『太陽戦隊サンバルカン』感想・第23話
◆第23話「銀河魔境の女隊長」◆ (監督:平山公夫 脚本:上原正三)
ヘドリアン女王の召喚により、宇宙からの助っ人アマゾンキラー、ブラックマグマに到着!
「銀河無宿・アマゾンキラー!」
「ベーダー一族の行動隊長じゃ。はははははは!」
現社長に無断で昔の部下を呼び寄せたヘドリアン女王の口からは、新キャラに箔を付ける為でしょうが「バンリキ魔王」の名前も飛び出し、ゼロワン殉職の直後だけに派閥の勢力拡大の匂いしかしないのですが、大丈夫なのブラックマグマ?!
「頼もしい味方が駆けつけてくれた。銀河星雲の彼方から。あははははは!」
かつての子飼いの就職に勝手に内定を出すヘドリアン女王だが、さすがにヘルサターン総統が採用試験を課すと、アマゾンキラーは素手で戦闘員を薙ぎ倒し、鋭い目力で爆発を引き起こし……あの、ここ、割と大事な機械が置いてあるのですが。
背景で機械生命体製造装置がガタガタ震える中、アマゾンキラーは中途半端に生き残ってしまった感はあるゼロガールズ234を立て続けに一蹴。
この戦闘力にヘルサターン総統も大喜びすると、さっそく太陽戦隊の地下基地爆破ミッションを任せ、デザインは『火星のプリセンス』(の著名な表紙イラスト)風味もありますが、なにかと両手を広げたポーズを取るのは、『BFJ』サロメに続いて、女子プロレスのイメージでありましょうか。
一方のスナックサファリには、コック見習いとして矢沢助八が加入し、いきなりのセクハラで見事な第一印象マイナススタート。
……まあ、変顔と裸は子供向けの鉄板ギャグといえますが、今後が大変不安になります。
ブラックマグマは隕石に偽装した大ダコモンガーを太陽基地内部へ潜り込ませる事に成功し……大鷲に! 大鷲に! アップでの「バルイーグル!」が……!
アマゾンキラーの着任祝い兼大鷲龍介の卒業記念としてブラックマグマの総攻撃によって太陽基地が派手に吹き飛んでいき、怪人ポジションとしては歴代屈指の戦果を上げる事になった大ダコモンガー、メカメカしい造型に加え、黒タイツの上に、頭部から伸びたタコの足がマントのようにかかっているのは、面白いデザイン。
「バルカン基地は吹っ飛んだ。残るはおまえ達だ!」
銀河無宿アマゾンキラーがサンバルカンの前に姿を見せると、サンバルカンはAパートから輝け太陽戦隊し、戦闘員を相手に大立ち回り。
大ダコモンガーが物凄く長い腕を振り回すのはなかなかの迫力で、叩きのめされるサンバルカンはトリプルアタックで反撃。ハイペースでバルカンボールが叩き込まれ、吹っ飛ぶ大ダコモンガーだったが、ジャガーバルカンの発進ゲートを爆破されてしまったサンバルカンはロボを呼び出せないまま、番組史上最高規模の爆発に追われる事に。
「地獄へ落ちろ、サンバルカン!」
だが!
こんな事もあろうかと!
嵐山長官は既に!
海底に新たな秘密基地を建造していたのだった!!
新規特撮シーンで、海底基地の第二ゲートから改めてジャガーバルカンが発進し、今度はブラックマグマに爆撃をお見舞いだ!!
初陣早々、地球の爆発の洗礼を浴びたアマゾンキラーは三羽ガールズと共に撤収し、コスモとブルが合体グランドクロス。大ダコモンガーの振り回す腕と吐き出す墨に苦しみ、吸盤によりシールドも落とすサンバルカンロボだったが、太陽剣で反撃すると、オーロラプラズマ返しでずんばらりん。
史上最大の窮地を乗り越え、こだわりのミニチュアワークを見せる第二バルカン基地の勇姿を目にするサンバルカン、
「お、あそこが新しい基地か」
と呑気に口にするバルイーグルだったが……大鷲龍介を襲う衝撃の現実は、この後すぐ!
「大鷲くん」
「は!」
「すまんが直ちに、NASAに飛んでくれないか」
「……長官」
てっきり内々で辞令でも下りているのばかり思っていたら、今、初めて聞いた顔している。
生々しすぎるリストラにより、大鷲は本人の確認も承諾もないまま長官の一存によりNASAへと売り飛ばされ……ま、まあ、この世界のNASAは、地球守備隊の一部門だったりするのかもしれません。
そうでも思わないと、さすがに理不尽が過ぎます。
そして、問答無用でクビを切られた大鷲に代わり、新たなバルイーグルとなるべく招聘されたのが、大鷲の同期、飛羽・高之(髪もっさり)。
「そうだ。これからは飛羽高之が、バルイーグルになる」
「大鷲! 後は俺にまかせろ!」
「頼むぞ!」
がっちり握手をかわしてブレスが継承されると、飛羽のバルイーグル変身シーンが描かれて、誕生した二代目バルイーグルに一同敬礼。
ナレーション「機械帝国には、恐るべき行動隊長、アマゾンキラーが来た。そして、太陽戦隊には、新しいリーダーの、飛羽高之が来た。頼むぞ、新バルイーグル。ありがとう、大鷲龍介。輝け、太陽戦隊サンバルカン」
ラスト、映像には大鷲が居るのに、アマゾンキラーと飛羽への言及だけで終わったらどうしようかと思いましたが、さすがに最後は大鷲にエールを贈る人情をナレーションさんが見せて、つづく。
有名な話なのでさすがに知っていましたが(2年前に配信で見た『アキバレンジャー』でも触れていましたし)、およそ番組の折り返しといえる地点で、レッドが降板。
結局、大鷲の生身での活躍のピークは「第1話でブラックマグマの襲撃を回避した場面」となり、個人へのスポットは「第2話でブラックマグマに狙われた大学教授が恩師だった」で終わる空前絶後の存在感となりましたが……確かに芝居できていない感も滑舌の悪さも目立ったものの、そもそも出来上がったフィルムでは、ろくな出番さえ与えられていなかったので、現場で一体なにがあったのか怖くなるレベル。
卒業回のサブタイトルさえ敵サイドのテコ入れ要員に奪われてどうなる事かと思いましたが、最終的に初代バルカン基地を道連れにした事で、門出に華を添えたのは、せめてもの慰めとなりました。
かくして基地も二代目になって心機一転、次回――着任早々、拘束プレイの洗礼を受ける飛羽は、メイン回を掴み取る事が出来るのか?!