東映特撮に踊らされる駄目人間の日々のよしなし。 はてなダイアリーのサービス終了にともない、引っ越してきました。
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決戦前夜

牙狼<GARO> -炎の刻印-』簡易感想11

●第22話「結界-DREADLY FOCUS-」
 「いい響きだ……積年の恨みが、洗われるわ」

 「ヘルマンはお前達を待っている」
 王国の空に番犬所謹製・陰我討滅用最終兵器(?)が浮かぶ中、ヘルマンの魔導輪から伝言を受け取ったレオンらは、アニマの元を目指し、再び地下神殿へと歩みを進める。
 「月が欠け始めたわ……なんだか盛り上げてくれるじゃない。あんた達、ムードに負けて死ぬんじゃないわよ?」
 が、実にキレのいい台詞(笑)
 ヘルマンの狙いは、番犬所の命令に忠実に従っていると装う事で、番犬所を侮るメンドーサの懐に潜り込む事にあり、いよいよアニマの存在を目の当たりにしたヘルマンは、アニマへの道を切り開くべく、その刃をメンドーサへと向ける。
 「ガルムも止めるし、お前も斬る。それが俺の望む結末だ」
 オクタビアを盾にされてメンドーサを仕留め損ねたヘルマンだが、切り落としたメンドーサの左腕を奪って生体認証の突破を目論み、しかしメンドーサが念入りに準備していたホラーの大群に囲まれてしまう。
 一方、ヘルマンを信じて地下神殿の奥に進もうとするレオンたちはトラップにはまって異空間へと飛ばされ、無人の高層ビル群を駆け抜ける事になる変化球。
 メンドーサが、魔女狩りの名目で集めてきた大量の騎士と法師の魂を組み上げ、アニマを受肉させる器を作り出そうとする中、無尽にわき出るホラーを相手取りながら扉を守り抜こうとするヘルマンと、結界を打ち破り続けるレオンらの姿が、交互に描かれる展開。
 「親父が待っている……行かなきゃ親父のヤツがごねまくるからな」
 「まだだ……あいつは絶対に、来る! ……待ってなきゃ……レオンのヤツが拗ねまくるってもんだ」
 レオンとヘルマンが共にいい表情を見せ、親子の台詞の対応などは面白かったですが、メンドーサの 性格の悪さ 周到さと能力を示す意図があるにしても、結界に次ぐ結界に次ぐ結界はやや間延びしてしまい、交互に挟まれるヘルマン閉店セールも繰り返しが少々くどくなり、凄絶な死闘としても、もう少し、切り詰めて描いてくれた方が好みではありました。
 「気を付けな……上には俺の息子が居る。レオン……ルイスがよ。ホラーを封印せし、血を受け継ぐ者、黄金騎士・ガロがな……! ……そして…………俺は、貴様らホラーを封印する者……ヘルマン・ルイス。またの名を――魔戒騎士・ゾロ!」
 ただ、受け継ぐ者に背中を見せながら、ひたすらその使命に殉じようとホラーに向けて剣を握り続けるヘルマンの台詞は最後まではまり、そこは良かったところ。
 魔戒騎士が護りし者として命の炎を燃やす中、何を思うか番犬所の神官は命の赤い実をついばみ、次回――月食
 ……ところで、遂にホラーと化したオクタビアは、誰かオクタビアと気付いてくれるのか。