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今甦るクリスタルスカイ

超力戦隊オーレンジャー』感想・第47話&最終話

◆第47話「立て輝け甦れ!!」◆ (監督:長石多可男 脚本:杉村升
 前回、絶望的状況で終わった事もあってかアバンタイトルオーレンジャーの格好いい立ち回りでまとめられるが、キングピラミッダーで地球を脱出したオーレンジャーを待ち受けていたのは灼熱の空間で、やはり、宇宙追放火あぶりの刑だったのか。
 おのれドリン謀ったなーーー?! ……ではなくそれはバラノイアの仕掛けた罠であり、異常な高温の中で、次々と意識朦朧としていくオーレンジャー
 「終わりかよ俺たち……俺たちは地球を救えないで終わるのか……? 悔しいよ……!」
 「昌平……弱音を吐かないで。私たち、オーレンジャーでしょ」
 「みんな! 最後まで諦めるな……! ……諦めるんじゃない!」
 「はい!!」
 「……私、負けない……」
 遂にKピラミッダーの外壁さえ溶け始めると、ドリンの声が響く中で5人は気を失い……一応、諦めない意思を示してはいるのですが、バラノイアのトラップを突破する事で「試練」の代替とするような事もなく、結局今回も、負けっ放しのまま、神秘のパワーに救われる哀しすぎる扱い。
 (待っていたわ、オーレンジャー
 ドリンの導きにより、気絶している間に灼熱地獄から助け出された5人は、静かに波の打ち寄せる海岸と、その上に浮かぶ光り輝く神殿――超力の故郷(ふるさと)へと辿り着き、合成映像で待ち受けるドリンの集団が、結構なホラー。
 同じ姿が笑顔で並んでいて、普通に怖い。
 「私たちドリンは、全宇宙にある、沢山の星を守っているのです」
 ドリンとは、星の生み出す自然の力――超力――が人間の姿を取った星の守護霊的存在だと明かされ、一応ドリンや超力について落とし込みを図るのですが、ドリンとは何者なのか? に話の焦点を合わせた事など無かったので、完全に空回り。
 「5人の心を一つにすれば、必ず超力は戻る」
 地球ドリンはリスポーンの為のクールタイム中だが、気合いがあればなんでも出来る、と送り出されたオーレンジャーは地球へとトンボ帰りし、超力の故郷を見たからなにかといえばドリンの設定説明程度の意味しかない上、オーレン的には「ブレスが壊れて変身できない」のであって「超力の有無とは関係なかった」為にピントもズレており、その逆転に向けて噛み合わない歯車さえも、能動的に掴んだ真実でもなんでもない見事なまでの多重脱線事故
 また重ねて、ドリンを地球を守るために健気に頑張るいたいけな少女と見るのは難しく、返す返すもどうして三浦に初手で「なおこいつは人間じゃないから」と言わせてしまったのか(笑)
 これが、リキと同じ超古代人だと思ったら実は……だったらまた少し印象は変わったと思うのですが。
 そうでないならないで、キング登場編でバッカスフンドと絡めつつ「ドリンとは何か?」をやっておけば、終盤で再び焦点が当たる(新生バラノイア側もドリンを標的とするとか)流れをもう少しスムーズに組めた気がしてなりません。
 別に逆転の秘策も超力の強化も特にないけど心の力でどうにかするぞ、と地球に舞い戻ったオーレンジャーだが、地球では半年の時間が経過しており、暗黒に包まれた世界と巨大なバラノイア宮殿が5人を出迎える。
 「ふふふふふふ、んー、自然の滅びゆく地球は、いつ見ても美しいものだな、マルチーワ」
 「素敵ね、ブルピー」
 地球に君臨するバラノイア帝国では、カイザーブルドントとマルチーワの間に子供が生まれて(?)おり、迷走を続けたバラノイア上層部の「家族」設定は、ラスト2話においても更なる迷走を招く事に。
 オーレンジャーは地下に潜ってバラノイアに対する抵抗活動を続けていたリキ、そして当然のようにそれを統率していた参謀長と再会し、
 「参謀長、自分たち5人も全力で、必ず地球を取り戻してみせます」
 と、ある意味、ここまで追い詰められた事でやっと、能動的になるオーレンジャー
 「その意気だ。いつの世も、正義は必ず勝つのだ」
 後半、何度か口にされるこの言葉、好意的に捉えればシンプルイズベストなのですが、他に依って立つ言葉が見つからなかったというか、強固なカウンタースタイルの戦隊像が完全に裏目に出て、今作ならではの積み重ねが無いまま、空疎なお題目を繰り返すような形になってしまったのは、つくづく残念。
 オーレンジャーの帰還を知ったカイザーブルドントは、レジスタンスに加わっていたミキオくんを捕らえ、地球征服規模のマクロな状況から急転直下、「子供を帰してほしければ」の限界近くまでミクロな状況に事態が縮小され、どんな大きなものを背負っていても子供一人を救うために命を賭ける姿で、ヒーローとしての揺らがないものを描こうとするのですが、それそのものは悪くないものの、年間のクライマックスとしての盛り上がりやスケール感は著しく不足。
 マクロ → ミクロ → マクロ、と人質救出を通して超力(オーレンジャーのヒーロー性)の復活を描いた後で、仕切り直して規模の大きい最終決戦を行えればまた違ったと思うのですが、ミクロな衝突のまま、バラノイアの戦力が皇帝夫妻(+戦闘員)だけみたいな具合で直接対決からなし崩しに最終決戦に入ってしまうので、話数に切羽詰まった感じも無かった割には、段取りの難が目立ちます。
 「大丈夫だミキオくん! たとえ変身はできなくても、俺はオーレンジャーだ。どんな事があっても、人々の命を守るのが、俺たちの使命なんだ!」
 カイザーブルドントに背中を切られながらも隊長はミキオくんに力強い眼差しを向け、軍人戦隊として最初から使命感120%で始まった今作、第1話における圧倒的に強いニューヒーロー登場に始まり、懐古的な作風の中で、ある程度はぶれない強さを企図した鋼の軍人戦隊ではあったと思うのですが、それを“面白さ”として爆発させるには、キング先輩やガンマジンの踏み台にされていく中盤以降の展開と、致命的に噛み合わなかったなと。
 このラスト2話、さすがにオーレンジャーを中心に立てて描いていくのですが、メタ目線においては、オーレンジャーが“失われたヒーロー性”を、劇中における「超力」の形で取り戻す組み立てになっているのが、屈折した意味で今作の道のりの帰結らしくはあります。
 5人は次々と皇帝夫妻に殴りかかるもたたき伏せられ、いよいよ絶体絶命となるが、不意に空に雷鳴が轟くと、なんかドリンの声が聞こえてきて、5人の諦めない心が一つになったその時――甦る超力の扱いが最終的にオーラーパワーみたいになって、5人は次々と気合いで変身。
 「オーレッド!」 「オーグリーン!」 「オーブルー!」 「オーイエロー!」 「オーピンク!」
 「超力戦隊!」
 「「「「「オーレンジャー!」」」」」
 「ば、ばかな?!」
 「カイザーブルドント! 超力が戻ってきた以上、おまえ達には絶対負けない!」
 ……まあ超力のあった時から普通に手も足も出てはいなかったのですが、海岸で戦闘員を相手取り、ヒーロー復活の立ち回りは素直に格好いいだけに、色々と惜しまれます。
 リキも超力を取り戻すと変身し、キング先輩よりも画面手前で目立つオー三浦(笑)
 「地球を取り戻すまで、絶対に負けるもんか!」
 で、つづく。

◆第48話「愛の勇者たち」◆ (監督:長石多可男 脚本:杉村升
 劇中に存在しないアバンタイトルの6人変身は、予告用に竹本(昇)助監督が撮影したものとのこと。
 復活オーレンジャーを相手に劣勢となった皇帝夫妻は、通りすがりの赤ん坊を人質に取ると、オーレンジャーに変身解除を要求。
 一方、バラノイア宮殿のヒステリアは、ブルベビーをあやしながら、
 「カイザーブルドント、この子も、あの赤ちゃんと、同じ命よ」
 と呟き皇帝夫妻の子供の存在がクローズアップされるのですが、迷走に迷走を繰り返してきたバラノイアの家族描写、もともとヒステリアには「親馬鹿教育ママ」のモチーフがあったとはいえ、ラスト2話になって、マシンにも自然発生的な家族愛の感情がありそれは人間と変わらないんだ! みたいに持ってこられると、目がグルグルとしてきます。
 オーレン5人が変身を解いたところでサブタイトルが入るのはなかなか格好良く、ブルドントに一方的な攻撃を受けながらも、なんとか人質を取り返そうとする5人。
 「私たちは、最後まで人の命を守ってみせる!」
 「それがオーレンジャーなのよ!」
 「そうだ! 地球に居る、生きとし生けるもの全ての命を、守ってみせる!」
 ラスト2話、〔マクロ → ミクロ → マクロ〕と起伏をつけるのではなく、〔マクロ → ミクロ → ミクロ〕の繰り返しになってしまい、強調したい部分はわかるものの、最終回としてはどうにも弾け方が不足。
 「馬鹿め! だから人間は愚かなのだ。自分の命がどうなってもいいというのか」
 ブルドントはそんな5人をせせら笑い、他者の為に命を賭けられる人間の「善」に対して、それを否定するマシンの「悪」と置かれるのですが、バラノイア側における“悪”のテーゼも、これといってぴしっと決まらずじまいに終わったのは、1年間の物語として非常に残念だったところ(杉村戦隊では『ジュウレンジャー』は、この部分が非常にしっかりしていたのが素晴らしかったのですが)。
 人質を取られ、変身解除は要求されたが反撃するなとは言われていない、とカイザー竜巻を受けながらも5人がかりでブルドントに組み付いたオーレンジャーは、隊長のローキックから、奪ったブルドントの剣をマルチーワ目がけて投げつけ、大変久々に、隊長のピンポイント射撃が炸裂。
 「カイザーブルドント、これが人間だ。これが人間の本当の勇気だ!」
 マルチーワの剣を撥ね飛ばした隙に赤ん坊を回収し、他者の為に出せる力を人間とマシンの違いと置いてくるのですが、これもまた1年間の物語の積み重ねの結実としては弱く、追加ギミックの消化に追われている内に、ラスト2話は「正義」とか「愛」とか「勇気」とか作品として掘り下げていないマジックワードを連呼するしかなくなってしまったのは、重ねて残念。
 当初の方向性だった「人間性」vs「アンチ人間性」は掘り下げ甲斐のあるテーマだったと思うのですが、それでこの連中はどうして「家族」を形成しているの? という辺りで、サブライター脚本にずっと戸惑いが見えたのは、テーマを掘り下げていく為の基本設定の掘り下げが不足していた感じはあり、そこを巧く構築しながら物語を進めていけなかった印象です。
 赤ん坊を母親に返したオーレンジャーは、再びの超力変身からフル名乗りを決めて、ラスト2話、どんな小さな命も守る者としてオーレンジャー復権が描かれると、超力ダイナマイトアタックを受けた皇帝夫婦は、ラブラブパワーで巨大化。
 勢いでオーレンジャーロボを召喚すると、発射機構も無いのにロボが飛んできて、凄いぞ超力。
 「オーレンジャー、これが最後の戦いだ。ボクの本当の力を見せてやる」
 巨大皇帝夫婦の攻撃を受けるオーロボの姿を見た三浦とキング先輩は、鹵獲されたオーブロッカーとレッドパンチャーを取り返す為にバラノイア宮殿へと突入し、最後の最後でキング先輩がオーレンジャーのフォローに回る使い分けは悪くありませんが、何故か参謀長とセットにされて、画面が黒い(笑)
 だがキングレンジャーはアチャコチャの仕掛けたトラップに倒れ、戦闘員に取り囲まれた三浦も多勢に無勢の危機に、やってきたきたガンマジン。
 驚き桃の木山椒の木、ブリキに狸に洗濯機、と三浦によって開封されたガンマジンはオーブロッカーとレッドパンチャーを解放し、キング先輩がオーブロッカーに乗り込み隊長がRパンチャーに乗り換えて3体の巨大ロボが並ぶのは、ようやく良い意味で今作らしさを感じる最終決戦の画となりました。
 「負けてたまるか……俺達には、取り戻さなくてはならない地球の自然があるんだ。守らなくてはならない、人々の愛があるんだ!」
 地球(自然)の力=超力、それに敵対する、自然の破壊者=マシン、という要素も、もっとしっかり固めておけば作品の背骨になったと思うのですが、自然環境ネタもこれといって掘り下げていないので、とにかく至る所でマジックワードが連発。
 「愛だと? そんなものがあるから人間は弱いのだ」
 と嘲笑うブルドントが直前に口にしていたのが「ラブラブフラッシュ」なのですが、雑なマジックワードと雑なその否定が空中で正面衝突。
 背景が山なのか街なのか不可思議なバンクダメージ映像を挟み、古代超力文明こだわりのタイヤロボが飛んできて一撃を食らわせると、そこから主題歌に乗せて一気の反撃となり、二刀流の片方を逆手に持ち替えて投げつけるまでをカット割り無しで一気にやってみせたオーブロッカー、けっこう凄いのでは。
 それはそれとして、特に弱点を突かれたわけでもなしに、勝手に追い詰められていく皇帝夫妻が地面に転がると、キングピラミッダーが召喚されてバトルフォーメーションが発動し、かのグレートタイタンのごとく、最後の最後まで敵に一切の抵抗を許さず、スーパーレジェンドビームを浴びせて無傷完封勝利を遂げるのでありました。
 デカいは、強い!
 無慈悲なる黄金の力で皇帝夫妻を撃破した超力戦隊がバラノイア宮殿へと乗り込むと、そこに残っていたのは皇太后ヒステリアと赤ん坊、そしてアチャとコチャ。
 ヒステリアはブルドントとマルチーワの間に生まれた子供の助命を嘆願し……その存在を割とすんなり受け入れる隊長(笑)
 マシン獣は一兵たりとも逃すべからず、と敵の本丸に突撃したオーレンジャーであったが、ヒステリアの切々とした訴えと泣きじゃくるブルベビーを前には殺意も鈍り、「自分の罪は償う」と告げるヒステリアが、地球への侵略行為を「罪」と認識しているらしいのはちょっと不可解なのですが、ブルベビーの為になりふり構わない姿勢を強調。
 「オーレンジャー、この子を頼みます」
 マシン獣とはいえ、赤ん坊を撃てないオーレンジャーの前でヒステリアは凄絶な自爆を遂げ……最終的にバラノイアは、地球人類と全く相容れない異質な絶対悪ではなく、人類と相通じる心の部分も持った存在と位置づけられるのですが、そう持ってくるなら、バッカスフンドの出自に触れたキング登場編で掘り下げておくべき要素であって、先送りにして全く触れないままバッカスフンドを片付けた後で、ラスト2話でだけ急に持ち出してくるので、目が白黒。
 個人的には、こんな半端な事をやるぐらいならば、バラノイアには徹底した人類のネガであり敵対存在を貫いてほしかったところです。
 ……そもそも古代超力文明の生み出した労働者階級だった筈なので、その本質に人類と通じる部分があるのならば、マシン獣をここまで歪ませた古代超力文明どうだったの? という新たな問題も発生してしまいますし(笑)
 そこで、全てバッカスフンドが悪かったんだ! と諸悪の根源を押しつけるには、因縁未消化で途中退場したのが響き……やはり、ブルドントとヒステリアを吸収しての、魔皇帝・真バッカスフンドルートが見たかったかもしれません(笑)
 「カイザーブルドントは、マシンは非情だと言った。でも、そうじゃなかっんだ。ヒステリアにも、子供を愛する気持ちがあったんだ。マシンにも、愛する心があったんだ」
 ならばそれを歪めた存在こそが真の“悪”なのではないか、と思うところですが特に掘り下げられず、バラノイア帝国を壊滅させたオーレンジャーは、海岸で参謀長と合流。
 「これで、やっと地球に平和が甦った。これから、我々オーレンジャーのなすべき事は、我が地球に自然を取り戻す事、そして、愛を。みんな……頑張ってくれよ」
 もうこの人、我が地球を支配する気満々。
 そこにブルベビーを抱えたガンマジンも現れ、さすがに地球で育てるのは無理があるのでは……と思ったら、“夢と希望”の象徴であるガンマジンが預かるというのはガンマジンの始末の付け方としても成る程で、ほぼ唯一、この最終回で美しいと思った落着(笑)
 アチャとコチャも、ガンマジンの付き人として根性をたたき直される事となり……まあ、割と直接的な悪事も働いているのですが、宮殿爆破に呑み込まれる事なく、最後までコメディリリーフを貫いて、泳ぎ切りました……!!
 「拙者は、夢と希望をかなえるガンマジン。夢や希望が欲しくなったら、また拙者を呼んでほしいでござる」
 ガンマジンが宇宙へと飛び去ると、浜辺には地球ドリンが再生。リキと手を繋いでいちゃいちゃダッシュで走り去り、それを微笑ましく見送るオーレンジャー……夕陽の沈む海岸の情景から『虹色クリスタルスカイ』でEDとなり、メンバーの名場面×5、その合間に揃い踏みやキングレンジャーを挟んだ映像は、なかなか良かったです。
 ラストカットは海と砂浜、そしてガンマジンの鍵――夢や希望の象徴――で、おわり。
 最後の最後で、ようやく長石監督らしさの見えたカットでしたが、シリーズ復帰・途中参加から、作品を掴めていない感じでだいぶ苦戦の目立つ出来だった長石監督は、《スーパー戦隊》シリーズで初となる最終回を担当。シリーズ一つの節目となった今作は、80年代戦隊を支えた両雄、東條昭平と長石多可男が、最初と最後を撮る形で幕を閉じました。

 …………うーん、いやホント、第1話は大好きで、今なお傑作回だと胸を張って思っておりますが、作品トータルとしては全く褒められた出来ではないという感想は、約30年後に見ても全く変わりませんでした(笑)
 何がよくないと感じたのか、を改めて分解できたのは良かったですが。
 また、前後の作品を一通り見た上での視聴だったので、出来の良し悪しとは別に、シリーズの流れとしてこういう事がやりたかったのかな……といった点が見えた点は興味深かったですが、やはり中盤以降の崩壊具合は、かなり辛い内容で、特に、次から次へのギミック投入の結果、オーレンジャーのヒーロー性が放棄されていくのは、寂しい展開でありました。
 物語としては、
 ・スーパーパワー(超力)の掘り下げ
 ・バラノイア(悪)のテーゼ構築
 の二点に失敗したのが大きかったと思うのですが、前者の迷走は過去にも『ターボレンジャー』などの例がありますが、「超力とはなんぞや?」をやるのかやらないのかハッキリしないまま放置していた為に、環境問題なり、ドリンなり、バッカスフンドなり……劇中の諸要素と結合して奥行きの出ないまま兜割りとかに至って、最後はマジックワード連発するしかなくなってしまったのが残念。
 また、地球防衛を任とし、カウンタースタイルの強い軍人戦隊だからこそ、敵対する“悪”をどう描くのかの重要性が高かったのですが、スタッフ内部におけるバラノイア観に不安定な気配があり、そこで物語に一本の軸を通せなかった事も、重く響いてしまった印象です。
 ちょっと駆け足気味となりましたが、後でまた、軽く構成分析と共に、全体を振り返って補いたい予定です。
 ひとまず『超力戦隊オーレンジャー』感想、お付き合いありがとうございました。
 あちゃあ! ほあちゃぁ! うぉりゃぁぁ!!