東映特撮に踊らされる駄目人間の日々のよしなし。 はてなダイアリーのサービス終了にともない、引っ越してきました。
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困難を乗り越えて、星の世界へ

『グノーシア』始めました


 この中に、グノーシアが居る――。
 星の海に漕ぎ出した人類の前に現れた謎の存在・グノーシア。人類とは異なる生命体グノーシアは人間のふりをし、嘘をつき、標的とした人間を“この宇宙”から消滅させる。
 グノーシア汚染が確認された宇宙船の中で、乗員たちは生き残りを賭けて、議論し、投票し、グノーシアを冷凍睡眠に追い込まなければならない。
 だがグノーシアもまた、船の支配を目的として、巧妙な奸智を駆使しながら議論をくぐり抜け、乗員を消していこうとする。
 果たして生き残るのは、人間か、グノーシアか……だがどちらが勝つにせよ、宇宙はループを繰り返すのだ――。

 以前から気になっていた『グノーシア』が、昨年末のインディーズセールで安くなっていたので購入。
 宇宙船の中を舞台に、いわゆる人狼系ゲームを一人プレイで繰り返し行えるというコンセプトで、プレイヤーはグノーシア汚染の確認された宇宙船の乗員となって、グノーシアを探り出す為の議論に参加。
 最も疑わしいと判断された者が冷凍睡眠されると一日が終了し、グノーシアが生き残っていた場合、空間転移中に誰かが襲撃を受けて消滅する……というサイクルを繰り返し、グノーシアが全て冷凍されれば人間の勝ち、逆にグノーシアが船員の半数以上となればグノーシアの勝ち、となるのが1ゲーム。
 本邦SF漫画の名作『11人いる!』(萩尾望都)を御存知の方は、11人の中の誰かが人類の天敵に乗っ取られている、と捉えて頂くと雰囲気が想像しやすいかと。
 人狼ゲームについては、なんとなく大雑把な概要を知っているぐらいでしたが、単純な状況設定から徐々に複雑化していく形を取るので、ルール面でわからなくなる、という事はありませんでした。
 議論シーンを簡略化する事により1サイクル(1日)及び1ゲームの決着が早い一方、そこにイムループを力強く放り込む事により持続性を与えているのが特徴で、プレイヤーを含めた乗員たちは、ある時は人間として、ある時はグノーシアとして、ループの度に役割や立場を変えながら、それぞれの存在を賭けて相争う……。
 プレイヤーには、一つ一つのゲームに勝つ事とは別に、ループする宇宙の謎を解き明かす事が求められ、人狼系ゲームのエッセンスを楽しみつつ、多彩な乗員たちの情報を集めながら世界の謎に迫っていくアドベンチャーが外枠として“繰り返し”の動機付けになっている、という入れ子構造。
 また、ループの度に入手する経験値によりプレイヤーキャラの能力を成長させ、修得したスキルを用いる事で、システム的にも立ち回りの幅が広がり、繰り返しの中でもゲーム性を保つ事を狙った作りになっています。
 年末年始にちょこちょこ触っていて、現在20ループほどしたところで、まだまだこれからといった雰囲気ですが、今のところ、最初のとっかかりが少なく複数の嘘について考えなければいけない人間よりも、やる事がハッキリしていて初手から戦略的に立ち回れるグノーシアの方が面白い(笑)
 のんびりプレイしていこうと思います。