東映特撮に踊らされる駄目人間の日々のよしなし。 はてなダイアリーのサービス終了にともない、引っ越してきました。
旧ダイアリー保管用→ 〔ものかきの倉庫〕
特撮作品の感想は、順次こちらにHTML形式でまとめています→ 〔特撮感想まとめ部屋〕 (※移転しました)
HP→〔ものかきの荒野〕   X/Twitter→〔X/Twitter/gms02〕

毎年恒例年末企画(長い)

2021年を振り返る:特撮編

 今年も、〔東映特撮YouTubeOfficial〕〔ULTRAMAN OFFICIAL by TSUBURAYA PROD.〕を中心に色々踊らされた日々でありました。
 年末恒例、今年も各部門に分けてランキング形式で振り返ってみたいと思います。対象エピソードは、昨日の更新分まで。対象作品は、“それなりの話数を見た上で、今年、最終回を見た作品&劇場版&現在見ている作品”という事で、以下の通り。
〔『魔進戦隊キラメイジャー』『高速戦隊ターボレンジャー』『地球戦隊ファイブマン』『仮面ライダーアギト』『仮面ライダー鎧武』『仮面ライダードライブ』『ウルトラマン80』『ウルトラマンコスモス』『機界戦隊ゼンカイジャー』『仮面ライダーバイス』『ウルトラマントリガー』『牙狼GAROスペシャル-白夜の魔獣-』『牙狼GARO> ~RED REQUIEM~』『牙狼GARO> -月虹ノ旅人-』『百獣戦隊ガオレンジャーvsスーパー戦隊』『ウルトラマンティガウルトラマンダイナ&ウルトラマンガイア 超時空の大決戦』『仮面ライダーアギト PROJECT G4』〕
 ※『仮面ライダーアギト』は再見の関係で、極力、ランキングから外す形になっています。
 性質上、上記作品のラストにまで触れている場合がありますので、ご了承下さい。
 昨年のランキングはこちら→〔2020年を振り返る:特撮編/ものかきの繰り言〕
 まずは、今年のキーワードは何か……を考えて生まれた、この部門から。

☆不憫部門☆
1位 マックスマグマ (『地球戦隊ファイブマン』)
2位 ガロア艦長 (『地球戦隊ファイブマン』)
3位 銀河剣士ビリオン (『地球戦隊ファイブマン』)
次点  大治小夜/キラメイピンク(『魔進戦隊キラメイジャー』)

 第1位は、スーパー合体に更に要塞が合体だ! と前作『ターボレンジャー』のスーパーターボビルダーを踏襲した究極兵器として華々しく登場しながら、次の出番は18話ぶり2回目のラスボス戦で、何も出来ないまま腕がもげ落ちて完敗してしまったマックスマグマ。……個人的には要塞ロボの系統は好きですし、顔も二枚目なのですが、とにかく、あまりにも出番に恵まれませんでした。メタ的にも玩具が『ファイブマン』の商業的不振の象徴になってしまったようで、不憫……。
 「合体! マックス・クロス!」
 第2位は、数多くの星を滅ぼしてきた銀帝軍ゾーンの実働部隊を率い、星川兄妹にとっては20年越しの宿敵でもある、ギンテイブラックことガロア艦長。ヒーロー側と強烈な因縁を持ち、多士済々な部下を従えた実力者……の筈だったのですが、前線に出るとろくな目に遭わず、呪いの人形作戦では呪詛返しの犠牲となり、路線変更の生け贄として問題作「九州だョン」の犠牲となり、挙げ句の果てにテコ入れ幹部シュバリェに追い落とされて、宿敵・剥奪……! 華々しく散る事も許されないまま掃除係に落ちぶれると事あるごとに宙を舞い、非常に不憫……!
 最期は星川兄妹との対比としてなかなか面白い位置に収まりましたし、決して嫌いなキャラではないのですが、作品の迷走をそのまま体現してしまう事となって、メタ的にも不憫な立ち位置でありました。
 「わかったぞ。メドー様の御意志が! 我に休む間も与えず、戦えとおおせられるか!」
 第3位は、ギンテイブルーこと、銀河に名だたる残念剣士・ビリオン。銀帝軍ゾーンの先陣を切って作戦指揮を執るも、必殺剣は回避され、卑劣な罠もさしたる効果を発揮せず、トドメは切り捨てた筈の手駒に追い回される醜態をさらし、壮絶な残念ポイントを獲得。その後はキャラコンセプトの都合から出番に恵まれないでいる内に、テコ入れ幹部シュバリェと「キザな凄腕ライバル」ポジションが丸被りする致命傷を受けてガロア同様に不憫枠に叩き落とされる事となり、不憫……!
 感想本文でも書いたように、デザインは悪くないし、台詞回しも面白く、終盤にメインを張った第39話「愛を下さい」も好篇だったのですが、ファイブマン側とこれといった因縁を構築できなかった事が響き、なんとか一騎打ちで画的に盛り上げるしか着地点が無かったのが、惜しいキャラクターでした。
 「俺の剣をかわすとは……銀河剣士ビリオンの必殺剣、銀河真空斬りを!」
 シュバリェは非常に強烈なキャラクターだったのですが、『ファイブマン』ではどうも、そのシュバリェに蹴落とされた二人、の方に目が向いてしまいます(笑)
 次点として、知勇兼備のお姉さんポジション、という隊内ヒエラルキーが高くなりすぎて、思わぬ落とし穴にはまってしまった、キラメイジャーの女帝・大治小夜/キラメイピンク。開始当初は、まさかこのキャラ付けで不憫枠に行くとは思わなかった……加点も含めてですが、主要メンバーの半数以上(充瑠・為朝・瀬奈・マブシーナ)を掌握している事で逆に動かしにくくなった感は強く、アニキと昭和の男に、もう少し抵抗してほしかった……! あと、「充瑠は可愛い!」がとんだ伏兵だったなと(笑)
 「だってあいつ、すぐ投げ飛ばすだろ」

☆メカ部門☆
1位 ターボビルダー (『高速戦隊ターボレンジャー』)
2位 マグマベース (『地球戦隊ファイブマン』)
3位 アドベンチャー (『ウルトラマンガイア 超時空の大決戦』)
次点 シフトカー (『仮面ライダードライブ』)

 第1位は、大妖精17ことターボビルダー。基本的に要塞メカは好きなのですが、フォートレスモードとバトルモードの二形態から、巨大敵幹部を葬り去った、初登場時のインパクトが抜群。更にスーパーファイブロボと合体する新機軸の三段合体により敵首領を撃破する戦果も挙げ、最強攻撃がT字型のビームなのも、お気に入りです(笑)
 また、重々しさよりもスピード感重視の立ち回り、多彩なフィニッシュ攻撃のバリエーションなどで、巨大戦に新鮮さをもたらしたターボロボは印象深く、太宰ロボ総合、という事で(スーパー合体が、制作者も設計した覚えのない奇跡だったのはどうかと思いましたが!)。
 「よーし、こうなったら、最後の大合体だ!」
 不憫部門でマックスマグマを第1位にしておいてなんですが……第2位は、星川兄妹の拠点、マグマベース。第1話、ガロア艦長の「子供だけでどこまで飛べるやら」の嘲りを受けながら地球へ向けて飛び立つシーンは、物語の幕開けとしてシリーズ屈指の名シーンで、これに尽きます。
 「20年前、マグマベースはシドン星から地球まで、宇宙旅行をしてきたことを、忘れてもらっちゃ困るよ」
 第3位は、高山我夢制作、実験段階の時空移動メカ・アドベンチャー。基本、劇場版の勢いで突然出てきたスーパーメカなのですが、我夢と別世界の少年を繋ぐキーワードである『ガリバー旅行記』に登場する船の名前を持つ事により、物語の中にスムーズに落とし込まれるのが冴えたテクニックで、印象的なメカとなりました。あと、時空移動後に、巨大怪獣とワンアクションあったところも、評価。
 「駄目でも、当たって砕けろさ」
 次点として、改めて見たら意外と愛着を持てたシフトカー。なりはミニカーながら、ベルトさんの考える“正しい科学(とその利用者)”によって生み出された“(人類への奉仕者としての)正しいメカ”であるとすれば、チェイスと絡めるとロボットテーマの鉱脈がそこに埋まっていたのではないか……と今更ながらに思うのですが、「分断」それが『ドライブ』の持ち味。タイプ:トライドロンにおける3つ同時使用は、終盤に新しい形で初期装備を盛り込んでくれて、割と好きなアイデアでした。
 「Start Your Engine!」
 続いては、前年コロンさんが大旋風を巻き起こした助演部門。

☆助演部門☆
1位 ベルトさんクリム・スタインベルト (『仮面ライダードライブ』)
2位 アーサーG6 (『地球戦隊ファイブマン』)
3位 追田現八郎 (『仮面ライダードライブ』)
次点  タツミ・セイヤ(『ウルトラマントリガー』)

 第1位は、好きなのか、と聞かれると、腕組みしながら遠くの雲を見つめてしまうのですが、仮面ライダーの「変身」に欠かせないベルトそのものに知性と人格を与え、主人公の相棒兼メンターポジションに置くと共に飛び道具としてクリス・ペプラーの声で喋る、というアイデアは抜群に良く、今年見た作品を象徴するキャラの一人であったベルトさん。
 基本的にナチュラルボーンマッドサイエンティストであり、ボディがベルト以前のところで人の心が無いあたりもツボだったのですが、残念だったのは、最初からあまりにも物語の中心に近い位置にありすぎて、情報の調整弁として都合良く使われすぎたところ。結果としてそれが、考えてしかるべき事を進ノ介が考えようとしない物語の大きな歪みを生んでしまったのは、つくづく痛恨。幾らなんでも要素を盛り(押しつけ)すぎて、もう少し手前で、ブレーキをかけるべきであったかなと。
 「まずい本願寺、また怒られるぞ! 進ノ介は秘密主義が嫌いなんだ!」
 じゃないよベルト。
 第2位は、星川兄妹の親代わり、謙虚で健気なサポートロボ時々必殺兵器だったアーサーG6。アースカノンのHIT数をアーサー本人のKillカウントとすると、歴代サポートロボ史上トップクラスの怪人撃破数になりそうでしょうか(笑)
 実のところ、当初の期待ほどスポットが当たらず、しれっと行う巨大ロボの操縦もコロンさんインパクトの後ではパンチが弱かったりもしたのですが、実質的にアーサーの歌といえるEDテーマ「ファイブマン、愛のテーマ」の歌詞と映像が大変素晴らしく、語られなかった20年がアーサーの思いと共にぎゅっと凝縮されて『ファイブマン』の奥行きを広げていて、大幅加点。シリーズ屈指の、名EDでありました。
 「博士……お母さん……! 子供達は、この僕が必ず、立派に育ててみせます」
 第3位は、進ノ介の頼れる?先輩刑事、追田現八郎。役回りとしてはコメディリリーフであり、若干、描写が過剰になりがちなところもあったのですが、基本的に「衝突はするけど、それはそれとして仕事はこなす」キャラって好きなので、特状課とぶつかりつつも捜査活動は真剣、というのが掴みでツボでした。なんだかんだ進ノ介には慕われてるのもおいしかったですし、りんな先生になんとなく気があるそぶりだが基本空回りなのも、くどすぎないアクセントになって良かったな、と。
 「相手がどんなに酷い人間でも、殺そうとしちまったらお前も同類だ。自分を堕とすような真似、二度とするなよ」
 次点として、ガッツセレクト隊長、タツミ・セイヤ。結局まだ第10話までしか見ていない『トリガー』の中では最も好感の持てるキャラであり、芝居もいい味を出していて好きなので、今後の期待も込めて。
 「ヒジリ隊員、……ガッツセレクトの一員であるという事を、忘れるな」

☆印象の強かった監督&脚本家
 今年は、ランキング化するほど強烈な出会いは無かったので、視聴作品の中から印象に残った名前をピックアップする形で。
 まず監督では、《牙狼》シリーズの雨宮慶太実のところ、様々なデザインセンスは凄いなと思う一方、演出家としてはそこまで好きなわけではなかったのですが、そのデザインをフルに活かす為の世界観やビジュアルの構築、TVシリーズとしてはハイクオリティなCGとの融合、といった“素材をどう作品に落とし込むのか”が練り込まれた《牙狼》シリーズは、その芯を“ヒーローの魂”が貫く作風と併せて、大変お見事でありました。
 それから、『百獣戦隊ガオレンジャーvsスーパー戦隊』が、ザ・竹本昇といった出来映えで、印象的。
 脚本家では、フェムシンムが沢芽市に侵入してきたけど次回は『キカイダー』映画とコラボです! 貴虎とミッチの兄弟対決が佳境だけど劇場版の宣伝でサッカーします! トジテンドが『セイバー』世界を侵略するので界賊を送り込みます! なんか剣士がついてきたけど『ゼンカイジャー』のルールに巻き込まれます! あ、ベルトさんが去った後に次回作『ゴースト』の主人公と絡めながら、『ドライブ』全体をいい感じにまとめて下さい……と、次々と襲い来る高難度ミッションを捌いてみせた東映特撮のコラボ仕事人・毛利亘宏。特に『ドライブ』最終話(特別編)は、毛利さんのスキルが存分に発揮された好篇でした。
 他、『コスモス』中盤以降に意欲先を送り出してきた川上英幸、やはり巧い太田愛、『キラメイ』終盤に鮮やかな一撃を見舞ってきた横手美智子
 香村純子に関しては、もはやこのぐらい書けて当然、の域の人なので、今年はむしろ連投の影響か切れ味が鈍っている場面などの方が気にかかりましたが、ここに来て調子が上向きになってきた感じなので、そこかしこに見える落とし穴をどう切り抜けてくるか、年明けのクライマックスが楽しみです。
 続いては、予想外の結果となったヒロイン部門。

☆ヒロイン部門☆
1位 マブシーナ (『魔進戦隊キラメイジャー』)
2位 五色田ヤツデ (『機界戦隊ゼンカイジャー』)
3位 風谷真魚 (『仮面ライダーアギト』)
次点 柿原瑞希 (『魔進戦隊キラメイジャー』)

 第1位は、クリスタリア空手を見せてやる! でお馴染み、『キラメイジャー』の真ヒロインにして裏主人公の役割を走り抜けたマブシーナ姫。
 年明け、スポットの当たった「仁義なき戦い」回における着地点が首をひねる形になり、煮え切らない形で終わってしまうのかな……と思ったところからラスト3話でホップ・ステップ・奇跡の5回転ジャンプを決め、堂々たるフィニッシュ。感想本文でも書いた通り、ぱっと見のデザインはヒロインとして奇抜な一方で、極めて真っ当に“亡国の姫”をやっていたキャラだったのですが、敗戦から地球への逃亡、落ち延びた先での新たな出会い、そして人間的成長を経て女王へ、と見事に完走を決めてくれたのが、凄く良かったです。“30秒でヒロインを生む男”荒川稔久や、会心の「だるまさんが転んだ」回を送り出した金子香緒里など脚本陣にも恵まれましたが、素直に好感の持てるキャラ付けも良く、ありがちに見えるからこそ難しい、正道を駆け抜け切ったのが、お見事でした。
 「――ワンダーラブです!!」
 第2位は、ゼンカイジャーを支える大いなる愛・五色田ヤツデ。助演部門とどちらでエントリーするか悩んだのですが、今やすっかり“もう一人の主人公”と化しているステイシーへのヒロイン力の高さのみならず、登場キャラに軒並み慕われる、その愛され力を鑑みて、こちらへ。
 感想本文でも何度か触れましたが、榊原郁恵さん、というキャスティングが大ヒット。陽性のイメージが実に作品と合致した上で、時には奇天烈な弾けぶりにも順応し、時には失踪した息子夫婦に代わって孫を育ててきた陰りを覗かせ、決して前に出すぎないながら引き締めるところは引き締めて、ゼンカイジャーのホームにして、作品のホームとしてのキャラクター像(カラフル、という場所の説得力)を成立させてくれたのが、実にお見事でした。
 「今とこれからを、笑って過ごせる方がいいだろ?」
 第3位は、正統派超能力美少女・風谷真魚
 『アギト』勢はなるべく外す、と書いておきながら、キリカや霧子を差し置いてランクインしてしまいましたが、改めて、極めて真っ当にヒロインをしていたなと(あと、初見の『PROJECT G4』の王道ぶりも加算という事で)……最終章において、ぽっと出の女に真ヒロインの座をかっさらわれてほぞをかむのもまた、正ヒロインの美学(……?)。
 前作『クウガ』の桜子さんが、ポテンシャルはありつつも“男友達”のサークルに収められてしまったのと比べると、真魚ちゃんの扱い方は『クウガ』と『アギト』の明瞭な相違点といえますが、思えば『クウガ』~『剣』までの《平成ライダー》初期5作において、「ヒロイン」ポジションがしっかりと描かれていたのが『アギト』『ファイズ』の井上脚本2作――厳密に言えば、「ヒロイン」ポジションに限らず“女性キャラを描く事へのこだわり”――でありますが、そこは改めて、抑えておきたいポイントかなと思ったところです。
 「だって、翔一くんは翔一くんでしょ?」
 次点として、最終話の「そんなの今いいから!」が強烈だった柿原さん。脚本の下亜友美さんがお気に入りだったらしいですが、ピンポイントな出番ながらその存在が充瑠の足を地面に結びつけ、最終的にラブコメENDに持ち込んだ剛腕を高評価(笑)
 「今度の今度こそ可愛く描いてってゆったのに……なにこれ!」
 ……で、何が予想外だったかというと、全員、性別:女性(人型)、になった事です(笑) …………2017年以来? 詩島剛(『ドライブ』)がもう少し頑張れば、弟ヒロインの座を勝ち取れる可能性がゼロでは無かったのですが。

☆悪の組織部門☆
1位 銀帝軍ゾーン (『地球戦隊ファイブマン』)
2位 キカイトピア王朝トジテンド (『機界戦隊ゼンカイジャー』)
3位 ヨドンへイム(ヨドン軍) (『魔進戦隊キラメイジャー』)
次点  自衛隊(『仮面ライダーアギト PROJECT G4』)

 第1位は、999の星を滅ぼしてきた、宇宙的悪の組織、銀帝軍ゾーン!
 麗しの銀河皇帝メドー様を頂点に、特性のハッキリした幹部が揃い、彩り豊かながらきっちりと悪役らしい幹部陣のデザインがまず秀逸。前作『ターボレンジャー』の暴魔百族がシリーズ歴代でも下位を争えそうなぽんこつ組織だったとの比べると、規模の大きさに比した戦力の充実ぶりも良かったところです。中盤からは迷走に迷走を繰り返した末、救世主シュバリェの登場により奇跡の復活! 実際に影響があったかはわからないものの、テコ入れ悪の幹部であるシュバリェが、後の追加戦士作劇のはしりめいた劇的効果をもたらしたのは、面白いところ。
 メドー、シュバリェ、ガロア、ビリオン、ドルドラ……とそれぞれハッタリが効いて好きだった上で、その魅力を活用してくれた分校回の存在も高得点。相次ぐ路線変更の影響や頭数余り気味問題も出たものの、最終盤にとんだ隠し球で強烈なインパクトを出すと、幹部それぞれにふさわしい最期を描ききり、総じて満足度の高い悪の組織でした。
 「この地球こそ、まさに最後の1000個目を飾るにふさわしい星だ。死の星と化して、私に捧げよ」
 第2位は、前年の邪面師に続き、良質の怪人を次々と送り込んできたトジテンド。
 前作『キラメイ』が“怪人の面白さ”において抜群に魅力的な作品だったので、続く悪の組織としては見劣りが懸念されたのですが、それを払拭する面白さを見せてくれたワルド怪人が大変素晴らしかったです。その一方で、幹部クラス個々に魅力はあるものの、それが統合された組織の面白さとしてまとまりきらない……のはどうも近年のパターンになってしまっていますが、年明け、悪の組織としても盛り上がりを期待したいところ。
 「あいつら、まだ侵略諦めてなかったんだねぇ」
 第3位は、昨年、ボルト、ジャカンジャ、ザンギャックといった強豪を抑えて堂々1位に輝いた、ありのままに猫でいたいヨドン軍。
 年明けも針金邪面などの秀逸怪人を送り出しては来たのですが、ストーリー上の肝心要だったガルザ周りを楽な形にまとめてしまった印象がどうしても悪く、クライマックスでのもうワンジャンプ、が出来ずに終わってしまいました。最終的にヨドン皇帝=邪面という暗示装置で力を得た存在、とする事でヨドン軍をネガ《仮面のヒーロー》に据えた辺りは悪くなかったのですが、そこの掘り下げが弱かったのが、惜しまれます。
 「この星の海は澱みに満ち、大地は腐りきって、ヨドンヘイムの植民地となるのだ」
 次点として、『仮面ライダーアギト PROJECT G4』の自衛隊
 秘密施設! 非道な人体実験! ロケットランチャー! と、国家的陰謀を持ち込む事により、TV本編とはひと味違ったパラレル劇場版らしいスケール感を乗せる事に成功。小沢さんでさえ封印したG4システムを実用化したマッドサイエンティスト深海、氷川くんの鏡像となるG4装着員・水城も存在感があり、良い悪の組織ぶりでした。ただの悪ライダーではなく、本編のテーマを補完する“神の紛い物”としてのG4の位置づけも、面白くて良かったです。
 「人間はただG4の力に感謝すればそれでいい」
 続いては、今年の脳内最多得票キャラ!

☆悪役部門☆
1位 ステイシー/サトシ (『機界戦隊ゼンカイジャー』)
2位 クランチュラ (『魔進戦隊キラメイジャー』)
3位 白孔 (『牙狼GARO> -月虹ノ旅人-』)
4位  ボクシングワルド(『機界戦隊ゼンカイジャー』)
5位  シド/仮面ライダーシグルド(『仮面ライダー鎧武』)

 第1位は、圧倒的大勝! 未だに何が「王子」なのかはわからないけど確かに王子属性を感じる、今年最大のヒットキャラ・ステイシー!
 昨年は『キラメイ』のタメくんが大ヒットだったのですが、今年はなにより、ステイシーの1年でした。暗黒パワーを振るうが隙の多い美形ライバルキャラとして華々しく登場した直後によほほいに蹴り飛ばされ、ヤツデさんと出会っては0.5秒で装甲を溶かされ、そしてサトシ。……面白い、面白すぎるぞステイシー!! 基本シリアスの国の住人で、『ゼンカイ』世界でそれを貫き通そうとする姿がむしろ笑いに繋がる案配も絶妙で、出てくるだけで面白さが2割増しになる、作品のMVP的存在。物語後半に入って、完全に“もう一人の主人公”と化していますが……その行きつくところはどこなのか。来年も、活躍を楽しみにしたいと思います。
 「あれは忘れろ」
 第2位は、“作り手の魂”の共鳴から、奇跡の生存を果たしたクランチュラ。振り返ってみると『キラメイ』最終盤は、どうやってクランチュラを生き残らせるか……を大きな命題として組み立てていたような気がしないでもないのですが、最終的には、“ありのままのマッドサイエンティストでいたい”が肯定されてしまい……まあ、マッドサイエンティストに対して懐が広いのは、東映特撮の伝統です。最後の最後まで、やたらめったらガルザとの間に謎の信頼関係があるのが、素晴らしかったです(笑)
 「そのアイデアは、奇抜で! 斬新で! 面白いものでなくてはならないぃ!」
 第3位は、変態白鳥仮面こと白孔。夜道で出会った変態だーーー! に始まり、仮面を取ったら松田悟志! 更にその本性は京本政樹ぃぃぃ! と2時間で3回のインパクト(笑) 鎧と一体化したオウガの姿も格好良く、シリーズ一つの集大成、三世代ガロと戦うにふさわしい、良いラスボスでした。今年の、思わぬところから出てきた枠。
 「時は満ちた。今ガロの系譜をここに断ち切る!」
 第4位は、前作の邪面師に続いて良質の怪人揃いだったワルド怪人の中から、ボクシングワルド。他にも面白いワルド怪人は数多く居ましたが、リングとゴングの一体化した秀逸な顔デザイン、いきなりボクシングの試合が始まる能力(の見せ方)の面白さ、加えてエピソード事態が序盤の秀逸回という事で、ワルド怪人を代表して。
 予算的制約の部分が大きいのでしょうが、昨年に続き、ボディ部分は基本共通の中で、概ね頭部デザインだけでモチーフを表現する手法、が見事に成功しているのは、邪面師-ワルド怪人、と戦隊怪人の一つの系譜として、2020-2021年に大きな成果であったと思います。
 「感じるぞぉ……ボクシングの世界の力ぁ!」
 第5位は、『鎧武』前半を引っ張ってくれた錠前ディーラーのシド。『鎧武』では、プロフェッサーも台詞回しや表情が面白くて印象的な悪役でしたが、準備運動期間の長かった今作において、自覚的な悪い大人として存在感を発揮し、序盤の要所を引き締めてくれたのが素晴らしい好演でした。『鎧武』序盤に居てくれて、本当に良かったと思うキャラ。
 「人を襲う化けもんを始末したんだぜ? こいつはいわゆる、正義ってやつだろ?」
 そして今年のヒーロー部門は……

☆ヒーロー部門☆
1位 射水為朝/キラメイイエロー (『魔進戦隊キラメイジャー』)
2位 ジュラン/ゼンカイジュラン (『機界戦隊ゼンカイジャー』)
3位 呉島貴虎/仮面ライダー斬月 (『仮面ライダー鎧武』)
4位  城乃内秀保/仮面ライダーグリドン(『仮面ライダー鎧武』)
5位  門田ヒロミ/仮面ライダーデモンズ(『仮面ライダーバイス』)

 第1位は、キラメイジャーの頼れる参謀、導きシューティング・射水為朝が二連覇達成! 昨年最高のヒットキャラだったタメくんですが、その貯金を活かして逃げ切り。今年放映分ならでは、のポイント積み上げはそこまで無かったのですが、ラストバトルにおける、作戦を立てる為朝-それを信じ抜く仲間達、の構図による関係性の描写が大変素晴らしく、他の逆転を許しませんでした。役者さんの器用さも含めて、気遣い×頭脳派×残念クール、のブレンド具合が実に絶妙なキャラであったなと。
 「女の子のハート以外なんでも射抜くぜ、っておぉーーぅい!!」
 第2位は、ゼンカイジャーの良識担当、蓋を開けてみれば最後のストッパーだったジュラン(笑) 腰痛持ちの中年男性、というシリーズのセオリーを大きく崩す赤色となりましたが、キカイノイドという着ぐるみ異種族にする事で、それを奇をてらったセルフパロディではない形で成立させたのがお見事で、制約を逆手に取って、従来作なら“出来なかった”キャラクター像を描き出しているのが、ジュランのみならずキカイノイド組の鮮やかなところ。
 ノリは軽めながら人生経験のある年長者として何かと介人を気遣い……考えてみると個人的なジュランの好きな部分って、「ヒーロー」というよりも「助演」的な要素な気がしてきましたが、それはそれとして、初対面のアース-45人に銃を渡されて同族殺しのイニシエーションを達成していたので、やはりヒーロー(笑) 演者さんのアドリブが多いようですが、隙あらば小ネタを放り込みつつ、締める所は格好良く締めてくれる台詞回しも素晴らしく、作品の特性を最大限に活かした良キャラとなってくれました。後は年明け、もうワンジャンプを、期待したいです。
 「なんだよ、今頃気付いた? 人生のパイセンよ俺?」
 第3位は、さっすが主任でお馴染み、ノブレス・オブリージュで昭和ヒーロー属性な男・呉島貴虎。色々キまっている・ただし根っこのところで甘い・ハイスペックだが部分的に大変ポンコツ、とおいしい要素てんこ盛りな上で今年の顔が好み枠でもあり、中盤以降の『鎧武』視聴の大きなモチベーションとなってくれました。斬月もアーマードライダーの中ではかなり好みですし(真より初期バージョンが好き)、一時リタイア後の、“ミッチの本心を示すシャドー貴虎”としての登場も使い方が面白くて良かったです。
 皆からよってたかってミッチの件を秘密にされているけど全く気付かず、シドが部屋に来るとコーヒーとか出しちゃうのが素晴らしかったです兄さん!
 「誰に許されるつもりもない。その罪を背負って、我々は未来を切り拓く」
 第4位は、アーマードライダー界の陰険メガネもとい自称策士・城乃内秀保。捉えづらい主要キャラが多い序盤では、そのわかりやすい立ち位置が光り、中盤ピエールとセットになってからは石田監督の玩具にされすぎているところはあったものの、最終的に、旧ビートライダーズ組では唯一「社会」に踏み出した事が物語の中で確かな意味を持つのは、良い着地となりました。また、投げっぱなしにされるかと思った初瀬の件を最後の最後で拾ってくれた事で、一つの区切りを付けて新たな一歩を踏み出せたのも嬉しく、それが最終回の変身に格好良く繋がったのは、エクセレント。今作のテーマとしての「変身」を体現するキャラクターの一人となり、生き残って良かった城乃内!
 「――パティシエ、舐めんなよ。こんな時の為に、鍛え直されてきたんだよ、俺は。――変身」
 第5位は、当初はこれといった印象が無かったのですが、生真面目だがちょっとズレたキャラが段々と面白くなってきて、気がつけば作品のオアシスになっていた門田ヒロミ。もはや現在の私の『リバイス』視聴モチベーションの7割ぐらいは門田さんなのですが、ひとまずクリスマスを乗り越えて初日の出は拝めそうなものの、身の回りは不穏な布石で一杯だ! デモンズ初変身時点から生き急いでいた上に、身内が明らかに落とし穴を仕掛けて今か今かとカメラを手にして待ち構えているのですが……退場する時はせめて狩崎に一発食らわせてほしいですね……。どうやら世間的にも人気があるそうで、それを受けた公式が過剰にネタ化しようとしている節が見えるのはちょっと気がかりですが、リバイス砂漠のオアシスとして、来年も奮闘を期待したいです。
 「我が命を懸けて、世界を守る!」
 最後に作品部門……の前に、「不憫」と並んでもう一つ、今年を象徴するキーワードがあったのではないか? と思いついてしまい、例年と趣向を変えて、こちらを3位から発表していきたいと思います。恐らく今年限定、特別企画…………


☆人の心が無い部門☆

3位 『機界戦隊ゼンカイジャー』
 いきなり最初から作品まるまるになっていますが、正確には、ヤツデがサトシ(ステイシー)に渡したカラフルおやつ券の裏に「いつでも来てね!」と書く事を思いついた人なのですが、どこから出てきたアイデアか不明なので、諸々合わせまして、『ゼンカイジャー』全体での受賞とさせていただきました。カメラに写る度にステイシーと視聴者の心をグサグサと突き刺してきて、“さりげなく上手い”『ゼンカイジャー』の本領は、闇もまた深い。
 「サトシくん。またおいでね」

2位 五十嵐一 (『仮面ライダーバイス』)
 第2位は、年末ギリギリに新星現る! ちょっと情報が欲しいので弟の中に眠っている悪魔を呼び覚ます為に必殺キックを打ち込んでみる人畜非道の所業により、超えてはいけない一線を軽々と超えてきた、しあわせ湯の五十嵐一輝さん。
 1クール目の半分ほどを使っていたライブ誕生編の結末をあっさりと無に還し、他者の尊厳を笑顔で易々と踏みにじり、完全に、行ってはいけないところへ飛んでいってしまい、今後、一輝の諸々の言行をどう受け止めればいいのか、大変困った事になっています。ルックスは、割と好きなんですが…………。
 「よし大二、カゲロウを呼び出すぞ」

1位 ユリ子&セラ (『ウルトラマン80』)
 そしてそして、超新星五十嵐一輝の追撃をかわし、見事、第1位の栄誉に輝いたのは、UGMからこの二人。
 「城野……城野エミ!」
 「ハイ、私ハ、UGM科学班が造ッタ、城野エミノアンドロイドデス」
 君たちに、赤い血は流れているのか。
 メタ的には、最終回でオールキャストを出したい都合だったと思われますが、「皆さんが、いつまでも亡くなった城野隊員を懐かしく思われている」からと、悲劇の殉職を遂げた隊員と瓜二つのアンドロイドをこっそり制作依頼し、お別れパーティの席でお披露目するこれぞまさしく、血も涙もない。
 城野隊員の父親、劇中に何度か登場している(高名な科学者設定)のですが、君たちはそのアンドロイドを、どう説明するつもりなのか?! 人間には、やっていい事といけない事があると思うわけなのですが、君たちの人の心は、マルチユニバースの狭間に消えてしまったのか……。
 そんなわけで、2020年代の人の心の無さを、1980年代の人の心の無さが小指で粉砕する事となりましたが、おめでとう、UGM!(連帯責任)
 今年は他にも、根本的なところで何か欠落している節のあるベルトさん、クリスマスゲームと称して知人を人斬りメロンの生け贄に捧げようとした葛葉紘汰さんなど、随所で人の心の無さが目立つ1年でありました。
 それでは今年の、作品部門――

☆作品部門☆
1位 『魔進戦隊キラメイジャー』
2位 《牙狼》シリーズ
3位 『百獣戦隊ガオレンジャーvsスーパー戦隊

 第1位は、新型コロナウィルス禍の撮影休止を乗り越えて、十二分に楽しませてくれた『魔進戦隊キラメイジャー』!
 相棒としての魔進に関してはもう一つ活用しきれず、ガルザのオラディンに対する複雑にねじくれた情念など無かった、としてしまった痛恨の痛手など年明けに多少もたつきがありましたが、ラスト2話は綺麗にまとめ、昨年のリードを活かしての逃げ切りとなりました。特にヨドン皇帝との最終決戦は、歴代屈指といってもいい会心のラストバトル! 年間通して育んできたキャラクターの魅力を活かしきって、実に『キラメイ』らしい爽快感と説得力で素晴らしかったです。
 作品としてはとにかく傑作揃いの怪人・邪面師が素晴らしく、“怪人の面白さ”を大きな武器とした上で、若手脚本家を積極的に器用した差配もはまり、一年間、大変楽しい作品でした。
 ちょうど今年の初めに選んだ個人的《スーパー戦隊》ベスト9(『ダイナマン』『チェンジマン』『ライブマン』『ジェットマン』『ボウケンジャー』『ゴーオンジャー』『ゴーカイジャー』『トッキュウジャー』『ジュウオウジャー』)に割って入れこそしなかったものの、非常に、好感度の高い一作。
 なおめでたく、ベスト10残り1枠争い組(『カー』『ギンガ』『タイム』『デカ』『シンケン』『ルパパト』)に入る事になりました。
 「作ってやろうぜ。新しい歴史!」
 第2位は、闇を切り裂く宿命の戦士たちの物語、《牙狼》シリーズ。
 昨年、TV第1シーズン最終回の配信タイミングを勘違いしていて、振り返りランキングの執筆後に最終回を見た為に作品部門に入れられなかったのですが、それに加えて、今年に入ってTVスペシャルと劇場版2本を見たので、《牙狼》シリーズ、という形で。
 白いロングコートで剣を持った美形の鉄面王子様! を主役に据えた現代異能バトルの実写映像への落とし込みがまず面白かったですが、挑戦的な生身アクションとCGバトルの見事な扱いと共に、エログロバイオレンスを表看板に掲げつつその芯はどこまでも“ヒーローフィクション”である事が貫かれていたのが、非常にツボに突き刺さりました。
 そして本編ではオミットされていた要素を補完して、物語を一つの結末に美しく着地させたTVスペシャル『白夜の魔獣』が実に素晴らしく、それから約15年後の『月虹ノ旅人』もシリーズ集大成として見事な出来で、とにかく、“芯”の強さが素晴らしい(そして好みな)シリーズでした。グロ要素苦手で避けていたシリーズだったのですが、お薦めをいただき、配信を機に見て、本当に良かったです。
 「この鎧は、その想い、姿を、希望として、未来へ運ぶ鎧なのだ!」
 第3位は、Vシネマ作品『百獣戦隊ガオレンジャーvsスーパー戦隊』。
 今年も上位2作が拮抗、『アギト』を外すと後は少し差のあった中から、思わぬ面白さだったインパクトで、今年の特筆したい一本を。
 基本、お祭り企画であり、作品としての主体は過去戦隊の紹介映像に比重があるのですが、回想→回想の一本調子になるのを巧みに避けた、現在のヒーローの戦いとその心情の挟み込み方が秀逸で、先輩達の偉大さを讃えつつ、現役戦隊の格を保った構成が、非常に秀逸。ふんだんな過去映像にも『ゴーカイ』とはまた違った豪華さがあり、竹本監督という希有な人材が居たお陰もあったでしょうが、特に巨大戦の工夫には目を瞠るものがあって面白かったです。……まあ昔に比べると、こういったコラボ作品を受け入れられるようになったなぁ、というのも含めて(笑)
 「この星は、俺たちガオレンジャーが守り抜く。スーパー戦隊魂を受け継ぐ者として――」
-----
 以上、今年の振り返りランキング企画でした。
 ランキングを離れた今年のトピックというとまず、『ザ・ハイスクールヒーローズ』をせめて録画はしておくべきだった……は、今もまだ反省しています。したらしたらでいつ見たかはわかりませんが、とりあえず、確保はしておくべきだったなと。
 ……録画といえば、今年も、『キュウレンジャー』(ラスト1クール)と『ゴーバスターズ』(後半2クール)を見ないまま年を越えてげふげふ。
 えー後、『トリガー』を投げ出さないようにしたいです。
 今年は中頃に、いまいちツボの合わない作品の視聴が続いて少々脳が疲弊した事もあり、後半は配信作品の視聴を絞って現行作品の視聴を優先する形を取りましたが、順調なら来年早々に『バトルフィーバーJ』が始まりそうなので改めてきちっと見たく、その後、80年代作品に入ってくれると前半の作品も見ていけるな……と期待しています。
 あと、視聴を予告している『龍騎』『エグゼイド』も似たようなタイミングで始まりそうなので…………大丈夫なのか、私。
 20年ぶりの『アギト』感想が、ちょっとチューニングに手間取ったので、『龍騎』感想は少し形を変えようかなと思っているのですが……『アギト』終盤を見ている頃に思いついたアプローチを、この空白期間の間にすっかり忘れてしまったので、どうなるかわかりません! とりあえず「ベルト」と「名前」を意識したいな、と。
 作品部門ベスト3入りを逃してしまった『地球戦隊ファイブマン』については、とかく色々言われがちな作品らしいので個人的にフォローしておきますと、第1話は実に傑作で、ラスト2話も美しくまとまっていて最初と最後の印象は凄く良いのですが、それだけに中盤の小刻みな迷走に対する「惜しい…………!」感が強まってしまい、トータルだとちょっと消化し辛い作品だな、と(『剣』にちょっと近い)。
 概念としての“80年代戦隊”の限界と終焉を抱える一方で様々なセオリー崩しが模索されていて、ただマンネリの極致ではないのが実態なのですが、“変えようとしている部分”と“変えられなかった部分”のせめぎ合いを突破する為には、次作『ジェットマン』による「ヒーロー性」への大胆な執刀が必要になり、その事を再確認する形で畑を耕した作品、ではあったと思います。
 なお、危うくバルガイヤー総司令が悪役部門でランクインするところだったのですが、あまりにも飛び道具すぎるのでは……と自制しました(笑) 最終盤で明かされるラスボスの真相……! としては非常に破壊力が高く、有無を言わせぬある種の説得力を発生させたラスボスの在り方(そして物語のたたみ方)として印象深い、曽田さんの腕力でした。
 現行『ゼンカイ』は見れば面白い一方で、何かがもう一つ足りないというか、突き刺さりきらないところがあって、それは恐らく、序盤の仕込みから感じられた作品のコア要素が曖昧になっている事に起因するかと思うのですが、その不足分にステイシーをはめ込む事によって、強引に物語を前進させているような感触があります(これはこれでテクニックでありますが)。
 結果としてはステイシーが非常に跳ねましたし、作品としては敢えて真芯を置かないというか、真芯にこだわりすぎない作風を選んでいる感じもありますが、年明け最終章で、ぐさっと刺さってくるものがあるといいな、と思うところ。
 『リバイス』は現在、床を抜け地下道を抜け地底旅行をばく進中でマントル核に突き刺さりそうな勢いですが、そこからマグマのパワーで浮上してくれると嬉しいなとは思うものの、五十嵐三兄妹への好感度がすっかり空っぽなのが、辛いところです。
 ハチャメチャなようでさりげない丁寧さが積み重ねになっている『ゼンカイ』と、人の抱える負の面を描こうとしている割に一つ一つの描写への気配りが足りないので意図以上に雑さが目立つ『リバイス』と、くしくも対照的な同期作品となってしまいました。
 来期戦隊の暴太郎は、桃を切ってみない事には何が飛び出すやら、といった布陣ですが、ひとまず年明けの先行登場をどう見せてくるのかを、楽しみにしたいと思います。
 今年のランキングを眺めて特に思うところとしては、
 ・思っていたより城乃内が気に入っていた
 ・思っていたより人の心が不足していた
 ・思っていたよりアンドロイドエミにダメージを受けていた
 の3点でしょうか(笑)
 「誕生日っていうのは改めて命の大切さを考える為にある」のです!
 最終的に、人の心と命の尊厳について考えるランキングとなりました(……?)が、今年の締めは、再見という事でランキングからは極力外しましたが、改めて見て色々と発見もあり面白かった『仮面ライダーアギトPROJECT G4)』より。
 「生きるってことは、美味しいってことじゃないですか」 (津上翔一)
 この、「生に対する賛歌」が『ドンブラザーズ』でもまた感じられる事を期待しつつ、今年の特撮振り返り企画、長々とお付き合いありがとうございました!
 年末年始は、『コスモス』感想をお届けする事になるかと思います。