東映特撮に踊らされる駄目人間の日々のよしなし。 はてなダイアリーのサービス終了にともない、引っ越してきました。
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筑波洋は褒めて伸びたい

仮面ライダー(新)』感想・第19話

◆第19話「君も耳をふさげ! オオカミジン 殺しの叫び」◆ (監督:奥中惇夫 脚本:伊上勝
 「強力爆弾の、タイマーをセットせよ」
 ……まあなんかそんな気がしましたが、時限爆弾のスイッチが入った途端、スカイライダーはカウントダウンの音をキャッチ。市街地で爆発させるわけにはいかないとジェット噴射による超高速走行(もはやパロディかギャグのような早回し)で山の方へと取って返すと崖からダイブし、
 ナレーション「水に突入したショックで、時限爆弾は外れた」
 により爆殺を回避。
 「……恐るべき敵、魔神提督」
 油断も隙も無い奸智の持ち主、として魔神提督が位置づけられる一方、ネオショッカーの新たなる刺客オオカミジンが、野村超音波研究所で偶然にも完成してしまった殺人音波の発生装置を内蔵し、見所は、巨大メガホンで殺人音波の威力を引き上げるオオカミジン。
 と、
 ナレーション「イヤーガードをつけたアリコマンドーは、殺人音波の影響を受けなくて済むのだ!」
 クラゲ耳栓で悪魔の笛の音を封じるジローみたいになっている戦闘員。
 メガホン越しにスカイライダーが飛び蹴りを叩き込むとオオカミジンの首がぽろりともげる衝撃映像で、首だけが自在に空中を移動するオオカミジンは、噛みつきからの殺人音波攻撃。
 スカイライダーは、殺人音波とメガホン部隊の連係攻撃に苦境に追い込まれ、前回に続いて今回も、戦闘員が怪人と連携してライダーを苦しめるのに一役買うのは、面白い趣向となりました。
 久々に使おうとしたセイリングジャンプは、恐らく整備不良から起動に失敗すると、一か八か崖から飛び降りて殺人音波の効果範囲を離脱するスカイライダーだが、気を失った洋が川流れの実績を解除している内に、増幅された殺人音波により村一つが壊滅する大虐殺。
 再びオオカミ部隊に立ち向かうと、ガールズの太極拳とバトン殺法が笑劇時空を発生させて人質にされた少年の救出に成功し……うーん……1クール目よりもガールズの扱いをなんとかしようという意欲は買いたいのですが、前回にしろ今回にしろ、脈絡のない強敵打破のヒントに、脈絡の無い人質救出の助力と、ピンチ要員を通り越して段取りをすっ飛ばしたピンチ回避要員と化しているのは、扱いの難しさを感じます。
 少年達とガールズは無事に逃がすも、殺人音波に手も足も出ないスカイライダーだが、スカイターボを召喚するとオオカミジンの周囲をぐるぐると走り回る事でメガホン部隊を脱落させ、
 (音には音だ!)どこに消えたの?!
 殺人音波を相殺するでなければ、戦闘員のイヤーガードを奪うでもなく(こちらは伏線もあったのですが……)、筋肉で解決みたいな事になってだいぶ困惑します(笑)
 音波発生装置を破壊したスカイライダーは、弱ったオオカミジンに必殺キックを叩き込み、伸身ひねりで吹き飛んだオオカミジンは仮面ライダーを讃えて潔く散る……と思わせて、分離した首で最後のあがきを見せるが、これまたスカイキックによりトドメを刺されるのであった。
 「恐るべき敵だった」
 とにかく褒める、敵を褒め、自身の格を落とさない事で、自身も伸びていきたい、そんなスカイライダーの戦いの日々でありました。
 敵怪人が音波を使う事に絡めたのでしょうが、今回の洋はブランカに入る際に「おぉっす!」と元気よく挨拶してくる習慣が追加され、どんどん体育会系になっていく事に。現状、新ガールズ2名からの好感度はさほど高くない洋ですが、先代ガールズは逆にやたらと「「「洋さん!!!」」」だったので、こちらの方が落ち着くといえば落ち着きます。
 バイク早回しといい巨大メガホンといい、少々コントめいた映像の目立つエピソードでしたが、アバンタイトルの爆走バイクは、いっそ突き抜けた面白さはありました。
 次回――Sな先輩がやってくる?!