東映特撮に踊らされる駄目人間の日々のよしなし。 はてなダイアリーのサービス終了にともない、引っ越してきました。
旧ダイアリー保管用→ 〔ものかきの倉庫〕
特撮作品の感想は、順次こちらにHTML形式でまとめています→ 〔特撮感想まとめ部屋〕 (※移転しました)
HP→〔ものかきの荒野〕   X/Twitter→〔X/Twitter/gms02〕

君は誰とキスをする

『魔進戦隊キラメイジャー』感想・第24話

◆エピソード24「バンドしちゃうぞ!」◆ (監督:竹本昇 脚本:井上テテ)
 「我ながら最低な演奏!」
 クランチュラの奏でるバイオリンが、スピーカー邪面によって増幅されると破壊音波として地球に鳴り響き、本日も大変楽しそうな侵略活動で何よりです。
 ……なんかもうすっかり、クランチュラさんが楽しそうだと見ていて楽しいのポジションに君臨(笑)
 強烈な音波攻撃に苦戦するキラメイジャーは、跳弾でダメージを与えると青が伸ばした剣でアンテナを切り裂いて邪面師を撤収に追い込むが、スピーカー邪面の活動による被害で、小夜のバンド仲間が怪我をしてしまう。入院中の少年・幸也を勇気づける為に、少年の作った曲をバンドで演奏しようと考えていた小夜は落胆し、その姿に「バンドやろうよ!」と言い出す充瑠。
 メンバーによるバンド演奏ありきの企画回なので、多少の無茶には目を瞑る回ですが、何が一番無茶って、冒頭、文化祭でギターやる事になった、とギター背負って出勤してくる充瑠、だと思います!(笑)
 まあ、柿原さん辺りに強引に誘われたのかもしれませんが、充瑠、君は、バンドとかクラブとかJ-POPとかに触れると、溶けて灰になる側の人種だと信じていたのに……。
 メンバー各員の音楽スキルが確認され、
 「為朝はどんな楽器だって出来るぞぃ」
 「おぉぉい! そんなわけねぇだろ!」
 爺バカへのツッコミから、
 「……まあ歌なら自信あるけどなー」
 と、さらっと言ってのけるタメくん、実にタメくん。
 5人はさっそく、ドラム担当の小夜の指導の下、ボーカル:為朝・ギター:充瑠・ベース:時雨・キーボード:瀬奈、の分担で練習を開始し……作風から考えると意識的にやっているのでしょうが、「練習(指導)」といった要素が入ると、突然、昭和スポ根時空に呑み込まれるのが約束事になりつつあるのは、描き方が少々気になる部分。
 昭和スポ根時空は昭和スポ根時空で、それが貫かれていれば一つの面白さでありますが、現代的価値観の中に昭和スポ根時空をねじ込んだ上で、明らかに無茶なスパルタを「音楽の醍醐味は楽しむ事よ」「楽しかったから疲れなんか感じなかったよ」と綺麗な話にすり替えてしまうのは、筋のよろしくない誤魔化しになっていて引っかかる部分です。
 7-8話の際は、無茶はやっぱり無茶でした、と反省させていたのですが、絵の指導を始めると性格の悪くなる充瑠とかも合わせて、悪い形で引きずってしまっている印象。
 一方、切られたアンテナ修復の為に闇エナジーを必要とするスピーカー邪面は幸也に近付き、夜、ベンチで寂しげにギターを弾く少年の横に突然のスピーカー邪面!
 「冴えない顔してんな~」
 は実にいい絵でした(笑)
 音楽系(ジャンルがあったのか……)の邪面師は人間に取り憑いたり取り込んだりが出来、手術に脅え、好きな音楽にも素直に向き合えない幸也の恐怖から闇エナジーを入手してスピーカー邪面は復活。
 「俺の邪メンタルを乗せて弾けば、より強力なサウンドになる!」
 クランチュラに代わってガルザがギターをかき鳴らし、芝居といい音楽といい、芸能関係になるとテンションの上がるガルザさん、いかに実家でストレスに苛まれる生活をしていたのか、それは国の一つも滅ぼしてみたくなるものです。
 また、キラメイジャー側が“楽しい音楽”を主張しているのに対し、ヨドン側が“楽しくない音楽”を主張するのではなく、結果的に“人を苦しめる音楽”ではあるものの、“苦しむのが楽しい”以上に“楽しみながら苦しめている”というのが非常に今作のスタイル、ヨドン軍の特徴が出ているところ。
 「さあ、俺の音を聞けぇ!」
 過激にファイヤー! と突撃ラブハートされたスピーカー邪面の攻撃により、ほのぼの企画回だとばかり思って油断していたら、次々とビルが吹き飛ぶ大惨事。
 闇エナジーの供給元として幸也少年がスピーカー邪面の体内に取り込まれ、攻撃できないキラメイジャーだが、邪面師のアンテナに別の音波を送り込む為の装置を、博多南が完成させる。桃は一計をひらめクイーンし、銀にその場を任せたキラメイジャーは、練習していたバンド演奏により、地球の科学でスピーカージャック!
 タメくーーーん!
 小夜と為朝に関しては役者さんご本人スキルが関係した配置なのかと思われますが(そうでもないと小夜をドラムに配置しない気がしますし)、基本、為朝びいきの傾向がある井上テテ脚本回で、ボーカルの為朝が美味しいところを持っていきまくって何らかの陰謀を感じずにはいられません(笑) ……順序的には、為朝ボーカルの企画回なので井上さんに振られたのかもですが、一切の照れなしで歌って踊るタメくんが格好良すぎて、目眩がしてきます。
 「僕の作った音楽が……みんなを笑顔に?」
 その歌は、騒音に苦しんでいた人々、そして邪面師の中の幸也の心に届き、音楽の素晴らしさを見つめ直して自ら立ち上がった少年が、闇の中を抜け出したところをシルバーがキャッチ。
 「よく戻ってきた! ワンダーグレートだ!」
 目と目が合った瞬間に女帝から戦力外通告を受け、前回に続いて賑やかし担当だった昭和の男ですが、自分の足で一歩を踏み出した少年を外の世界で迎え入れ受け止める姿がまさにヒーロー! で、大変格好良い見せ場でした。
 邪面師をさくっとワンダーデストロイ後、少年とグータッチを交わすのも素晴らしく、こういったバランスへの配慮は嬉しいポイント。
 「ローディーとして、こいつも俺がやってやる!」
 送り込まれたジュークボックス怪獣に対し、その勢いでギガントドリれる?! と思ったのも一瞬、即座にキラメイジンが登場すると、怪獣のCD射出攻撃の早さについていけないまま蜂の巣にされてリタイアし、巨大化後は段々、不憫枠になってきました……。
 「なに? ジュークボックスって?」
 充瑠の衝撃発言後、ザビューンはキラメイ武装にもなるぞ、と半分で割って両手に持ち、その間、頭上を旋回しているジェッタ&アニキ……。
 サメマグナムで痛め付けた後、サメスピアーで土手っ腹に風穴を開け、ザビューンのプレイバリューを紹介しつつ、久々な気がするキラメイジン活躍は良かったです。基本的に、ロボットとしては好き。
 幸也少年は手術を受ける前向きな気持ちを手に入れ、ホッと安心した小夜は、疲れが出て爆睡。徹夜で特訓していた他のメンバーも同じく爆睡、でつづく。
 次回――とうとう、タメくんの足下に口を開く落とし穴?!