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スクランブル緊急発進

超力戦隊オーレンジャー』感想・第2話

◆第2話「集結!!超力戦隊」◆ (監督:東條昭平 脚本:杉村升
 前回に続き、バラノイアの大々的な侵攻により戦火に蹂躙されていく市街が描かれ、バラノイアにおけるコメディリリーフ的な位置づけとなる侍従のアチャとコチャが地上に降り立つと、皇帝バッカスフンドによる正式な宣戦布告を代読し、肝付兼太さんがまた、抜群にいい味。
 「我々は、バラノイアと戦う戦闘要員として、バラノイアが完全に地球から去るまで、戦い続ける」
 一方、吾郎は新たに部下となった4人を超力基地へと案内し、地球を守るプロ軍人として、第2話にして心構えがマスタークラス。
 対バラノイア防衛部隊として世界各国が莫大な費用を出し合って新設された特殊部隊オーレンジャー……その力の秘密は、物理工学と考古学の権威にしてオーレンジャー創立の発起人・三浦参謀長が研究を続けていた超古代文明の存在にあった。
 かつてまだ、世界が一つの海と大陸であった6億年前、地球に存在した超古代文明が扱っていた、地磁気やマグマ熱など、地球のあらゆる自然のエネルギーを増幅・放射するシステム――現代の科学水準を大きく上回るエネルギーを生み出すその装置の再現に、三浦参謀長は成功していたのだ。
 「名付けて――超文明の作り出した超力」
 まあ大概そういうの、乱用しすぎて先史文明を滅ぼしているアレですが、伊吹長官や姿長官の系譜の人だった三浦参謀長から背景説明が入り、参考までに近い時期の東映ヒーロー作品では、
 バンドーラ一味(『恐竜戦隊ジュウレンジャー』)と古代恐竜人類が戦っていたのが1億7千万年前。
 メルザード一族(『ビーファイターカブト』)が眠りについたのが2億年前。
 宇宙海賊バルバン(『星獣戦隊ギンガマン』)の襲来が3000年前。
 なので、パワーの由来は、かなり思い切りのいい超古代。
 …………う、うーん……これ、アレじゃないですかね、超力文明が、セントパピリア(『重甲ビーファイター』)を生み出してしまったのでは……?
 東京では、タコメカの発展系といった趣のある巨大兵器バラソーサーが出現し、なかなか迫力の市街地破壊を見せると、逃げ遅れた園児と保育士を乗せたままの幼稚園バスが、崩壊して積み上げられた高層ビルの上に飾り付けられ、この光景にバラノイアの皇帝一家は大喜び。
 「愚かな人間ども、我がバラノイア帝国が地球に最初の一歩を踏んだ、この日を記念して、素晴らしいモニュメントが出来たわい。ぬわははははははは!」
 「おほほほほほ……あら? 人間たちの叫びと泣き声が、ハーモニーを奏で、いっそう効果的ですわ。おほほほほ……」
 皇帝一家の、壊れた遊園地のアトラクションが殺人マシンと化した、みたいなデザインは、ユーモアと恐怖が絶妙にブレンドされていて、非常に好き。
 この大規模な地上攻撃の連絡に参謀長は、「何があっても国際空軍および三浦参謀長個人に対する訴訟は起こしません」の書類にサインをさせる時間が惜しい、と昌平たち4人を怪しげな設備の中に送り込み、前回オーレッドが見せつけた強化スーツを装着するには、条件があると説明。
 「だがそれを着こなすには、君たちの肉体も適合できるように変えなくてはならない」
 「心配ない。自分も既にその体になってる!」
 だいぶ常人を越えた感じの人に言われても何も保証にならない気がするのですがががががが、シリーズ過去作でいえば、アースフォース+バードニックウェイブの合わせ技といった具合で、昌平たち4人は古代超力文明のエネルギーを注ぎ込まれて、ふんわりとしたシンボルマークに基づく、改造超力兵士へとアップグレードを施され、久々に改めて見ると、がっつり改造されていました!
 90年代に入ってからでは、生物モチーフのハッキリしていた『ジェット』『ジュウレン』『ダイレン』、属性分けとシンボル生物に紐付けられていた『カクレン』と続いていましたが、マスクデザインが記号な事もあってか、各色のモチーフは、だいぶ曖昧。
 「超力戦隊!」
 「「「「「オーレンジャー!!」」」」」
 「行くぞ!」
 「「「「オーレ!!」」」」
 超文明のパワーを注ぎ込まれ、急ぎ東京へと向かった5人は、初めての変身と名乗りから足を真っ直ぐ揃えて片手を真上に向ける少々珍しいポーズで並び、以後も「ウィルコー」「ロジャー」などに該当する承諾コールとして「オーレ!」が特徴に置かれるのですが、当時ブーム真っ最中だったJリーグ要素とフラメンコを悪魔合体させた感じは、当時もちょっと謎でしたが、今見てもやはり謎(いちいちポーズ取るので、テンポを阻害する部分もあり)。
 チームとしては初の実戦となったオーレンジャーは、強化された力でバラノイア兵をばったばったとなぎ倒し、イエローの連続回し蹴りアクションがかなり格好いい。
 そこから一斉バトルスティックでの立ち回り、飛び道具もバッチリ用い、謎の戦力の出現に困惑する皇帝一家。
 バラソーサーが大暴れを始めると、赤緑が立ち向かっている間に青黄桃が園児と保育士を救出し、横倒しのまま車が飛んでくるのが、大迫力。乗用車数台を巻き込んだ盛大な爆発が描かれ、助け出した子供たちの声援を受けたオーレンジャーは、それぞれの個人武器を召喚し、オーレ!
 5人が敵の巨体に取り付いて各部を攻撃する珍しい画で、ソーサーの目を貫くスターライザー。大ダメージを与えるも投げ出されるオーレンジャーだが、5つの武器を合体させるとスクラム組んでビッグバンバスターを叩き込み、バラソーサーは大爆発。5人揃ったオーレンジャーはデビュー戦を見事に飾り、皇妃ヒステリアはヒステリーを起こすのであった。
 「とにかく全軍団を一端月面に撤退させるんだ」
 泡を食ったバッカスフンドは慌てて地球侵略作戦の抜本的見直しを命じ、ここで未知の敵を警戒する余りに正面からの物量戦を避けてしまった皇帝陛下、痛恨の失着……!
 「完全無欠のマシンを次々に作り出し、地球へ送り込み、内部から崩壊させるのだ!」
 オーレンジャーの存在を知った皇帝は、まずはオーレンジャーを倒してやる、とプライドから視野狭窄に陥ってしまい、バラノイアに足りないのはつまり、悪のコンサルタント
 地上では5人が変身を解くと、隊長以外の4人は激しい疲労から胸を押さえてその場にうずくまり、超力システムに不備はない……筈。
 体力を大きく消耗するので気軽に変身する事は出来ない、と説明され、雲間から差し込んできた日光を浴びながら、汗だくの隊長が笑顔を浮かべるのは、パイロット版が同じ脚本×演出だった『特警ウインスペクター』の変身解除シーンのセルフオマージュでありましょうか。
 『特警ウインスペクター』では、主人公の香川竜馬が、クラステクター(主人公の着る特殊スーツ。着用制限時間である5分を越えると、命が危ない)を脱ぐ際、ヘルメットを外してぷはーっとするのが恒例だったので。
 超力基地へと戻った5人は、空に煌々と輝く満月を揃って見上げ……
 「あの月に、バラノイアが居る」
 「来るなら来てみろ!」
 「俺達オーレンジャーが居る限り」
 「絶対地球は渡さない!」
 「――みんな、頑張ろう!」
 「「「「おう!!」」」」
 「四日市中尉……いや、昌平」
 苗字で呼びかけた隊長が、すぐに下の名前で呼び直す見事な人心掌握術を見せつけると、5人が月に視線を向けるのが格好良く決まり、基本的な演出効果の高い月×敵の根城、の組み合わせを活かした鮮やかなラストシーンで、つづく。
 EDは明るめの曲調で、メンバー5人の戦闘スタイルと大自然の風景を織り交ぜる映像から、参謀長の下に笑顔で集う5人の姿で締め、最後なんかちょっと、捏造気味になっているので超力戦隊の隊員募集PVめいた雰囲気はあります(笑)
 超一点集中突破型だった第1話を受けて、背後組織の陣容と変身エネルギーの秘密、迫力ある巨大特撮で引きつけ、総員変身から大規模侵攻終了進行のお知らせ、地球を守る戦いが今始まる! までをそつなくまとめ、まずは上々の立ち上がり。