本日は『大戦隊ゴーグルファイブ』簡易構成分析（前半戦）を書きました。
最大ＨＰが足りていない
◆電子レンジマンさん
＞ベタなゲストのリハビリ関連エピソードでマツリ掘り下げ回を途中まで手堅く進めていった
今回はこの、途中まで普通だった、のに、あれよあれよと変な方向に突き進んでいくギャップがまた、効いていましたね（笑）
＞1クール目の時点で既にグリーン現場に不在回やゲスト生身バトル回といったイレギュラー展開
当時の試行錯誤なのでしょうが、近作のようにフォーマットに大きく手を入れて変化を出すのではなく、一定のセオリーを守りつつ変化を加える（為に脚本や演出も練り込む）のが、上手く転がっている感じは気持ち良いですね。
＞その場の勢いのように以前放たれた兄弟担ぎ上げアタックが普通に基本的な連携技として定着している雰囲気なのも驚きでした。
名前を付けてしまえばもはや誰も存在を否定できない、みたいな感じで、すっかり恒例のコンビネーションアタックみたいな扱いにされているのは、面白かったです（笑）
＞マスク内部の本人が透けて見える演出
かなり思い切り使ってきて驚きましたが、モチーフの消防装備をそのまま彷彿とさせ、らしさが作品の個性に繋がっているのは、良いところですね。
＞ダイモン奮戦パートはやはりそれほど子供を守ってる感がないのが惜しいところで
ここはもうちょっと、バトル演出で上手く魅せて欲しかったですよね……。
＞迂闊さをこれ以上強くすると番組の題材的にまずいとも思われるためなかなかバランス取りの難しさを感じました。
後の『デカレン』になると、「プロフェッショナル」よりも「未熟な若者たち」を描く方に舵を切ってしまいましたが、今作は時代的にも題材的にも、その辺りのせめぎ合いがある感じですね。
＞（最後の戦闘時に一旦サイマ獣への攻撃役を譲ったところは一応配慮だと思われますが）、
あれ特に、イエローに任せる理由は無かったので、マトイもマトイで、家でちょっと反省はしたのでしょうね……（笑） 兄妹の関係性が大きく揺らぐところへ踏み込むかどうかは、今後の舵取りとして私も気になるところです。
◆ピンクまさん
＞私としては無職オブ無職はジュウレンジャーかなと思ってます。
異邦人パターンで事情は描きつつ、現代社会でバイトしてみるか、というエピソードがあったのは、いい味を加えましたねー（笑）
＞ディスクの行方が気になったのでハラハラしながら観てました。
ああ確かに、「ディスクを巡る駆け引き」と見るか「ディスクを巡る空回り」と見るかで、印象の変わる回かもですね。私はどうも、視点がミステリ脳で（笑）
＞8話はまた素晴らしい小林脚本。小林さんは全盛期なので本作でもキレッキレですね。
デビューからおよそ５年あまり、ヒーローアクション書きとして脂の乗ってきた時期で、見通しの良さと組み立ての巧さが光りますね。
＞下降気味のモンドの好感度を上方修正した上、父と子という関係性をマトイの上手いセリフで補完するというのも素晴らしい。
乾長官の描写も目配りがありましたが、やはりこのエピソードは、父子関係の現在地、の描き方が鮮やかでしたね。個人的にだいぶ、兄妹がゴーゴーファイブをやる事、について飲み込みやすくなったのは有り難かったです。
＞脚本家ローテーションが非常に上手くいってます。
１０話までで４人の脚本家を使ってきましたが、今のところ、良い具合の差配になっているのは大きいですね。『ブンブン』は冨岡さんによると、（少なくとも前半の内は）「各自がやりたい話を自分で言い出す」形式だったらしいですが、複数ライターの引き締めや色分けが上手く機能していなかった面はあったのでしょうね……。
＞個人的にこの回はゴーピンクの力って何？って疑問が頭の中でグルグル回ってしまい
私は最初に「これは……概念に干渉してるんだな！」と適当に飲み込んでしまいましたが、そこ引っかかるのはわかります。そして一度そこに引っかかると、話の都合の部分が目立ってしまう筋立てではありましたね。
＞レスキューポリスで様々な狂気を発動していた宮下さん
レスキュー物の経験者、というのがあったのでしょうが、結果的に凄く、《メタルヒーロー》で育まれてきた狂気を戦隊に導入する形になりましたね（笑）
＞確かにジャンパーソンが頭の片隅に現れる、そんな回でありました。
……まあなんというか第９話については、用法・用量を正しく守っていない人の感想の自覚があります（笑）
◆昼行燈さん
＞現状マトイとモンドのキャラクターが色々突出し過ぎています(笑)
今作基本、レッドと長官ポジションが、超濃いめの戦隊ですよね（笑）
＞そしてその案を本気で実行しようとするマツリ、ひょっとして性格・思考が一番父親似なのでしょうか
巽兄妹、なんだかんだモンドに通じるものを皆持っている、のは根幹設定ぽいですが、マトイが普段から漏れ気味なのに対して、土壇場でまとめて爆発するのがマツリなのかもですね……。
＞兄妹の序列以外の五人のキャラクターの差別化、掘り下げはもうちょっと欲しいところなので今後に期待します
１クール目はまず、家族－兄妹の中での基本的な位置関係、を相互に……という形だったので、ここから、家族－兄妹を離れたところでの顔、みたいなものも描いていってほしいですよね。
＞加えてどーにも敵の大首領(この場合災魔兄妹の父親か)が喋ってる感じ満々(笑)
巽家の方が不在の母の存在感が常に漂っているのに対して、災魔の方は父親の気配は今のところ見えませんが、どうなりますかねー。
