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兄弟ロボ後編

地球戦隊ファイブマン』感想・第20話

◆第20話「燃えろ兄弟ロボ」◆ (監督:蓑輪雅夫 脚本:曽田博久)
 暴走する飛行形態スターキャリア(とテロップが出た)は岩山と正面衝突し、揃って投げ出されて派手に崖を転がり落ちた赤とグンサーは、マシンの所有権を巡って醜く争うが、そこに迫る銀河魔人バールギン、そしてガロア艦長。
 「ガロアはプライドを傷付けられたというわけか。バルガイヤー艦長たるもの、そうでなくてはならぬのだ」
 バールギン(「バー」が何を示すのか判然としないのですが、頭部の他に胴体にも象めいた顔があり、全体的にぎょろ目強調……何に似ているかといえば、デスピサロに似ている)の超魔力により、縛り付けられてしまう学とグンサーだが、そこに弟妹が駆け付け、銀帝軍と戦闘開始。
 弟たちを助けようとする学と、辛うじて山上に不時着したスターキャリアに向かおうとするグンサーの呼吸は全く合わないが、そんな二人をまとめて始末しようと大上段に剣を振りかぶったガロア艦長が、見事に戒めを切断してくれました。
 さすが百戦錬磨古今無双のガロア艦長、期待に応えるスペースダンディ。
 「へっ、そう簡単にやられる俺たちじゃないぞ!」
 グンサーはグンサーで、いつの間にか友情パワーを発生させ、勢いだけで生きている感じだった。
 〔余裕かましていたら子供に顔面を撃たれる → 20年越しの復讐鬼に挑発され手傷を負わされる → 車斬りを披露するも再戦で正面から敗北 → 完全勝利の筈が赤っ恥〕と、最前線に出張ると碌な事が無い艦長は、ホットなお仕置きを求めて撤収。
 後を任されたバールギンは自らの魔力で巨大化し、銀河「魔人」との事で「闘士」より格上なのでしょうが、アクションを前面に押し立ててスピード感重視の構成にした煽りであれこれ省略しすぎて、取って付けたような感じになってしまったのは残念。
 学は、巨大バールギンの念動による落石からグンサーをかばい、アーサー操るファイブロボに助けられた弟妹4人は、そのままファイブロボへ。
 「もしやおまえは父さん達の事を知ってるんじゃないのか?!」
 その間に学はグンサーを詰問し、「なぜ助けた?」の理由が、洗いざらい全て喋ってもらう為だ!で、身も蓋もありません(笑) ……いやまあ、正統派ヒーローのファイブマンなので、両親の事がなくてもひとまず助けたかとは思われますが、グンサーはもう少し、視聴者の目線で許しやすいキャラ付けにした方が良かったような感はあります。
 引き続き目を泳がせるグンサーだが、ファイブロボととスターキャリアのシステムが反応し、ファイブロボに乗り込んだ学は、弟妹たちと共にスターキャリアに仕込まれていた父からのメッセージを受け取る。
 「二台のマシンは合体して、スーパーファイブロボになる。私は、父としてみんなを助けに行きたい。だが…………」
 「父さん、どうしたの?!」
 「どこに居るんだ、父さん!」
 「信じている、君達を」
 録音はそこで途切れて、スターキャリアはファイブロボが危機に陥った時の為に星川博士が用意していたマシンだと明らかになり、前作のスーパー合体が設計・開発者が仕込んだ記憶のない青春パワーの奇跡という強引極まりないものだったので、今回は最初から用意していたものとなったのでしょうが、両親の生死、という新たなミステリーがスーパー合体に紐付けて物語の牽引要素に加わる事に。
 学は再びスターキャリアを目指し、兄妹の様子を覗き見し、バールギンの攻撃から学をかばったグンサーは、スターキャリアについて何かを伝えようとするも石化して空の彼方に吹き飛んでしまし…………レー・バラキ案件。
 個人的には、星川夫妻は第1話で死んでいた方が物語としては美しいと思うのですが、両親の行方といい、思わせぶりなゲストキャラの退場といい、新ロボと共に配られたカードがちょっと『フラッシュマン』しているのは、若干の不安材料です。
 火薬の中を走り抜けた学は、最後の力を振り絞ったグンサーが手斧で開放した縄ばしごに掴まるとスターキャリアに乗り込み、緊急発進。
 「頼むぞスターキャリア、父さん、見ていてくれ。合体! スーパーブラザージョイント!」
 合体システムは前作を踏襲する形で、戦闘機形態のある2号ロボがパーツ分割で1号ロボの追加装甲として各部に被さり、他に処理のしようが無かったのか、胸部から頭部にかけてはスーパーターボロボとほぼ同一ながら、厚すぎる下駄や段々で強引な肩位置は修正されて、より立ち回りのしやすいスマートなデザインに収まった、スーパーファイブロボが完成。
 SFロボは両の拳を撃ち出すジェットナックルをバールギンに叩きつけると、踵のブースターで大地を滑り、そのまま加速をつけて殴り殺す、どちらかというと高速戦隊を思わせる必殺拳でバールギンを粉砕。
 ナレーション「果たして、グンサーはどうなったのか。とうとう、父たちの事を聞き出す事は出来なかった」
 率直なところ、グンサーが再登場しても嬉しくなかったりはしますが、実質小学生に暴行を加える時点でアウトすぎて、もう少し、好感を持ちやすいキャラにしても良かったような……また、情報調節の手段として、会話の途中で強引にぶったぎるのがあまりに悪手で、いまいち冴えない前後編となりました。
 2号ロボ登場タイミングとしては、
 『フラッシュマン』:17-18話
 『マスクマン』:21-22話
 『ライブマン』:28-30話
 『ターボレンジャー』:28-30話
 と、『フラッシュマン』『マスクマン』と同時期にしつつ、スーパー合体もその時点でねじ込む形になり、このタイミングでの新ロボ登場と物語を大きく動かす作劇が、まだ確立していなかった感があります。
 同時に、3作目にしてスーパー合体に良くも悪くもお約束感が出てしまうのは、毎年やっている《スーパー戦隊》シリーズの、長短裏表もひしひしと感じるところ。
 こう並べると、『ライブマン』『ターボレンジャー』では、新ギミックの登場とチームヒーローとしての成長を重ね合わせる意識があった事が見えますが(人数から増えるライブマンに対して、半ば強引に無から有を生み出す事になったターボレンジャーでは上手く行きませんでしたが)、それは次作『ジェットマン』において、“チームの基本ヒーロー度を下げる”手法と噛み合って花開く事になったといえそうです。
 残念ながら今作では、折衷案が盛り上がり不足を生んでしまった感じですが、今後の展開に期待しつつ、次回――ようやく体育教師のターン!