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俺たち炎の野球回……?

海賊戦隊ゴーカイジャー』感想・第8話

◆第8話「スパイ小作戦」◆ (監督:中澤祥次郎 脚本:荒川稔久

 ――「相当の大物と見た。第一級のスパイだ」

 見所は、マベちゃんの派手な花柄シャツ。
 お宝探してあちこち飛び回りつつ各地の名産品などを楽しんでいるとの事ですが、そのシャツも、どこかのブティック巡りで購入したのですか……?!
 一方、すっかり阿呆なボンボンが板に付いてきた殿下の地球侵略作戦は冒頭から失敗に終わり、怒り心頭の殿下が腹心バリゾーグと作戦会議に引っ込んでいる間、いよいよ動くお目付役のダマラス。
 「海賊どもめ……」
 「わかりませんね。奴らはスーパー戦隊の力を使って、この星で何をしようとしているのでしょう」
 そういえば、悪の組織サイドがヒーローサイドの目的(どうしてわざわざ地球に居座っているのか)を知らなかった事が明るみになり、ダマラスとインサーンは改めて海賊戦隊について確認。
 ザンギャックに対する最大の反逆者と言われた“赤き海賊団”の生き残りマーベラス元帝国特殊部隊の一員ジョー、ザンギャックに滅ぼされたファミーユ星の元王女アイム、貴重な軍需品を盗むなど帝国に対する敵対行為を繰り返してきた札付きの泥棒ルカ、
 「そして……ドン・ドッゴイヤー」
 「……こいつはまあいいだろう」
 「ですね」
 終始シリアスなトーンのダマラスにさえオチ扱いを受けたハカセは「大根の葉っぱにだって使い道はあるんだ!」とガレオンで叫び、たくましく生きていた。
 マーベラスとルカは既に仄めかす回想シーンがありましたが、海賊達の過去がやや急を感じる勢いで一気に明かされ、アイムの出自には納得感がある一方で、一番の驚きは眼帯つけてちょっと楽しそうという意外と弾けた前歴だったジョー(笑)
 そして、むしろ謎の強まるハカセ
 インサーンの提案により海賊戦隊の目的を探るスパイが放たれ、今回は、千葉繁檜山修之が大暴れ。
 ひたすら遠投を繰り返すなどボール大のイガグリ兄のガレオン潜入がコミカルに描かれるが、スニークブラザーズの名は伊達ではなく、イガグリ兄は首尾良く情報を手に入れ、海賊たちが“大いなる力”を探しているのが帝国の知る事に(なおガレオンには、ザンギャック艦隊のレーダーでも捉えられない超高度なステルス機能が搭載されているので宇宙からの奇襲攻撃などが出来ない、との言及あり)。
 続けてその捜索方法を知ろうとするイガグリ兄だが何故かナビィが船内から姿を消しており、鳥を探し回る海賊たちと逃げ回るイガグリ兄と外で一喜一憂するイガグリ弟のドタバタ劇がしばらく展開。イガグリ兄は巧みな潜入テクニックで海賊達の目を逃れ……
「冷静に……
 沈着に……
 クールに……
 ハードに……
 パーフェクトーーー!」

 凄い流れ弾が宇宙警察地球署所属某刑事の眉間に突き刺さった!
 扱いが雑だから怒った鳥が家出したのでは、と指摘を受けたマベは超動揺した挙げ句に、転んだアイムがお茶をかけた件を持ち出し、身内の醜い責任の押し付け合いはやがて、そもそも鳥はなんで動いているのか、という激しい議論に発展(笑)
 「俺は電池なんか替えた事ねぇぞ」
 は今回の一番好きな台詞。
 議論が白熱する中、不滅の牙@開運フォームみたいな格好をした鳥がいつの間にやら船内に戻ってきており、ひなたぼっこをしていたら女子高生にモテまくった事を自慢して天井から吊され……あれ、鳥、メスじゃなかったの……?
 動力と性別の問題はひとまず棚上げされて刑罰もとい占いが実行に移され、それを聞いてミッションコンプリートしたイガグリ兄は海賊達の前に顔を出したところを左打席に立ったジョーの一振りで場外ホームラン。
 スパイ活動を知ったゴーカイジャーは船外に飛び出して戦闘となり、前回3人だったガオレンジャー5人からデンジマンでデンジパンチ連打、ゴーグルVでリボン攻撃、トドメはファイナルウェーブで兄弟まとめて斬殺し、80年代だったら野球的にチェンジマンが欲しかった、のはちょっぴり残念(笑)
 「ちょっと可愛がってた二人だったのに」
 インサーン子飼いの面白要員だった事が明かされた兄弟は巨大化し、渾身の魔球イガグリボールが投げ込まれるが、いわゆる勇者パースというかやたら格好良くバットを構えたゴーカイオーの秘打・ドラゴンスイングで兄は星になり、デリート執行された弟は蜂の巣に。
 「奴らの目的はわかった。……これ以上、思い通りにはさせん」
 ダマラスが重々しく宣言して、概ねギャグだった割に海賊とザンギャックの間の緊張感はぐっと増し、鳥占いに出た「空を飛ぶ島」を探す為に出航するゴーカイガレオン……で、つづく。
 撮影タイミング的にはまだ震災前ではないかと思われるのですが、予算かスケジュールの調整だったのか、ザンギャック旗艦・ガレオン内部・戦闘&水辺、と実質三つの場面だけで構成された変化球(劇場版撮影中による省エネ仕様だったとの事)。情報整理を兼ねつつガレオン訪問編みたいな次のステップへの一息エピソードなりましたが、どうしてホージーさんに流れ弾が飛んだのか(笑)
 次回――……空を飛ぶ島、ってそれか!