『大戦隊ゴーグルファイブ』感想・第48話
◆第48話「秘密基地最後の日」◆ (監督:山田稔 脚本:曽田博久)
「今度こそダーク砲の威力を見せてやる。急げぇ!」
から5秒でゴーグルVと遭遇!
「何故ここに?!」
ハイトロンのエネルギーがあまりに強すぎる為、ダーク砲を積んで移動しているだけであっさりと場所を突き止められてしまう、というのがデスダーク驚異の最終兵器を簡単に使えない状況設定として巧妙で、前回のゾウガメモズーに続き、ハイトロンエネルギーで強化されたチーターモズーが煙幕を張って、デスギラー一行は逃走。
一方、デストピアではビスマルク大元帥が、マズルカのスパイとしての忠誠と仕事ぶりを讃え、デスダークの命運を賭けた密命を下そうとしていた。
「実はな……デスギラーはもう当てにはしておらんのだ」
……り、リアル過ぎる……!(笑)
「この作戦が成功した暁には、おまえを大臣に取り立てようぞ」
大元帥は昇進をちらつかせながらマズルカに親しみを見せ、親指が、凄く上に突き出したデザインなので、肩に手を置けない……はどうにも最後まで芝居がし辛そうながら、ようやく大元帥が置物を卒業し、含みのある動きを見せてくれるようになりました。
「どうじゃ。おまえの最高の忠節ぶりを見せてくれんか」
「やります。デスマルク大元帥の為ならば」
大元帥の手によりハイトロンシャワーを浴びたマズルカはなんと透明人間と化すと、ダーク砲さえ囮に使って未来科学研究所に潜り込む事に成功し、作戦の狙いは狸モズー回と同じですが、ハイトロンを活用する事で最終決戦ならではの形になったのは良かったところ。
「遂に突き止めたわ、未来科学研究所」
マズルカが内部から信号を送ると、腹を地面に付けた姿勢のチーターモズーが、坂を滑走!
するビックリ映像が入り、アカギランドへまっしぐら!!
(東映ヒーロー的には、後の『特警ウインスペクター』のバイクルを思い出す姿ですが、パーツ的にもバイクモチーフが組み込まれている模様)
「苦しい…………どうしてこんなに苦しいのかしら」
ゴーグルファイブが迎撃に出ている間に、殊勲の秘密基地潜入を果たしたマズルカは司令部を探し回るが、その体はハイトロン照射の副作用に蝕まれつつあり、様々な形で繰り返されてきた秘密基地捜索/潜入モチーフとレギュラー悪役の退場劇を繋げる事で、なかなか盛り上げてきます。
逃げるチーターモズーを負うゴーグルVは、まんまと釣り出された事に気付くと、とにかく戦え大戦隊。
地面を激走するチーターモズーの暴走族アタックに苦しみ、黒と青はひたすらバック転し、黄は繰り返し轢かれるが、スティック投擲からのジェットダッシュから青のスライディングキックが顔面を直撃すると、サーベルアタックでハイトロン機関の破壊に成功し、弱ったところにゴールデンスピアー!
チーターコングとゴーグルロボの戦いが始まろうとする中、マズルカはとうとうシューターを発見して司令部に入り込むと息も絶え絶えながら闇雲に武器を振り回して基地の設備を破壊していき、マズルカの反応を追ってきたデスギラー率いる部隊も内部へ突撃。
…………戦闘員10人も居ませんが、戦力、それで足りるのでしょうか。
ゴーグルロボは大慌てでチーターコングを銀河斬りし、さすがにゴーグルシーザーだけでも取って返せば良かったのでは……? と疑問が浮かびますが、もしかするとゴーグルシーザーはロボの外付けエネルギーパックの役割も兼ねており、シーザーが一定の距離に居ないとロボはただの木偶の坊になってしまうのかもしれません。
……或いは必殺剣の二段階認証として、赤が地球剣を召喚している間に、実は黒と桃もシーザー内部で各種承認スイッチを連打している仕様なのかも。
万が一を考えたゴーグルロボのセキュリティが仇になったのかもしれない内に、ビスマルク大元帥によりマズルカの体内に埋め込まれた爆弾について知っている筈の将軍は、単独で司令部へと突入。
「おまえ……まだ生きていたのか?!」
中で暴れていたマズルカの姿を見ると面と向かって口にしてしまい…………いや、死んだら爆発する仕組みなら、まだ死んでいないのは把握できたのでは……?
「なんですって?!」
「ばぁかめ。女スパイごときが、デスダークの大臣になれると信じていたのか」
驚愕するマズルカを悪し様に罵ったデスギラーは、マズルカに爆弾の存在を告げると、出てきたばかりの扉をくぐって廊下に取って返し、下品に笑いながら手動の起爆装置をぽちっと押そうとしたところで帰ってきたゴーグルVと鉢合わせしてしまい……なんでこの人、自分からどんどん窮地に飛び込んでいくのか(笑)
まあ、第43話で小判に目を輝かせていた辺りから錯乱の徴候は見受けられたのですが、ゴーグルVから逃げた勢いで、出てきたばかりの司令室にまた戻ったぞ(笑)
デスギラーとマズルカによるスイッチの奪い合いが始まると、事態の全くの見込めないゴーグルVはコンボガらから説明を受けて「え? この状況で仲間割れしてるの?? 小学生の目の前で痴話喧嘩とかやめて欲しいんですけど」となりつつコンボガらを先に逃がすが、その間にスイッチを手にするマズルカ。
「将軍! 道連れにしてやる! 覚悟!」
憔悴メイクによる鬼気迫る表情での自爆はレギュラー退場にふさわしい迫力となり、巻き起こる大爆発。
未来科学研究所の司令室は吹き飛ぶとゴーグルVもデスギラーもそれに巻き込まれ、その運命や如何に?!
オートコントロールのシーザーがアカギ球場の上空を飛び続ける画で、つづく……なおナレーションによると、コンピューターお姉さんの名前は「サユリ」の模様。
デスギラーの行動に理屈を付けるなら、秘密の出入り口前で待機 → カモフラージュが消滅 → 内部でマズルカが爆死したと判断した → まだ生きていてビックリ! と取れない事もないですが、そもそも少ない手勢で研究所に突入する理由がこれといって見当たらず――気の利いたシナリオなら、その理由を用意しておくものですが――、マズルカ爆弾に巻き込まれる可能性を考えれば愚策という他なく、ここから一つ導き出される推測は、「デスギラーは、デスマルクから爆弾の規模や威力を伝えられていなかった」点でしょうか。
――「実はな……デスギラーはもう当てにはしておらんのだ」
……ま、まあ、残念ながら仕方ないですね!
配下を使い捨てにするデスマルク大元帥の非情が強調されて、次回――デスギラー最後の挑戦!
…………ところで、最終兵器ダーク砲は囮作戦の餌扱いで終了なのか大変気になりますが、“身の丈に合わない大きすぎる力”に振り回されて自滅同然になっていくデスダークの姿には、人類のありようを投影するアイロニーも含まれていそうではあります。
果たしてゴーグルファイブと仲間たちは、過ちを繰り返さない未来へ歩んでいく事ができるのか。本郷博士も隠居先から帰ってきて、いよいよ戦いは最終局面へ。