東映特撮に踊らされる駄目人間の日々のよしなし。 はてなダイアリーのサービス終了にともない、引っ越してきました。
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リハビリトリガー

 かれこれ三ヶ月ぶりになってしまいましたが、さくさく加減で追いかけていければと思います。

ウルトラマントリガー』感想・第5話

◆第5話「アキトの約束」◆ (監督:武居正能 脚本:根元歳三
 6年前、人類に脅威の再来を告げた怪獣デスドラゴが突如として姿を現し、街を無差別に蹂躙。
 「ヒジリ隊員、……ガッツセレクトの一員であるという事を、忘れるな」
 ただならぬ様子のアキトに声をかける隊長は格好良かったのですが……当のアキトは現場に出るや避難誘導そっちのけで怪獣に銃を向け、話を聞いて貰えていませんでした!
 アキトをかばったトリガーに電撃を浴びせた怪獣は煙のように忽然と姿を消し、3日間の謹慎処分を受けたアキトを心配するケンゴは、シズマ会長の協力者であったアキト両親が、6年前、デスドラゴにより殺害されていた事をユナから教えられる。
 「大丈夫かな……アキト」
 「心配ない。……だって、私と約束したんだから」
 「約束?」
 石板が無いと雰囲気が出ない、という事だったのでしょうが、謹慎処分で戦艦を離れている間に、私室で過去のあれやこれを語られてしまうアキトのMPは限りなくゼロだ!
 写真立てとか飾ってあったら即死だったので、ユナさんはホント、気をつけてあげて下さい。
 ……まあ、あったらあったで、「家族写真」として処理されそうですが(どちらにせよアキトは死ぬ)。
 シズマ邸で体育座りしていたアギトは、6年前、両親を失い塞ぎ込みながらシズマ家で暮らし始めた頃の大切な思い出にケンゴが介入してきた!!
 そして何故か、白い薔薇の花を差し出してきた!!
 ……今、全人類の心が一つになりました。
 「ふざけてるのか」
 白い薔薇の花言葉は「約束」、と執拗に薔薇の花を手渡そうとするケンゴとアキトが一悶着していると、カルミラにより暗黒パワーを注ぎ込まれたデスドラゴが再出現し、ケンゴは現場へ。
 強化されたデスドラゴを食い止めようとするガッツセレクトですが、パイロットがゲーミングチェアで回転しながら叫んでいる無人戦闘機は改めて面白みに欠け、ナース号担当のテッシンには活躍の場が全くなく、豆鉄砲で怪獣に立ち向かう未成年の歩兵たちのリスクだけが突出して高いのが、色々バランスが悪すぎてなんとかしてほしいところ。
 デスドラゴの相手だけでも手一杯のところに現れたダーゴンがユナへと迫り、アキトが復讐に囚われずにユナを助けに向かう事を選ぶのですが、「ケンゴにアキトを説得させたい」のはわかるものの、ケンゴが「(ユナとの)約束」を持ち出すと至極あっさりと切り替えてしまうので復讐に対する情念の重みが不足して葛藤と選択が劇的にならず、もう少し時間をかけて丁寧に描いてほしかった部分です。
 回想シーンを挟むなら、ここで良かったような気も。
 「お父様が言ってた。頑張れば誰だって、光になれるんだって。一緒に頑張ろう? アキトくん」
 失意の自分に確かな“光”を与えてくれたユナの為に走るアキトの図は悪くなかったのですが、お父様、言うだけ言って、「あ、おまえはウルトラマンじゃねーから」の人なので、額面通りにいい話と受け止めにくい!
 アキトとユナの銃撃を鍛え上げた筋肉で全て受け止めるダーゴンだが、ユナの平手打ちを食らうとプルプルしながら撤収し……いったい、何に目覚めてしまったのか。
 一方、怪獣の光線を受け続けるトリガーは、何が「そうだ!」か全くよくわからないまま逆転勝利を収め、エフェクトはど派手で、戦場のミニチュアなどは良く出来ている一方、肝心の怪獣が再出現にも一時撤退にも強化再登場にも果ては爆散にもなんの物語も無いのは残念。
 三悪とやり合わないといけない都合でどうしても脇に寄ってしまうのでしょうが、今後の変化を期待したい部分です。
 次回――急降下極上パンチ!