本日は『ネクサス』感想・追補を書きました。
真新しいストーリー 刻めばいいでしょう
◆匿名さん
>要潤のyoutubeチャンネルでアップされている、アギトの警視庁チームの座談会は見られましたか?
おお、そんなものがあるのですか。そういう方面には疎いもので全く知らず、ありがとうございます。凄いメンバーですねぇ。
◆タイキさん
>素質を見込まれて…という設定にしては三人の「落ちこぼれ忍者」との矛盾がどうしても気になってしまいます^^;
館長はかなり評価して実質的な特別訓練をつけていたようですし、素質はあるけど地味な基礎訓練などが苦手、というタイプだったんですかねー。
>試験を受けてダメで、かつ序盤で里が…という設定って実は「NARUTO」の影響もあるかもしれません。
そう見ると、サブで入っている塚田Pが後のプロデュース作品で取り込む、「少年マンガテイスト」は、この辺りから来ているのかもですね。
>今やってる「ハリケンジャー」「ゴーカイジャー」共に復讐を動機にしたヒーローって殆ど居ませんし、居ても話のメインテーマにまではならないというか。
『ハリケン』直後だとアバレブラックが居ますが、確かに「戦隊」としての主題にはされず、追加戦士の背景やサイドストーリー扱いになる傾向があるかもですね。或いは、シンケンジャーやボウケンシルバーのように、そうなっても良い背景は持っているものの「復讐」を前面に出さず「代々の使命」といったものに置き換えられたり。
>「ガオ」「ハリケン」の辺りは如何に「復讐を動機にしないヒーロー」を作り上げていくか?というのがテーマとしてある気がします。
>作風が全体的にあっけらかんと陽性なのもそういう暗さがないからかもしれません。
そう見ると、それが行きすぎてアイデンティティごと行方不明になってしまったのが、スターニンジャーだったのかもですね(笑)
◆もりみやさん
>だいぶ前あたりの感想から、これはもう最後まで好みに合わないだろうなと思っていたので、総評だけが楽しみでした。
我ながら文章に出ますね……一応今回、補足的にもうちょっと全体の話を付け加えました。
>それを「恐怖を隠し、忘れる」という選択肢を取ってしまった今作は間違った世界観であった、というオチで。
ここの部分は成る程、と思った所で、今見ての結果論になりますが、いっそもっとこれを前倒ししても良かったかもですね。当初の想定とは変わるでしょうが、前倒しの上で“その先”を描く、という道もあったかなーと。
>だから敢えて最後は、いつも通りになる。
そう捉えると、ラストの演出に納得は納得です。
>元の予定だと、凪(NAGI)が闇堕ちして、NがZになって、ザギ(ZAGI)に変身する。
こういうの、ぴたっとはまると面白いのでしょうが、どうも今作、枝葉の部分を弄びすぎた感じはありますよね……。
>構成として、最終章で闇堕ちする予定だったから副隊長はいまひとつ改善させられず、
副隊長関連は完全に、今作の先を見据えすぎた設計の結果、作品自身が自身の首を絞める形になってしまいましたね……。
>石堀は黒幕の予定だから腫れ物に触るような扱いになり(話数を掛けてたらもう少しずつ謎に迫っていくような展開にはなっていたのでしょう)
今作の、視聴者にやたらと情報を隠したがる作劇がここも裏目に出た感じですが、適度に怪しいと思わせつつ楽しんで貰う、という見せ方がとことん出来ない作品でしたね。
>設計図自体が間違っていた、あるいは中身を詰めずに見切り発車してしまったのではないか
色々と外部事情に振り回された感じもありますが、大枠の鋳型ありきで、とにかくそれを埋める、埋まってなくても埋めた事にする、みたいな作りになってしまったのが残念でしたね。
>メメント・モリの物語としては、当時の自分にとっては、井上敏樹的なバイタリティに溢れた人達より、今作の、
>弱々しいけどなんとか生きてる感じの人達の方が、波長に合っていました。
これはホント、好みの部分になってきますし、やはりその時々の環境でも、ちょっと辛いなーとか、このぐらいが心地いいなーとか、ありますよね。あまり自覚なかったのですが、そう言われてみると、たぶん私は、フィクション上では生命力が溢れている描写が好きなんだな、と。
>『ザ☆ウル』では、変身能力を捨てたから変身出来ないという設定になっていて、ウルトラマンが敵になることを避けているんですよね。
これはこれで、面白い設定ですねー。
>ずっとそういうことを続けてきたシリーズが、遂に闇のウルトラマンに舵を切ったターニングポイントではあったと思います。
その辺り今作は、リアルタイムの方が恐らく腑に落ちやすくて、色々な部分の見せ方含め、「○年後」に見ると、どうしても粗の方が目立ってしまう、というのは不利な部分のある作品でしたね。
>最終回のネクサス最終形態=ノアと、ラスボス=ザギも、他作品からのキャラで。
大がかりなバックストーリーがあったようですが、この辺りどうにも、『ネクサス』視点では強引に外から押し込んだ感じになってしまいましたね。
>(あともうひとつ映画をやる予定で、メインの筈の小中監督が途中で消えたのはそっちを撮ってたかららしいのですが、この映画は結局お蔵入りに)
最終回も小中監督ではなくて、あれ?と思ったのですが、それは小中監督、可哀想でしたね……。
>最終的に実は全部繋がっていた!というどんでん返しを売りにしたかったのでしょうが
自作の世界観が緩く繋がっているみたいなのを好む作家さんは居ますが、実はあれとあれがー……みたいな楽しさはわかるものの、生もの的なところのある1年物のTVシリーズに集約する難しさが出てしまいましたね。
>ていうか割と、企画側と現場サイドで齟齬があったのか、単に腰が座ってないだけなのか……密接にクロスさせたいのか、
>なるべく単独作にしたいのか、よくわからなくなっている歪さはある気がします。
なんとなく、企画の大風呂敷が作品を歪めていたのでは……みたいなものは感じますよね。現場は現場で、もしかしたら風呂敷に甘えていたのでは、というのもありますが。
>となるとやはりこの方はTVでも喋るべきだったよなぁ……とは。(あるいは劇場版も一緒に配信すべき)
ネクサスの素さんは、表向きの行動が行動だけに、地球人類とは隔絶した倫理観の持ち主にも見えて、そこはドキドキしたところです(笑)
>作品内で全部語るよりも裏設定で匂わす方が流行ってた風潮
これは確実に、当時の流行みたいなものの影響を感じますよねー。
◆やずみさん
>まあ公開されていたとしても説得力には乏しくなっていたでしょうが。
志と現実の乖離、というのがひたすら作品を苦しめる事になりましたね……。
>凪が光を受け継いでから闇堕ちするまでの“凪編”がほぼ全てカットになったのが痛いですね……。
終わってみるとそこで、副隊長の内心と葛藤を掘り下げるつもりだったのか……と構想はわかりますが、見事な画餅に終わってしまったのは残念でした。
>序盤はともかく中盤に至っても「えっ、死んだ!?眠らせただけだって言ってましたよね!?」とかやってましたからね……
せめて、人間性はともかく戦友としては信頼できるぐらいはやっておけば良かったのに、どうにもこういった布石が足りずに無理が出てしまいましたね。
>33・34話で映画『ULTRAMAN』からの継承を行なったように、複数のジャンルが交わることによる感動という意図だけは分かるんですけどね。
全体の企画から当時性の強い作品だったのでしょうが、「時代を切り取ろうとした」ら「時代に振り回されてしまった」感じで、今なんとか、TVシリーズ枠が確保できる状態になっているのが、つくづく良かったなと思います。
>メモレイサーを閉じる一幕で“役目の終わり”を表現したのは良かったと思います。
MPリーダーさんは、今作で一番、役割と描写の貫かれていたキャラだったかもですね。終わってみると、TLT暗部組(MP、管理官、イラストレーター)は比較的きちっと描かれていたのが面白いところで。
◆特撮好きさん
>あの銀色の巨人はウルトラマンノアといい、ネクサス本来の姿でもあります。これまでのネクサスはノアが弱体化してた姿でもあるんですね。
ザギの「光を強化」というのも本編だけだとちょっとわかりにくかったですが、闇と同じように光も弱体化していて、それが互いに幾つもの継承を経て真の力を取り戻す、という構造だったのですね。
>あの羽はノアイージスといい、ノアの3つの最終兵器を兼ね備えます(敵を平行世界へ追放・封印、平行世界の移動、
>詳細不明の破壊技)なのでむしろ使うことがあればそれこそヤバい事態ということに(笑)
気軽にショルダーキャノン扱いしていましたが、それは確かに、ヤバいですね……(笑) 正真正銘の事象変換系のキャラクターでしたか。
>あのウルトラマンゼロに平行世界の移動能力を授けたのもノアです。
ゼロがそういう特殊能力持ち、というのはなんか聞きましたが、そういう繋がりになっているんですね。
>いつしか歪んだ力への固執に目覚めたザギはビーストを使役し、宇宙の全てを破壊しに行ってしまいます
この辺りが、本編だとザギの個性として示されずに、背景設定だけで終わってしまったのは、残念でしたね……。
>ネクサスという作品そのものがこうした興味深いバックストーリーを持つのですが、それを活かしきれたかというと、そうではないのが惜しいところです
どうもこう、メディアミックス要素含めて、企画で風呂敷を広げすぎてしまった感じはありますよね今作。
◆中吉さん
>映画ULTRAMANのザ・ネクストとネクサスはノアがザギとの戦いで力を失った姿
映画版フォームは映像記録の形でちらっと映りましたが、繋げるなら繋げるで、もうちょっと上手く本編で見せて欲しかったところでしたね。劇場版(更にその前)からの因縁付き、というのが表現できなかったのは残念なところです。
>ザギとしても石堀としてもキャラ的な魅力が一切ない(上に挙げたように模造品としてのコンプレックスとかでキャラ付けできたはずなのに)
私も悪役の妄執とかが好物なので、悪玉サイドは誰も彼もそういう掘り下げが無かったのは本当に残念でした……。
>つくづく今作の悪役は造形は良かったのに扱いが悪すぎた…。
闇のウルトラマンの先達としては、いずれも良いデザインしていただけに、惜しかったですね。
>打ち切りが決まった時点でこうならざるを得なかったのかもしれませんが、1、2クール目でやるべきことをやっておくべきでしたよね、本当に…。
どうしてもこう、放映短縮決定以前の段階で、色々やっておくべき事があったのでは、となってしまいますものね……往々にして、だからこそ路線変更や放映短縮の憂き目に遭うともいえますが。
>また平成ウルトラマンが配信されるのを楽しみにしたいです。
00年代のシリーズ作品はホント知らないので、なにかやってくれると嬉しいなと思います……出来れば、余裕のあるタイミングで(笑)
◆chi-chanさん
>この時孤門が副隊長に掛けた手と言葉が、超空間の作用により昔溺れかけた自分へも「諦めるな!」として時を超えて届いており
あ、そこも設計の中に忘れず入っていたのですね……おっしゃる通り無駄にややこしい事になっていますが。
>そう見ると黒幕ムーブやビーストの統率は「本物」への嫉妬だったのかも知れません。
こういった部分が、作品の中に描かれてくれればまだ良かったんですけれどねー……。
>「味方の溝呂木顔隊員・真っ当なライバル的敵石堀顔星人とその上司で冷酷なリコ顔星人」という、ネクサスのセルフパロ的構図がされていたそうで(笑)。
真っ当なライバル的敵石堀顔星人、はちょっと見たくなりますね(笑)
>「一緒に戦ってきた隊員が実は倒すべき敵だった!」というシリーズ最大のタブーを犯している訳で。
そこから逆算すると、「石掘の描写が薄い→一緒に戦ってきた仲間としてのショック感もちょっと薄め」というのは、タブー意識みたいなものが強かった故、というのがあったのかもですね。その辺りの難しさからジャグラー路線が主体になったのでは? というのは、頷ける話です。
>副隊長と孤門、どちらに光が渡っても自分が堕として闇に出来ると公算していたのだと思います。つまり姫矢の存在は無駄ではなかったと。
ああ、姫矢→孤門ルート、ないし姫矢→(孤門)→憐→凪(孤門による救済不可能)ルートも、想定の中にあった、みたいな感じなんですかね。
>雑誌の展開は投げっぱでは無かった!って感覚を持たせたかったのかも知れません。
皆さんのコメントを色々読むと、どうもこれが重点だったみたいですね。
>まあトータルで見るとネクサスの素は変身者を殺さずアフターケアもする優しい光だったと。
東映駄メンターの影がちらついていたので、倫理観が地球人寄りで良かったです(笑)
>一応役者さんには早い段階で黒幕化は伝えていたみたいですけど(しかも途中でルシフェル→ザギに変更)、
>それを表に出す時間や描写が足りなかったのが痛かったですね…。
そういう設定なら設定で、何かしら芝居をさせてあげないと、役者さんの存在も活きなくて勿体ないですよねー。放映短縮とは関係なく、もうちょっと前から、蠢動はさせてくれても良かったなと。
>平木隊員にしてみればいきなり彼氏に撃たれ、目覚めたら実は彼氏がラスボス兼副隊長の親の仇で孤門が倒したっていう、
>それこそ闇堕ちしかねない現実だった訳で。
結果的に、1年後も隊員を続けている平木隊員が凄くヒロイックな存在になってるんですよね……ある面で孤門と同じステージに居る存在だけに、もう少し出番の積み重ねがあればな、というのは惜しまれます。
>『タイムレンジャー』で5人での共同事業・『ガオレンジャー』で秘密拠点での共同生活としたから
>差別化として別々の表稼業をつけたのかなとは思いました。
感情のもつれなどをあまり重くせずにスピーディに進んでいく一方、こういったエクスキューズの部分は色々と工夫を入れているのは面白いですよね。……みんな、仕事サボりまくりみたいですが(笑)
>多分疾風流では「忍者とは表稼業を続けかつ忍術無双であること」が求められていたのではないでしょうか(館長等師範代級を除く)。
忍びの仕事はあくまで影、が美学のようなので、基本的に兼業忍者がスタイルなのでしょうね(笑)
◆1機さん
>いくら個人の感想とはいえ似ても似付かないノアイージスがショルダーキャノンにしか見えないは酷すぎる
まあまさに個人の感想なので、想像力は人それぞれですね。