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転職割と早かった

ウルトラマンコスモス』感想・第47話

◆第47話「空の魔女」◆ (監督/特技監督:原田昌樹 脚本:鈴木智
 3年前――防衛軍新人隊員の最終テストの日、合格した直後に積乱雲に突入してしまったフブキは飛行中に意識を失い、墜落の危機を同期のミサキ・アイに救われるが、代わりにミサキ機が落雷を受けて落下すると、そのまま今に至るも機体ごと行方不明となってしまい……物凄く重い過去が付け加えられました。
 それ以上に、フブキが3年前はまだ訓練中の新人パイロットだった事に驚くのですが、フブキ、ずっと実績のあるエリートパイロットみたいな顔と態度だったのに、まだ実働3年目ぐらいだったのか……。
 いやまあ、3年でも、その間の実績は物凄いとかあるかもしれませんが、今更ながら、空手が強いだけの人なのでは疑惑が膨れあがっていきます。
 テスト飛行中のフブキが、まるで3年前と同じような積乱雲を目撃していた頃、少々ウルトラマン似の異星人が突如として出現。防衛軍、そしてムサシ機が次々と撃墜されてムサシは早々にコスモスへと変身し、背中に巨大な翼を背負った能面のような顔の異星人がなかなか格好いい……と思ったら、翼が外れた!!
 翼が独自に飛行するとコスモスに光線を浴びせ、謎の巨大生命と共に姿を消す一方、積乱雲に飲み込まれたフブキは雲の中で目にしたミサキ・アイの幻影に導かれる様に脱出に成功すると、降り立った地上で、赤い革のジャケットに身を包んだアイと再会する。
 「……会いたかった」
 「アイ……今まで、どこに」
 「…………覚えてる? あの約束?」
 再会したアイに心奪われるフブキだが、それは地球侵略をもくろむ異星人の罠であり……うーん……内容云々という以上に、エピソードのタイミングが悪く、ノれず。
 オカルト女子大生に振り回されるエピソードをやってから数話、というのもありますし、フブキの過去のロマンスや空への想いを描くならば、せめて2クール目に欲しかったな、と。悲劇を作るのは簡単だからこそ、この話数まで来て背負わせる内容としては、好みを外れるものでした。
 また、フブキってずっと、飛行機乗りとしては中途半端な立ち位置だったのですが、その背骨になっている“空への想い”を描くならもっと早くに欲しかったですし、これまで無かったので今からでも描くのであれば、悲劇とセットにはしてほしくなかったな、と。
 「おまえはアイじゃない。空は彼女の憧れの場所だった。……それを汚しやがって」
 フブキを利用してトレジャーベースの情報を入手しようとした異星人だが、吸血洗脳が阻害された事で失敗。地球には無数の宇宙船団が押し寄せて珍しく大規模な侵略活動が描かれ、再び出現した異星人に対して、ムサシはコスモスに変身。
 アイの似姿を撃てずじまいだったフブキだが、リーダーに促されてテックスピナー2号に乗り込むと、空の魔女の誘惑を振り払って異星星人を撃墜し、コスモスの前で異星人が自爆すると、宇宙船団は姿を消すのであった……と、本編がナレーションでぶっつり終わった後、EDにはみだしたシーンでフブキがムサシに向けて空への想いを語り、夕空を舞う紙飛行機、消えるアイの面影、で幕。
 全体を幻想的な雰囲気でまとめ、エピソード単体で見ればこれはこれなのですが、重ねてタイミングが悪く、『コスモス』名物“怪獣(異星人)デザインは悪くないが話の内容は微妙”に落ち着いてしまいました。
 次回――まさかのフレーム宇宙人、再来。