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輝け! スマイル5大幹部!

仮面ライダーV3』感想・第28話

◆第28話「5大幹部の総攻撃!!」◆ (監督:山田稔 脚本:伊上勝
 「ライダーV3! 解毒剤は渡さん!」
 例の如く例のように床に開いた穴に落とされたV3は、シオマネキとイモリの自爆攻撃を受けると特殊ガラス製の地下室に閉じ込められてしまい、再生怪人の処理の仕方としては大変スマート。
 「ご覧のように、東京全区の半分は、僅か一日で死の街と化した」
 風見志郎を閉じ込めたアジトでは、既に都心が壊滅状態の恐るべき図が示され、全国展開に乗り出そうとする大幹部5だがその時、城南大学の南原博士がマッハで解毒剤を完成させたとのニュースが流れ、さすが、デストロン化学陣のお仕事……!
 大幹部5は、解毒剤の量産前に博士を殺害してしまえ、と新聞記者を装ってWクワガタを刺客として送り込むが、南原家に居た博士と助手は見るからに藤兵衛と純子の変装であり、純子さんの変装スキルにはだいぶ無理がありますが、家政婦回もこのぐらいは凝ってほしかったところです(笑)
 そもそも、自宅で解毒剤を精製している時点で何かオカシイのですが、てっきり殺害命令を受けていたと思われたWクワガタは何故か博士と助手を車に乗せて拉致していき、その後は何故かアジトで博士に解毒剤を作らせようとし(作られないように処理する手筈だったのでは……?)、当時の物語作法もあったのかとは思いますが、この辺りから「解毒剤」が、“敵味方が争奪戦を繰り広げるアイテム“であって“そのものの持つ意味は頓着されない”扱いとなって、色々と不可解な事態を引き起こす事に。
 南原博士の身柄確保との報が入った頃、メンバーからそそっかしい扱いを受けた地獄大使は独断で地下牢を覗きにいくと、ライダー忍法・天井貼り付きの術にまんまと騙されてV3を解放してしまい、このユニットの、ドジっ子担当です。
 「殺してくれ、ワシと一緒に、ライダーV3を」
 「望み通りに」
 さすがに大幹部らしい覚悟を見せる地獄大使だが、今後のプロモーション活動に支障が出る、と首領から待ったが入り、アジトからの開放を約束されるV3。
 「さあ、安全なところまで、地獄大使は人質だ。どけ!」
 完全な悪役ムーヴでアジトからの脱出に成功したV3は、外に出たところで地獄大使の背中にV3反転キックを叩き込……まずに、ショッカーの再生怪人ダリヤとウニの襲撃を受け、
 「貴様の方こそ、無事で帰れると思っているのか!」
 「もちろん思ってはいない!」
 が、物凄い力強さ(笑)
 声の甲高いダリヤと、割れて身が出た顔デザインがグロいウニを蹴散らしたV3はそのまま逃走し、風見志郎がデストロンの手中を逃れる一方、藤兵衛と純子はすれ違いでアジトに向かってしまい、本部に戻ってそれを知る志郎。
 「今気が付いたのかドクトル・ゲー。なぜ風見志郎を逃がしたと思っている。デストロンに、別の人質が手に入ると、計算したからだ」
 全てまるっとお見通しだ、と首領は言い出し、志郎の為を思っての決死の行動が、単独で脱出に成功したヒーローとすれ違ってしまう人質入れ替わりは妙味があるのですが、もはや首領さえも、本物の南原博士の存在を忘れ去っているのか、或いは解毒剤の完成ニュースそのものが少年ライダー隊の情報工作だと認識しているのか、登場人物大半の虚実の境目が揺らぎすぎて本当の敵がどこに居るのかわからなくなっています(笑)
 藤兵衛&純子と、強奪してきた解毒剤の交換を要求された志郎は、また捕まってもいいようにと特殊ガラス対策にドラム缶千本キックの特訓を行いV3キックの熟練度を高めると、アジトへ向けてバイクで爆走。立ちはだかるウニとダリヤを撃破するも待ち受けていたWクワガタにより地下室に閉じ込められ、デストロンは、恒例のアジト自爆からの全国一斉攻撃を宣言する。
 「デストロン日本皆殺し作戦の必勝を誓って――」
 「「「「「乾杯」」」」」
 さすがに今回は3話かけるのか……? と思ったその時、V3が持ってきた解毒剤をクワガタが床に叩きつけ、て、あれ?! それ、そそっかしい身内が毒を吸った時用じゃなかったの?! と驚く間もなく真っ赤な偽物であり(先に確認されていたら藤兵衛と純子さんが始末されていましたが、仮面ライダーが永遠である為の尊い犠牲です)、Wクワガタが動揺している間にリングを引きちぎったV3は、そういえばジャンプする空間が無かったので、特殊ガラスをただのキックで破壊。
 藤兵衛と純子を先に逃がしたV3はワナゲクワガタと殴り合いに突入し、特殊能力は全く通用せず、前後編ともに徹底的に虚仮にされ、最後はただのパンチとキックで爆死に追い込まれるWクワガタ、新たなデストロン最弱怪人候補のエントリーとして、ちょっと可哀想になってくるレベルです。
 ……やはり、何故か「リング」ではなく「輪投げ」なネーミングが良くなかったのか。
 おまけに地下での爆発の影響でアジトの自爆装置が予定より早く作動してしまい、酒飲んでいる内に落盤で閉じ込められる大幹部5(笑)
 デストロンお家芸が、思わぬ悲劇を……!
 「大幹部の諸君、この責任は儂が取る! ……今に見ておれ、V3め!」
 ドクトル・ゲーと復活幹部の4人は、そのままアジトの自爆に巻き込まれて瓦礫と爆炎の中に消え、お祭りでざっくりと復活した前作幹部が、お祭りの勢いのまま吹き飛び日本の前に自分たちが皆殺しにされる、今日ではあまりにあり得なさすぎて、見たままの事象をそのまま受け止めるしかない驚愕のクライマックスでした(……と思ったのですが、《スーパー戦隊》のVシネマとかだとそこそこありそうな気もしてきました(笑))。
 とりあえずデストロンが考慮するべきは、行動隊長ポジションの人材強化ではなく、化学班への予算の見直しだと思います。
 本物の解毒剤は城南大学に渡って量産中とV3から言及され、いっけん、「人質の命」と「多く市民の命」で葛藤があったように見せて、そんなものは無かったというウルトラCが炸裂し、仮面ライダーが永遠である限り、少年ライダー隊も永遠だ!
 次回――概ねぽんこつだったドクトル・ゲー、最後の挑戦!