すみませんが、レスは明日以降に。『ゼンカイジャー』は恐らく来週にずれ込みます。
『地球戦隊ファイブマン』感想・第19話
◆第19話「赤いけんかロボ」◆ (監督:蓑輪雅夫 脚本:曽田博久)
ナレーション「諸君は、サイラー星のサイラギンを覚えているだろうか」
まさかすぎる導入で、夏休みを前にワクワクするサイラギンの前に姿を見せたのはファイブロボ……ではなく、ファイブロボによく似た赤いロボ。
謎の赤ロボはいきなりサイラギンの顔面にパンチを叩き込むと、サイズはともかく精神的には小学生を一方的に殴り飛ばす、印象最悪のデビューを飾り、サイラギンの言葉から、まだ見ぬ強者――ファイブロボを求めて、地球へ。
結構なエキストラを使って地球着陸が描かれ、ゾーンさえ知らない謎のロボの挑発に出撃するファイブロボ。
「おまえがファイブロボか!」
「何者だ?!」
「ファイブロボを、倒しに来た者」
大変、話の通じないタイプだった。
青と赤、二台のロボの殴り合いはなかなかの迫力で、アーサーの分析により、赤ロボの装甲はファイブロボと同じ合金で出来ている事が判明。それどころか、動力やエンジンまでもが酷似しており、二大のロボは外見ばかりではなく、その性能までがそっくりといっていいものだった!
「ということは、あのロボットも父さんが」
「そんな筈は無い。博士が作ったのは、ファイブロボだけだ」
……まあ、本人も知らない破壊兵器が、アーサーの中に内臓されていたりしましたが。
もしかしたら、両親が生き延びて新たなロボットを作ったのかもしれない、と希望を抱く5人は、とにかくパイロットを引きずり出して口を割らせようと激闘を繰り広げた末、ダブルノックダウン。
地上に投げ出された兄弟の前に姿を見せた赤ロボの操縦者は、宇宙の暴れウルフ・グンサーを名乗り、どこでロボットを手に入れたかの問いに自作を主張すると、口封じを図って銀河棒術で5人へと襲いかかり、あらゆる意味でダメな感じの人だった。
その籠手の星マークはなんなの?! チャームポイントなの?! と、先日の吸血元王子といい、ロボットの出自よりもむしろ、『ファイブマン』宇宙のファッションの流行が気になりますが、星川兄妹とグンサーが生身で戦っている内に、不意に現れたゴルリンX号が赤いロボットを担いで逃走し(斬新な利用法……)、慌てて追いかけたグンサーは銀帝軍に捕まると、バルガイヤーへとご招待。
おまえ誰に断ってこの星で商売しとるんじゃ、とケジメを取らされるかと思われたグンサーだが、自惚れの強い所が気に入った、とメドーの姐さんに巨大な槍を与えられて、再出撃。
「これが本当の鬼に金棒だ!」
ロボットの動力について「企業秘密」と抗弁するなど、ちょくちょく台詞が面白くて困ります。
銀帝軍の鉄砲玉になった赤ロボ相手にファイブロボも再出撃するが、剣と槍での打ち合いに苦戦し、同系統のロボ+メドー様のマジックアイテム装備、でファイブロボの苦戦には納得しやすい状況設定。
前作のターボロボに続き、可動範囲広めのファイブロボなので同型ロボ同士の激突はなかなか面白く、戦闘中、敵ロボの胸に出入り口となるハッチがある事に気付いた赤は、同型のロボならハッチを開けて侵入できるかもしれない、と4人に操縦を任せ、単身、赤ロボへ接触する。
話の流れとしては、両親が作ったロボならば……という希望を、兄妹の両親への想いと繋げ、戦況逆転のキーとする狙いだったのでしょうが、CD(解除キー)をセットして、開くかな開くかな? とハッチの前でドキドキする赤、の図がどうにも間の抜けた映像になってしまい、いまいち劇的にならず。
首尾良く潜入に成功した赤は直接コックピットに乗り込んでグンサーと取っ組み合っている内に自爆装置……こそ作動しなかったものの制御を失った赤ロボが崖から転落するが、谷底に激突する前に間一髪、飛行形態へと姿を変えると赤とグンサーを乗せたまま飛び去ってしまう!
果たして謎のロボットの正体は如何に?! 星川父は一体あとどれだけ、宇宙にヤバい兵器をばらまいているのか?! 父さんへの不信感が上昇する中、つづく。