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桃色の煩悩、ホシはクロ

非公認戦隊アキバレンジャー』感想・第4話

◆第4話「禁じられた妄想は青い背徳の痛み」◆ (監督:鈴村展弘 脚本:香村純子)
 見所は、敵と向き合ったまま横移動するのは結構難しい。
 良い子は真似をしないでね!
 青柳突然の変身拒否発言は、アキバレンジャー脱退ではなく、伊豆で空手の合宿中、妄想に巻き込まれるのを避ける為だったと明らかにされ、青柳のターン!
 「合宿ごときでリア充とか、どんだけさみしい高校生だったの」
 赤木は32657のダメージを受けた!
 精神に深手を負って心の底でちょっと憎しみが芽生えている!
 葉加瀬によると、萌え萌えずきゅんの重妄想効果が発動するのは秋葉原周辺だけであり、伊豆までは電波が届かないとされるが、とにもかくにも飲酒禁止に続いて三日間妄想禁止が宣告され、色々と調子の出ない赤木と萌黄。
 街でたまたま出会った二人は、一人より二人がいいさ二人より三人がいい、と妄想に歯止めをかけるべく行動を共にする事にして、しばらく萌黄のコスプレファッションショー。
 ところがそれを見ている内に、段々と煩悩が膨れあがっていく赤木は、身近の女性に戦隊敵幹部などの衣装を着せていく凄く最っ低な感じの妄想を繰り広げていき、赤木信夫29歳、特定層に刺さりさえすれば、不特定大多数層からの好感度はいらない、というストロングスタイル。
 ……多分もう、公認されてTV放映されるのは無理だ、赤木。
 もしかするといい感じに編集してもらえるかもしれないけど、赤木(の存在が)。
 このままでは、公認された際に自分の存在だけ差し替えられてしまう、と途中で正気に返った赤木が押し寄せる煩悩を振り払おうとしたところ、それは煩悩を悪とみなす敵の存在に繋がってしまい、人々から薄汚い煩悩を消し去るステマ怪人・門前仲町ハシビロコウが出現。
 「煩悩にまみれたこの秋葉原、浄化しがいがありそうです」
 「しまった~、エロ妄想がまさかこんな展開に繋がるとは……」
 ……荒川さんが、溶けて消えてしまう。
 なお怪人のCVは、日本で一番、歌舞伎ちょ……じゃなかった神室町が似合う男・田崇矢さんで、本家ゆかり(00年代作品でセミレギュラー参加あり)の声優さんでよくも上手いこと緑と黒が揃ったものです(笑)
 ひとまず逃げようとする赤木と萌黄だが、社畜虚無僧に行く手を阻まれ、やむなく重妄想。
 「三人揃わぬアキバレンジャーなど、恐るるに足りん」
 コスプレパワーですっかりメレになりきっているイエローは拳法を使い奮闘するが、相手の立てたヒーロー苦戦フラグを前に追い詰められたところに現れたのは、伊豆で合宿中の筈のブルー。
 「あんた達の顔なんか見たくない。死んで?」
 ところが青は仲間の二人に銃を向け、これは、諸事情によりメンバー(の一部)がほとんど変身後の姿でしか登場しない回と、洗脳エピソードの合わせ技に違いない! と洗脳解除パターンを次々と試してみると赤と黄だが、全て失敗。
 いよいよ絶体絶命のその時、もう一人のブルーが現れると、洗脳ブルーだと思われていたのは実は(赤木のリア充に対する怨念が影響した)マルシーナの変装した偽ブルーであると判明し、3人揃ったアキバレンジャーが改めて揃い踏みを決めると、背後にロゴマークが浮かぶ新パターン。
 ……全くの余談ですが、非公認の「非」と、アキバの「A」が組み合わさったロゴを見る度に、古典SF『非(ナル)Aの世界』(ヴァン・ヴォークト)を思い出すのでありました。……『非Aの世界』、読んだ事はないのですが。
 不在だったメンバーが仲間の為に復帰する完璧な勝利フラグを立てたアキバレンジャー門前仲町ハシビロコウを圧勝粉砕し、荒川さんは漂白の危機を免れるのであった。
 青柳は実は、合宿ではなくアニメのイベントに行っていた、でオチが付き、前回は「大人は汚い」だったので今回は「未成年も汚い」でありつまり、地球汚染源発見。
 公認化の暁にはいい感じに編集されて差し替えられます。
 エピソードとしては、前半は赤と黄の非公認な妄想で尺を稼ぎ、後半は定番エピソードのストレートなパロディに終始し(劇中現実でこれをやると茶化しになるところを、あくまでメンバーの妄想だから成立する、というのは今作全体において上手いクッションになっている設定ですが)、今ひとつといった出来。
 次回――アキバレンジャーは、なりきり系コスプレイヤー@擬態OL@腐・萌黄ゆめりあのルーツに迫る。