東映特撮に踊らされる駄目人間の日々のよしなし。 はてなダイアリーのサービス終了にともない、引っ越してきました。
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今日もあやうしV3!

仮面ライダーV3』感想・第17-18話

◆第17話「デビルスプレーは死神の武器」◆ (監督:田口勝彦 脚本:島田真之)
 見所は、急に飛び出してきた男をバイクで轢きかけ、真顔で物凄く真っ当な説教をする風見志郎。
 「いくら結婚するからって、こんな道の真ん中で飛び出してきたら、危ないですよ」
 あまりにもリアクションが普通すぎて、変な面白さが生じています。
 デストロンは、新型の細菌兵器の実験の為に、貧乏カップルに結婚式詐欺を持ちかけ、
 「汝チムラアキオは、デビルスプレーの人間モルモットとなる事を誓いますか?」
 幸せの絶頂で、神父の言葉がいきなり尋常でなくなると不気味な音楽が響き渡るのが、面白い趣向。
 殺害した神父に成り代わっていた怪人スプレーネズミが正体を現すと、新郎新婦、そして新婦の親友として列席していた純子にデビルスプレーを吹きかけようとするが、スプレー噴射寸前、飛び込んでくる風見志郎。
 貧乏なカップルが幸せを求める心につけ込む悪魔のデストロン、という体裁ではあるのですが、犯罪の香りが濃厚な誘いにホイホイ飛びつくカップルに口外禁止が守れる筈もない必然的破綻によってV3を呼び込む事になり、逃げる新郎新婦、追うデストロン
 戦闘員を蹴り飛ばすなど結構強い新郎だったがデビルスプレーを受けてしまい、冒頭の神父殺害シーンでも印象的に使われましたが、ギイギイと音を立てる巨大な鉄腕は面白いデザイン(スプレーの噴出口は先にちょこっと(笑))で、この後V3にパンチを浴びせる伸縮ギミックも秀逸でした。
 純子たちが逃げ出すと、志郎は変身・V3!
 するが、V3キックを、空中で、はたき落とされた(笑)
 …………ま、まあ、豆鉄砲並の威力でお馴染みV3キックですしね……。
 「貴様を、握り潰してやる、死ね! V3!」
 鉄腕パンチを立て続けに打ち込まれるV3だったが、26の秘密の一つ、胸に仕込まれた特殊強化筋肉が発動するとパンチを跳ね返し……以前、壮絶な特訓の末に肩のスプリング筋肉で殺人アルマジロ魔球をはじき返す! とかやっていた気がするのがだいぶ台無しになりましたが、筋肉は、生と死の国境を越える魔法のパスポートなのです。
 再びのV3キックでなんとか怪人を追い払うも新郎はデビルスプレーにより生死の境を彷徨う事となり、担当の医者が志郎の知り合いらしく、新種の病原菌に関する話がスムーズに進むのはともかく、さらっと「デストロン」の名前を出しているのはいいのか(笑)
 一方、藤兵衛の元をデストロンから逃げてきたという男が訪れるが、その正体は、ちょっとKAWAII
 クサリガマテントウ、可動するバイザーを顔に装着している事により、目を出すとちょっとKAWAIIを演出できるのですが、左右非対称な鉄腕にストレートな恐怖路線の顔のスプレーネズミといい、今回の怪人2体は、デザインラインというか着ぐるみの方向性が、これまでとはやや違う印象です……単なるたまたまかもですが。
 クサリガマテントウは新婦をさらって志郎を引きつけ、その間にスプレーネズミが細菌テロを巻き起こす為に出撃し、悪の組織から開店祝いの花輪を送られた正義の秘密基地がそのまま泳がされた末にとうとう、完全に敵の作戦に組み込まれている大失態。
 どうも藤兵衛、非日常を送りすぎて色々な感覚がマヒしている風味なのですが、それは『ストロンガー』の頃には、大事なものが焼き切れてしまうわけです。
 テントウ軍団の待ち伏せを受けたV3が戦っている間、デストロンのもくろみ通りに東京都下で大規模なバイオテロが引き起こされ、緊急ニュースは、「高熱を発し、次々に死んでいきます」まで断言していいのでしょうかか(笑)
 本来ならモルモットに選んだ新郎新婦にデビルスプレーが想定通りの効果を発揮してから実行に移す筈が、風見志郎の介入により予定を繰り上げた作戦と思われるので、もしかすると高熱にうなされたらあら不思議、三日目に熱が下がると肩こり・腰痛・眼精疲労が嘘のように消えて無くなり、日本国民・チャージアップ! となる可能性もまだあります。
 完全にデストロンの術中にはまったV3は鎖鎌テントウと死闘を繰り広げており、V3を引きつける戦闘特化型怪人みたいなポジションなのに、何故どちらかといえばユーモラスなデザイン(色彩)になってしまったのか……。
 調子に乗って振り回していた鉄球を木に引っかけたテントウの動きが止まっている内に、さらわれた新婦を助けようと教会へ飛び込んでいくV3だが、まんまと罠にはまって教会に閉じ込められると、教会大爆発で、つづく。
 ところで今回、おめかし純子さん回でもあるのですが、さすがにやはりどうか……という話になったのか、地獄レーサー部隊回より、純子さんがV3ペンダントをつけなくなったのが、個人的に残念です(笑) どんなお洒落をしていてもあのペンダントを身につけている純子さん、割とキまった感じがして良かったのに……。
 そして、「純子さんが居るとV3に変身しない志郎」は、「良心回路を完全にしたくないジロー」に通ずるものがあるのかもしれない、などと思ってみるのでありました。

◆第18話「悪魔の裏切り あやうしV3!」◆ (監督:田口勝彦 脚本:島田真之)
 火葬されそうになり、マシンガンで負傷し、アルマジロ鋼鉄球の直撃を受け、クレーン鉄球に潰されそうになり、漁港で爆発に飲み込まれ、アジトもろとも消されそうになり、磁力で電子頭脳を破壊されかけ、生身でビルから落とされ、全エネルギーを失って滝壺に落とされ……もはやサブタイトルが空々しく聞こえるほど、「あやうし」には定評のあるV3は、教会爆破に巻き込まれつつも辛うじていきていたが、ドクトル・ゲーの命令によりデストロンのアジトへ拉致され、デモンストレーション用に飾ってあるV3胸像に、打倒V3に向けたデストロンの強い意志を感じます。
 「もがけ、苦しめ。地獄の苦しみを味わって死ね!」
 テントウなのに何故かスネークチェーンを巻き付けられて高圧電流を流し込まれる志郎だが、物凄い量の汗で脱出に成功すると、変身V3!(……後の『機界戦隊ゼンカイジャー THE MOVIE 赤い戦い! オール戦隊大集会!!』における、汗脱出は、もしかしてこれのオマージュだったのでしょうか)
 仰天したドクトル・ゲーはまさかの逆人質に取られ、いつのまにか戦闘員からナイフ奪っているV3、怖い(笑)
 解毒剤のマニュアルを奪い、囚われの新婦を解放したV3はアジトを脱出し、これはもう、ドクトルゲー、言い訳不能の左遷案件なのでは。
 V3を追うダブル怪人との戦いになり、またも敗れるV3キック(平常運行)だが、絶好のチャンスにスプレーネズミは鎖鎌テントウを襲うと、武器を破壊して処刑を宣言。鉄腕パンチを叩き込み、
 「ライダーV3! よく見ていろ! 次は、おまえの番ぐわぁっ!!」
 勿論、自由になったV3に、背後から鉄球を叩き込まれました。
 スプレーネズミが退散すると残ったテントウは、自分を切り捨てようとしたデストロンを裏切ると宣言。本部にテントウを連れて戻った志郎の行動に同志諸君から非難の嵐が吹き荒れると、純子&シゲルからは、殺せ殺せの大合唱となるのですが……先生、一般的に、ロープでグルグル巻きにして床に転がしておくのは、「助ける」って言わないと思います!
 持ち帰った解毒剤のマニュアルが偽物だと知った志郎は、テントウを解放すると解毒剤の在処へと案内させるが、結局テントウの裏切りは嘘で、しかし志郎もそれを見抜いた上でアジトへ潜り込むのに利用していた……という辺りは、罠の打ち合いを意図していたのかとは思うのですが、主にデストロン側のやり口が迂遠に過ぎて、あまり面白くはならず。
 「ドクトル・ゲー! ライダーV3は、不死身だ!」
 怪人たちとお茶をしていたゲーは、さらっと毒ガス無効宣言から壁をぶち破って出てきたV3に向け、慌てて投げつけたマサカリが解毒剤の隠し場所を破壊してしまい、これはもう、地下鉱山送りなのでは。
 「しまった……」
 瞬間退場で、逃げた(笑)
 ドクトル・ゲーが作戦現場を放棄した事で取り残されたネズミとテントウには時速600㎞でハリケーンが迫り、後編も伸縮パンチの鉄腕ギミックが良い感じのスプレーネズミでしたが、V3キックで腕を破壊されるとそのまま勢いよく爆死し……祝・V3キック、怪人撃破。
 残るテントウの放った高圧電流もV3バリアであっさりはじき返し、ダブルライダー形見の録音テープに催眠暗示効果でもついていたのか、今日のV3はいつになく絶好調。
 渾身のV3パンチが鎖鎌を破壊すると、追い詰められたテントウは羽を開いた背中から隠し武器のテントウミサイルを放つが、背中を向けていると標的がどうなったか確認できない致命的弱点により、V3の悲鳴を聞いて攻撃を止め、やったやったと喜んでいるところを、普通に生きていたV3のキックを受けて高々と吹っ飛ぶと水中で弾け飛び、奇跡・V3キック、1話で2隊の怪人を撃破。
 ダブルライダー先輩の録音メッセージがV3の脳裏に木霊します。
 「志郎、いよいよという時は、LVを上げて物理で殴るんだ!」
 「たとえ改造人間といえど、筋肉は、全てを解決する!」
 解毒剤の量産されたデビルスプレー作戦は失敗に終わると、貧乏カップルは藤兵衛の音頭で改めて結婚式を挙げる事になり、
 「さ、おふたりさん?」
 の芝居が、この時点で完成している宮内洋(笑)
 ナレーション「恐怖のデストロンの作戦も、ライダーV3の活躍によって、最小限の犠牲で防ぐことができた。が、デストロンの攻撃は、まだまだ続く。行け! V3―― 風見志郎!」
 前編冒頭で神父が殺されているし、デビルスプレー撒いている時に鉄腕で頭かち割られていたような人も居たし……と必ずしも全員を救えたわけではない点が「最小限の犠牲」と言及される、やや珍しい気のする締めのナレーションで、つづく。