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仮面ライダーカブト』感想・第5話

(※サブタイトルは本編中に存在しない為、筆者が趣味で勝手につけています。あしからずご了承下さい)
◆05「天道包囲網」◆ (監督:長石多可男 脚本:米村正二
 「既に、カブト捕獲作戦が進行しています」
 天道の後を追うレインコート岬の前に現れたのは、ZECT本部から来た男・東省吾。
 演じるのは、『超光戦士シャンゼリオン』黒岩省吾や『仮面ライダーアギト』沢木が印象深い小川敦史さんで、キャラ名から既に、一部スタッフの『シャンゼリオン』への偏愛が漂います(笑)
 まあ、脚本上の仮名がそのまま通ってしまったような感じではありますが、そんな小川さん出演に合わせてか、前年は劇場版『THE FIRST』(嫌いではない)に回り、『響鬼』には参加していなかった長石監督が『剣』最終回(珠玉!)以来となる《平成ライダー》復帰。
 「相変わらず汚い字だな」
 「……親父」
 「家事なんてからきしだったおまえが、こんな店でバイトしてるとはな」
 亮ワームの一件を引きずっている加賀美の元を父・陸が黒塗りの高級車で訪れ、高級官僚か政治家か、といった雰囲気。
 第2話のシルエット登場でZECTの偉い人を思わせる描写がありましたが、加賀美に対しては「だらだらフリーターしている息子を心配している父親」として接し、互いの立ち位置をどこまで把握しているのかは現状では不明……まあ、お父さんが知らないという事は無さそうですし、息子がZECTの存在に辿り着いたのも、父親の所持していた資料を見て、とかはありそう。
 …………ZECT戦闘員の損耗率を考えると、



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 「親父の方こそ、亮が居なくなっても何もしなかったくせに」
 「しなかったんじゃない……できなかったんだ」
 「わかってるよ。忙しかったんだろ。それに……息子が家出した事がバレれば、あんたの立派な経歴にも傷がつくもんな」
 目を合わせずに加賀美は毒づき、亮ワームの一件から加賀美父子の軋轢へと線が繋がり、岬先輩から加賀美に対する「七光り野郎」発言も鑑みると、加賀美父は身に纏う雰囲気通りに、なにやら社会的立場のある人物である模様。
 加賀美父の立場や思惑に関しては、ベテラン本田博太郎さんの重厚な芝居で曖昧に煙幕を張っておく一方、加賀美が暗くて面倒くさいのでなんとかしろ、と天道に持ちかけたひよりは交換条件として天道邸でポトフを仕込む事になり、天道兄妹とひよりは共に、7年前の渋谷隕石落下の現場に居合わせた事が明らかに。
 「馬鹿だよな……その時、ボクの両親は、もう、死んでたのに……」
 瓦礫の下に閉じ込められながら両親に助けを求めていた少女時代の追憶に天道がフォローを入れるところを見せ、なんだかんだと(近しくなった)他人への気遣いはある男・天道総司(この辺り、ぶっ飛んだ言行が悪印象に繋がらないように、天道の描写にはかなり気を遣っているのが、パイロット版から一貫しています)。
 一方、ZECT本家から来たチーム東は、港で市民を襲うワームを見過ごしてでもカブト捕獲を優先しており、そんな事とは全く蚊帳の外に居る加賀美はバイト先で店主から、ひよりを世界の花展に誘えとチケットを押しつけられていたが……ミッション・フェイルド。
 「……あの子に頼んだあたしが馬鹿だった」
 ワームを野放しにするチーム東の作戦に対して、親の言う事には逆らえんのじゃ! と田所も身動きが取れない中、不満をくすぶらせる加賀美は今日も独断専行。雑踏でなにやら小型のサーモグラフィみたいな装置をかざし……外部の人間には知らない会社名ぐらいに認識されるだろうとはいえ、カブトのアーマー始め、備品にわざわざ「ZECT」と入れずにはいられないZECT、主張が強い。
 幸運にも、どんぴしゃりで他よりも著しく体温の低い人物――シリーズ伝統のモチーフとしては、ワーム(に擬態された人間)=「死者」のニュアンスでしょうか――を発見した加賀美は後を追いかけようとするが、岬に 膝蹴りで 止められると天道を訪問。
 天の道を往く相談室になりかけている天道邸ですが、相談員から「余計な事はせずに大人しくしておきましょう」と回答された加賀美は、見損なった、と捨て台詞を残して暴走機関車のスイッチオン。
 ワームに襲われる市民の姿を見つけるとバイクで突っ込んでいき、ワームをバイクで轢……かなかった。
 カブトゼクターもがっかりするヒーローのイニシエーション達成失敗から、市民を逃がすもワームにざっくり始末されそうになる加賀美だが、その危機をおっとり刀で飛んできたカブトゼクターに救われ、便利使いしすぎるのも難になりそうですが、どこからでも飛んでくる自律型飛行アイテムは、お助けメカとしては非常に便利。
 戻ってきたカブトゼクターを手に天道は格好良くライディング変身を決め……今度こそ轢いた!
 やはり、ここというところでアクセルを踏み込めるかどうかが、ヒーローと凡人の分かれ目です。
 ライディング変身に合わせて挿入歌のイントロが入るのが格好良く、捕獲チームが背後で動く中、挿入歌をバックにカブトはワームと戦闘開始。
 立体駐車場での戦いとなるとワームが車を放り投げ、斧の一閃でそれを両断したカブトが空中に身を躍らせると、空中キャストオフからのクロックアップで車が落下するまでの間に決着をつける趣向となり、パンチの合間にベルトのスイッチを順々に押していってから放つライダーキックが今回も抜群の格好良さ。
 ワームと車は一緒に大爆発し、天へと指を向けるカブトだが……天道と花展に行く約束をしたひよりは東京タワーの前で待ちぼうけ。
 「早く来いよ……来てくれよ……」
 過去の出来事から、なにやらトラウマを抱えていそうなひよりですが、東京タワーへと急ぐ天道はZECTの部隊に前後を囲まれ、そして後ろからバイクで走ってきた加賀美、どうしてそこで、大声で名前呼ぶかな、加賀美……?
 天道は現れず、太陽が陰る中、ひよりは座り込み、ZECTの部隊を前にヘルメットを外す天道の姿で、つづく。