東映特撮に踊らされる駄目人間の日々のよしなし。 はてなダイアリーのサービス終了にともない、引っ越してきました。
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5/18付けレス

 本日は『エグゼイド』感想を書きました。

必殺!

◆ピンクまさん
 >最新話まで見てますが、ここまで快進撃を続けておりますドンブラザーズ。だから早く追いついて下さい笑
ようやく暴太郎ギアが入ったので、なるべく早く追いつきたいと思います!
 >毎回一話の情報量がてんこ盛りで脳が疲れますが、今回は衝撃展開もてんこ盛りで脳がそろそろ鬼人化しそうで怖かったです。
単純に1エピソード内の出来事が多いのに加えて、一つ一つの事象に複数の意味や仕掛けが施されてそこら中が多層構造になっているので、情報量が時間あたり2倍3倍という感じですよねー。感想も正直、全部追いかけきれていなかったりします。
 >気になったのが「ドライブなら俺が付き合ってやってもいいぜ」というセリフ。
言われてみると、重なるところがありますね……キザな言い回しが偶然似たのか、ある程度狙ってやっていたのか……。
 >そして太郎とソノイの邂逅、みほちゃんの人間離れした自力の脱出、ガチギレしたつよしの意図的な殺意、の三つの衝撃。
タロウとソノイで期待通りに楽しませてくれてからの隠し球のみほちゃん、そして真打ちは雉野つよし! と流れも実に巧かったですね。
 >今まで敵幹部邂逅といえば落武者ラディゲですが、あれは利用する目的だったので、双方が信頼関係を築くのはレアケースですね。
この辺り、井上《平成ライダー》の話法を意図的に取りこんでいる感じはありますよねー。タロウの、多分向こう側の人要素とも巧く繋がって、今後も時々、接触がほしいところです(笑)
 >単独で脱出するみほちゃんはホラー
これ、ジャンル違うと、首筋にぐさっと行くやつだ……と思いました(笑)

◆スーファさん
 >バンドーラがブライ、恐竜の卵、ラミィというピースを揃えて大獣神を倒す策
伏兵のブライはまだともかく、恐竜のタマゴは、大騒ぎした割にならではの意味が特に無くて残念でしたね……強化展開に繋ぎそうではありますが、存在を煽り&引っ張りすぎて、ハードルが凄く上昇していますし(笑)
 >というかあれだけ投げ合っててよく割れないなと(笑)。
あの世界の「恐竜」と称するものはああいう感じなので、たぶんタマゴの殻も人類のテクノロジーでは砕けないレベルなのかと(笑)
 >今までは戦える幹部がしゃべれないグリフォーザー1人しかいなかった
バンドーラ様、自身があまりに強いので、戦力よりも側に置いておいて楽しいかどうか、が幹部の選抜基準だったぽいですよね……ラミィも補強したとはいえ可愛い格好いい枠みたいですし(笑)
 >猿に関しては見ていたときに、そこらへんの子どもに風流度で負けてる!と思ってしまいましたが、いいシーンでした。
作品の構造上スポットをずらしながらの見せ方になるだけに、脇に回った時にさりげなくいいシーンがあるのは、凄く良かったですね。
 >やはり波紋を呼んだのが最後の雉野さんの行動ですが、見ていると擁護意見の方が多いみたいなんですよね。
シリーズ従来なら画家の変態性をコミカル寄りにして脱臭をはかりそうなところを、敢えてリアルに凶悪犯罪寄りに描く事で雉野の心情に共感度を上げつつ、現実の法理的には問題のある行為だが、フィクションだからこそ逆にありなのではないか、と思わせるのが、ヒーローの人治性も取りこんで実に巧妙で手が込んでいるな、と思います。この後、どう扱ってくるか楽しみですね。
 >そもそも雉野さんは陣さんや黒介人にドンブラザーズについてどの程度説明を受けているかわからない
ここは今作のちょっとズルい作劇ですが、その辺りの情報は、いつでも陣から出し入れできてしまいますものね。既に聞いていた事とかにも出来ますし。
 >実際に手を下したのが今回人間の命を救っているソノイであるというのもより状況を複雑にしてて上手いですね。
ソノイのヒーロームーヴが、脳人サイドのキャラ付けばかりではなく、雉野との対比で別の意味を持って光ってくるのも鮮やかでしたね。

説明書の続きはWebで!

仮面ライダーエグゼイド』感想・第7話

◆第7話「Some lieの極意!」◆ (監督:中澤祥次郎 脚本:高橋悠也
 「運命ってのはパズルだ。ピースを一つ入れ替えれば、真実すらも闇の中」
 前回から入院しっぱなしだった九条と同室の患者がゲーム病で倒れ、CRに運び込むところまで手伝ったのに、ポピ子に冷たく門前払いをされる九条、本当に、過去に何をしたんだ九条……(笑)
 グラファイトが「培養」していた装備(携帯ゲーム機がモチーフなのでしょうが、どう呼んだものか大変困っていた)は「バグバイザー」と名称が判明し、独断専行を咎められたグラファイトは社長にそれを取り上げられて、周囲の視線が厳しい!
 「自分、友達がいなくて……」
 「俺は最近、職場で肩身が狭くてな……」
 二人の間に戦士の友情が生まれ……るかはさておき、永夢と飛彩は早速オペを開始し、また永夢の「あなたには任せられません」が発動するのですが、いや君、これまで普通に飛彩を呼んでるよね……?
 大我にガシャットを奪われていた時期もありますが、九条友人の時もガシャット泥棒の時も特に逡巡なく飛彩と一緒に治療にあたっていたのに、突然また対応が医者失格モードに戻り、この二人の関係性が全く積み重ねに則らないのは、見ていて大変困るところ。
 戦士の友情とは縁遠いながら、ダブルドラゴン細胞を切除するエグゼイドとブレイブだが、ブリキ侍(デザインも動きもなかなか格好いい)と飛行ブリキが実体化し、更に自転車ゲンムが乱入。
 「手加減はここまでだ」
 猛然と車輪を飛ばしてくるゲンムに対し、エグゼイドとブレイブもそれぞれLV3にチェンジするがまとめて逃げられてしまい、CRで切除手術を開始したら病室が壊れると院長から抗議を受け、ゲームエリアを展開したらしたで、どういう理屈かゲンムの乱入とバグスターの逃走を許し、敗因は、専用の手術室を用意できない衛生省の深刻な予算不足(遡れば、5年前の花○大我による投資失敗が尾を引いているのか……)な気がしますが、求む! 説明書!
 誰が説明書読んでいないって飛彩が一番読んでいない疑惑がますます強まる中、九条はセキュリティ意識がばがばなCRに接触
 「黒いエグゼイドを倒したいなら……手を貸そうか?」
 だが、「二枚舌」「口車」「友達詐欺」「信用できない」「金返せ」と集中砲火を浴びて相手にされず、一人寂しく放置されたCRの中で、かつて友人にゲーム病を告知した事が、かえって友人を追い詰めてしまった過去を思い出す。
 「馬鹿正直もここまで来ると呆れるな……。ドクターなら、病気の告知には最新の注意を払え。真実を伝える事が正しいとは限らない。真実が、人の人生を狂わせる事だってあるんだよ!」
 自分の後悔と永夢の行動を重ねて激情を垣間見せた九条は、患者の娘が侍バグスターに襲われているのを知って、二人で出撃。永夢にコンビ復活を持ちかけると、レーザーバイクにまたがったエグゼイドが侍バグスターの居合いを上回るスピードで攻撃を決め、爆走クリティカルフィニッシュ。
 「よーーやく人型になれたぜ」
 レーザーが入手したチャンバラガシャットを起動すると鎧兜を身にまとったような姿へとレベルアップし……顔が、平べったい。
 「さあ、正体を見してもらうぞ。ゲンムコーポレーション社長、檀黎人」
 武装といい風貌といいどこかタガメ(といえばサーガイン)を思わせる姿となったカラクリ宇宙忍者じゃなかった侍レーザーLV3は、今こそクロゼイドの正体を白日の下に曝す時と自らの目撃した正体を突きつけ、振り返れば振り返るほど、迂闊な正体バレすぎませんか社長!(笑)
 無言のゲンムは自転車アーマーを身につけてレベルアップし、新装備の鎌を手に襲いかかるレーザー(動き重そう)は、和風BGMに乗って鎌を繋げると弓矢型の飛び道具になり、ギリギリクリティカルフィニッシュ。無数の矢が突き刺さったゲンムが大爆発……に紛れて檀とパラドが入れ替わり、ゲンムの正体をパラドと偽装。
 「誰だおまえ」
 「愉しませて貰ったよ。また遊ぼうぜ」
 パラドは瞬間退場し、ゲンムコーポレーションの株価が大暴落するから売りだ売りだーとインサイダー取引で信頼を勝ち得ようとした九条は逆に奸計にはまって乏しい人望を焚き火にくべてしまう事に。
 「こいつの言葉に真実など一つもない」
 九条の過去を調べた飛彩により、九条友人の死因はゲーム病ではなく事故だったと告げられ、自分の告げた“真実”がきっかけで友人を失ったトラウマを抱える九条は、言葉が他人の人生を左右してしまう恐ろしさに耐える事が出来ず、虚飾で塗り固めた言葉で自分を覆い隠しながら、永夢に向けてわざと悪びれた言い方で去って行き、See you Next game.
 調べればすぐにわかりそうな九条友人の死因について飛彩(パパ)がしっかりと調べた上で、直接の死因は事故であるが、九条の中ではそれは自分が「ゲーム病」を告知した為だと責任を感じている(また、あくまで資料を基にした九条の診断でしかない)、のが、一つの出来事を別の視点から見た認識と消化が起こすズレとして、納得のいく形で着地(これはまた、小姫の件にも共鳴しそう)。
 バグスターウィルスに関して追いかけながらも、嘘つきを装う事で過去の自分から逃げ続けている男として、九条がだいぶ面白くなってきてくれました。
 また、新ガシャット入手とレベルアップのノルマはこなしつつも、前後編構造にする事で患者サイドのドラマは前振りに留めて無理に解決までを描こうとしなかった事で、器からはみ出した要素をやっつけで雑に処理する事故が発生せずに済み、改めて見るとこの辺り、少しずつ改善はされているのだなと(立ち上がり4話があまりに凄すぎたともいいますが)。
 途中で思わせぶりに動き出した花家先生は、飛行ブリキと交戦するも逃げられる一幕が挿入され、次回――BANしたあいつが空を飛ぶ?!

更新とレス

 ■〔『キカイダー01』感想まとめ2〕
 衝撃の四人衆合体! 衝撃の世界的大犯罪組織登場! 衝撃のシャドウ怪人デビュー戦! 1クール目後半とは思えない衝撃の嵐が脊椎を直接グラグラ揺さぶってくる『キカイダー01』第7~12話感想HTML版まとめ。
 イチローはゆく、果てしなく無慈悲な基地破壊の道を……!
 本日以下、レスのみとなります。

ひらめのおうさま(※日記タイトル没案)

◆CT-7564さん
 >「彼が決して聖人ではない、至って普通の凡人のメンタリティであるが故に普通に抱いてしまう当たり前の心の弱さだ」
雉野をここまで凡人として描いてきたが故に、それが“できる”条件が揃ってしまった時に、かえって歯止めをかけられないものなのかもしれない、と思わせたのは実に巧かったですね。そしてそこに「異常」へ向けた一押しをするスパイスが「愛」なのかも、というのは井上敏樹らしい感じだなと。
 >「雉野つよし=“普通”でいい人」の構図で視聴者に印象付けられていたのを180度ひっくり返された
色々と、二転三転を仕掛けてくる作品ですが、今回のこれはホント見事でしたねー。
 >三日天下回でみほちゃんの存在に大きく依存している姿や、環境が変わった途端急に気が大きくなってイキリ散らかす様子がフィーチャー
雉野が自分の為よりも、大切なものを守る為に力を使う一方、あくまでそれは妻の為が第一であり(割と気軽に子供を助ける猿とは意図的に対比されていそうで)、凡人ゆえに得たものに振り回される傾向がある事が描かれていたのは、今回ラストの説得力を高めて見事な布石になりましたね。
 >今回のようなしこりの残る終わり方の回でも非常に良い仕事をしてくれています。
作品のテーマを高らかに歌いあげていて気持ちよいEDですが、おっしゃる通り、今回のようなオチだとオチで、また違った味わいが出て良かったですね。
 >あと、魔進鬼がイカっぽいのはオラディン王のデザインが組み込まれている影響であると思われます。
成る程、王様の頭の感じ! ……やはり、悪いのは王様……。

◆aquapastelさん
 >愛する人を傷つけた
衝撃の展開でしたが、今回、完全に拉致監禁だったので、(雉野が詳細をわかっていない事も含めて)それはそのぐらいの害意は抱く……という点に説得力がありましたし、「特撮ヒーロー」って「復讐」を完全否定しにくいジャンルではあるので、今後、その辺りをどう捌いていくかも楽しみです。
 >「自らの意志とは無関係にヒーローになってしまった民間人」らしくて非常に作品の味が出ていたと思います。
「ヒーローになる」事が何を可能にしてしまうのか、の影の部分のえぐり出し方が、『ドンブラ』ここまでの積み重ねときっちりはまって、鮮やかでしたねー。その上でここから、では「ヒーローとは何か?」をやってくれるのを期待したいです。
 >犬と雉の恋人
なんだかんだ《戦隊》という事で情報は手早くまとめていくのかな……と見ていたら、それをバネにしての飛躍の方向が凄まじかったですね……。
 >この手のキャラは大概痛い目を見る、というのも井上敏樹にはままあることなので、雉野さんの運命や如何に...
今作の設定だと、「キジブラザーの中身」が雉野つよしである必要は無かったりしますものね……最終回Bパートまで生き残りさえすれば、逆に井上大団円モードが発動する筈ですが(笑)
 >しかしはるかはてっきり魔進鬼になるのかと思っていたのですが、違いましたね。
今回、今後、雉野が鳥人鬼になっても納得の展開だったので、その辺りの含みの為に魔進鬼はもう少し取っておいて欲しかった感じもありますね(笑)
 >それともオニシスターそのものがまんま「暴太郎鬼」だったりするのかもしれませんね。
はるかが一人、「オニ」なのは、やはり何らかの仕込みを期待したいですよね。

◆アクションさん
 >この話は少なくとも近年の戦隊の中で一二を争うくらいに衝撃的な回だったので感想が気になってました。
今作これまでも、《スーパー戦隊》の様式を敢えて崩す作りは色々としてきましたが、内容面でもここまでやるぞ、というのを力強く打ち込んできましたね。
 >ソノイが色々と残念な要素も含めて面白いキャラになり
もともと期待の悪役ではありましたが、今回かなりポイントを稼いでくれて、今後も多方面で楽しみです(笑)
 >雉が良いキャラを積み重ねて最後の最後でまさかの展開。
犬塚とののろけ合戦が、ラストの爆弾に繋がる布石だったのは、見事にしてやられました。
 >また雉と犬の関係性も上手く積み重ねられているのでこれが一体いつどこでどうなるか
むしろ二人を「恋人」要素で繋げつつ、視聴者との情報ギャップでやきもきさせるのは、さすがの手腕ですね。その上で、みほが思わぬ顔を見せて更に予測を外してくるのも、お見事でした。

◆ヘイスタックさん
 >昨今の短絡的な善悪二元論的風潮に対する警鐘が透けて見え
個人的に今作における“見えない大衆の悪意”の描き方には『アギト』のアンノウンに通じるものを感じるのですが、きちっと2022年にチューニングされていて、どう転がっていくか楽しみです。そしてこうなると、はるかのタフさは実に頼もしいところで。
 >雉野が「誰しも備えている素朴な善性」だけでなく、それと表裏一体である「一般的な人間の倫理や正義感など所詮その程度」
前者を広げていくのは定番ですが、同じ人物の中で後者が消えてなくなるわけではない、という描き方は鮮烈になって、作品が切り込む要素としてこのまま巧く突き進んでほしいですね。
 >貴虎兄さんといい、昭和ヒーローテーゼのキャラクターを登場させるとなると
……そういえば、微妙に雰囲気似てますね……(笑)
 >「悪いのはドグマの心だ!」
『スーパー1』、初回とこの回しか見ていないのでアレですが、この台詞はやはり凄い切れ味であったなと。
 >「100%”私”」「一般人」の雉野と、「100%”公”」「ヒーロー」のソノイという、対極に位置する筈の二人
タロウとソノイの邂逅が要点のように見せておいて、実はソノイと雉野が対局のところで繋がってしまうのが描かれている、というエピソード内の対比構造一つ取っても一筋縄ではいかない作りは、お見事でしたね。
 >「”公対私”と”ヒーロー性”」という問題に対するブラックなアプローチとして興味深いです。
かつて『ジェットマン』で「ヒーロー」「悪」「人間」を突き詰めた井上敏樹だけに、どこまでやってくれるのか、ますます楽しみになってきました。
 >(こうなって来ると、「誰でもどんなヒーローにでもなれる」という謳い文句も、一気にダークな皮肉を含んでいるように思えてきました)
どうやら、“どんな”にこそ大きなウェイトが置かれていたような気配になってきましたね……その点では、猿原が随所で見せる小さな親切が、今後どう扱われてくのかは気になるところです。