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仮面ライダーアギト』感想・第3話

(※サブタイトルは存在しない為、筆者が勝手につけています。あしからずご了承下さい)
◆第3話「この敵からはにげられない!」◆ (監督:長石多可男 脚本:井上敏樹
 離脱しなさい! と言われてもG3にそんな機能ついていないですよ小沢さん!!(真面目に、煙幕機能ぐらいつけてあげてほしい)
 アギトキックで3週連続3回目の殉職の危機に陥るG3だったが、処刑執行寸前、何やら正気を取り戻したかのようなアギトが攻撃を止めておぼつかない足取りで去って行った事から一命を取り留め、変身が解けると頭痛を抱えながら帰路に着いた翔一は、道ばたに転がっていたところを自転車真魚ちゃんにより発見される。
 「……助けて……助けて……」
 脅えた様子で真魚にすがりつく翔一くんの手のアップからOPに入っていくのは、凄く長石多可男感。
 「ぐだぐだ言ってないで、アンノウンもアギトもあなたが八つ裂きにすればそれでいいのよ」
 小沢は氷川に物騒な発破をかけ、上層部に対策班の強化を進言した北條は元G3の装着候補者だった事が明らかになり、オーパーツパズルの解析が進む中、縄文時代の地層から、現在の人間の死体が発見される。
 超常の怪人が絡んでいる事は明確なのですが、“不可能犯罪がアンノウン絡みの怪事件を示す”のは、ミステリ好きとしては、ワクワクするコンセプト。
 翔一くんに元気が無いのは家事ノイローゼに違いない! と明後日の方向に盛り上がった美杉教授が家事の分担を指示すると、当然の如くドミノ倒しのようにトラブルが発生し、記憶喪失の青年と姪っ子の面倒を見ている教授、太一だけは実子の模様。
 「もういい。俺がやろう」
 芝居がかった台詞と共に復活して鮮やかに家事を片付け、拍手喝采を浴びた翔一は、多少なりとも元気を回復。
 「自分の居るべき場所があるって、いいなって」
 「居るべき……場所?」
 「うん。俺だけじゃなくて、おじさんにも真魚ちゃんにも太一にもあるだろ。自分の場所がさ。……そういうのって誰にでもあるんだよきっと。で、みんな自分の場所に居る時は、一番幸せなんだと思う。だから……」
 「……だから……なに?」
 「……そういうみんなの場所を、俺が守れたらいいなって」
 「ばっかじゃないの。くだらない」
 途中から目を伏せていた真魚は何やら不機嫌になって立ち去り、この辺りは台詞ありきで、キャスト・演出・物語と、もろもろ手探り感も漂うところ。
 アンノウン事件の被害者の共通項を探そうとする氷川は、被害者宅で発見したガラス瓶と奇妙な写真を関連づけて、事件に超常現象が絡んでいるのではないかと発想。そっち方面に詳しい人、として小沢から美杉教授を紹介され、謎に満ちた事件の糸が繋がっていく過程で、バラバラだった人間関係の糸が繋がっていくのが気持ち良く、物語全体はヒーローフィクションとしては異質なほど五里霧中でありながら、その要所要所に快感原則が巧みに仕込まれているのが、『アギト』の特徴といえるでしょうか。
 亀アンノウンの行動にきゅぴーんと反応した翔一はバイクで走り出し、初めての「変身!」でアギトに。
 だが必殺キックを甲羅でガードされ、爆発残心を失敗するアギト(笑)
 パイロット版で処刑ソングによるヒーロー性ブーストをかけていたアギトが、処刑に失敗して「……あれ?」という反応が妙に面白いのですが、第3話でいきなり梯子を外してきて油断なりません。
 金銀の亀に挟まれるアギト、G3修理中で現場に生身で急ぐ氷川くん、そして解錠されたオーパーツの中から姿を見せたのは……なに?
 で、つづく。