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暗黒の気配とダイノ合体

恐竜戦隊ジュウレンジャー』感想・第6話

◆第6話「立て!!大獣神」◆ (監督:坂本太郎 脚本:杉村升
 「ここはどこだ? なぜ守護獣ティラノザウルスは俺をこんなところへ!」
 灼熱の荒野を彷徨い続けるゲキの前に守護獣たちの姿が浮かび上がり……喋った!
 「5人の心を一つにせよ。でなければ、地球の未来はこうなるのだ」
 死の街と化した東京と、朽ち果てて白骨と化した仲間の姿……ゲキが苦しんでいた悪夢の世界とは守護獣による警告であり、後年の作品群の影響もあって、これまで無意識に相棒的ポジションとして捉えていた守護獣ですが、思った以上にしわがれた声音といい、えげつない映像で継続的にゲキを苛む悪趣味さといい……これは、強制的にエージェントに仕立てた小学生に正体厳守の呪いをかけたり、敵を欺くにはまず味方からとか平気で言い出したり、保護者の筈が姪っ子のアイドルデビューについて全く相談を受けていなかったりする人たちと、同類……?!
 高まる不信感はともかくとして、荒野を風が吹き抜けると、砂の下に埋もれていた巨大なメカがゲキの足下に姿を見せるのは、格好いい映像。
 「わかったぞ守護獣! 俺は必ず5人の気持ちを一つにまとめてみせる! 見ててくれ!」
 元の世界へ帰還し、仲間たちに向けリーダー宣言をするもスフィンクスの術を解く方法は思いつかず、苦悩するゲキの前に現れたバーザの伯父貴は、守護獣合体の鍵は、5つのダイノクリスタルにあると告げる。
 「ダイノクリスタル? それはどこにあるんだ?!」
 「わからん」
 バーザが端からヒントを提供してもそれはそれで困るのですが、変な芸風が確立したところで、スフィンクスと黄金剣士がダブルでゲキを襲撃し、勢い余ったバンドーラ様によりダブルで巨大化。
 踏みつぶされまいと抵抗する赤が伝説の武器を構えると、剣身から発した光を受けて土砂崩れが発生し、その下からいきなり発掘される、ダイノクリスタル5点セット入り巾着袋……って、えええ。
 それを手に取った赤が森に向けてクリスタルを投げると木の中から仲間達が復活し……って、えええ。
 「現れよ、守護獣たちよ。今こそ合体の時が来た!」
 赤がダイノクリスタルを掲げると姿を見せた守護獣たちに5人は次々と合身し……「5人の心を一つにまとめる」と「5つのダイノクリスタル」の間に因果関係が示されていないので、クリスタルが試練を突破した証として全く機能していない上、そもそも“5人の心が一つにまとまった瞬間”が全く劇的に表現されていないので、話の流れが繋がらないまま突然出てきたダイノクリスタルに足を取られて、完全なコースアウト。
 ・「5人の心を一つにする」
 ・「ダイノクリスタルを手に入れる」
 ・「スフィンクスの術を解く」
 とそれぞれ関係していない要素を有機的に連動させる必要があるのにその為の仕掛けが全く働いていないので、「運良くダイノクリスタルを手に入れた」ら「どういうわけかスフィンクスの術が解け」て「守護獣から合身と合体の許可が下りた」事になってしまい、圧縮作劇で圧縮するのはそこではないと凄まじく大雑把な展開に、さすがに頭がくらくらします。
 第4話では「伝説の武器がジュウレンジャー仕様になる瞬間」に上手くピークを合わせていたのですが、今回は「5人の心を一つにする」と「大獣神の誕生」の間を上手く結びつけられないまま物語のピークも曖昧になってしまい、派手な空中分解を起こしてしまいました。
 合体ダイノミッションを発動すると、まずは獣戦車ダイノタンカーが誕生し、この手のフォートレースモードそのものは好きです。
 チームワークの大切さを再確認した5人は、戦いは火力なんじゃ伯父貴ーーー、とW巨大怪人を相手にドンパチ始めるがこれといって活躍できないままロボ形態へと変形し……もう少し活躍させてくれても良かったような気はします(笑) まあこの後の、ロボ形態からタンカー形態への変形によるスウェーバック回避は面白かったですが。
 「えぇ?! なんよあれ?!」
 バンドーラ様もその存在を知らなかった、守護獣合体ロボ・大獣神は両の拳を振るってパワーを見せつけるが、子供たちが木にされたままのゴルフ場予定地に迫る伐採!
 ジュウレンジャーの気が逸れた隙にスフィンクスはナゾナゾおじさんの姿に戻るとナゾナゾ勝負を持ちかけ、う、うーん……個人的にはこのまま凄いぞ大獣神! で押し切ってくれた方がまだ良かったのですが、子供たちの危機によるタイムリミットサスペンスを煽るには焦点が外れすぎていたと思いますし、ナゾナゾ勝負を持ち込むのもテンポが悪くなってしまった感。
 「正解を言わないと、大獣神ごと木にされてしまうぞ!」
 それはそれとして、強い……(笑)
 知恵を合わせて次々とナゾナゾを解くジュウレンジャーだが、子供達に迫る危機。そこで挑発により弱点を聞き出すと恐竜剣を召喚して必殺技で一刀両断し、大獣神は初陣を飾るのであった。
 上述したように、リーダーとして皆の心をゲキがまとめた時に大獣神が誕生可能となる話運びに完全に失敗した上、途中まで要素ごと無視していた為に効果的とは言いづらいタイムリミットサスペンス・前回やらなかった頭脳での攻略でテンポが悪くなってしまった巨大戦・ナゾナゾを間違えても強風に耐える大獣神・全く拾われない風刺ネタ、と前後編にした割にはあれこれちぐはぐで、残念な巨大ロボ誕生編でした。