『ウルトラマン80』感想・第40話
◆第40話「山からすもう小僧がやって来た」◆ (監督:湯浅憲明 脚本:水沢又三郎)
主題歌が、主題歌が、変わってしまった……! 年末に書きましたが、主題歌けっこう好きだったので、残念。
「セラ先輩! 来てくれてたんスか!」
「やっと休暇が取れたんでな。今日から、俺がビシビシしごくぞ!」
UGMでは気弱な丁稚ポジションの広報セラも、かつて所属していた相撲部に顔を出すと面倒くさいOBに早変わりなのが凄く80年ですが、「やっと休暇が取れた」の言葉に漂う社会人というかUGMのブラック体質が一抹の哀愁を漂わせます。
相撲部が合宿所を構えている村にはすもう小僧の伝説があったが、その正体はなんと、地響き怪獣。人間の童子の姿で現れて、相撲さえ取っていれば満足し、100番取って気が済むと10年でも20年でも眠っているというすもう小僧の存在はUGMの古強者たちには常識として処理されていくのが、冒頭かなりエキサイティング(笑)
「相撲取ろうよ!」
そんなすもう小僧が目を覚まし、たまたま居合わせた泥棒コンビ(わかりやすく抜けたところのあるコメディリリーフ)に利用されて街に降りてしまった事で起こる珍騒動が描かれ、「山の怪異」と「人の欲望」を軸とした昔話調の物語がコミカルな味付けで展開するのですが、「部下を矢面に立たせて逃げ腰のチーフ」とか「素人に毛が生えたような小悪党にあっさり人質にされる城野隊員」とか「急に癇癪を起こすキャップ」とか、コミカル=「UGMがポンコツになる」のが、引き続き辛い。
すもう小僧を利用して一儲けを目論む泥棒2人組だが、小僧は電気ショックで怪獣ジヒビキランに巨大化してしまい、矢的は80としてジヒビキランと100番目の相撲を取る事に。基本、巨大戦の余波における周辺被害はノーカウントではありますが、家一軒潰した後に、「よし、場所を変えよう」とか爽やかに言われるのはさすがに困惑します(笑)
終始明るくまとまって割り切った変化球と思えばこれはこれで……の内容でしたが、現在『80』のストライクゾーンが行方不明の真っ最中なので、どこへ行くのかウルトラマーン。
EDテーマも変更となり、OP・EDともに映像は全くそのままなので、違和感が凄い(その内慣れるかもですが)。