東映特撮に踊らされる駄目人間の日々のよしなし。 はてなダイアリーのサービス終了にともない、引っ越してきました。
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更新とレス

 ■〔『キカイダー01』感想まとめ2〕
 衝撃の四人衆合体! 衝撃の世界的大犯罪組織登場! 衝撃のシャドウ怪人デビュー戦! 1クール目後半とは思えない衝撃の嵐が脊椎を直接グラグラ揺さぶってくる『キカイダー01』第7~12話感想HTML版まとめ。
 イチローはゆく、果てしなく無慈悲な基地破壊の道を……!
 本日以下、レスのみとなります。

ひらめのおうさま(※日記タイトル没案)

◆CT-7564さん
 >「彼が決して聖人ではない、至って普通の凡人のメンタリティであるが故に普通に抱いてしまう当たり前の心の弱さだ」
雉野をここまで凡人として描いてきたが故に、それが“できる”条件が揃ってしまった時に、かえって歯止めをかけられないものなのかもしれない、と思わせたのは実に巧かったですね。そしてそこに「異常」へ向けた一押しをするスパイスが「愛」なのかも、というのは井上敏樹らしい感じだなと。
 >「雉野つよし=“普通”でいい人」の構図で視聴者に印象付けられていたのを180度ひっくり返された
色々と、二転三転を仕掛けてくる作品ですが、今回のこれはホント見事でしたねー。
 >三日天下回でみほちゃんの存在に大きく依存している姿や、環境が変わった途端急に気が大きくなってイキリ散らかす様子がフィーチャー
雉野が自分の為よりも、大切なものを守る為に力を使う一方、あくまでそれは妻の為が第一であり(割と気軽に子供を助ける猿とは意図的に対比されていそうで)、凡人ゆえに得たものに振り回される傾向がある事が描かれていたのは、今回ラストの説得力を高めて見事な布石になりましたね。
 >今回のようなしこりの残る終わり方の回でも非常に良い仕事をしてくれています。
作品のテーマを高らかに歌いあげていて気持ちよいEDですが、おっしゃる通り、今回のようなオチだとオチで、また違った味わいが出て良かったですね。
 >あと、魔進鬼がイカっぽいのはオラディン王のデザインが組み込まれている影響であると思われます。
成る程、王様の頭の感じ! ……やはり、悪いのは王様……。

◆aquapastelさん
 >愛する人を傷つけた
衝撃の展開でしたが、今回、完全に拉致監禁だったので、(雉野が詳細をわかっていない事も含めて)それはそのぐらいの害意は抱く……という点に説得力がありましたし、「特撮ヒーロー」って「復讐」を完全否定しにくいジャンルではあるので、今後、その辺りをどう捌いていくかも楽しみです。
 >「自らの意志とは無関係にヒーローになってしまった民間人」らしくて非常に作品の味が出ていたと思います。
「ヒーローになる」事が何を可能にしてしまうのか、の影の部分のえぐり出し方が、『ドンブラ』ここまでの積み重ねときっちりはまって、鮮やかでしたねー。その上でここから、では「ヒーローとは何か?」をやってくれるのを期待したいです。
 >犬と雉の恋人
なんだかんだ《戦隊》という事で情報は手早くまとめていくのかな……と見ていたら、それをバネにしての飛躍の方向が凄まじかったですね……。
 >この手のキャラは大概痛い目を見る、というのも井上敏樹にはままあることなので、雉野さんの運命や如何に...
今作の設定だと、「キジブラザーの中身」が雉野つよしである必要は無かったりしますものね……最終回Bパートまで生き残りさえすれば、逆に井上大団円モードが発動する筈ですが(笑)
 >しかしはるかはてっきり魔進鬼になるのかと思っていたのですが、違いましたね。
今回、今後、雉野が鳥人鬼になっても納得の展開だったので、その辺りの含みの為に魔進鬼はもう少し取っておいて欲しかった感じもありますね(笑)
 >それともオニシスターそのものがまんま「暴太郎鬼」だったりするのかもしれませんね。
はるかが一人、「オニ」なのは、やはり何らかの仕込みを期待したいですよね。

◆アクションさん
 >この話は少なくとも近年の戦隊の中で一二を争うくらいに衝撃的な回だったので感想が気になってました。
今作これまでも、《スーパー戦隊》の様式を敢えて崩す作りは色々としてきましたが、内容面でもここまでやるぞ、というのを力強く打ち込んできましたね。
 >ソノイが色々と残念な要素も含めて面白いキャラになり
もともと期待の悪役ではありましたが、今回かなりポイントを稼いでくれて、今後も多方面で楽しみです(笑)
 >雉が良いキャラを積み重ねて最後の最後でまさかの展開。
犬塚とののろけ合戦が、ラストの爆弾に繋がる布石だったのは、見事にしてやられました。
 >また雉と犬の関係性も上手く積み重ねられているのでこれが一体いつどこでどうなるか
むしろ二人を「恋人」要素で繋げつつ、視聴者との情報ギャップでやきもきさせるのは、さすがの手腕ですね。その上で、みほが思わぬ顔を見せて更に予測を外してくるのも、お見事でした。

◆ヘイスタックさん
 >昨今の短絡的な善悪二元論的風潮に対する警鐘が透けて見え
個人的に今作における“見えない大衆の悪意”の描き方には『アギト』のアンノウンに通じるものを感じるのですが、きちっと2022年にチューニングされていて、どう転がっていくか楽しみです。そしてこうなると、はるかのタフさは実に頼もしいところで。
 >雉野が「誰しも備えている素朴な善性」だけでなく、それと表裏一体である「一般的な人間の倫理や正義感など所詮その程度」
前者を広げていくのは定番ですが、同じ人物の中で後者が消えてなくなるわけではない、という描き方は鮮烈になって、作品が切り込む要素としてこのまま巧く突き進んでほしいですね。
 >貴虎兄さんといい、昭和ヒーローテーゼのキャラクターを登場させるとなると
……そういえば、微妙に雰囲気似てますね……(笑)
 >「悪いのはドグマの心だ!」
『スーパー1』、初回とこの回しか見ていないのでアレですが、この台詞はやはり凄い切れ味であったなと。
 >「100%”私”」「一般人」の雉野と、「100%”公”」「ヒーロー」のソノイという、対極に位置する筈の二人
タロウとソノイの邂逅が要点のように見せておいて、実はソノイと雉野が対局のところで繋がってしまうのが描かれている、というエピソード内の対比構造一つ取っても一筋縄ではいかない作りは、お見事でしたね。
 >「”公対私”と”ヒーロー性”」という問題に対するブラックなアプローチとして興味深いです。
かつて『ジェットマン』で「ヒーロー」「悪」「人間」を突き詰めた井上敏樹だけに、どこまでやってくれるのか、ますます楽しみになってきました。
 >(こうなって来ると、「誰でもどんなヒーローにでもなれる」という謳い文句も、一気にダークな皮肉を含んでいるように思えてきました)
どうやら、“どんな”にこそ大きなウェイトが置かれていたような気配になってきましたね……その点では、猿原が随所で見せる小さな親切が、今後どう扱われてくのかは気になるところです。