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人類にはまだ早すぎる

超力戦隊オーレンジャー』感想・第16話

◆第16話「腕白!! 未来っ子」◆ (監督:佛田洋 脚本:曽田博久)
 優雅にピアノを奏でるマシン獣・バラデビルは、その音楽によりなんと、時空を引き裂き天変地異を引き起こす!
 単体で地球を征服できそうなレベルのマシン獣と遭遇し、二階級特進の危機に陥る昌平だが……それは仮想現実・悪魔ワールドであり、あくまで人間の精神に恐怖を与えるだけなのであった。
 ところが、仮想現実だった筈の悪魔ワールドが実際に時空間に亀裂を産み出すと変な格好をした少年が飛び出してきて、その身につけたペンダントが悪魔ワールドの発動を阻害し、少年は、宇宙土産のペンダントと悪魔ワールドの干渉によって、およそ200年先の未来からやってきたと判明。
 「悪魔ワールドなどもはやどうでも良い」
 これを知った皇帝陛下は、タイムスリップを利用すれば超力戦隊のいない過去の地球を攻撃できるぞ! と作戦目標をさっくり切り替え、バラノイア側の妄想で、先祖役の原始人としてメンバー5人が登場するのが、ちょっと面白シーン(笑)
 かくして超力戦隊とバラノイアは、少年の身柄の争奪戦に突入し、そのペンダントを、三浦の手に渡してはいけない……!(あれ?)
 オチで、未来少年とじっくり話してみたかった、と三浦が口にするのですが、参謀長に中途半端に未来文明の知識とか与えると、ラスボスに昇格する気しかしません。
 「マシンは愚かだ。しょせん人の形に囚われている。だが私は違う。見るがいい吾郎。これが、古代超力文明と200年未来のテクノロジーを融合し、より高次の存在となった、私の姿だ。ふはははははは……!」
 「参謀長ーーー!!」
 ……は幸い回避され、未来少年と現代少年の束の間の友情を挟み、未来少年の前では特殊能力を無効化されるバラデビルが、掟破りのいきなり巨大化。
 少年を追っていた緑の連絡を受けて超力モビルも発進するやや変則的な構成で、緑が巨大バラデビルに握り潰されそうになると、自らの乗り込んだままジャイアントローラーをフェニックスから投下した隊長が、着地即アタックでバラデビルの足を引きずり砕き、前回の今回で隊長が化け物すぎるのですが(笑)
 隊長はそのまま緑を助けに入って戦闘員を次々と蹴散らしていき、もはやソロヒーローとしてキャプテン・オーレッドとか名乗って、アベンジャーズに入れそうな勢い。
 ……昌平メイン回なのにまたも隊長の話に脱線していますが、昌平のした事といえば少年を探して走り回っていたぐらいなので、前作に続いてキャラの個性化にはどうも苦戦傾向。
 超力モビル個別の戦闘が挟まれてから超力合体でロボ戦となり、参謀長がペンダントの解析に成功すると、オーレンジャーロボがバラデビルの鍵盤を奏でるこれまた変則的なバトルで、少年を元の時代に帰す事に成功。
 もはやおまえに用は無い、と格闘戦を挟んでクラウンファイナルクラッシュが炸裂し、前回が人間大での合成やエフェクトに凝った回だとしたら、今回は巨大戦のギミックに凝った作りのエピソードとなりました。
 ストーリーとしては、悪魔ワールドと時間移動の関連を、宇宙の神秘なので、と偶発的な要素だけで処理して他の要素との連動が弱い為、美しさには欠けましたが、前期『オーレン』スタンダードぐらいな出来といった印象。
 なお、前回今回の樹里は、髪を後ろでゆるく押さえるような形で通算4パターン目の髪型となり、初期のイメージを残しつつやや柔らかい印象にする落としどころとしては妥当そうな感じですが、果たしてどうなる。
 次回――悪の天才・ジニアス黒田がバラノイアと手を組んだ!
 個人的に『オーレン』第1部クライマックスの位置づけなので、次回-次々回までは、是非。