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シークレット・ウィザード

仮面ライダーウィザード』感想・第4話

◆第4話「人形とピアニスト」◆ (監督:諸田敏 脚本:きだつよし)
 魔法の指輪・ウィザードリング。今を生きる魔法使いは、その輝きを両手に宿し、絶望を、希望に変える――

 コヨミになんらかの魔法的処置を施していた晴人は、朝から突撃してきた凛子にそれを目撃され、なんか気まずい。
 そして……な・ん・か・隠・し・た。
 これまで、事情フルオープン体質だった晴人が、露骨に話を逸らす異例の対応を見せ……これが、真ヒロインの実力ってヤツなのさ大門凛子ぉ! と勝ち誇るコヨミさん(風評被害)。
 一方、ファントム幹部格と思われ、ワイズマンによるサバト(流れとしては、晴人とコヨミが巻き込まれた大量殺人と思われますが、さて)の為に暗躍するメデューサとフェニックスは、いまいちやる気の薄い猫型ファントムにお仕事を命令し、その標的は、音大に通うピアニスト・高木。
 雑にピアニストを襲う猫ファントムだが、晴人がバイクで轢き、凛子も標的を車で逃がして役に立ち……凛子さん、朝食の時間に面影堂に突撃してきて、出勤しないまま音大に回っていますが、社会人として大丈夫でしょうか。
 ……まあ、国安にウィザードに繋がる線として利用価値を見られている内は、襟裳岬署送りにはされないと思われますが。
 ケットシーは猫型ファントムらしい俊敏な動きを見せ、まともな打撃戦では分が悪いと見たかウィザードはすいすいすい。
 バイオライダーもとい打撃無効の液体化能力を発動すると、挿入歌をバックにまさかのサブミッションに持ち込み、流体ボディで敵の攻撃をかいくぐりながら締め上げるのは、ウィザードの扱うエレメントの特性を見せつつ、シリーズでも珍しい画で面白いバトルとなりました。
 前回、最後に出てきた割には青のウィザードにこれといったインパクトが無かったので、それを補えたのも良かったところ。
 マジカル上四方固めで猫ファントムから一本取ろうとするウィザードだが取り逃がしてしまい、凛子と共にピアニストに事情を説明するが、翌日にコンクールを控えたピアニストは非協力的。
 そこに“晴人の相棒”として、高身長モデル体型のやかましい女と服装の自己主張の激しいやかましい男を自分の居場所から排除したいコヨミが現れて一悶着となり、まあ凛子さん、正義と行動力の人ではありますが、同時に、熱意や善意があれば周囲に許されるし認められると思っている節がある、だいぶ面倒な人でもありますからね……。
 人間の姿でファントムに近づいたピアニストをコヨミが見破り、話の都合で許される範囲ではありますが、気むずかしいピアニスト設定なのに、チャイムが鳴ったら普通にドアを開けるピアニスト、根はいい人そうというか都会で暮らすにはちょっと不用心。
 「私が知りたいのはおまえだ。人間でもファントムでもない。おまえは何者だ?」
 晴人と凛子が猫ファントムを追いかけている間に、コヨミの前にはメデューサが姿を現すと、ファントムを見分ける能力を持ったコヨミは「魔力を持った人形」だと明らかになり、冒頭で隠した秘密がそのエピソード中には早々と公開される『ウィザード』スタイル。
 ゴシックドール……まではいかないも、西洋人形風のやたらヒラヒラした衣装だとは思っていましたが、“人形のような”ファッションはそのものズバリを意味していたようで、メデューサに魔力を奪われ、倒れるコヨミ。
 連絡を受けた晴人は、魔力を付与する事でコヨミの意識を取り戻させるが、大きく魔力を消耗したままケットシーとの戦いに挑む事を余儀なくされ、バインドで縛り付けてから側転ファイヤーキックを放とうとするが、ガッツが足りない!!
 MP残量のチェックを怠り、ただのくるくるマントマンと化したウィザード棒立ちの危機で、つづく。
 レギュラーメンバーが出そろったところで改めてコヨミにスポットを当てると共に、同じ突撃体質でも、一般市民の救助ぐらいは出来る凛子と、本格的になんの役にも立たない瞬平の身体と意思力のが浮き彫りになりましたが、コヨミがメデューサの攻撃を受けている間、腰を抜かしてあわあわしているだけの瞬平、一般人リアクションとしては順当とはいえ、善玉側のレギュラーキャラとしては相当好感を持ちにくく、「ちちんぷいぷーい!」と叫びながらメデューサに突撃して殉職するぐらいの気概を見せて欲しかったです。
 純然たるコメディリリーフを狙っているのかもしれませんが、コヨミならずとも凛子さん一人でも割と「うるさい」のに、どうして「うるさい」を被せてしまったのかは疑問の湧くところではあり、早い内に独自の役割と存在感を発揮してほしいキャラ。
 また、ファントム幹部陣も徐々に出番が増えてきて、面白いキャラになってくれるのを期待。こちらはこちらで、油断していると2年前の『オーズ』と被る要素があるので、差別化を意識しながらな感じですが。