20年ぶりの『龍騎』メモ・第20話
(※サブタイトルは本編中に存在しない為、筆者が勝手につけています。あしからずご了承下さい)
◆第20話「彼岸」◆ (監督:佐藤健光 脚本:小林靖子)
- クレジットが通常表記(人間名のみ)に戻り、前回は何か特殊な事情があったのか。
- そして、「奴はガイを倒した!」「浅倉威を仮面ライダー王蛇に選んだのは、偶然ではない」 突然、仮面ライダー名を二連発する手塚。しかし、本人のライダー名は(劇中ではまだ)未公開。
- 今回見るにあたって、「名前」をどう扱っているのか、は個人的に気にするポイントだったのですが、立ち上がり、「ナイト」「龍騎」「シザース」に関しては、モンスター合わせてざくざく劇中に「名前」を明示していた一方、「ゾルダ」以降はそんな事はなくなり、だいぶ適当な感じに。
- 結論としては特にこだわりのない見せ方になっていますが、井上脚本回のところで方針の転換があって以後それに倣う事になったのか、序盤だけはハッキリさせておこう、という事だったのか。この辺りやはり、玩具だったり幼年誌だったりの、メタ情報前提の作り。
- 特に契約モンスター名に関してはゾルダ以降は劇中で全く誰も気にしていない感じになり、同時にその存在感も薄くなっていた(実質、ファイナルベント時の乗り物)のですが、ここで蛇が毒液を吐いて存在をアピール。また、ガイの死後に解放されたサイが暴れ回る事で、劇薬(浅倉)投入後に、初期要素をもう一度拾い直す形に。
- 龍騎と王蛇は激しく激突し、殺す宣言をする王蛇だが、時間切れ撤収(基本ルールはちゃんと聞いていた!)。
- 芝浦の死は砕け散ったデッキのみで表現される徹底的に乾いた表現で、現実世界で逃走する浅倉の窮地を秋山が救うのは、面白い展開。
- 「俺が秋山なら、無理にでも浅倉と同じ側の人間になろうとする。外れかけた仮面をつけ直すにはそれしかない」
- 浅倉っぽい人間を狙って行動を開始するサイのモンスター(デザイン結構好き)。
- 「無。…………何も無い。……何も見えない」 ……神崎士郎について情報を集めようとする手塚は優衣の運命を占うが、その結果に戦慄し、優衣は手に入れた資料の中に、とある「家」の写ったネガを発見する。
- 警察に追われる浅倉は、ミラーワールドを利用した人体消失トリックにより事故死を偽装すると、龍騎と激突。
- 「もう終わりだ! 大人しく刑務所に戻れよ!」 浅倉を許せないと武器を手に取るも、ギリギリのところで踏みとどまって法治にゆだねようとする龍騎だが、コウモリ超音波で乱入したナイトが、龍騎へと武器を向ける。
- 自らに戦いを課そうとするナイトは、果たして、向こう側に踏み出してしまうのか……対峙する戦場が、彼の世と此の世の境界としての海外線、というのは面白いところで、つづく。
果たして、ライアの名前は、劇中に登場する事はあるのか……そういえば未だに、主人公自らがライダー名を把握した事が、無い。
次作『ファイズ』は、変身者が変わるという特性もありましたが、変身アイテムの名前=ライダーの名前、とする事により、劇中で道具の名前(「○○ギア」ないし「○○のベルト」)を口にすればそれがライダー名を示した事になる、というのは当時としてはかなりスマートな解法であったのかも、と改めて。