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新世界から来たダブルG

仮面ライダー(新)』感想・第33-34話

◆第33話「ハロー!ライダーマン ネズラ毒に気をつけろ!!」◆ (監督:山田稔 脚本:鷺山京子)
 室内に入り込んだドブネズミを素手で掴むアグレッシブなお父さんだが、それはネオショッカーの怪人・ドブネズラー(仁内達之さんの声が、ネズミ怪人らしからぬ格好良さ)による毒ガス実験であり、平和な一家団欒の光景は、一瞬で白骨死体の転がる惨劇の場に!
 「立て、ドブネズコン」
 …………あれ?
 クレジットでは確かに「ドブネズラー」だったのですが、魔神提督から「ドブネズコン」と呼ばれ、この後、本人からも「ドブネズコン」発言があるので、上司の顔を立てる為に、急遽コードネームの変更が行われたのかもしれません。
 なお、ニューヨークの下水をベースに作り出したのが「ネズラ毒」で、それを散布する為のネズミ型ロボが「ネズコンロボ」なので、この辺りでなにやら、名称の取り違えが発生したものと思われます。
 ブランカには、かつて洋から「全治10ヶ月。当分病院暮らしだな」と爽やかに退場宣告を叩きつけられた旧SHC3人娘の一人と思われるユミ(シゲルの姉ではなく、地獄谷に潜入もしていない)が、左手をギブスで吊った姿で顔を見せて退院をアピールし、前回予告にしれっと加わっていた一人は新メンバーではなく復帰メンバーと判明しましたが、面識が無かった筈のナオコとアキとはにこやかに会話する一方、洋とは一言も言葉をかわさないので、どういう顔で見ればいいのか、いきなりわかりません。
 何故かピンポイントで標的にされた狭山市ではネズラ毒の実験が続き、ここで被害に遭うカップルの男役は後の鮫島欣也でしょうか……?(クレジットにそれらしい名前がありましたし)
 ネオショッカーの魔の手を感じ、狭山市へ急行した洋は、自然な顔で警察の捜査には加われなかったが、現場で警官に警告を発するバイクの男――結城丈二と再会し、サブタイトルの「ハロー!」は何かと思ったら、結城先輩はニューヨークからはるばる、ネズラ毒を追って日本にやってきたのであった。
 二人は手分けしてネオショッカーのアジトを探し回る事となり、洋は墓参りの親子を実験材料にしようとしていたドブネズミを発見。
 「貴様ら人間の敵だ! 許せん!」
 ……たまたま被っただけかもですが、第31話の「貴様たちは人間の敵だ! 許せん!」とほぼ同じ啖呵なので、もしかすると後半の恒例にしたいのかも。
 尻尾から毒液を噴射するドブネズミだがガス欠で撤収すると、その姿を結城丈二に見とがめられてアジトの入り口を突き止められ、出だしこそ毒ガスの効果を堅実に確かめる頭脳派のような雰囲気でしたが、映像上では充分に高性能な毒ガスの即効性にこだわるあまりに自らドンドン墓穴を広げていき、凄く、駄目な感じに。
 合間合間にシゲルの級友のエピソードが挟まれると、偶然ドブネズミと出くわしてのコミカルな追いかけっこの末にシゲルに電話で助けを求めるが捕まり、ネオショッカーの毒ガス作戦に子供コミュニティの問題を強引に繋げようとした結果、あちらこちらに話が飛ぶがそれぞれがスムーズに繋がっていかず、とにかくテンポの悪い進行。
 「まもなくこの狭山市は、人間も動物も全て死に絶えた、死の街と化すのだ」
 ドブネズコンがネズラ毒の運び出しを始める中、谷から少年について連絡を受けた洋は結城先輩と合流。
 少年が人質になっている可能性を伝え「どんな卑怯な手を使ってくるかわからん」と再び二手に別れるのですが……逃げるドブネズミを追ってアジトに突入したスカイは、毒液プールの上に吊られた少年を前に鉄格子に行く手を阻まれ、少年を見捨てられずに立ち往生。
 ……こんな場合の為にマン先輩と二手に分かれたのでは?? と思ったのですがマン先輩は一向に姿を見せず、この後の展開を見るに、片方が卑怯な手にはまってもいいように片方が毒物を警戒している、という手筈だったようですが……合理的判断とはいえ話の流れとしてはこの場合「片方が卑怯な手にはまった時に片方が人質を助ける」を期待させるものだっただけに、眼前を大きめの疑問符が飛び交います。
 まんまと足止めを受け、鉄格子からスイッチへ向けて手を伸ばそうとするスカイライダーの図も間が抜けてしまい、困り果てるスカイライダーだが……案ずる事はない少年よ!
 「スカイライダー99の技の一つ――ライダーズームパンチ!」
 ナレーション「ライダーズームパンチとは、肩や肘の関節を外し、腕を遠くまで伸ばす、ヨガの秘術である。仮面ライダーは特訓に次ぐ特訓で、これを会得していた」
 …………ぐらいしてくれても個人的にはOKでしたが(ドリル回転は既に2回もしていますし)、少年が飼っていたハムスターが姿を見せるとスイッチを踏んで鉄格子が解除され、スカイは無事に少年を救出。
 一方、そんな事もあろうかと別行動を取っていた結城先輩は、ネズラ毒の投入阻止に成功する。
 「罠にかけたつもりだろうが、かけられたのはおまえの方だ、ドブネズコン!」
 勢いはあるのですが、どう考えても二人で人質救出を優先した方が格好いい流れだったと思います!
 変身したマン先輩が大暴れし、ドブネズミの毒液攻撃を戦闘員シールドで防ぐとダイビングアームアタックを仕掛けるが、奥の手の尻尾鞭に拘束されてしまったところに、弟子がバイクで乱入。
 師匠がロープアームによる振り回しから力強く宙へと怪人を放り投げると、空中で掴んだ怪人を高速で縦回転させた弟子は、シェイクされた脳を頭から地面に叩きつけるライダームーンサルトでトドメを刺し、ドブネズコンは大爆死。
 ……仮面ライダーの基本能力ではありますが、一応、「飛行」に近い要素を強調しようとしたのか、ここまでの新生仮面ライダーは、空中での回転技が多め。
 結城先輩は最後にお茶目なVサインを残して帰国し、90年代《メタルヒーロー》シリーズにおける鷺山脚本回は割と好きなのですが、“人に歴史あり”なのか“作風と合わなかった”のか、今のところ参加2本は共に残念な出来。

◆第34話「危うしスカイライダー! やって来たぞ風見志郎!!」◆ (監督:平山公夫 脚本:土筆勉)
  まるで入院前からそうだったように 腕のギブスの外れたユミはブランカのバイトに復帰し、洋・谷・シゲル・沼・アキ・ナオコ・ユミの合計7名で、客も居ないのにごった返すブランカそろそろ店ごと消し飛びそうで不安になってきます。
 アキとナオコが男友達とやたら高そうな車でドライブに出かける中、ネオショッカーがセーラー服の少女をさらおうとする場面に出くわして阻止しようとする洋と谷だが、その前に姿を見せる怪人マントコング。
 「アフリカの王者マントコング様が相手だぁ!」
 腕の長さが特徴的なマントコングの大暴れの前に洋は防戦一方となり、少女の拉致に成功するとマントコングは撤収。
 少女は城南植物研究所で働く、南博士の娘・亜矢子であり、ネオショッカーの目的は、動物的性質を持った植物を作り出す博士の新しい研究……らしいのですが、このよくわからない研究――洋と谷と視聴者に伝わってくるのは、切ると赤い血の出る植物を作り出した事だけ――の説明にくどくど尺を採ったと思ったら、博士もコング部隊に誘拐されていき、……前回に続いて異常なまでにテンポが悪いのですが、伊上さん降板にともなう脚本陣の入れ替え・連続する先輩客演・大渋滞を起こすブランカ……といったテコ入れ新展開にともなう制作サイドの混乱と調整不足がそのまま出ているような具合。
 ナオコとアキが外出中にネオショッカーに出くわすのも、新味といえば新味ですが、いちどきにやることではないので、右に左にぶつ切れのまま場面が飛び交う徒な混乱状況を広げているばかりで、効果はプラスどころかマイナス。
 そんな二人が南博士をさらったコング部隊に出くわして男友達ともども追いかけられていると、軍艦マーチの鼻歌も高らかに、背中に「日本一」の幟を差した妙なブリキの鎧が姿を現し……予告映像とサブタイトルからすると、この中身が風見先輩という事になるわけですが、大胆すぎるイメチェン……?
 「その名も高き、ガンガンジー様だ!」
 どうやら別人だったらしいブリキ仮面、鎧兜の中で口を開くと早口の関西弁でぐにゃぐにゃ喋って音声が大変聞き取りづらく、OPクレジットによると「謎の人?」となっているのですが、この発声法とアフレコの合っていない感じは『ジャッカー電撃隊』のコメディリリーフだった玉三郎を思わせて、今後が不安です。
 コングから逃げ惑うガンガンジーだが、コングに一撃食らって意識を失うわけでもなく、地面に落ちていた丸太を拾っては振り回し…………割と普通に、強いのでは。
 最終的にガンガンジーがコングに吹っ飛ばされていた頃、南博士は娘を人質に取った魔神提督から、人間を植物に変えるワクチン(ワクチン……?)を渡せと要求されていた。
 「全ての人間どもを、植物に変え、この日本全土を、我がネオショッカーの大自然怪人公園にする」
 紹介された研究室の時点で狂気がほとばしっていた南博士ですが、何が怖いって、本人なりの理想や目的意識さえ劇中から何も伝わってこない点で、「ワクチン」「ワクチン」連呼して印象操作を図っているのですが、明らかに「ワクチン」の定義に合わず、むしろ“悪魔のウィルス”とか枕がつく類のものを前に倫理のブレーキをかけず、思いついて作れそうだから作っている感から漂う、天然のキ印ぶり。
 ネオショッカーに目をつけられた被害者みたいな顔をしていますが、どう見てもビオランテを作りそうな側の人にして、かつてのゴッド機関の研究を引き継いでいる節もあり、劇中に登場しない妻の消息が非常に気にかかります。
 博士を追う洋は、コング部隊から逃走中に、崖から滑落して重傷を負ったナオコを発見。ひとまず近くの神社に運び込もうとすると、謎の人物に奇襲を受けて投げ飛ばされ……姿を見せたのは、真っ赤なシャツに黒いベストという派手な衣装を身につけた風見先輩。
 「風見さん!」
 「はははは、洋、さすがだな、おい」
 神先輩の薪スローに続いてライダー縦社会挨拶が炸裂し(結城先輩は、「僕は学問の徒なのでそんな事はしない」と主張しています)、にこやかに再会を喜ぶ洋と志郎ですが、現在、その辺りの地面に重傷の女性が転がされている筈であって場違い感が甚だしく、メタ的に
 〔風見志郎 >>>>>>>>>> ナオコ〕
 なのはわかるにしても、そんな事している場合ではないと思わせてしまう制作サイドの無神経さがだいぶ感じが悪く、前回にしろ今回にしろ、話の流れが全くコントロールできていないまま、火の通っていないぶつ切りの具材が次々と皿の上に放り出されてくる惨状は目を覆わんばかり。
 ナオコ以外の面々はネオショッカーのアジトに囚われており、今回は博士の娘がプールの上に吊されると、魔神提督の脅迫に屈した博士は悪魔のウィルスの製造を約束。
 ネオショッカーのアジトを探し、ジープのタイヤ跡を追う洋だが、何故かそれは湖の中に消えており……周囲を調べる洋は、ボルネオきっての知恵者タコギャングの奇襲を受けて水中へと引きずり込まれ、そういえばあまり水落ちの無かった洋ですが、湖底に沈められる危機に。
 その頃、ナオコを病院に連れていこうとする志郎はネオショッカー戦闘員の強襲を受けると、相変わらずの物凄いハイキックを披露するが、ライダーを倒せと焚き付けられたマントコングが出現。
 「変身! ――ぶいすりぃぃぃ!」
 気合いの入った変身からカット割りまくっての登場で毎度ながら扱いのいいV先輩だが、パンチはコングの大胸筋に阻まれ、豆鉄砲で有名なV3キックは軽々とはたき落とされ、ためしに使ってみたチョップも通用せず、両足を使ったV3ダブルキックも無効。
 「おまえのキックやチョップなど、俺には通用せんわい!」
 一方の洋も反撃の隙を見つけられないまま湖の藻屑と化そうとしており……
 ナレーション「タコギャングの、恐るべき毒牙にかかって、水の中に引き込まれた洋は、もう二度と浮かんでこないのか。まさに空中で激突せんとする、V3、怪人マントコング。果たして、どちらが木っ葉微塵になるか」
 やたらと悲観的なナレーションさんで、つづく。
 次回――果たして、ナオコは生き残る事が出来るのか?!
 ……う、うーん、ガンガンジー、今太卒業から18話を経て改めて投入された本格的コメディリリーフと思われますが、いっくらこの時代のコメディリリーフにしても、ナオコが死にかけたり東親子が痛めつけられているエピソードに初登場からこのノリは制作サイドの割り切りすぎと無神経ぶりが辛く、せめて最初に、もう少し愛嬌や好感に繋がる要素を描く工夫が欲しかったところ……。
 現状、「異世界転生によりチート生命力を得た漫才師」ばりの異物感になっておりますが、新章開幕早々、迷走感の激しく高まる今作の行方や如何に。