変え……エレベーターの映像に物凄く見覚えがあるのですが、90年代初頭、《レスキューポリス》シリーズにおいてエレベーター爆発の前振りに使われていた映像は、まさかこの当時から使われていたのでしょうか。
 正確に全く同じものかはわかりませんし、エレベーターシャフト内部の映像は撮れる位置の関係で似たり寄ったりになりそうではありますが、妙なところで脱線してちょっと興奮(笑)
 首領の陽動にまんまと引っかかったV3が、あれもう、ミサイル発射しちゃうの?! と慌てる一方、発射直前のミサイルに辿り着いたライダーマンは、戦闘員を倒して内部へと搭乗。
 「よせ! ライダーマン!」
 「……さらばだV3。後を頼むぞ。プルトン爆弾は、安全な場所で爆発させてやる!」
 稲妻拳法仕込みの必殺・ザリガニ目つぶしぃ!を受けたV3が逃走を余儀なくされる中、ライダーマンを乗せたままプルトンミサイルは発射。
 ライダーマン結城丈二の最期を見ろ!」
 野外で激突するV3とザリガニ男が見上げる空で、ミサイルを必死に制御したライダーマンは壮絶な自爆を遂げて内部からミサイルを木っ葉微塵に吹き飛ばし、ここで流れ出す児童合唱の「君は 君は 君は 君は……」が、妙に耳につくテーマ曲。
 正直、必要な要素と入れたい台詞と状況の辻褄合わせでだいぶドタバタした末に、「あ、ロケットが飛んでいく!」と、「あ、UFOだ!」みたいな台詞でザリガニ男がV3の視線を空に向けさせる強引さなのですが、このテーマ曲のお陰で、それなりの盛り上がりに。
 ライダーマン……よくやってくれた。君は人類を守った。君は英雄だ。俺は君に、仮面ライダー4号の名前を贈るぞ。ライダーマーーーン!!」
 V3は大空に散ったライダーマンの勇姿を讃え、“私”の復讐心を捨て、“公”の大義の為に命を懸けた自己犠牲によって、「英雄」の名――仮面ライダー――を墓碑銘に刻まれる、のは、杓子定規というか今日見ると少々もやもやするところもありますが、偽医者の言行が婉曲に示す形で、騙されていたとはいえ己の所業に責任を取って精算を果たしたその時、何もかも“未満”だった男が遂に「仮面ライダー」となる――結城丈二の物語としては、納得の行く着地。
 ちょっと間違えると怨霊になっていた可能性もありそうですが、V3によって即座に「仮面ライダー4号」として祀り上げられたライダーマンは、晴れて人間の理を離れて、つづく。
 なお、紆余曲折の末にライダーマンが最後に辿り着いた“人柱としての英雄”像は、シリーズとしては後の『仮面ライダークウガ』において中心的なテーマとして扱われる事になりますが、それはまた別の物語。

◆第52話「デストロン最後の日」◆ (監督:内田一作 脚本:鈴木生朗)

 ――仮面ライダーV3・風見志郎は改造人間である。

 ライダーマン結城丈二はプルトンミサイルから人類を救い、大空に散った。
 だが仮面ライダーV3とデストロンの死闘は続き、煙幕部隊の援護を受けたザリガニ男が撤退後、志郎は藤兵衛に結城丈二の死を伝える。
 「死んだ?!」
 「俺は彼に、仮面ライダー4号の名を贈った。冥福を祈ってやってください」
 「仮面ライダー……4号か……」
 プルトンロケット制作費捻出の為、自爆部門がコストカットされていたサソリ谷アジトを探った志郎は、首領のシンボルといえるサソリレリーフを割ってみたところ、首領の言葉を伝える無線通信のスピーカーを発見。
 折しもそこから、プルトンロケットを失った首領が「D作戦」の開始を幹部たちに命じる声が響き、どこかで見たような映像で崩壊するダムと高層ビル……そして、何か巨大な蔦が巻き付いて炎上するガソリンスタンド(笑)
 石油コンビナートも派手に吹き飛んでいき、これが実際に進行中のデストロンの大規模攻撃なのか、D作戦を思い描いた志郎の空想なのかこの後の展開からはハッキリしないのですが、どうも9割方、時空を越えて帝王バンバ日課のイメトレが混信している気がして仕方がありません(同期『イナズマン』は、この頃、作品終盤戦)。
 一方これは実際に少年ライダー隊員が再生怪人軍団の襲撃を受けると、最終回らしい大規模攻勢は本部にも迫り、さらわれる純子。
 無線スピーカーの逆探知から首領の居場所に見当を付けた志郎は、ライダー隊員を救うべくバイクを走らせ、戦闘員の守るアジトへと突入し、待ち受けていたヨロイ元帥と対峙する。
 「よぉく来た。風見志郎、待っていたぞ」
 ヨロイ元帥は、捕らえた純子たちを志郎に見せつけると死刑を宣告し、大盤振る舞いの再生怪人軍団に囲まれた志郎は、変身V3!
 かつては新たな怪人と出会う度に、攻撃が通用せずに瀕死に陥っていたV3も今ではすっかり成長し、再生怪人軍団を次々と蹴散らすと隠し扉の奥へと進むが、待っていました落とし穴(笑)
 落とし穴によくはまる体質だけは最後の最後まで改善されなかったV3は、デストロン秘蔵の特殊金属の粉末により生き埋めにされ、処刑場に運ばれた珠姉弟、最終回にして遂に、逆さ吊り。
 「みんなで祈りましょう。V3が来て助けてくれるように。……V3、デストロンの悪の手から、私たち人間を救って下さい!」
 満潮になって海水面が上がると溺死する無残な処刑台にかけられた純子の言葉により、V3が改めて神仏の化身的存在と置かれ、顔の一部だけ残して見事に生き埋めになっていたV3が一か八か全エネルギーを放出すると、ちょっとメルヘンな効果音でベルトが回り、V3魔法少女フォーム参上!!
 ……はせずに脱出に成功。
 襲撃時の負傷から復帰した藤兵衛と合流したV3は処刑場にハリケーンで駆けつけ、前回に続いて、今作では珍しいボーカル曲使用。
 見張りの戦闘員を蹴散らし、藤兵衛に純子らの救出を任せたV3はヨロイ元帥との最終決戦に臨み、飛べV3! 走れV3!
 「デストロンが滅びぬ限り、仮面ライダーV3は死なん!」
 終盤の殊勲賞といっていい存在感を放ったヨロイ元帥は、鉄球振り回し攻撃を一蹴されるとザリガーナに変身するが、カニアーマーの足を次々ともいでいくV3の、鬼畜すぎる責め。
 奥の手として、自ら甲羅を踏み砕いたザリガニ元帥は次々とそれを投げつけるが、V3に間合いを詰められると、フル回転キックの直撃を受け、壮絶に爆死……に耐えてヨロイ元帥の姿に戻ると灯台の中へと逃走し、そこには巨大なサソリのレリーフが。
 「首領! 私を見捨てないでくれ!」
 「……おまえはもう役に立たん。死ぬのだ」
 無情にも放たれたデストロンフラッシュによりヨロイ元帥は今度こそ最期を迎え、親衛隊を蹴散らしてアジトの奥に向かったV3が目にしたのは、人間のそれとは構造の異なる、巨大な白骨。
 「ふふははははは……如何にも私は、地球の人類に死をもたらす、死神なのだ」
 その内部で脈打つ心臓に気付いたV3が猛攻を浴びせて骸骨をバラバラにすると、床に落ちた心臓から流れ落ちる真紅の液体……
 「これが本当の首領の姿だったのか……」
 「仮面ライダーV3……よく、私の正体を突き止めた。褒めてやろう」
 未だ声を響かせる頭蓋骨を割ると、内部ではテープレコーダーが回転しており、最終的にデストロンの首領は、“実体のない存在”、人の世に存在する悪を形にする空っぽの器、のようなものに着地。
 「これで私は死ぬ。だが、貴様も一緒に死ぬのだ!」
 デストロン、の名を得て活動していた悪の想念は、仮面ライダーによってその器を砕かれ、虚ろなる実体を看破された事で消滅し、お家芸の基地自爆が最後まで炸裂すると、木っ葉微塵に吹き飛ぶ灯台、そして爆炎の中に姿を消すV3……。
 「素晴らしい夕陽だ……そう思わんかね純子」
 「ええ」
 「地上からデストロンが消えた。これで平和がやってくる。みんな、仮面ライダーV3のお陰だ」
 「…………V3。……志郎さんはどこへ行ったのかしら」
 「……あいつはきっとどっかにいる。人類に危機が訪れる時……あいつはきっとやってくる」
 夕陽に向けて珠姉弟は志郎の名を叫び、
 ナレーション「首領が消え去り、デストロン組織は壊滅した。目的を果たした改造人間・風見志郎は、今、独り、いづくともなく去りゆこうとしている。だが、地上の平和が脅かされる日、彼は、仮面ライダーV3として、再び、我々の前に現れるだろう」
 白いマフラーをなびかせ、夕陽を浴びながらバイクで走り去っていく風見志郎の姿で、おわり。

 てっきり伊上先生かと思っていたラスト2本は鈴木生朗が担当し、伊上先生は結局、首領来日編の前編がラスト、というややスッキリしない形に。そのエピソードと次回予告の内容がちぐはぐだった事や、その後、プロデューサー筆名 → 助監督 → 助監督、と続いたところを見るに、次作『X』立ち上げのトラブル(パイロット版の試写時点で不評による急遽路線変更があったとか)が何か影響したのかもですが(伊上先生の個人的事情かもですが)……。
 ただ、伊上脚本以外でほぼ唯一、“作品世界への見通し”を感じさせる脚本を出してきていた鈴木先生だけに、前回こそバタバタしすぎてどうなる事かと思ったものの、最終決戦らしい勢いが活劇としての面白さを引き出した点も含めて、今回は悪くない最終回でした。
 デストロン首領は最終的に、概念的存在であり、言ってみれば生命のネガとしての“アンチ人類”みたいな存在として処理されましたが、ラスト2話、
 「私が人間だと誰が言った」・「俺は君に、仮面ライダー4号の名前を贈るぞ」・「V3、デストロンの悪の手から、私たち人間を救って下さい!」
 の3点セットによって、デストロン首領が人外の悪想念となると共に、「改造人間」もまた人の理の外に居る存在である事が念押しされ、だからこそ“人の業と共にあるもの”を倒す事が出来る、とされたのは、今作(或いは地続きの前作を含めた3年間)の辿り着いた「改造人間」観として、興味深かったポイント。
 この辺り、プロデューサーなのか、伊上さんなのか鈴木さんなのか、或いは演出サイドなのか、どこからかはわかりませんが、最終的に改造人間を「理外の存在」と置く事により、最初期に打ち出された「孤高」への回帰が成し遂げられているように思われます。
 しばしば言われる「『仮面ライダー』は本郷猛が改造人間から元の人間に戻れるわけではない物語」なのは、どんなに強く正しい魂を持っていようとも、人間である限りは、“世界法則としての観念悪”とは、戦えなくなってしまうから、なのだろうなと。
 ……ちなみにこれを、作品世界における“神”の介入により、人の業そのものをねじ曲げてどうにかしようとしたのが、『カクレンジャー』最終回でしょうか(笑)
 ラスト2話あればいつでも最終決戦が始められる時代とはいえ、ライダーマン登場後の盛り上がりを止めないまま最終決戦になだれ込んでくれれば……という点は個人的には惜しく感じたところですが(同時期の『人造人間キカイダー』ではハカイダー登場から上手くやりましたし)、ライダーマン登場が効果的なカンフル剤となり、最終クールは見応え充分でした。
 変身ヒーロー物としては超著名作品を、初めて最初から最後まできっちり見ましたが(こうなると、『仮面ライダー』も見ておけば良かったと思っているところ……)、通して見て特に驚いた事は、二つ。
 一つは、如何にもおざなりな扱いになりそうだった「26の秘密」がフェードアウトしたのはまだともかく、大幹部ドクトル・ゲー来日! の流れで大騒ぎした末に入手した「V3――4つの致命的弱点」(※1つは登場時点で判明)が、その後、全く触れられなかった事(笑)
 気持ち使う予定ぐらいはあったのかもしれませんが、これはあまりに衝撃でした。
 それからもう一つは、本格的な秘密結社だった少年ライダー隊。
 完全に、首領・立花藤兵衛でしたが、劇中世界で20年30年……と経過していく内に、成人を迎え社会に出た少年ライダー隊のネットワークは社会の様々な階層に張り巡らされていくわけで……果たして、人類の自由と平和を守る為に、仮面ライダーが戦うべきものはいったい何になっているのか。
 ……少年ライダー隊は死ぬ。死ぬために我々は存在する。だが仮面ライダーは永遠である。つまり――貴様らも永遠である!
 他、書き落とした事があれば別項で追記しようと思いますが、ひとまず、『仮面ライダーV3』感想、お付き合いありがとうございました!
 好きなV3の必殺技は、逆ダブルタイフーン!!