東映特撮に踊らされる駄目人間の日々のよしなし。 はてなダイアリーのサービス終了にともない、引っ越してきました。
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五つの力を一つに合わせ

新春整理企画《スーパー戦隊》編

 年の初めなので、これまでに見た《スーパー戦隊》シリーズ(TV)について整理してみようという、昨日に続いてのざっくりとした企画です。
 以下、完走作品一覧。作品名横の〔◎○-△×〕は、本日付けの簡易評価。

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1977『ジャッカー電撃隊』 △
1979『バトルフィーバーJ』 △
1980『電子戦隊デンジマン』 △
1983『科学戦隊ダイナマン』 ◎
1985『電撃戦隊チェンジマン』 ◎
1986『超新星フラッシュマン』 ×
1987『光戦隊マスクマン』 △
1988『超獣戦隊ライブマン』 ◎
1989『高速戦隊ターボレンジャー』 -

1990『地球戦隊ファイブマン』 ○
1991『鳥人戦隊ジェットマン』 ◎
1992『恐竜戦隊ジュウレンジャー』 -
1993『五星戦隊ダイレンジャー』 △
1994『忍者戦隊カクレンジャー』 ×
1995『超力戦隊オーレンジャー』 ×
1996『激走戦隊カーレンジャー』 ○
1997『電磁戦隊メガレンジャー』 ○
1998『星獣戦隊ギンガマン』 ○

2000『未来戦隊タイムレンジャー』 ○
2001『百獣戦隊ガオレンジャー』 ×
2002『忍風戦隊ハリケンジャー』 -
2003『爆竜戦隊アバレンジャー』 △
2004『特捜戦隊デカレンジャー』 ○
2005『魔法戦隊マジレンジャー』 ×
2006『轟轟戦隊ボウケンジャー』 ◎
2007『獣拳戦隊ゲキレンジャー』 △
2008『炎神戦隊ゴーオンジャー』 ◎
2009『侍戦隊シンケンジャー』 ○

2010『天装戦隊ゴセイジャー』 ×
2011『海賊戦隊ゴーカイジャー』 ◎
2014『烈車戦隊トッキュウジャー』 ◎
2015『手裏剣戦隊ニンニンジャー』 ×
2016『動物戦隊ジュウオウジャー』 ◎
2018『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』 ○
2020『魔進戦隊キラメイジャー』 ○
2021『機界戦隊ゼンカイジャー』 ×
2022『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』 ○
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 2025年1月現在で全話視聴したのは、37作品。
 年代別では、2000年代がコンプリート、90年代は『ゴーゴーファイブ』を残すのみ、80年代は今後の公式配信が順調に進めばコンプリートできそう、といったところ。
 以下、簡易評価のグループごとに、つらつらと書き散らしていこうと思います。



 『ダイナマン』『チェンジマン』『ライブマン』『ジェットマン』『ボウケンジャー』『ゴーオンジャー』『ゴーカイジャー』『トッキュウジャー』『ジュウオウジャー

 現時点でのベスト9。いずれも甲乙付けがたいので順不同!
 別に狙ったわけではないのですが、1983年~2016年まで、割と満遍なく年代が散らばっているのが、我ながらちょっと面白いところ。
 80年代からは、一つのパブリックな《戦隊》イメージの具現化ともいえる夢と爆発に溢れた戦隊of戦隊『ダイナマン』、巧みな取捨選択で全宇宙規模のスケール感を見事にまとめ上げた『チェンジマン』、強烈な因縁構築からヒーローと悪の描写に抜群の完成度を見せた80年代戦隊の集大成『ライブマン』。
 90年代からは、東映ヒーロー史を踏まえつつ《戦隊》におけるヒーロー像を次代に進めた『ジェットマン』。
 00年代からは、露悪スレスレのストロングスタイルで多彩な冒険を描く『ボウケンジャー』、00年代の試行錯誤を統合した新たなる王道『ゴーオンジャー』。
 10年代からは、不滅の《スーパー戦隊》賛歌『ゴーカイジャー』、とにかくやたらとツボに刺さった昨日から明日への物語『トッキュウジャー』、丁寧な描写の積み重ねから出来の良い主人公をしっかり殴ってくるところまで美しい『ジュウオウジャー』。
 アクションの面白さ・気持ち良さは大前提として、全体的に、「ヒーローとは何か?」がその物語としてしっかり打ち出せている作品が好きな傾向があり、後は主題をしっかり掘り下げてまとめているものでしょうか。『ダイナマン』なんかは1983年の作品だけに、イベントごとも少なく中盤に結構な中だるみもあるのですが、終盤、物語の集約に入ってからの曽田さんの妖刀の切れ味が物凄い逸品。



 『ファイブマン』『カーレンジャー』『メガレンジャー』『ギンガマン』『タイムレンジャー』『デカレンジャー』『シンケンジャー』『ルパンレンジャーVSパトレンジャー』『キラメイジャー』『ドンブラザーズ』

 このグループは同じ○でも多少濃淡があるのですが、◎に準ずるベスト10候補が『カーレン』『ギンガ』『タイム』『デカ』『シンケン』『キラメイ』で、偏愛ポイントが高いのが『メガ』、激しいテコ入れもありつつ80年代戦隊と次世代のヒーロー像のせめぎ合いに独特の味わいがあるのが『ファイブ』、大きめの不満点はあるもトータルでプラスが勝るのが『ルパパト』『ドンブラ』といった感じ。
 ……『ドンブラ』はだいぶ悩んだのですが、最終盤の不満点そのものは変わらないものの、その悪印象が増す要因だった“前年(『ゼンカイ』)と同じ失敗をしている”点が時間経過と共に薄れ、独立した作品としての“楽しかった”部分の方が現在では勝っているといった感じです。やはり、犬の誕生日回とか、滅茶苦茶好きで!



 『ターボレンジャー』『ジュウレンジャー』『ハリケンジャー

 高く評価するという程ではないものの、トータルでは印象がプラス寄りのグループ。
 『ジュウレン』と『ハリケン』に関しては、過去にちょっとだけ見て好みに合いそうに無いな……と思っていたのが、改めてしっかり見たら印象が変わり、配信で見て良かった作品。



 『ジャッカー』『バトルフィーバー』『デンジマン』『マスクマン』『ダイレンジャー』『アバレンジャー』『ゲキレンジャー

 ここから、個人的及第点以下といったグループになり……草創期の作品は評価基準の難しいところはありますが、いずれもエピソードのアベレージが高いとは言い難く、それを狂気や爆発力が上回れなかったといった感。……『ジャッカー』とか、部分部分は凄く好きで、偏愛ポイントは高いのですが……トータルでは褒めにくい(笑)
 『マスクマン』は平均的には割と好きながら終盤のまとめに失敗し、『ダイレン』は挑戦的な作風に面白さはあったものの構成の問題が中盤から火を噴き、『アバレ』は終始物足りない、といったところ。
 『ゲキレン』はちょっと特殊で、作品の出来としては難がありまくるのですが、最終盤の理央メレ要素が好きすぎて……! ……裏を返すと、理央メレブーストが入っても「-」に届かないのが、私にとっての『ゲキレン』。


×
 『フラッシュマン』『カクレンジャー』『オーレンジャー』『ガオレンジャー』『マジレンジャー』『ゴセイジャー』『ニンニンジャー』『ゼンカイジャー』

 作風が著しく好みに合わなかったり、難点の規模が大きいグループですが、『フラッシュマン』については、東映youtube開設当初に見たので、今見ると少し印象が変わる事もある……かもしれません。
 『ゼンカイジャー』は敢えて「×」としましたが、終盤戦に入るまでは面白かったものの、過去作要素の雑な扱いと空虚な決戦、不発に終わった仕掛けの多さ、そして最初から狙っていたらしい割にはあまりにも面白くなかった「神」など失点の致命レベルが高く、厳しめに。……『ドンブラ』との評価の差については、2020年代に井上敏樹がここまでやってくれた、2020年代に香村さんがここまでしか出来なかった、という点の印象差もあります。

 基本的にフォーマットが好きなシリーズなのでベース好感度が高いのですが、簡易評価の数でいうと、
 ◎&○:19作
 -:3作
 △&X:15作
 となり、途中脱落作品もマイナス評価の方に加えると、最終評価における好みに合う合わないは、だいたい半々ぐらいでしょうか。……まあ、これだけ長い年月と本数を重ねているシリーズなので、半分の作品が好きといえるなら、多いといっていいのかも。
 ここ5年の戦隊は、『キラメイ』が大当たり(ガルザ周りを安易に片付けた感さえなければ「◎」クラス)の後、『ゼンカイ』『ドンブラ』はいずれも、キャラも話運びも好みで道中は非常に楽しんだ一方、脚本の差配に関する疑問・終盤の失速による主題放り投げ気味のまとまりの悪さ・過去作品要素の雑な扱い、とプロデューサーの悪癖も出て2年連続で同じような失点を繰り返した事への引っかかりが強く、『キングオージャー』は序盤リタイア(話どうこう以上に演出が合わず)、『ブンブン』は単純にクオリティに難あり、と下り調子なのですが、50周年記念作品には、おお、と唸らされたいところです。
 とりあえず今、『ブンブン』のお陰で限りなくハードルは下がっています!