東映特撮に踊らされる駄目人間の日々のよしなし。 はてなダイアリーのサービス終了にともない、引っ越してきました。
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年末ちょろっと読書メモ

今年の読書、今年の内に

●『午後のチャイムが鳴るまでは』(阿津川辰海)
 ところは私立九十九ヶ丘高校――文化祭を間近に控え、帰宅部も、文芸部も、占い研も、生徒会長も大忙し。学校全体がどこか騒がしい空気に包まれる中、ある者はラーメンに、ある者は部誌の完成に、ある者は他愛ない遊戯に情熱を注ぎ込む――。
 学園ミステリの連作短編集でしたが、若さ故の情熱で空回りする青春群像、を好意的かつ楽しく読むには、読者としていささか年を取り過ぎており、第1話の「昼休み中に学校を抜け出してラーメンを食べたい男子2名」の話にノっていくのが大変難しかったです(笑)
 そこでつまずいてしまった事もあり、もう一つ楽しめなかったのですが、連作短編としての仕掛けが見えてくる第4話から徐々に面白くなり、締めの第5話は面白かったです。
 第5話で色々と納得した後に前の話に戻って読むと面白みがあり、一つ一つの短編を楽しむというよりも、ひとまとめの長編、として面白いといった出来。
 ……そこまで行くのに個人的にだいぶ時間がかかってしまいましたが。
 ラスト、個人的にはやや蛇足とも思えましたが、ある種の「名探偵」とは何か、が語られるのは、作者らしかったところ。

●『リロ・グラ・シスタ』(詠坂雄二)
 屋上で発見された、男子生徒の死体。遺体の状況から墜落死とみられたが、ならば死体はなぜ、墜落の後で屋上にあったのか。学生の身でありながら学内で探偵を営む“私”は、同級生から「無罪の証明」を依頼されて事件に取りかかるが……。
 あらすじを見て、あまり好みの筋ではなさそうだな……と後回しにしていた、著者のデビュー作。……やはり、あまり好みの筋ではありませんでした。
 とはいえ18年前の発刊なので、その当時に読んでいればまた、印象も感想も違ったかもしれません。
 『遠海事件……』以降の作風の方が好きではあり。

 年末年始は、『密室キングダム』(柄刀一)ハードカバー900ページ!
 『あんじゅう 三島屋変調百物語事続』(宮部みゆき)文庫600ページ!
 に取っ組み合いたい予定。なんとなく今なら、しばらく離れていた、コテコテでゴテゴテの新本格を読めるのではないか……? と見るからに鈍器な20年前の柄刀作品に手を伸ばしてみましたが、実際にチャンネルが合うかどうかはわかりません。
 『あんじゅう』の方は冒頭をちらっとよんだところですが、前巻で一つの暗闇を抜け出した主人公・おちかのメンタルレベルが上昇した結果、さりげなく美少女力(劇中では適齢期ですが)を発揮して場を収めているなこの子……というのがちょっと面白い(笑)
 もともと実家が旅籠で、女中働きも出来れば客あしらいも学んでいる設定なのですが、防御主体だった1巻から、主人公が自発的な「受け流し」や「切り返し」を見せるようになってきたのは、(この後どうなるかはわかりませんが)1巻に比べてグッと読みやすくなった印象です。
 近年、読書スピード……というか集中力がめっきり落ちておりますが、巧く付き合っていきたいところ。