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鳥人戦隊ファイブマン……?!

地球戦隊ファイブマン』感想・第11話

◆第11話「あぶない宝探し」◆ (監督:蓑輪雅夫 脚本:藤井邦夫)
 宝くじが当たったと大喜びする健だが、その額面は……
 「100円でも当たりは当たり!」
 ……いやそれ、連番で必ず当たる分では。
 1クール目の終了も間近になってようやくメイン回の巡ってきた健は、いっかっーくせんきーーんを夢見るちょっと浮かれた次男坊となり(目的はニュータウン小学校の再建資金なのですが)、以前から少々気になってはいたのですが、滑舌、というか、発声、が余り良くない感。
 その頃、半分に割れた宝の地図を手にした銀河商人ドンゴロスは、太古の昔、古代宇宙人が地球に残したとされる宝物をモグラルギンに捜索させており……果たしてその正体は、魔人兜なのか、パコなのか。
 いずれにせよ地球人大迷惑案件の可能性が高いお宝を探すドンゴロスとモグラ闘士は日本の大鷲連山にその在処を絞るが、同じ頃、健の教え子である新太郎少年が、残り半分の地図を手に大鷲連山に向かっていた。
 かくして地球侵略そっちのけで、お宝を巡る争奪戦が開幕し、動機の核は「少年の夢を守りたい」なのですが、「宝の地図を渡せ!」とかやっていると、ヒーローサイドも欲に目が眩んでいるように見えて困ります(笑)
 新太郎少年が宝探しに懸命になるのも大好きな小学校を再建したいからであり、とかく取り込みの難しい職業設定ですが、必然的な拘束時間の発生する場所=学校を第1話で木っ葉微塵に吹き飛ばす一方で、折に触れ、その職業(教師)に基づく“繋がりと精神”を描く事で、教師である事を物語の通奏低音として取り込んでいるのは、お見事。
 また、「教師と生徒」の関係が「ヒーローと子供(大衆)」を投影しているのは、良く出来た設計です。
 手当たり次第に大鷲連山を掘って掘って掘りまくるモグラルギンだが、何やってんのあいつら……? とドンゴロスの動向を報告したザザにより、宝物の正体に心当たりのあったドルドラが現場に合流。
 「古代宇宙人の残した宝物とは、反重力鉱石だ!」
 「ほんじゃ、ファイブマンの手に渡ったら……」
 「空飛ぶファイブマンとなろう」
 超シリアスな言い回しに合わせ、やたら格好いいイメージイラスト(アメコミ的マッスル体型)が入って変な面白さが発生し、ゾーンの見立てとしては当然なのですが、小学生が探し求めるお宝を横から掠め取り、自分たちの強化に利用するファイブマンが誕生する洒落にならない風評被害
 STOP! 炎上案件! とゾーンに立ち向かうみんなのヒーロー・ファイブマンだが、モグラファイヤーで結構な規模の爆発が起こり、落石に飲み込まれている内にドンゴロスがいち早くお宝の間に辿り着いてしまう。
 ところがそこにあったのはなんの変哲もない石ころで、無造作に放り投げるドンゴロスだが、それこそが多分バー○星人が地球に不法投棄していった反重力鉱石。投げ捨てられた鉱石がまばゆい光を放って宇宙の彼方に飛んでいった際に、大事なサングラスを失ったモグラルギンは目がくらんだ好きにブラザーアタックを叩き込まれ、ゴルリン10号召喚。
 最初からブルーがセンターに座るも地中と地上を自在に出入りするモグラに苦しめられるファイブロボだが、お約束のハンマーを取り出すと、モグラ叩きから超次元ソード。
 「子供の夢は、俺たちの、宝!」
 お宝の入手には失敗する星川兄妹だが、先生が戻ってきた事の方が嬉しい、と新太郎少年が無邪気に笑い、そんな生徒は先生にとって宝だ! と綺麗に収めて、つづく。
 セオリー崩しへの意識が強い『ファイブマン』としては優等生的なエピソードで、〔教師-生徒〕の関係性を補強してくれた点は良かったですが、星川兄妹の基本要素なので、特に健ならではのエピソードにならなかったのは、物足りず。
 次回――ア、アーサァァァァァァァーーーーーッ?!