東映特撮に踊らされる駄目人間の日々のよしなし。 はてなダイアリーのサービス終了にともない、引っ越してきました。
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Sの名を持つアイツ

仮面ライダー(新)』感想・第18話

◆第18話「魔神提督の電気ジゴク大作戦」◆ (監督:奥中淳夫 脚本:伊上勝
 喫茶ブランカでは、ゼネラルモンスター最後の挑戦の犠牲となった二人の穴を埋めるべくウェイトレスのアルバイトが募集され、ライダーガールズがさっそく欠員補充されるのですが…………今回も、前途は多難そうです。
 SHC三人娘があまりにも話との関わりが薄かった点を反省したのか、今回の二人(ナオコ&アキ)は、怪人打破のヒントに繋がる科学実験を始めるのですが、その脈絡が全く存在しない為に、登場初回にして、メタ領域と繋がった神がかりのアドバイザーみたいな存在に。
 なお実験には奇蹟的に全治一週間で済んだらしいシゲル少年が顔を出しており(恐らく、シゲルの言動がきっかけで始まる実験だったが、カットされた……?)、もともと、付け足しみたいに登場してレギュラーでも無かったシゲルの方が生き残り、その姉の方が「番組終了まで病院から出られない」宣告を受ける事になろうとは、まこと世の中は奇々怪々。
 果たして今回のガールズは、ネオショッカーとの激闘の中でどこまで生き延びる事が出来るのか……ネオショッカーには、角付き兜の黄金アーマーに深紅のマントを羽織り、前任の軍人路線から一転、洋風ファンタジー路線の魔神提督が、南米より新指揮官として着任していた。
 悪魔のような頭脳の持ち主として名高い魔神提督は、その能力の高さから世界各地を転戦してきたネオショッカー随一の実績を誇る大幹部であり、早速、役立たずの電卓おじさんことプロフェッサー・ドクに、死刑判決。
 「おまえは無能じゃ! 儂は無能が嫌いじゃ!」
 有罪判定を躊躇う陪審員を一刀の元に切り捨てた魔神提督は、エイがモチーフのシビレイジンによる怪人電気椅子でドクを処刑し、大幹部以外で名前がついて数話にわたり登場する珍しいポジションだっったドクですが、残念ながら処刑されて当然の仕事ぶりではありました。
 電線の中を自在に移動する能力をもったシビレイジンは発電所の配線図を盗み出し、東京全域に莫大な高圧電流を流す事で、東京を火の海にしようとする電気ジゴク大作戦をスタート。
 配線図を盗み出された技師である三田に同行して発電所へと向かう洋は、電線を走る謎の光を目撃し、シビレイジンにより強化されたエレキ戦闘員と激突。
 洋がエレキ戦闘員の電撃パンチに苦しんでいると、三田は「今の内だ」と車を発電所に向けて走らせ、三田ーーーーー!!
 どうも今回は、「仕事に対する誇りを持った父親」を洋(仮面ライダー)が助けて戦う、という主筋だったようなのですが、洋が「ここは僕に任せて」とか言う前にアクセルを踏み込んでいる為、自分の誇りの為なら知り合ったばかりの若者を犠牲にできる人物になっていて、大変、困ります(笑)
 エレキ戦闘員に囲まれた洋の前には、南米はリオデジャネイロからやってきたシビレイジンが姿を現し、右手と左手が色違いの赤と青の手袋で、両腕と両足がコイル状になっているのが面白みのあるデザイン。
 立て続けの電気攻撃に苦しむ洋は高圧電流で灼き殺される危機に陥るが、間一髪のところで駆けつけた谷がジープで怪人を轢くと、荷台に飛び乗って変身!
 ピンチ脱出の流れは格好良かったものの、シビレイジンの電撃ボディはスカイライダーの攻撃を表皮で弾き、更には電力をチャージされた戦闘員の直列電撃パンチに大苦戦。
 毒耐性が無いのに続き、弱点:電気、と判明したスカイライダーは、スカイキックを受けて逃げたエイを追ったところ罠にかかってこんがり灼かれそうになり……大体やっている事が某S先輩なシビレイジン、ボルトアップだ! と腕をぐるぐる振り回して電圧を上げる度に、
 「どうだ電気ストリームの味は。ボルトを上げるぞ!」
 が思い浮かんで困ります(笑)
 ……南米支部には、ブラックサタンから回収されたストロンガーの資料が保管されていたのかもしれません。
 悶絶した洋はとうとう機能停止すると、戦闘員によって古井戸に放り込まれた上に次々と岩を放り込まれ、これで勝ったと場を立ち去る、致命的な詰めの甘さを見せるシビレイジン。
 これがストロンガー先輩なら、「おまえの体内の血液を干上がらせてやるぜ!」と体内に電気エクストリームを打ち込んできっちりトドメを刺すところですよ!
 発電所の中に入り込んだSエイジンは、大事な鍵の在処を求めて三田技師と一悶着し……このシーンの間中、画面全体を警報ランプの赤い点滅が覆っている大変目と脳に悪い映像は、今回の大マイナスポイント。
 なんとなく復活したスカイライダーは三田を救うと逃げたSエイジンを追跡。スカイターボジャンプで電線を切断すると、谷のアイデアによりアースの要領でSエイジンの電力を地中に逃がし、弱体化した怪人にスカイキック!
 「魔神提督、シビレイジン……もう、だーめだーー!!」
 断末魔の叫びがちょっと面白くなったシビレイジンは弾け飛ぶが、
 「不甲斐ない奴。……勝ったと思ったら大間違いだ仮面ライダー。作戦通りだ」
 余裕を見せる魔神提督、いつの間にやらスカイターボには強力な時限爆弾が仕掛けられており、スカイライダー危うし! で、つづく。
 新幹部一発目の作戦で改めて大々的に東京壊滅が目論まれると、怪人の体質及び戦闘員の一時的な強化によりスカイライダーを苦戦させ、新たなる強敵現る、を示したのは面白いアプローチでした。
 また、魔神提督の奸智のアピールとして、仕掛けられた罠の危機を煽って引きましたが……次回予告で一切言及されなかった時限爆弾さんの安否やいかに?!