東映特撮に踊らされる駄目人間の日々のよしなし。 はてなダイアリーのサービス終了にともない、引っ越してきました。
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進化がなければ生き残れない

20年ぶりの『龍騎』メモ・第33-34話

(※サブタイトルは本編中に存在しない為、筆者が勝手につけています。あしからずご了承下さい)
◆第33話「消失」◆ (監督:佐藤健光 脚本:小林靖子

  • 「見たの。あなたがガラスから出てくるところ」……目撃者は、消せ!
  • 令子が編集長と情報を共有し、神崎士郎と消失事件に近づいていくOREジャーナル。
  • めぐみに怪しまれている真司は、モンスターの気配を感じるも変身できず一騒動の末にモンスターに逃げられてしまい、豪快に球体を被り電撃を放つクラゲ(?)モンスターは、面白いデザイン。
  • 仮面ライダー」についてどう説明すればいいのか真剣に悩む真司だが、会社に戻るとプリンセスめぐみの人体消失ショーが始まり……うん、なんか、このシーンに2分以上使う馬鹿馬鹿しさが凄くて、ちょっと面白かったです(笑)
  • 真司の消失は案の定「手品」と勘違いされていた一方、一人真面目な顔で考え込んでいた令子さんは消失事件の現場に存在していた「鏡」という共通項に気付き……この辺りの点と点の繋ぎ方は、『龍騎』の端々に見える、小林脚本だけど井上脚本ぽい手法。
  • 「戦わなければ、ライダーである意味はない」……士郎は再び参加者を焚き付けて回り、まあ基本的に、あまり上手く行っていないですよね、運営……。
  • 士郎が暗躍を続ける中、めぐみ問題が解決してスッキリした真司はクラゲモンスターを撃破し、一人ヒーロー活動。
  • もってあと数日を宣告される恵里、目眩を起こして倒れるとなにやらキラキラし始める優衣、体調の悪化する北岡……あっちこっちで蝋燭の炎がゆらめく中、給料支払いを終え、北岡に迫る浅倉威。
  • 一方、アメリカで事故死が記録された直後に、神崎士郎が入学した事になっている清明院大学の封鎖された実験室に姿を見せたのは、新たな仮面ライダー……?! で、15話ぶりに新たな仮面ライダーが投入され(今回時点では顔見せだけですが)、販促との絡みや夏休みを挟むなど色々な事情はあったのでしょうが、手塚退場から数えても10話ぶりなのは、全体のテンポとしてゆったりしすぎた様に思えるところ。
  • 『エグゼイド』感想で触れたように、早いテンポを続けすぎるのも単調になりますが、今作中盤に関しては逆に、浅倉ショック後のテンポを緩める期間が、長すぎたようには思えます。

◆第34話「私闘」◆ (監督:佐藤健光 脚本:小林靖子

  • 北岡を狙う浅倉、もぬけのからの事務所で冷蔵庫を漁ると、丁寧にグラスも取り出して生卵を一気呑み。……なおこの後、吾郎ちゃんが仕込んでいた餃子もいただき(焼いたの……?)、ただ何か食べているだけでこれだけ面白いキャラは、《平成ライダー》史上でも他の追随を許さないかもしれません(笑)
  • 真司の前に現れた士郎は新たなサバイブカードをガソリンとして投げつけ、士郎→手塚→蓮、の一ひねりの後、長らく引っ張ってきた主人公の強化アイテムが、結局、士郎から与えられました、になってしまったのはちょっと残念。……まあ今作の場合、他に手段が無いとはいえるのですが……。
  • 「優衣、俺は、おまえを守る為だけに生きてている……」……優衣ちゃんの体はなんだかもやもやし始め、この辺りから士郎の目的も明確になってくる感じ。
  • 恵里の容態悪化に荒れる蓮と、売り言葉に買い言葉の真司、とうとう優衣ちゃんに水をぶっかけられる。
  • 令子は士郎が在籍していた清明院大学に突撃し、鏡の部屋で待ち受けていたのは、白衣に眼鏡の男。
  • 「心配してくれるのはわかるけどさ、俺、今のところまだ、戦いんだよね。……ま、好きで選んだんだから、適当にやらせてよ」……迫り来る死期に対してもがく事を選びつつも、どこかさばけた部分も出始めながら、最後まで「やりたい事をやる」事にした北岡はこの辺りで、どう落着しても一定の納得ができる形に辿り着いた感。「今のところまだ」が丁寧でいい台詞だな、と。
  • 真司も蓮も、犬が苦手。
  • あまりにも雰囲気の悪いオーラを発散していた為、おばさんに花鶏を追い出された真司・蓮・優衣の3人は、突然のタイアップ企画で日本ランド(遊園地)に繰り出し、神崎士郎が、「俺の優衣にそれ以上近づいたら、管理者権限で修正してやるーーー」と、じっと見ていた。
  • 蓮が戦いの覚悟を固め始めた辺りから、背景がしぶいているような映像になっているのですが、通行人の皆さんはごく普通に歩いているので、画面に心象風景としてのエフェクトを乗せているだけ……? このタイミングで急に荒天になっていたとしたら、それはそれでミラクルですが。
  • 北岡と浅倉、真司と蓮、二つの戦いが始まり、今回はミラーモンスター退治も無しで、私闘の為の「変身」を強調する作劇。そしてライダーの戦う舞台を作り出した神崎士郎の思惑もまた「大いなる私闘」である事が示唆されており、終盤へ向けたギアチェンジが感じられます。
  • ゾルダの銃撃に苦戦する王蛇は、狡猾な召喚攻撃で自分の間合いに持ち込むが、ゾルダは地面の下からぬぼっとグリーンジャイアントを召喚。その砲撃を受け高笑いしながら疾駆する王蛇、紫色もありますが、ちょっと忍者っぽい(笑)
  • 「そうだ、戦え。おまえ達が優衣の為に出来る事は、それだけだ。戦え」
  • 龍騎とナイトは互角のぶつかり合いの末にナイトがサバイブ発動し、追い詰められる龍騎
  • 「戦え……」(蓮……)「戦え……!」(……でも、俺は……)「俺は!」
  • 新挿入歌に合わせ、サバイブカードを手にした龍騎は、炎をまとい、新装備の銃にカードを装填する事で、龍騎サバイブへとレボリューション。
  • 「俺は絶対に死ねない。一つでも命を奪ったら、おまえはもう、後戻りできなくなる!」……なんの為に戦うのか? を悩み抜いた末に、友を止める為に真司は戦う事を選び――
  • 「――俺はそれを望んでる」……恵里の為にその一線を踏み越えようとする蓮は、だからこそ真司を倒そうとして、つづく。
  • 龍騎』は割と多いですが、クライマックスの一番いいところを見せる、予告見せすぎ案件。
  • 2回目の視聴でもありますし、『龍騎』ライダーズも、これはこれで見慣れれば……なのですが、龍騎サバイブだけは、20年ぶりに見ても、うーん…………うーん……長い触角が龍の髭モチーフなのもわかりますし、マスクも基本的に通常形態の踏襲なのですが、全体の印象が、なんか、ナマズっぽい。